As I like it

気の向くままに。。。 ダンス・バレエの関連トピックが一番多いかも。 by nao@momojrt020327

マリインスキー・バレエ「オールスター・ガラ」12/10

2009年12月10日 | Ballet
2009年12月10日(木) 19:00~21:55
オールスター・ガラ

贅沢なガラだった~~~。が、ちょっと残念だったのは、演目の構成がいまひとつでせっかくのすばらしい演技の後の余韻に浸る時間がなかったこと。
ソーモワの最後の海賊も良かったんだけど、私としては瀕死の白鳥のロパートキナとシンデレラのヴィシニョーワにもっともっと拍手を送りたかった!!
演目や出演者が二転三転したせいか、ミスキャスト?な演目もあったし。
と、文句を言ってしまったが、素晴らしいパフォーマンスとゴージャスな演出で非常に大満足で、3時間強の上演時間もまったく苦にならないありがた~いガラだった。

≪シェエラザード≫ [45分]
音楽:ニコライ・リムスキー=コルサコフ
振付:ミハイル・フォーキン
振付復元:イザベル・フォーキン,アンドリス・リエパ
装置・衣裳:アンナ・ネジナヤ,アナートリー・ネジニー
シャリヤール王 : ソスラン・クラーエフ
王の弟 : カレン・ヨアンニシアン
宦官長 : ロマン・スクリプキン
ゾベイダ : ウリヤーナ・ロパートキナ
黄金の奴隷 : ダニーラ・コルスンツェフ
オダリスク : アナスタシア・ペトゥシコーワ
       : エフゲーニヤ・ドルマトーワ
       : リュー・チヨン

念願だったロパートキナのゾベイダ。良かった~~~~~~~~~~!柔らかい腕の動きで妖艶な魅力を振り撒き・・・ 白鳥とはまったく違う素晴らしさに幕が降りたときにまたしても鳥肌が立った。
それから、予想以上に素晴らしかったのは黄金の奴隷のダニーラ・コルスンツェフ。ルジマトフの妖しい魅力を持った奴隷ではなく、男らしい肉体美とエネルギッシュな踊り、そして純朴な感じがかなりツボ。コルスンツェフのここまで激しい踊りを観るのは初めてなのだが、大柄なのに踊りがちっとももっさりしていない。ジャンプが高く、ジュテや脚を前後に入れ替える開脚ジャンプ、マネージュもひとつひとつがとても美しく、着地音もほとんどしない。もうキャリアの後期なんだろうと思っていたけど、全然まだまだものすごく踊れるんだと感激した。
奴隷たちもガタイが良くって、衣装が良く似合ってセクシー。鼻血出そうだった。幸せ。
でも、演奏がぁぁぁぁぁぁ・・・・ メジャーな音楽なだけに痛すぎた。
とは言え、この演目が最後だったら良かったなぁ。いつまでも余韻に浸りたかった。

≪ジゼル≫ 第2幕のパ・ド・ドゥ [9分]
音楽:アドルフ・アダン/振付:ジュール・ペロー,ジャン・コラーリ,マリウス・プティパ
アリーナ・ソーモワ  ミハイル・ロブーヒン

うううう・・・・ん。なんとなく、ジゼルは黒髪がデフォルトになっていて、きれいな金髪のジゼルに違和感。あと、ジゼルらしい首から肩のラインが見られなかったのが致命傷だった。
ソーモワは真顔の役に合わないかも・・・

≪グラン・パ・クラシック≫ [11分]
音楽:ダニエル・オーベール/振付:ヴィクトール・グゾフスキー
エフゲーニヤ・オブラスツォーワ  マクシム・ジュージン

これも微妙だった。エフゲーニヤ・オブラスツォーワが不安定だったし、マクシム・ジューシン君のサポートはもっと努力しましょうって感じ。これはやはり超絶技で見たい演目なので、オブラスツォーワには合わない演目だった。


≪シンデレラ≫ 第2幕のパ・ド・ドゥ [8分]
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ/振付:アレクセイ・ラトマンスキー
ディアナ・ヴィシニョーワ  イーゴリ・コールプ

素敵だった~♪ ヴィシニョーワの踊りの素晴らしさ、コールプのサポートがめちゃくちゃ上手くて、2人のダンスに見惚れてしまった。
これはラトマンスキー版なのだけど、シンデレラの衣装がヌレエフ版のものに似ていたような。髪飾りから裾のドレープの長いドレスまで。

≪瀕死の白鳥≫ [4分]
音楽:カミーユ・サン=サーンス/振付:ミハイル・フォーキン
ウリヤーナ・ロパートキナ

いつものように完璧な白鳥。本当に長い腕そして指。やわらかい肩から繰り出されるしなやかな腕の動きは白鳥の羽ばたきそのもの。
世界の至宝。

≪タランテラ≫ [7分]
音楽:ルイス・モロー・ガチョーク/編曲:ハーシー・ケイ/振付:ジョージ・バランシン
ヴィクトリア・テリョーシキナ  レオニード・サラファーノフ
2人のテクニックの高さを存分に堪能できた演目。だけど、こちらにオブラスツォーワでグラン・パにテリョーシキナの方がしっくりしたなぁ



[休憩 20分]

≪海賊≫ 組曲 [35分]
華やぎの国~メドーラのヴァリエーション~オダリスク~パ・ダクション~コーダ
音楽:アドルフ・アダン,ほか/振付:ピョートル・グーセフ
装置:テイムラス・ムルヴァニーゼ (補佐:ミハイル・シシリヤンニコフ)
衣裳:ガリーナ・ソロヴィヨーワ
メドーラ : アリーナ・ソーモワ
コンラッド : エフゲニー・イワンチェンコ
アリ : ウラジーミル・シクリャローフ
ギュリナーラ : エフゲーニヤ・オブラスツォーワ
オダリスク : マリーヤ・シリンキナ
: ヤナ・セーリナ
: エリザヴェータ・チェプラソワ

指揮 : パーヴェル・ブベリニコフ 管弦楽 : 東京ニューシティ管弦楽団


これはまぁ盛り上がったけど、これを最後にしなくても・・・
見ごたえはあったけど。恐らく全幕用の舞台装置と衣装でそのゴージャスさたるや!文句を言いながらも、つい全幕観たいな~と思ってしまった。
ソーモワはやはり姫がお似合い。イワンチェンコも素敵なダンスノーブル。アリのシクリャローフもかなり踊れるということがようやく判明。しかも、今まで観た中でもっともかわいいアリだった。
ソーモワのフェッテがいまひとつ美しくなかった。回り始めの足の蹴り出し方にこんなやり方する人見たことないな~と違和感。2回に1回ダブル入れていて、苦手科目ではなさそうなのだが。ただ、彼女は前回の公演よりも確実に成長してきているので、本当に容姿と能力に恵まれているんだから、今後に期待!
オダリスクにはすごくブラボーが飛んでいた。大活躍だったヤナ・セーリナにしっかりファンがついたようだ。オダリスクの衣装はとても気に入った。
最後の決めポーズが決め終わらないうちに緞帳が下りてきて、ソーモアをリフトしたイワンチェンコの労が台無し~!

最新の画像もっと見る