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気の向くままに。。。 ダンス・バレエの関連トピックが一番多いかも。 by nao@momojrt020327

東京バレエ団「ドン・キホーテ」8/22

2008年08月22日 | Ballet
東京バレエ団「ドン・キホーテ」
2008年8月22日(金) 18時30分開演 東京文化会館

キトリ/ドゥルシネア姫:  ポリーナ・セミオノワ
バジル:  アンドレイ・ウヴァーロフ
ドン・キホーテ:  野辺誠治
サンチョ・パンサ:  氷室友
ガマーシュ:  松下裕次
メルセデス:  奈良春夏
エスパーダ:  後藤晴雄
ロレンツォ:  平野玲

―第1幕―
2人のキトリの友人:  西村真由美‐佐伯知香
闘牛士:  中島周、長瀬直義、宮本祐宜、横内国弘
梅澤紘貴、安田俊介、木下堅司、柄本武尊
若いジプシーの娘:  井脇幸江
ドリアードの女王:  田中結子
3人のドリアード:  吉川留衣、渡辺理恵、川島麻実子
4人のドリアード:  森志織、福田ゆかり、村上美香、 阪井麻美
キューピッド:  高村順子

―第2幕―
ヴァリエーション1:  佐伯知香
ヴァリエーション2:  西村真由美

*********

期待していたほど、盛り上がらなかった舞台でした。会場全体は盛り上がっていたので、私だけがそう感じたのかな。

意外にもポリーナのキトリがなんだかしっくりこなかったのです・・・ドゥルシネア姫の時の方が良かった・・・と感じました。ウヴァーロフとのパートナリングの問題でしょうか。いや、それも悪い訳ではなかったのです・・・ウヴァーロフ様のサポートは問題なかったです。ただ、なんとなく2人がしっくりこなかったと言うか。

2幕の最後の結婚式は違和感なし。ポリーナはすごいバランスを見せました。フェッテは3回に1回安定したダブル。ここにきてようやくドン・キらしくなったのは、このPDDはガラなどで踊りなれているから?? ポリーナはドン・キの全幕が初めてだったらしいので、キトリになり切れてなかったということですね~。

メルセデスの奈良さんは踊りは悪くないけど、メルセデスとしてはちょっと色気が足りないかな~ 後藤さんのエスパーダはなかなか決まっていました。若い(?)ジプシーの娘の井脇はさすがの迫力でしたが、メルセデスやキトリとのバランスとしてどうなのかな?元々東バのドン・キは私はあまり好きではないせいかしら?キューピッドの高村さんがかわいくて軽やかで本日のベストでした。

エトワール・ガラ Bプロ 8/8

2008年08月08日 | Ballet
エトワール・ガラ2008 Bプログラム
2008年8月8日 19:00~ Bunkamura オーチャードホール


1)「眠りの森の美女」より“青い鳥”(振付:M.プティパ 音楽:P.I.チャイコフスキー)
メラニー・ユレル、アレクサンドル・リアブコ
青い鳥といえば、若手の役・・・というイメージを持っていて、なぜにリアブコが??と思いましたが、数年前のハンブルグ・バレエ来日公演の眠りの中でも踊っていたのですね。脚さばきは本当に鳥の羽ばたきを見ているようでした。さすが。熟練の技も良いです。ユレルはなんとも・・・オーラがなさすぎると言うか・・・リアブコとは格が違いすぎると言おうか・・・。

2)「モーメンツ・シェアード」(振付:R.V.ダンツィヒ 音楽:F.ショパン)
エレオノラ・アバニャート、マニュエル・ルグリ/ピアノ:上田晴子

パープルのシンプルな衣装で、ピアノのメロディに乗って流れるように踊る二人がとても美しかった。椿姫もそうですが、これもピアノ伴奏だけなせいか?アバニャートの荒い息遣いがかなり気になりました。

3)「白鳥の湖」 第2幕より(振付:M.プティパ/L.イワーノフ 音楽:P.I.チャイコフスキー)
スヴェトラーナ・ルンキナ、マチュー・ガニオ

期待通りの白鳥でした。ロパートキナの次ぐらいに好みの白鳥かも。12月の全幕が楽しみです。マチュー王子と並ぶとまぁなんて美しい二人なのでしょう・・・惚れ惚れ。

4)「ロミオとジュリエット」第3幕より 寝室のパ・ド・ドゥ(振付:J.ノイマイヤー  音楽:S.プロコフィエフ)
シルヴィア・アッツォーニ、バンジャマン・ペッシュ

何度目か観るノイマイヤー版の寝室のパ・ド・ドゥ。短い逢瀬がとてもドラマチックに描かれていて感動的。2人の演技もとても気持ちが入っていて、愛の高まりが伝わってきて良かった。そして、あらためて、ノイマイヤーのリフトは素晴らしく美しく複雑~!!そこまでリフトしまくらなくても・・・ぐらいな。

とにかく、来年のデンマーク・ロイヤルの公演でようやく全幕が観られそう♪期待大。

5)「カノン Canon in D major」(振付:J.ブベニチェク 音楽:J.パッヘルベル)
マチュー・ガニオ、アレクサンドル・リアブコ、イリ・ブベニチェク

男性3人だけの踊り。かっこいい!上半身は裸で下は裾がやや幅広なパンツ。真ん中のマチューが白で両サイドのイリとリアブコが黒。3人がユニゾンで踊りを繰り広げるのに目がくぎ付けになってしまいました。イリとリアブコの踊りのキレの良さと言ったら・・・!体が大きいせいもあり?マチューがちょっと2人から遅れ気味なのが目立っちゃいました。しかも、上半身裸のおかげでマチューは私の好みじゃないことが発覚・・・あ、でも、コンテンポラリーを踊ってももちろんかっこいい!

6)「瀕死の白鳥」(振付:M.フォーキン 音楽:C.サン=サーンス)
マリ=アニエス・ジロ/ピアノ:上田晴子

羽根のついたチュチュがとても似合っていました。腕の動きも細やか。降板で来日公演の白鳥が観られなかったのが惜しまれますが、その分をちょっと返してもらった感じ。


7)「マーラー 交響曲第5番 アダージェット」(振付:J.ノイマイヤー 音楽:G.マーラー)
シルヴィア・アッツォーニ、バンジャマン・ペッシュ


8)「ドリーブ組曲」(振付:J.マルティネス 音楽:L.ドリーブ)
エレオノラ・アバニャート、マチアス・エイマン

ちょっと飽き気味なこの演目。今まで見た中で一番いまいちな出来。アバニャートがとても不安定に見えました。エイマンは文句なしでした。逆回転マネージュはすばらしい。

9)「トリオ」(振付:S.L.シェルカウイ 歌:C.ブランコ)
マリ=アニエス・ジロ、イリ・ブベニチェク、アレクサンドル・リアブコ

プログラムではマリ=アニエス・ジロとイリ・ブベニチェクの「デュオ」でしたが、「トリオ」に変更となっていました。元々こういったバージョンもあるのでしょうか?? マリ=アニエスが上半身がレオタードで下が裾の長いスカートのドレスを着ていたのですが、このスカートが伸縮性のある薄い生地で、これがかなり小道具となるのですが、ちょっと苦しそう?作品の意味がわからなくて、ちょっと戸惑いました。

10)「マノン」第1幕第2場より パ・ド・ドゥ(振付:K.マクミラン 音楽:J.マスネ)
スヴェトラーナ・ルンキナ、マニュエル・ルグリ

これはかなり期待以上に良かった!ルンキナは素晴らしいっ!マノンとしては清純過ぎる気もしますが、ルンキナの違った一面を観られて大満足。もちろん、ルグリ様のサポートは素晴らしく、最後の演目にふさわしいものでした。

エトワール・ガラ Aプロ 8/6

2008年08月06日 | Ballet
エトワール・ガラ2008 Aプログラム
2008年8月6日 19:00~ Bunkamura オーチャードホール

3年前の第1回は若手のエトワール(もしくは候補たち)&フレンズによるコンテンポラリー中心の公演で、エンディングも凝ってたりして、おっしゃれーな公演という印象でした。でも、今回はルンキナの参加でクラシックの演目を入れたため、普通~のガラになっちゃった感じ。ルグリ様の参加でルグリ・ガラとどう違うのかな?みたいな感もあり。

あ、でも、ルンキナのジゼルは絶品だし、マチアス・エイマンのアルブレヒトやペッシュのソロルなんて貴重でそれはそれで良いんですけどね。コンテンポラリーばかりはやっぱりきついし。全体的にはとてもおもしろかった!!

1)「ハムレット」第2幕より パ・ド・ドゥ(振付:J.ノイマイヤー 音楽:M.ティペット)
シルヴィア・アッツォーニ、イリ・ブベニチェク

これを見るのは2回目(1回目はエトワール達の花束)相変わらず、このパ・ド・ドゥだけでは訳がわからない~ せめて全幕のストーリーをもうちょっとプログラムにでも書いてくれると良いんだけどなぁ。でも、前回よりはちゃんと踊りに集中出来ました。アッツォーニのオフィーリアは本当に可愛らしい少女。ブベニチェクはさりげなく高いトゥール・ザンレールを決めていてすごい。

2)「ジゼル」第2幕より(振付:M.プティパ、J.コラリ、J.ペロー 音楽:A.アダン)
スヴェトラーナ・ルンキナ、マチアス・エイマン

再びルンキナのジゼルが見れて幸せ。エイマン君のサポートはそう思ってみているせいか、ちょっとドキドキ。でもジゼルはまったく関係なさそうだったので、そんなでもなかったのでしょうか、それともルンキナがすごいのかしら? エイマン君ソロはさすがの跳躍。演技はこれからかな。

3)「椿姫」第1幕より(振付:J.ノイマイヤー 音楽:F.ショパン)
エレオノラ・アバニャート、バンジャマン・ペッシュ/ピアノ:上田晴子

初めて見るパ・ド・ドゥでした。アバニャートは最近パリで全幕を踊ったようですし、見る度に表現力が増しているように思います。う~、パリの全幕観たかった・・・

4)「メリー・ウィドウ」 ※世界初演 (振付:P.ラコット 音楽:F.レハール 衣裳:P.ラコット)
マリ=アニエス・ジロ、マチュー・ガニオ

おもしろかった!明るくておしゃれでユーモアがあって小粋な小品。振り付けも素敵で、ラコットさんはもうおじいさんみたいなのに、こんな複雑で粋な振り付けを考えちゃうのね。そして、マリ=アニエス・ジロの衣装がすごい!ラクロワ?みたいなド派手なチュチュ。ガタイの良いマリ=アニエスが着るとものすごいことに。これもラコットさんのデザインのよう。マチューはタキシードでもちろん素敵。もうちょっと髪が短い方が好みですが。

オペラのように未亡人と彼女にアプローチする元恋人の設定なのでしょうか?一生懸命アピールするように踊るマチューがかわいかった。間に2回ほどなぜかボーイがシャンパンを持って来て、2人が乾杯して飲み干すのですが、ここでは客席から笑いが。間がなんとも変な感じだったのかな。最後は白い長いトレーンのローブ(?ガウン?)をマリ=アニエスが着て二人でうれしそうに走って行ったので、プロポーズを受け入れてハッピー・エンドというところでしょうか。

5)「ラ・バヤデール」第1幕より(振付:M.プティパ  音楽:L.ミンクス)
スヴェトラーナ・ルンキナ、バンジャマン・ペッシュ

ペッシュのクラシックを初めて観たような・・・ちゃんとソロルでした。当たり前か・・・ ルンキナは本当に手脚が長くて、首が長くて、そして細~い。ニキヤのヘソ出し衣装だとさらにはっきりと体の薄さが。そして、何を踊っても美しい。でも、表情がジゼルのままだったような。

6)「ロミオとジュリエット」第1幕より“マドリガル”(振付:R.ヌレエフ 音楽:S.プロコフィエフ)
メラニー・ユレル、マチュー・ガニオ

ヌレエフ版は初見でした(汗)。舞踏会の間?庭で2人きりになったロミオとジュリエットが恋に落ちていくシーン。ユレルは思っていたより良かったです。これまで観た公演では今ひとつ調子が悪かったけど、今回は愛らしいジュリエットを公演してたと思います。マチューはもちろん文句なし。全幕DVD買わなきゃ~

7)「思いがけない結末 Unintended Consequence」 ※世界初演 (振付:J.ブベニチェク、マリ=アニエス・ジロ 音楽:E.クーパー)
マリ=アニエス・ジロ、イリ・ブベニチェク

マリ=アニエスはアイボリーのビスチェドレスでイリは黒の上下でジャケットを素肌に着ている。舞台は黒の背景でスポットライトで2人を照らすだけの極めてシンプルなもの。踊りは全般的にシャープでかっこよくて、コンテンポラリーとしてはOKな作品でした。男女2人の日常生活を描いたものとのことだけど、結局どこが思いがけないのかわからなかった・・・  

8)「ベラ・フィギュラ Bella Figura」(振付:J.キリアン 音楽:G.B.ペルゴレージ、A.ヴィヴァルディ)
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ

2人のかっこよさに惚れ惚れ。これもキリアンにしては大丈夫な作品でした。


8)「カンツォーニ Canzoni」 ※日本初演 (振付:M.ビゴンゼッティ 音楽:N.ケイヴ)
エレオノラ・アバニャート、バンジャマン・ペッシュ

これは比較的苦手なタイプでした。アバニャートがペッシェにかかえられ、床と平行近い状態になって脚を曲げたり伸ばしたりするのが、難しいのかもしれないけど、美しい動きに感じられず。

9)「バーンスタイン・ダンス」より“Part1 Wrong Note Rag”(振付:J.ノイマイヤー 音楽:L.バーンスタイン)
アレクサンドル・リアブコ

すごく良かった!短すぎて残念。「バーンスタイン」と聞くと、荘厳なクラシック音楽を想像していたのに、アップテンポなダンスナンバーでトワイラ・サープみたいな感じ。

11)「ダンス組曲」(振付:J.ロビンス 音楽:J.S.バッハ)
マニュエル・ルグリ/チェロ:宇野陽子

4曲ぐらいの構成で・・・最初の2曲ぐらいは良かったけど、最後の方は飽きてしまって・・・ありがたいルグリ様の舞が・・・ チェロの方の表情が堅くて堅くて、ルグリが視線を投げ、問い掛けるようなポーズをしても、困ったような感じで、せっかく舞台で競演している意味がなくなってしまっていた。お若い方でこういったのに慣れてらっしゃらなかったのでしょうが・・・ きっと椿姫のピアノを弾いた方だったら、もっとうまく対応されてたんじゃないかなぁ。ルグリ様がお気の毒でした。