秋の北陸縦断ツアー 三日目

全行程終了です。富山の近くで日が暮れた時には、時間を気にせず帰れるかと思ったはずが、気付けば結構な時間になってしまいました。まあ、早く終わればその分余裕をかまして、結局最後は時間との闘いになるのはいつものことです。現に9月の三連休は昨年も一昨年もほぼ同じ展開でした。まったく懲りない人間です。
一昨年は9時、昨年は9時半に富山を出て安房峠と中央道を経由し、帰着がいずれも3時近くでした。そのときの経験から、距離はともかく快適さの点で安房越えは自分に合わないと思い至ったため、今回は遠回りになるのを承知で高速経由を選択するつもりです。最寄りの小杉から北陸道に乗って練馬までの距離が400km少々、その前後で合わせて一時間ほど要することからすると、今回の復路もかなりの修羅場となりそうです…

秋の北陸縦断ツアー 三日目

三日間にわたる旅の最後は湧水を汲んで締めくくります。大トリを飾るのはとやまの名水に名を連ねる「影無し井戸」です。高岡駅にほど近い町中、城下町らしい立派な寺院の傍らに小さな祠が立ち、そこから湧水が流れ出て、休日夜の静けさと虫の声が風情をいっそう引き立てています。名水の宝庫である北陸を縦断しながら不思議と湧水には縁がなかった今回の旅ですが、最後の最後をこの名水で締めくくれたのは幸いでした。

秋の北陸縦断ツアー 三日目

MOSの後は長距離移動に備え「8番らーめん」で腹ごしらえします。腹ごしらえなら先刻のMOSで済ませる手段もあったとはいえ、北陸に来たなら一度はこの店に立ち寄らなければ終われません…と去年の活動の最終日にも全く同じ台詞を吐いていたようです。進歩のない人間です(苦笑)

★8番らーめん 中川店
高岡市中川園町7-21
0766-25-2358
1100AM-2400AM

秋の北陸縦断ツアー 三日目

信じがたいほど順調に進行してきた本日の活動ですが、ここで初めてのロスタイム発生です。高岡のMOSにマウスを忘れたことに気付き引き返してきました。とはいえ、先ほど温泉に入らなければ、気付かないままかなり先まで進んでしまい、取りに戻れなくなっていた可能性が高いのですから、ある意味幸運には違いありません。しかも、先ほどは逆光気味で今一つ絵にならなかった個性的な建物を、明かりが灯った日没後に再訪できるとは、まさしく怪我の功名でした。「転んでもただでは起きぬ」というたとえ話が本日の活動にはそのまま当てはまります。

秋の北陸縦断ツアー 三日目

北陸からの帰り道には白馬で一風呂浴びるのが通例のところ、今回は日が落ちたところで渡りに船の温泉があったためこちらを選択します。訪ねるのは一昨年以来の再訪となる「海王」です。朝食、昼食に温泉と、今日はあらかじめ図ったように全ての時間が噛み合いました。

★天然温泉 海王
射水市鏡宮361
0766-82-7777
500AM-830AM(最終受付)/1000AM-2400AM(月曜定休、祝日の場合翌日休業)
入浴料600円( -830AM500円)
泉質 ナトリウム-塩化物強塩泉(高張性中性高温泉)
泉温 50.3度
pH 7.0
湧出量 320l/min(動力揚湯)

秋の北陸縦断ツアー 三日目

駅めぐりと列車撮影を適度に組み合わせるうちに、富山の少し手前で日が落ちました。立山連峰が山頂まで一点の曇りもなく晴れわたっています。結局気温は高岡市街で38.5度にまで達し、9月としては記録的ともいえる暑さではあったものの、意外なほど不快感はなく、天候に関しては非常に恵まれた活動だったといってよいのではないでしょうか。
それにしても、富山ですることなど何もないなどといっておきながら、結局昨日の福井にもひけをとらない充実ぶりだったのですから、何が吉と出るか分かりません。しかもこの時間に富山なら、帰着時間もある程度予測できて一安心です。例によって腹ごしらえして一風呂浴びれば、大きく破綻しない程度の時間に着くでしょう。

秋の北陸縦断ツアー 三日目

さて、高岡市街に入り、出発からの走行距離が900kmに達したところで、とうとう待っていた瞬間が訪れました。車載の温度計が38度を表示し、これまでの活動における最高記録を更新したのです。先月喜多方で37.5度を経験した時に、このような瞬間が訪れるとはもちろん想像すらしていませんでした。真夏の暑い時期に、しかも盆地などへ好きこのんで行くようなことは、金輪際ないだろうと思っていたからです。それが一月後の9月に、猛暑とは決して結びつかない北陸の地でこのようなことになるのですから、世の中何が起こるか分かりません。しかし、38度といわれてもそれほど実感が湧かないのは、朝から一貫して湿度が低いからで、気温が上がれば上がるほど、最高記録をいつ更新するかと楽しみにしていたところでした。時間的にこれ以上気温が上がることはあまりないと予想されるものの、38度でこの程度なら、いっそのこと40度を超えてほしかったとさえ思えてきます。この先さらに気温が上がることはあるのでしょうか。

秋の北陸縦断ツアー 三日目

高岡に着きました。先ほどの朝食からちょうどよい間隔ということもあり、趣味と実益と水分補給を兼ねてMOSでお昼をとります。何の先入観もなく乗り込んだところ、まず驚いたのはその外観です。郊外店としてはやや小ぶりな建物は北海道風のマンサード屋根を持ち、一目見ただけでも覚えられそうな個性を放っています。その特徴あるファサードの正面中央には車寄せを備えた入り口が、左右には正方形の窓が、上には縦方向に長い明かり取りの窓が三つ並んでおり、窓の中に吹き抜けとなった白木板張りの天井と複雑な屋根の木組みが見えるという演出も、まことにもって見事というほかありません。背の高いファサードの向こうに白木の板天井を見せるという演出と、"WELCOME"のサインを掲げたエントランス、区画に応じて赤系と緑系のツートンカラーを使ったベンチシートなどは、ちょうど一年前に訪ねた富山のMOSと同じです。しかし、単なる二番煎じという感じがしないのは、偏にこの個性的なファサードのおかげなのでしょう。建材こそ安っぽいものの、煉瓦色の外壁を基調に、屋根回りと窓回りを白で縁取るなど、色使いの一つをとっても設計者の創意工夫が感じられる名建築です。

★モスバーガー高岡美幸町店
高岡市美幸町2-227-1
0766-28-3835
900AM-2400AM

秋の北陸縦断ツアー 三日目

定点観測で倶利伽羅駅を訪ねます。源平の古戦場にちなんだ駅名もさることながら、昔ながらの木造駅舎、灌木と花壇で飾った改札回りなど、山間の静かな雰囲気がよいのです。新疋田、牛ノ谷、そしてこの俱利伽羅と、県境にある北陸本線の駅は似通った雰囲気をもっています。
ちなみに現在の気温は33度、しかし金沢市街を出る直前には外気温が35.5度にまで達していました。午前中からこの有様で、さらにあと2度か3度は上がる余地があることからすると、先月喜多方で体験した37.5度をも上回る空前絶後の記録となるかもしれません。こうなるとむしろどこまで上がるかが楽しみにさえなってきました。そう思えるのは、喜多方のときと同様体感温度が気温ほどには高くないからで、流した汗の量は福井にいた昨日と比べても決して多くはありません。待合室では籠に飼われたコオロギが鳴き、吹き抜ける風も心なしか涼しく感じられてきます。

秋の北陸縦断ツアー 三日目

給油を済ませて金沢を後にします。あれこれ思案したこの後の行動についてですが、このまま8号線をひたすら進むことにしました。ある意味何の芸もないプランながら、高岡の新モスに寄れ、沿線には名水も点在しているため、適度に変化をつけながら進むならとりあえずはこれでよいでしょう。高岡までにどれだけ時間を食うかにもよるものの、こんな調子で適度に寄り道しつつ富山、滑川、魚津、黒部の順で淡々と進み、最後は白馬で一風呂浴びて帰るという毎度おなじみの行程になりそうです。

秋の北陸縦断ツアー 三日目

記念撮影を済ませた後は、金沢の朝の風物詩として定着した感のある「すしべん」で少し遅めの朝食をいただきます。初めて訪ねた二年前から絶賛してきたこちらの店ですが、何度か訪ねることによって、うどんはともかく丼物はそれほどでもないということが分かってきました。220円のうどんは葱を散らしただけという文字通りの素うどんなので、これを260円のいなりうどんにした上で、惣菜を二品ほどと、足りなければおにぎりを一つというのが、この店でのベストオーダーということになりそうです。

★すしべん東インター店
金沢市田中町ほ26-1
076-239-1888
24時間営業
牛丼セット650円

秋の北陸縦断ツアー 三日目

出発します。気温はすでに30度、湿度こそ低いものの、吹く風は熱気を帯びており、今日もただならぬ暑さとなりそうですorz

秋の北陸縦断ツアー 三日目

活動を再開します。昨日に続いて、今日も「見た目だけは」さわやかな青空が広がっています。しかし、部屋の空調を切ればたちまち暑くなってくることからしても、外がどれだけ暑いかは容易に想像できます。今日も厳しい戦いになりそうですorz
さて、そういってはみたものの、この期に及んで本日の行動がいまだに決まっていません。福井へ行きたいという悪魔のささやきは彼方に去りつつあるものの、さりとて富山経由で何をするかという具体的なプランがいまだに浮かばないのです。いずれにしても、この暑さでは金沢の街を歩こうなどという気が起こるはずもなく、記念撮影などを済ませて早々に立ち去るのが関の山でしょう。それから移動すれば富山に着くのが昼の前後で、その先の行動は流れ次第といったところでしょうか。とはいえ、これではあまりに漠然としすぎて自分自身動きようがないため、とりあえず朝風呂を浴びながらもう少し構想を練りたいと思います。