staatsballett berlin ベルリン国立バレエ団
Der NUSSKNACKER くるみ割り人形
8 Dezember 2007 STAATSOPER UNTER DEN LINDEN 12月8日 国立歌劇場
Marie: Iana Salenko (マリー:ヤーナ・サレンコ)
Drosselmeier: Martin Buczko (ドロッセルマイヤー:マルチン・ブツコ)
Prinz: Dinu Tamazlacaru (王子:ジーヌ・タマズラカウ)
Groβherzogin: Beatrice Knop (大公妃:ベアトリス・クノップ)
Choreographie und Inszenierung: Patrice Bart (振付:パトリス・バール)
友人を訪ね、ベルリン旅行に行ってきました。バレエ好きな私のために、ベルリン在住の友人夫妻がアレンジしてくれ、同行の友人も一緒に初バレエ観賞と相成りました。友人の運転する車で国立歌劇場下の駐車場に車を停め、地下からそのまま劇場に入れました。すぐにクロークがあって、その奥にはキャンティーンが。壁には鏡があちこちにはめ込まれ、天井からはシャンデリアが下がっていて、お城の中のような素敵な雰囲気。シャンパンと数種のカナッペとプレッツェルをいただいて、小腹を満たしてから、上へ。劇場内もクラシカルで素敵~。お席は舞台に向かって左側の前から3列目。床の傾斜はゆるやかっぽかったけど、3列目でもオーケストラピットの壁の上に目線がくるので、まずまず。このオーケストラピットはとても深いらしく、指揮者の姿はまったく見えませんでした。
<プロローグ>
舞台にはドレスの婦人と小さな女の子。そこに突然アラビア風?な男達が剣を振りかざしながら乱入してきます。あれ?くるみってこんなだっけ??と???の間に女の子がアラビア男たちに連れ去られ、暗転。
後で、あらすじを読んだところによると、大公妃一家が革命派たちの襲撃を受け、大公はここで命を落とします(そんな人いたかしら??)。マリーは最も好きなおもちゃー父である大公の連隊と同じ色の軍服を着たくるみ割り人形ーを残して、連れ去られてしまいます。片眼鏡のドロッセルマイヤーは天文学者で、その片眼鏡で世界中の様々な出来事を深い洞察をもってみることができます。人々に課せられている時空の制限は彼にとっては何の障害にもならないのです。(こんなの表現してたかな??)
ということで、いわゆる「くるみ」とはかなり設定が違うものでした! ので、以下あらすじ中心に。
<第一幕>
14年後、Stahlbaum家でのクリスマス・パーティ。マリーは17歳になっていました。大勢の親戚や友人達がクリスマス・イヴをDr.Stahlbaumとその家族と一緒に過ごしています。マリーはStahlbaum家の養女となっていました。家族がマリーを家族の一員としてとけ込もうとさせますが、マリーは受け入れようとしません。マリーは現状を拒み、疎外感を感じていました。マリー役のヤーナ・サレンコは小柄でとても華奢。この時点では、子役のクララだと思い込んでいたので、随分踊れるものすごいジュニアだな~という目で見てました・・・
継姉弟のルイーズとフリッツがパーティの中を好き勝手に飛び回っています。この2人の踊りがかなり難しいステップ満載。2人ともかなり強いテクニックを持ってこなしていました。
パーティに参加した人々のワルツ。微妙なメタリックなパステル・カラーのグラデーションの衣装が美しい。ここの振付けも凝っていましたが、コール・ドもレベルが高い。整った容姿と踊り。失礼ながら、期待以上で、びっくり。
ドロッセルマイヤーもゲストの1人としてパーティに参加していました。彼は子供達にプレゼントを渡します。フリッツはブリキの兵隊の2連隊をもらいました。一方の隊はマリーの実の父、大公と同じ軍服を着ていました。ドロッセルマイヤーはルイーズには人形を、マリーにはあの彼女のものだったくるみ割り人形をプレゼントしました。マリーはくるみ割り人形をしっかりと抱きしめ、決して手放そうとはしませんでした。ドロッセルマイヤーはマジックを披露します。ドロッセルマイヤー役のマルチン・ブツコは整った顔立ちで長身、足長。きちっと手先、足先まで行き届いた踊りが素敵。
フランツとルイーズはマリーに自分のブリキの連隊とくるみ割り人形でゲームをしようと言い出しました。口論の末、四面楚歌となったマリーはブリキの連隊の入った箱を投げつけ、壊してしまいます。
パーティはおひらきに。部屋に戻っていたマリーはリビングにおいたままにしてしまったくるみ割り人形を取りに戻ってきます。そして、疲れてしまったマリーはくるみ割り人形を腕に抱きながら、そのまま眠りに落ちてしまいます。
マリーは、自分の壊したブリキの兵隊たちが戦う夢を見ます。一方は、自分の実父と同じ軍服の連隊、もう一方は自分をさらった革命派達です。マリーはたまらず、自分のくるみ割り人形を戦う兵士達に投げつけます。すると、兵士達の姿は消え、くるみ割り人形が素敵な王子に変身します。ドロッセルマイヤーとマリーとプリンスのパ・ド・トロワ。この辺りで、マリー役が最後まで踊るんだろうなと確信。
マリーはドロッセルマイヤーの腕の中で目を覚まします。ドロッセルマイヤーはマリーを本当の世界ー母である大公妃のもとへ連れて行く決心をし、気球に乗って旅立ちます。雪の女王が司る雪の精たちの中を抜けて・・・(この辺がちょっと強引ですかね)。雪の女王はとてもきれいなダンサーでしたが、このバレエ団としては、めずらしく上半身が厚め。細かいキャスト表がなかったので、名前を確認できず。
*******
<幕間>
どうもいつものストーリーと違う!とプログラムを買いに行きましたが、ドイツ語版しかない・・・辛うじて、あらすじを紹介する英仏版パッフレットを1ユーロで購入。ちなみに、ドイツ語のプログラムは手帳大の本のようで、かわいかったです。眠りやオネーギンなど、今シーズンの他の演目のも販売していて、ドイツ語が分かれば、購入したかったなぁ~。それに、マラーホフの本?や写真集なども。こちらでも、マラーホフは絶大な人気なようです。
*******
<第二幕>
大公妃公国。雪と氷の宮殿・・・らしく、バックには白のスクリーンに黒の雪の結晶のような抽象模様が。これはちょっとダンサーの邪魔をしていたような・・・
大公妃の元へドロッセルマイヤーがマリーを連れてやってきます。喜びと感謝の意を表して、大公妃とドロッセルマイヤーのPDD。(ちょっと強引な展開かと・・・・、でも、とても容姿が素晴らしい2人のPDDは美しかったです・・・)
娘の無事の帰還を祝って、大公妃は盛大な宴を催します。ドロッセルマイヤーは自分の魔術の能力を示し、箱から子供達を出してみせます(ギゴーニュおばさんの変型ですね)。それから、スペイン、アラビア、中国の踊り。この中国は友人達からかなり不評でした(笑)。そして、花のワルツ。艶やか~。
そして、王子が大公の連隊と同じ軍服を着て登場。大公妃は2人に結婚するよう言い渡します。もちろん、2人は喜んで快諾。婚約を祝って、喜びのPDD(本来、金平糖の精と王子)。ヤーナ・サレンコの踊りは小気味良い。技の一つ一つに切れがあり、高いテクニックの持っています。
ドロッセルマイヤーは自分の使命を果たし、静かに去って行くのでした。
********
ストーリー的には納得いかない部分もあったけど、全体的な踊りの水準は期待以上でした。友人達も楽しめたようで、ほっ。当初は11月のオネーギンに合わせて訪伯しようと思ったりもしたのですが・・・見れなくて残念・・・という思いを強くしました!会場でDVDを販売してたから、日本でもそのうち入手できるかな??
追記:同行の友人が劇場の写真を撮っていて、アップしてくれたので、ご興味のある方は友人のブログまで♪
驚くことに、海外の劇場では意外に写真撮影に寛容なところもあるようです。もちろん上演中はNGで、最後の幕が降りた後ですが。日本では考えられないですね!
Der NUSSKNACKER くるみ割り人形
8 Dezember 2007 STAATSOPER UNTER DEN LINDEN 12月8日 国立歌劇場
Marie: Iana Salenko (マリー:ヤーナ・サレンコ)
Drosselmeier: Martin Buczko (ドロッセルマイヤー:マルチン・ブツコ)
Prinz: Dinu Tamazlacaru (王子:ジーヌ・タマズラカウ)
Groβherzogin: Beatrice Knop (大公妃:ベアトリス・クノップ)
Choreographie und Inszenierung: Patrice Bart (振付:パトリス・バール)
友人を訪ね、ベルリン旅行に行ってきました。バレエ好きな私のために、ベルリン在住の友人夫妻がアレンジしてくれ、同行の友人も一緒に初バレエ観賞と相成りました。友人の運転する車で国立歌劇場下の駐車場に車を停め、地下からそのまま劇場に入れました。すぐにクロークがあって、その奥にはキャンティーンが。壁には鏡があちこちにはめ込まれ、天井からはシャンデリアが下がっていて、お城の中のような素敵な雰囲気。シャンパンと数種のカナッペとプレッツェルをいただいて、小腹を満たしてから、上へ。劇場内もクラシカルで素敵~。お席は舞台に向かって左側の前から3列目。床の傾斜はゆるやかっぽかったけど、3列目でもオーケストラピットの壁の上に目線がくるので、まずまず。このオーケストラピットはとても深いらしく、指揮者の姿はまったく見えませんでした。
<プロローグ>
舞台にはドレスの婦人と小さな女の子。そこに突然アラビア風?な男達が剣を振りかざしながら乱入してきます。あれ?くるみってこんなだっけ??と???の間に女の子がアラビア男たちに連れ去られ、暗転。
後で、あらすじを読んだところによると、大公妃一家が革命派たちの襲撃を受け、大公はここで命を落とします(そんな人いたかしら??)。マリーは最も好きなおもちゃー父である大公の連隊と同じ色の軍服を着たくるみ割り人形ーを残して、連れ去られてしまいます。片眼鏡のドロッセルマイヤーは天文学者で、その片眼鏡で世界中の様々な出来事を深い洞察をもってみることができます。人々に課せられている時空の制限は彼にとっては何の障害にもならないのです。(こんなの表現してたかな??)
ということで、いわゆる「くるみ」とはかなり設定が違うものでした! ので、以下あらすじ中心に。
<第一幕>
14年後、Stahlbaum家でのクリスマス・パーティ。マリーは17歳になっていました。大勢の親戚や友人達がクリスマス・イヴをDr.Stahlbaumとその家族と一緒に過ごしています。マリーはStahlbaum家の養女となっていました。家族がマリーを家族の一員としてとけ込もうとさせますが、マリーは受け入れようとしません。マリーは現状を拒み、疎外感を感じていました。マリー役のヤーナ・サレンコは小柄でとても華奢。この時点では、子役のクララだと思い込んでいたので、随分踊れるものすごいジュニアだな~という目で見てました・・・
継姉弟のルイーズとフリッツがパーティの中を好き勝手に飛び回っています。この2人の踊りがかなり難しいステップ満載。2人ともかなり強いテクニックを持ってこなしていました。
パーティに参加した人々のワルツ。微妙なメタリックなパステル・カラーのグラデーションの衣装が美しい。ここの振付けも凝っていましたが、コール・ドもレベルが高い。整った容姿と踊り。失礼ながら、期待以上で、びっくり。
ドロッセルマイヤーもゲストの1人としてパーティに参加していました。彼は子供達にプレゼントを渡します。フリッツはブリキの兵隊の2連隊をもらいました。一方の隊はマリーの実の父、大公と同じ軍服を着ていました。ドロッセルマイヤーはルイーズには人形を、マリーにはあの彼女のものだったくるみ割り人形をプレゼントしました。マリーはくるみ割り人形をしっかりと抱きしめ、決して手放そうとはしませんでした。ドロッセルマイヤーはマジックを披露します。ドロッセルマイヤー役のマルチン・ブツコは整った顔立ちで長身、足長。きちっと手先、足先まで行き届いた踊りが素敵。
フランツとルイーズはマリーに自分のブリキの連隊とくるみ割り人形でゲームをしようと言い出しました。口論の末、四面楚歌となったマリーはブリキの連隊の入った箱を投げつけ、壊してしまいます。
パーティはおひらきに。部屋に戻っていたマリーはリビングにおいたままにしてしまったくるみ割り人形を取りに戻ってきます。そして、疲れてしまったマリーはくるみ割り人形を腕に抱きながら、そのまま眠りに落ちてしまいます。
マリーは、自分の壊したブリキの兵隊たちが戦う夢を見ます。一方は、自分の実父と同じ軍服の連隊、もう一方は自分をさらった革命派達です。マリーはたまらず、自分のくるみ割り人形を戦う兵士達に投げつけます。すると、兵士達の姿は消え、くるみ割り人形が素敵な王子に変身します。ドロッセルマイヤーとマリーとプリンスのパ・ド・トロワ。この辺りで、マリー役が最後まで踊るんだろうなと確信。
マリーはドロッセルマイヤーの腕の中で目を覚まします。ドロッセルマイヤーはマリーを本当の世界ー母である大公妃のもとへ連れて行く決心をし、気球に乗って旅立ちます。雪の女王が司る雪の精たちの中を抜けて・・・(この辺がちょっと強引ですかね)。雪の女王はとてもきれいなダンサーでしたが、このバレエ団としては、めずらしく上半身が厚め。細かいキャスト表がなかったので、名前を確認できず。
*******
<幕間>
どうもいつものストーリーと違う!とプログラムを買いに行きましたが、ドイツ語版しかない・・・辛うじて、あらすじを紹介する英仏版パッフレットを1ユーロで購入。ちなみに、ドイツ語のプログラムは手帳大の本のようで、かわいかったです。眠りやオネーギンなど、今シーズンの他の演目のも販売していて、ドイツ語が分かれば、購入したかったなぁ~。それに、マラーホフの本?や写真集なども。こちらでも、マラーホフは絶大な人気なようです。
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<第二幕>
大公妃公国。雪と氷の宮殿・・・らしく、バックには白のスクリーンに黒の雪の結晶のような抽象模様が。これはちょっとダンサーの邪魔をしていたような・・・
大公妃の元へドロッセルマイヤーがマリーを連れてやってきます。喜びと感謝の意を表して、大公妃とドロッセルマイヤーのPDD。(ちょっと強引な展開かと・・・・、でも、とても容姿が素晴らしい2人のPDDは美しかったです・・・)
娘の無事の帰還を祝って、大公妃は盛大な宴を催します。ドロッセルマイヤーは自分の魔術の能力を示し、箱から子供達を出してみせます(ギゴーニュおばさんの変型ですね)。それから、スペイン、アラビア、中国の踊り。この中国は友人達からかなり不評でした(笑)。そして、花のワルツ。艶やか~。
そして、王子が大公の連隊と同じ軍服を着て登場。大公妃は2人に結婚するよう言い渡します。もちろん、2人は喜んで快諾。婚約を祝って、喜びのPDD(本来、金平糖の精と王子)。ヤーナ・サレンコの踊りは小気味良い。技の一つ一つに切れがあり、高いテクニックの持っています。
ドロッセルマイヤーは自分の使命を果たし、静かに去って行くのでした。
********
ストーリー的には納得いかない部分もあったけど、全体的な踊りの水準は期待以上でした。友人達も楽しめたようで、ほっ。当初は11月のオネーギンに合わせて訪伯しようと思ったりもしたのですが・・・見れなくて残念・・・という思いを強くしました!会場でDVDを販売してたから、日本でもそのうち入手できるかな??
追記:同行の友人が劇場の写真を撮っていて、アップしてくれたので、ご興味のある方は友人のブログまで♪
驚くことに、海外の劇場では意外に写真撮影に寛容なところもあるようです。もちろん上演中はNGで、最後の幕が降りた後ですが。日本では考えられないですね!