MT MANIAX

苦難の時にこそ、われわれは隣人に対して寛大であらねばならない。そうしていれば世界はわれわれにとって寛大なものになるはず。

中国反日デモをチャンスと転ぜよ

2005年04月11日 | 日記
 中国において反日デモ活動が暴走しています。ニュースを見ていると「ひどい状態だなあ」と思います。非常に心配ですし、悲しくもなってきます。
 今回の反日デモは、歴史認識に関する日中両国のズレが原因の一つです。四大紙の社説では、それぞれ次のように記されていました。社説の一部を抜き出して何かを語るということは誤解を招く恐れがあるため危険なのですが、全文転載するわけにもいかないので、最近の社説から歴史認識に関する箇所のみを抜粋しました。

【朝日新聞】(4月11日)
中国の人々が問題にする歴史認識については、日本でも多くの人々がまじめに考え、周辺国からの声に向き合おうとしている。こんな暴力が続けば、感情的な対立の中に双方の理性的な声が埋もれてしまいかねない。

【毎日新聞】(4月11日)
中国人の反日感情に、歴史的土壌があることを日本人が忘れてはならないのは当然

【産経新聞】(4月10日)
中国は自国の歴史認識を「絶対の真実」として愛国主義教育を行い、日本に受け入れを迫っている。今回の反日行動には、そうした教育、対日姿勢の影響がみえる。

【読売新聞】(4月11日)
騒動の根底にある反日教育も、正されねばならない。

 それぞれ微妙な表現で書かれた文章ですが、日中の歴史認識に関して、四大紙も大雑把に分けて2つのグループに分けられることが、よく読めば分かると思います。つまり、日本の中でも、歴史認識について、少なくとも2つの見方があることが分かります。
 「歴史」は「科学」ではなく「物語」であります。よって、絶対唯一の、真実の「歴史(=物語)」が存在するとは思えません。特に、同じアジアにありながら、風土・習慣・道徳が異なる日本と中国との間に、完全な共通認識が生まれるとは思えません。
 しかし、反日デモ活動を行なっている中国人の考えと、私の考えの間のズレは、あまりにも大きいように思えます。もう少し、ズレを小さくできるのではないか、と思います。
 このような事件が発生することは残念なのでありますが、中国に対する日本の意思表明をするのには絶好の機会であると思います。