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さりチャンの「英語多読」宣言!!

次は・・・めざせ300万語♪♪
英語で楽しみたい★さりチャンの読書記録★

Cries from the Heart:Stories from Around the World

2010-02-08 23:29:57 | Oxford Bookworms
Oxford Bookworms Library (Stage 2) YL 2.6 語彙レベル700 総語数6683


世界中から集めた8編の感動的な短編集です。

子ども、妻、母、夫、友だち… 世界中どこに行っても人間の感情(恐れ、痛み、幸福そして悲しみ)はみな同じ、変わらない。
ということなのです。


NIGERIA
The Photograph (Sefi Atta)

食べるものもなく痩せこけたアフリカの少女モデルの写真を見て、その背後にある貧困を考えることもなく、モデルの痩せた頬を絶賛する飽食の国の少女たち。
痩せたいがために彼女たちは時には口の中に手を突っ込んで食べたものを吐こうとさえする…


NEW ZEALAND
Leonard (Adrienne M Frater)

歳を取ることの哀しさが伝わってきます。
でもほのぼのしてある意味幸福感が漂う作品です。
この作家だけがいわゆる「先進国」の出身です。
他の国ではこういう作品が生まれる土壌がありません。


BOTSWANA
A Pot Full of Tears (Lauri Kubuitsile)

子どもができても生むわけには行かない少女、欲しくても子どもを生めない妻。
望まれずに生まれた子は里子に出され本当の母も父も知らず、また子どもを手放さなければならなかった母もその子のことを忘れられない。。。
これは先進国でむしろ多い話かもしれません。


JAMAICA
The House (Erica N Robinson)

2番目の奥さんはつらいけど、これはいい話でした。


UGANDA
Dora's Turn (Jackee Budesta Batanda)

12歳の少年兵が脱走しようとして失敗した親友を銃で処刑することを命じられて…
私たちの住む世界では想像を絶することですが、実際にこういうことは起きています。。。
少年兵の話はテレビなどでよく話題になりますが、子どもにこんなことさせていいはずがありません。


MALAYSIA
Callus (Janet Tay Hui Ching)

マレーシアは一夫多妻が許されているんでしたっけ?
自分の気持ちを外に表せない妻とそれを知ろうともしない夫。
どちらもどちらです。
夫は若い奥さんとの結婚式に出かけていきます。。。
なんでこのタイトル?
内容を理解できていないかもしれません。


INDIA
Nimble Finger (Anuradha Muralidharan)

祖父の借金のためにタバコ工場のオーナーに売られてしまった男の子。
『貧困』 がもたらす悲しさはやりきれません。


SOUTH AFRICA
The Festive Season in a Part of Africa (Tod Collins)

これは南アフリカのちょっといい話でした。


前に読んだ Green Planet に書いていましたが、世界中で飢えていない人は確か5人に1人(だったかな?)。
とにかく大多数の人が満足にご飯も食べられない…

この本は読んでいて決して楽しくはありませんでしたが、読むのを止めることもできませんでした。

私としては時々こうして自分を戒める必要があると反省した次第です。
だからといって誰一人助けることもできませんが、周りの世界を少しでも分かれば自分の立ち位置も分かってくるかと思いました。



As the Inspector Said

2010-02-07 23:06:28 | Oxford Bookworms
Oxford Bookworms Library (Stage 3) YL 3.2 語彙レベル1000 総語数9600


AS THE INSPECTOR SAID...
Cyril Hare

THE MAN WHO CUT OFF MY HAIR
Richard Marsh

THE RAILWAY CROSSING
Freeman Wills Croft

THE BLUE CROSS
G.K.Chesterton

CASH ON DELIVERY
Edmund Crispin


5つの短編集のリトールド版です。
テーマは 『犯罪』。

最近どうも犯罪ものやオカルト・ホラーものに嗜好が傾くようで…

ちょっと期待して読んだのですが、
オチが予想できるものばかりで、なんだか~

この中では、THE BLUE CROSS の Father Brown(ブラウン神父さま) のキャラがなかなか良かったです。


Oxford Bookworms も Stage3になると、集中してないとストーリーがわからなくなる事がありました。

多読も 「初心忘れるべからず」 ですネ。




Under the Ground

2010-01-24 19:24:07 | Oxford Bookworms
Oxford Bookworms Library (Stage 2) YL 2.6 語彙レベル700 総語数3600


以前、"Under the Moon" というGRを読んだので、これもタイトルだけでSF小説と思ってたら、ラスコー洞窟の壁画から始まって、鍾乳洞、炭鉱、地下鉄、トンネルの話まで、本当に "Under the Ground" の話満載の解説書でした。

私としてはあまり興味のあるジャンルではありませんでしたが、意外や意外、これがけっこう楽しめる読み物で、「へぇ~」の連発でした。

写真もたくさん載っていますし、青函トンネルや日本の地下街のことも書かれていました。

地下街の写真はどうも見たことがある、というか、このお店に入ったことがあります、たぶん。
ここは大阪の梅田の地下街ではないかと思います。

ひとつ解らないのは、『ジオドーム (geodome) 』と呼ばれる地下都市が東京の近くに建設中だとありましたが、それはどこのことなのか…
聞いたことないなぁ。
筆者の Rosemary Border さん、ガセネタつかまされたかな?



The Year of Sharing

2010-01-23 23:46:05 | Oxford Bookworms
Oxford Bookworms Library (Stage 2) YL 2.6 語彙レベル700 総語数6500


物語の設定は、500年後の世界です。

そこには大きなビルディングも町もなく壁に囲まれた村しかありません。
村の中の乗り物は自転車だけで自動車も存在しません。
そして壁の外側には野生動物が住む森が広がっているのです。

12歳になるとすべての子どもが、The Year of Sharing で村から森に放り出されて1年間生き延びなければなりません。

1年後に半数の子どもしか生きて人間世界に戻って来れないこの儀式?は、12歳の子どもにとって過酷過ぎます。

このタイトルでもある The Year of Sharing っていったい何なんだろうと思いました。

世界を支配しているのは人間だけではなく野生動物もしかり。
人間も動物の一種なのだと命をかけて子どもたちは学んでいくのだとは思います。

が、何のためなのか解りません。
この世界は平和で(退屈なくらいで)とくに問題もなさそうなのに、幼い命をかけてまでこんなサバイバルゲームをさせる必要があるのでしょうか?

もしかして口減らし?

実の家族にも感じたことのない愛情を鹿の家族に持ち、実の母親にも抱きついたことのない子どもが鹿の母親をうれしくて思わず抱きしめてしまう…

親子の愛情の原点は人間も動物も同じ。
作者は人間の親を相当皮肉っています。

こういう子が実の親元に戻って、果たして鹿に対するほどの愛情を実の親に持てるものでしょうか。

ちなみに主人公の Richard が The Year of Sharing で村を去るとき、母親は忙しくて見送りに来ていません。
Richard はいつものことなので期待もしていなかったらしく寂しがりもしません。

Richard が語る形式で英語は解り易くかなりおもしろいですが、考えさせられます。

ただし、作者の本当の意図が今ひとつ理解できません。

あらすじは知ってしまうとおもしろくないので書かないでおきま~す。





Voodoo Island

2010-01-16 23:07:11 | Oxford Bookworms
Oxford Bookworms Library (Stage 2) YL 2.5 語彙レベル700 総語数6100


この物語の舞台 Voodoo Island は ハイチ のことです。

ハイチ共和国は中央アメリカの西インド諸島大アンティル諸島内のイスパニョーラ島西部に位置し、東隣はドミニカ共和国と国境を接しています。

先日の大地震ではとても多くのかたが被災され心からお見舞い申し上げます。
何もできないけれど1日も早い復興をお祈りいたします。


これは、アメリカ人ビジネスマン James Conway がお金にモノを言わせて島の土地を買い漁り,
住宅や店・ホテルを建てようとしたところ、Voodoo の祟りでキチガイになってしまう話です。

Voodoo は、本当に死んでいるものなどなく、すべてのもの、たとえば雨や風、木やお日さまや海にも魂( spirit )がある、という民間信仰です。

でもこれは Voodoo に限らず、日本の民間信仰もこのような考えが基本になっているし、けっこう世界中にこういった信仰があるのではないかと思います。

ただ、Voodoo は人を傷つけたり殺すことさえできるのでかなり強力です。

どうせなら、みんなが幸せになれるようにこのパワーを使ってもらいたい…