日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

汽車旅in北海道

2012-12-22 23:36:56 | B級グルメ
すすきのの夜はまだこれからとはいえ、あらかた腹が満ちたのと、明日の出発が早いこともあり、二軒目のスープカリーで本日は打ち止めです。同じくマンネリズムに走り、札幌で泊まったときには必ず立ち寄る"SHO-RIN"を選択します。
無数にあるスープカリーの店の中でなぜここなのかといわれても、それほどの積極的理由はありません。しいていうなら、呑み屋街に近くて遅くまで開いているのと、とりあえずここへ行っておけば間違いないという安心感が決め手でしょうか。もちろん、くまなく探せばもっとよい店はあるのかもしれません。しかし、わざわざ探す気にならないのは、ここのカリーがそれだけ完成されているということでもあるのです。

SHO-RIN
札幌市中央区南五条西3-10 グランド太陽ビル1F
011-522-2622
1130AM-1500PM/ 1700PM-400AM(日祝日1130AM-2400AM)
チキンカリー1000円
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汽車旅in北海道

2012-12-22 21:14:03 | 居酒屋
あまりに広大すぎて、どこから切り込めばよいか見当もつかないすすきのの呑み屋街ですが、まずは手堅く再訪からスタートします。これまでに訪ねた札幌の居酒屋のうち、一軒だけ再訪するならどれかと考えたとき、浮かんできたのは教祖おすすめの「ふらの」でした。
この店のよいところは、第一にはその立地にあります。木造モルタル三階建ての長屋が連なる、すすきのでは珍しい古びた呑み屋街の一角に、酒林と赤提灯を掲げるのがこの店で、雪が積もるとこれがなおさら絵になるのです。一方で、若干の違和感を覚えるのが店内の雰囲気です。天井が低いのは古い長屋ならではのことだとしても、黒塗りのカウンターと塗り壁、さらにはやや暗めのダウンライトなどがどこか洋風で、おそらくはその手の店を居抜きで使ったものなのでしょう。
しかし、それにもかかわらず再び足が向いたのは、店主によるつかず離れずの客あしらいによるところが一つ、酒と肴が残りを占めるといったところでしょうか。木の皮に筆書きされた肴は、刺身、焼物、酒肴に食事と品数は決して多くないものの、どれも北海道らしくて予算も良心的です。
北海道らしさというならジンギスカンも炉端も同じとはいえ、それを居酒屋でとなると意外にも選択肢は少なく、ましてやそれが古い呑み屋小路の店ということになるとなおさらです。そんな酒場で呑みたい向きには、この店を一軒押さえておけばまず安心といえるでしょう。

ふらの
札幌市中央区南五条西4
011-521-6611
1800PM-100AM

サッポロクラシック×2
法螺吹・大法螺
お通し(大根たまり漬け)
鰊切り込み
うにみそ
ホタテ焼き
おでん盛り合わせ
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汽車旅in北海道

2012-12-22 20:21:54 | 北海道
駅からすすきのに移動し、投宿して一息つきました。去年は道東への行きがけに立ち寄ったきりで終わったため、札幌に泊まるのは一昨年の五月以来二年半ぶりのことになります。このような訪問回数の少なさもあり、札幌ではいまだ行きつけと呼べる呑み屋に出会っていません。すすきのがあまりに広大であることも理由の一つとはいえ、たとえば福岡では行きつけが半ば固定化されつつあることを考えると、繁華街の広大さは理由になりません。幸いにして、今回は札幌で三泊を予定しているため、腰を据えて吟味ができると思われます。これはという店に一軒二軒でも出会えればよいのですが。
300kmも北上しただけあり、市内は路面まで積雪し、函館の雪とは違う、見るからに軽そうな雪がゆっくりと舞い降りています。しかし、寒さは相変わらずそれほどでもなく、ダウンのインナーまで入れた上着は完全にもてあましている状況です。三年前に訪ねたときは、市街でも耳たぶが痛くなるほど寒かったと記憶しているので、そのときが寒すぎたか、今日が暖かいかのどちらかなのでしょう。いずれにしても、冬の北海道で一日中汗をかいているのですから、自分の暑がりも相当なものです。
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汽車旅in北海道

2012-12-22 18:59:51 | 北海道
三時間あまりの移動を経て札幌に着きました。これで今年も全ての都道府県庁所在地へ足を運んだことになります。しかし、かつては血道を上げたこの「全都道府県庁所在地踏破」も、近年自分の中では単なる結果に過ぎなくなり、年を追えば追うほどその傾向が強くなっています。何周かした上で、一口に都道府県庁所在地といっても千差万別だということが分かってきたからです。札幌のような見所満載の街がある一方で、訪問の大義名分を探すのに毎年苦労させられる県庁所在地も少なくありません。加えて、県庁所在地だからといってその県の代表的な都市であるとは限らないというのが現実です。県庁所在地だけを必死になって回ったとしても、当然ながら日本列島のあらゆる土地を訪ねたことにはならないのであって、前者が目的化してしまっては本末転倒といわざるを得ないでしょう。
とはいえ、一年間で全都道府県を訪ねるという目標を持つことにより、北から南まで比較的偏りなく旅ができているのは事実で、唯一効用があるとすればそのことに尽きます。今年を最後に区切りをつけたいという考えは特になく、来年も振り出しに戻って一つ一つ訪ね歩くことになりそうです。
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汽車旅in北海道

2012-12-22 15:14:16 | 北海道
札幌行の列車で三時間弱滞在した函館を後にします。300km以上の距離をほぼ一時間おきに在来線特急が結ぶというのも、この区間の他には北陸だけではないでしょうか。しかし、それほどの長距離という感じがしないのは、内地とは根本的に違う北海道の距離感によるところが一つ、電車も顔負けの俊足を誇る特急型気動車によるところが一つです。改めて調べると、室蘭と苫小牧の間だけでも60km以上離れています。しかし、それだけの距離が隣町への移動に思えるほど、北海道の距離感覚と列車の速さは異質なのです。

★函館1518/スーパー北斗13(5013D)/1835札幌
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汽車旅in北海道

2012-12-22 14:08:01 | 居酒屋
列車を一本見送るはずが、二本目の列車まで見送ったところでようやくお昼の時間となりました。まず、予想通り駅前のラッキーピエロは観光客が引きも切らない盛況で敬遠。ならば朝市で昼から呑むかと思い立ち、一通りの店を物色したものの、どれも観光客相手の店という域を出ておらず、残念ながら感性に訴えるものはありませんでした。一縷の望みをかけて松風町の繁華街を歩いても、昼から暖簾を掲げるのはラーメン屋かそば屋がせいぜいです。これはもう仕方がないだろうとあきらめて、天丼の看板を掲げた古めかしい店に飛び込んだというのがここまでの顛末です。しかし、建物で選んだだけのこの店が、結果としてはかなりの掘り出し物でした。

暖簾をくぐってまず目にとまったのは、短冊に書かれた刺身、昆布〆などの肴と、カウンター正面の棚に並んだ一升瓶でした。ここは天麩羅を肴に昼から呑める店だったのです。天麩羅で呑むならそば屋でもできるとはいえ、この古い店で呑めるということに価値があります。
一口に古いといっても、ここの古さは半端ではありません。平屋の店舗と二階建ての住居を棟続きにした建物は所々傾いでおり、少しばかり大きな地震が来れば倒れてしまいそうです。店内も外見に違わず、ひびだらけになった漆喰の壁が浮き上がって、天井板もささくれだっており、おそらく長いこと手を入れていないのでしょう。しかし、入母屋の屋根に窓格子の意匠、さらには客席と厨房との仕切り壁に開けられた小窓など、古い建物らしい凝った造りは見事というほかありません。長年磨き上げられたであろう白木のカウンターが美しく、中には動いているかどうかも分からないような年代物の冷蔵庫が鎮座しており、この建物とカウンター回りを鑑賞するだけでも酒が一合呑めそうです。

その酒は立山の本醸造一本で、上品な青磁の徳利に注がれた酒が、酒温計を使って好みの塩梅に湯煎されます。限られた品数とはいえ、北海道らしい肴も揃って、一献傾けるに不足はありません。一合と少しを開けたところで真打ちの天麩羅を注文すれば、これまた年季の入った下駄に一通りのネタが並べられ、胡麻油を満たした銅の天麩羅鍋で揚げられて供されるという寸法です。
これで価格がもう少し大衆的であってくれれば、文句なしの名店といったところながら、昼から天麩羅で呑むという粋な文化と、この建物の味わいを含めてのことだと思えば、あながち高いものではないのかもしれません。正直なところ、あと何年持つのかと思うほど傷んでいるのが若干の不安材料とはいえ、この建物が健在であり続ける限り、函館を訪ねたときは折に触れて立ち寄りたいと思う一軒でした。

まつ本
函館市松風町3-9
0138-23-2256
1100AM-1400PM/1600PM-2200PM

立山二合
鱈の子正油漬け
天ぷら
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汽車旅in北海道

2012-12-22 12:56:02 | 北海道
函館に着きました。結局8分接続で出る札幌行の着席が厳しかったため見送り、この後しばしの滞在となります。もっとも、一本後の列車に乗れば札幌着が五時半で、居酒屋の開店時間と絶妙に噛み合うため、結果としては何の問題もありません。市街には湿った雪が降っています。先週の新潟ほどではないにしても、暖かさは青森と同様で、荷物を担いで少し歩けばたちまち汗ばんできます。どこまで行けばしばれるような寒さが待っているのでしょうか。
それにしても横暴なのは、函館駅のコインロッカーです。最近のロッカーにしてはやや大きめとはいえ、400円という料金は、いくら著名な観光地といってもひどすぎでしょう。即刻その場を立ち去ったのはいうまでもありません。100円を惜しんでいるのではなく、不当な価格付けに承服しかねるということです。まあ結果としては、棒二森屋に100円返却式のロッカーがあったため、「災い転じて福となす」ではありました。復路に立ち寄ったときも、おそらくこのコインロッカーの世話になるでしょう。もちろん最低限の買い物はしますので念のため…
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汽車旅in北海道

2012-12-22 12:06:06 | 北海道
列車は青函トンネルを抜け北海道に上陸しました。車窓越しに眺める空と海は鉛色をして、彼方に控える函館の街も判然としません。しかし、これはこれで冬らしいよさがあります。晴れていようがいまいが様になるのは、湾を抱いた長い長い海岸線のなせる業なのでしょう。先ほどから雪が舞い降りてきました。これが今季初めて眺める新雪となります。
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汽車旅in北海道

2012-12-22 10:27:40 | 東北
青森から列車を乗り継ぎ函館へ向かいます。どれだけ深い雪に埋もれているかと思いきや、盛岡とさほど変わらぬ積雪です。しかもそれほど寒いわけではなく、暖房の効いた車内に入るとまたしても汗ばんでしまい、暑がりの自分は団扇であおがずには居ても立ってもいられません。思い起こせば三年前も、道東、道央、道南と徐々に下ってフェリーで青森へ渡ったときには、なんとまあ暖かい所かと思ったものでした。本当の寒さを体感するのは、少なくとも札幌まで北上してからになりそうです。
しかし、暑いのは気温のせいだけではなく、車内が混んでいるからでもあります。自由席に余裕で座れた五月から一変、今日はデッキまで立ち客であふれる大盛況です。しかも話しぶりからして、中には列車を乗り継ぎ釧路や根室まで行く乗客もいるようです。それも自分のような乗車自体を目的にした客などではありません。北海道の果てまで列車で行く物好きは自分だけかと思ったところが、三連休の初日とはいえこの盛況ぶりは予想外でした。鉄道もまだまだ捨てたものではないのかもしれません。
函館ではそのまま乗り継ぎ札幌まで直行することも可能なところ、休憩がてら昼食をとり、一本後の列車に乗るつもりでいました。しかし、列車の混みようからして、函館も観光客でかなり混雑しそうです。ラッキーピエロに行列などさせられても興ざめなので、函館は帰りに寄ればいいということにして、今日は素通りするという選択がにわかに浮上してきました。函館で接続する札幌行の混み具合を見て決断したいと思います。

★新青森1016/スーパー白鳥11(4011M)/1222函館
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汽車旅in北海道

2012-12-22 09:00:02 | 東北
列車は順調に距離を稼ぎ、あっという間に盛岡へ着きました。しかしここから先が長いのです。「はつかり」に乗り継いで函館まで四時間半かかった時代に比べれば、新幹線の開通によって当然早くはなりました。それでも新青森までが一時間と少し、そこから函館までがさらに二時間と少しを要するため、なんだかんだで一時間ほどしか変わりません。相変わらず列車で北海道に渡るのは大変です。
一ノ関までほとんど雪がなかったというのに、北上を過ぎたあたりから車窓は一面の銀世界に変わってきました。路面まで真っ白だった一月に比べれば大したものではないとはいえ、もともと雪が多くない岩手にしてはかなりのものです。この調子なら、青森も函館もかなりの積雪になっているのでしょう。積雪だけなら先週末の信州と新潟もかなりのものだったとはいえ、それとは裏腹の陽気で拍子抜けしました。今週末は寒波の襲来が予想されています。どれだけ寒くなるかが楽しみです。
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汽車旅in北海道

2012-12-22 07:05:31 | B級グルメ
落ち着いたところで朝食をとります。いただくのは毎度おなじみのチキン弁当です。去年と同じくX'mas仕様の限定版かと思ったところが、いつもと同じパッケージだったのがやや残念とはいえ、スープで炊かれたケチャップライスと、洋風に味付けされたフライドチキンの組み合わせは完成されていて飽きが来ず、ロングセラーの理由も納得できる名品です。
もっとも、列車の座席で飲み食いするのが無粋な行為だという考えについては、昔も今も変わりません。今回は出発をぎりぎりまで延ばしたため仕方なかったとはいえ、飲み食いは本来乗車の前か後に済ませておくべきものだと思います。今のご時世食堂車は無理だとしても、かつてのようにビュッフェでも連結してくれれば、車内で気兼ねなく飲み食いできるのですが。「グランクラス」などと称して一部の金持ち向けに食事など提供するなら、ビュッフェを造るのも決してできない芸当ではなかったでしょう。しかるに、今のJRにはそんな発想などさらさらないのですから、何とも嘆かわしい話です。
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汽車旅in北海道

2012-12-22 06:23:14 | 東北
始発の東北新幹線で旅立ちます。始発で出るのはいつものことで、乗車するのもいつもと同じE2系です。しかし、気付けば新青森行列車の相当な割合が後継のE5系に置き換えられ、復路で乗車する上りの最終列車にも、今回からE5系が充当されるようになりました。115系が211系に取って代わられるよりはるかにましとはいえ、東北への旅で十年来世話になってきたE2系だけに、いよいよ潮時が迫ってきたかと思うと感慨深いものがあります。

★東京628/はやて11(11B)/1001新青森
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