As I like it

気の向くままに。。。 ダンス・バレエの関連トピックが一番多いかも。 by nao@momojrt020327

新国立劇場バレエ団「シンデレラ」

2006年12月15日 | Ballet
新国立劇場バレエ団「シンデレラ」
2006年12月15日(金)18:30- 新国立劇場オペラ劇場

【振付】フレデリック・アシュトン
【作曲】セルゲイ・プロコフィエフ

【監修・演出】ウェンディ・エリス・サムス
【舞台美術・衣裳】デヴィッド・ウォーカー
【照明】沢田祐二
【舞台監督】森岡 肇
【装置・衣裳製作】英国ロイヤルバレエ

【シンデレラ】 アリーナ・コジョカル
【王子】 フェデリコ・ボネッリ

義理の姉たち: マシモ・アクリ、篠原聖一
仙女: 湯川麻美子
父親: 石井四郎

春の精: 西山裕子
夏の精: 西川貴子
秋の精: 高橋有里
冬の精: 寺島ひろみ

道化: グリゴリー・バリノフ

ナポレオン: 八幡顕光
ウェリントン: 市川 透

王子の友人: 陳 秀介、富川祐樹、江本 拓
       中村誠

********************

コジョカルは観るたびにどんどん進化していっています。以前は可愛らしい・・・!という感じだったのが、すっかり大人の美しい女性になりました。でも、いつまでも初々しい雰囲気を失わない感じ。そして、その踊りはかなり充実してきました。良いです~

第一幕
アシュトン版では継母は出てきません。いじわるな義姉たちがコミカルな演技を見せまくります。が、出だしはちょっとコミカルさが足りない?会場からの笑いが漏れません・・・私自身も昨年のロイヤルの来日公演でのダウエル卿の怪演が印象に残り過ぎているのか、物足りなく思いました。

シンデレラのほうきの踊り。ほうきを頭上にかかげたままゆっくりとピルエット・ランヴェルセ(?)。ゆっくりとした回転。ほうきを相手に踊りながら、舞踏会を夢見るシンデレラ。とてもキュート!

姉たちが舞踏会へと出掛けて行った後、仙女が現れ、四季の精の踊りが繰り広げられます。中では、冬の精の寺島さんがもっとも輝いていたように思いました。最後に仙女が大きなカボチャを舞台袖にぶん投げる(笑、ちょっと乱暴だった)と、豪華な馬車が登場。きらびやかなドレス姿に変身したシンデレラが舞踏会へと向かいます。

第二幕
舞踏会。あいかわらずコミカルな義姉たち。この辺でようやく会場から大きな笑いが。

王子登場。ボネッリ君、かわいい!! しかし、本日ソロの踊りはいまひとつ。舞台の左端前方から右後方へジャンプ~回転~着地~アラベスクを3回繰り返すのですが、最初の2回の着地、アラベスクはバランスを崩し気味で、最後は後ろにスペースがなくてアラベスクしなかった!

シンデレラ登場! 舞台奥からポワントのまままっすぐ前を見て、階段を降りてくるところはちょっとドキドキします。ロイヤルの時は階段を下りきったところで、シンデレラのマント(?)の長~いレースがヴェールのように横にパァーっと広げられて、とても美しいのですが、今回は薄紫のオーガンジーっぽいヴェールで、広げ方もちょっと中途半端。う~む。ここはお楽しみどころだったのになぁ。

ボネッリ君、パ・ド・ドゥのサポートは良かったです。2人のパートナーシップもGOOD。 

コジョカルは、シェネ、サポート付きのピルエットの回転が早い! そしてフィニッシュのポーズを見栄を切るようにきりっと決めるのが気持ち良いです。そしてこぼれんばかりの笑顔。そりゃ、王子は一目で恋してしまいます。

やがて、12時の鐘が鳴り、あわてるシンデレラ。王子は帰らないで!と、とおせんぼ。このボネッリ君がかわいかった♪ コール・ドの女性たちが横切る影に隠れて、シンデレラがいなくなった?と思ったら、いつもの姿に戻ったシンデレラが舞台中央から後ろ姿のままガラスの靴を落として走り去っていきます。この早変わりはもちろん替え玉さんによるもの。私は2階席から見ていたので、影に隠れていなくなるシンデレラが見えたのですが、同じ列に座っていたおばさまたちが、「え?どうなったの?」と言っていたのにちょっとびっくり。


第三幕
いつもの生活に戻ったシンデレラでしたが、無事ガラスの靴が合い王子と結ばれます。いつも思いますが、この結婚式のエンドは踊りが少なくてとてもつまらない~ もうちょっと派手なパ・ド・ドゥを入れて欲しい! 

このエンドと、王子が2幕以外ほとんど踊らないのと、全般的にコール・ドも少ないために、いつも消化不良になる演目です! 

日本料理 櫻川

2006年12月14日 | Okiniiri
昨日はいつもの仲間のお誕生会。今回は「日本料理 櫻川」さんにて。

お店はとても良いの雰囲気だったのに、我々の個室はちょっと???。ホテルの宴会場を急きょ借りた感じ・・・ ほんとの個室は和風でとても良いらしい・・・ ま、だけど、お料理は最高~においしかったです! 極上の素材に、それを十分に堪能出来る薄くて繊細な味付け。そしてその盛り付けなど見た目も美しい!関西の味付けはやはりおいしい! 

まずは、先付けからいきなりやられました! カニとカニ味噌と白いふわふわの・・・?かぶら蒸し?卵白?はもうお口の中でとろける~ 炊き合わせはお野菜がほっこりと。

それから上の画像のかわいらしい器に入ってきたのは、珍味シリーズ?なまこやカラスミ、フォアグラを使ったお料理。カラスミをおもちでサンドして素揚げしたのは、香ばしいおもちとカラスミの塩味が絶妙!

お刺身はトロとアオリイカが素晴らしいネタ!!! トロはまろやかな舌触り。アオリイカは鮮度抜群で甘~い!! 甘鯛の蕪蒸しは薄い味付けが素材のおいしさを際立たせます。

最後のご飯ものはマグロとホタテの甘露煮?とふかひれあんかけの選択。選べない~!! マグロの方にしてみましたが、実はこのお店の名物はフカヒレあんかけだったらしい!失敗!

仲居さん(?)が袴姿なのが不思議でした。一度だけお料理を運んできてくれた気弱そうな板さんが実は料理長だったらしい・・・

優しいお料理にすっかり魅了されました。お昼はかなり同じ内容でお値段が半分以下! 今度はお昼に行ってみたい~

マリインスキー・バレエ「白鳥の湖」

2006年12月09日 | Ballet
2006年12月8日(金) 6:30p.m~
東京文化会館大ホール


オデット/オディール:ウリヤーナ・ロパートキナ
ジークフリート王子 :エフゲニー・イワンチェンコ (ダニーラ・コルスンツェフが足の怪我にため降板!)
王妃 (王子の母):エレーナ・バジェーノワ
王子の家庭教師:ピョートル・スタシューナス
道化:アンドレイ・イワーノフ
悪魔ロットバルト: マキシム・チャシチェゴーロフ
王子の友人たち:  ダリア・スホルーコワ (イリーナ・ゴールプより代役)
           エカテリーナ・オスモールキナ
           ウラジーミル・シクリャローフ
小さな白鳥:ワレーリア・マルトゥイニュク
       オレシア・ノーヴィコワ
       エレーナ・ワシュコーヴィチ
       イリーナ・ゴールプ
大きな白鳥:アリーナ・ソーモワ(キャスト変更によるラッキー♪)
        エカテリーナ・オスモールキナ
        クセーニャ・オストレイコーフスカヤ
        エカテリーナ・コンダウーロワ
2羽の白鳥 :エカテリーナ・オスモールキナ
        クセーニャ・オストレイコーフスカヤ
スペインの踊り:ガリーナ・ラフマーノワ,リーラ・フスラーモワ
          イスロム・バイムラードフ,アレクサンドル・セルゲーエフ
ナポリの踊り:ヤナ・セーリナ,マクシム・フレプトーフ
ハンガリーの踊り: クセーニャ・ドゥグロヴィナ,カレン・イワンニシャン
マズルカ:スヴェトラーナ・フレプトーワ,イリーナ・プロコフィエヴァ
      オリガ・バリンスカヤ,ガリーナ・ラフマーノワ(キャスト変更によりスペインとのダブルヘッダー!)
      アレクサンドル・クリーモフ,アンドレイ・ヤーコヴレフ
      フョードル・ロプホーフ,ニコライ・ナウーモフ

振付:マリウス・プティパ,レフ・イワノフ
改訂振付:コンスタンチン・セルゲーエフ


オデットのロパートキナは素晴らしかったです。全幕を通して、オディールの時のその手脚の動きの優雅さ、気品、はかなげな表情、オデットの時のきっぱりとした動き、凛とした表情・・・でも、調子はあまり良くなかったのかしら?回転ものでバランスを崩すことが多かったように見えました。オディールでのフェッテは最後やっとやっと回った感じだったし・・・ しかし、そんなことは良いのです! そのたたずまい、身のこなしそのものがなんとも美しい白鳥・・・それを見れたのが本当に幸せでした。


第一幕
一場
王子の友人たちの踊り
最初に舞台向かって右手の前から2番目にいた男の子の脚の美しさにいきなりノックアウト(笑) 大きいので踊りのキレは今ひとつだったけど、とにかくずーっと目で追ってしまい、王子なんか(失礼)観ていませんでした。

パ・ド・トロワ
キャスト変更で登場のダリア・スホルーコワが良かったです、ジュテがとても美しい。もう一人のエカテリーナ・オスモールキナはあまり好みではなかったです。こちらの方の方が主役級の役も踊っていらっしゃるようですが…。ウラジーミル・シクリャローフは顔がとってもキュート!この間は金の仏像だったから、わからなかったわ(爆)! だけど、ちょっとサポートが下手?? 女性陣、サポートしてもらってのピルエットが回りにくそうでした・・・ ジュテ・アントルラセはGOOD。それからトゥール・ザンレールじゃないと思うのですが、ジャンプ回転技連続は見事でした。

道化のアンドレイ・イワーノフ、超高速回転ピルエット!!圧巻。

二場
オデットが後ろ向きに登場してきたのに、ちょっとびっくり。横向きのパ・ド・ブレが普通かな~と思っていたので。王子の視線に気付かないためなのでしょうか。 とにかく彼女の舞は白鳥そのもの。先日のガラでは「大きすぎず」と書きましたが、実は彼女はとても身長が高い方。しかし、顔が小さく、首、手足が細くて長いために、その身長の高さを感じさせないのだ・・ということに気付きました。彼女のソロでは音楽がとーってもゆっくりになる? でも、それに合わせて腕が脚がとても美しい曲線を描く・・・ 

4羽の小さな白鳥で、左から2番目の人のトゥシューズの紐がほどけてきてしまって、ちょっとハラハラしました~ 大きな白鳥にはアリーナ・ソーモアが代役で出演。インタビューで「最近ようやくコール・ドの練習をしなくてよくなった」と答えていたのですが、すっかり借り出されてしまいましたね。やはり目立ちます。

しかし、ロパートキナが出てきたら、彼女に目が吸い寄せられて他のコール・ドなどはまったく目に入らなくなってしまいます・・・。

ヴァリエーションの最後、フィナーレの前にステップを踏むところが素晴らしかった! 普通は腕を2番?に保ったまま右足左足とステップを踏むだけだと思うのですが、ステップの合間に彼女は羽ばたくような腕の動きをして、ジャンプしてアントルシャのような動きを・・・ 宙にふわりと浮いたように見え、まさに白鳥が舞うよう・・・・感激に胸が震えました。

ところで、良く「白鳥の湖」の典型的なシーンとして写真などで見かける、王子の立て膝の上にオデットが片足で立ってアチチュード(?)するポーズ。実際に観たのはこれが初めてでした! さすが正統派セルゲイエフ版。

第二幕
各国の踊りは特に印象に残ったものはないかな? ガリーナ・ラフマーノワさんがスペインとマズルカを続けて踊ったのに気付きました。

さて、オディール登場。さっきまでのオデットと動きが違います。凛とした意志の強そうな視線。ロットバルトと作戦を確かめ合うように時々視線を絡め、そのたびごとに王子の気持ちをひきつけていきます。ただ、彼女のオディールは積極的に誘惑するというよりは、相手が落ちてくるのを待っている感じ。

そして、「ほら、私があの湖のほとりであった白鳥です」というシーンでは、突然オデットの動きに変わり・・・ 王子でなくとも惑ってしまうことでしょう。

この第2幕では、ちょっと回転技が今ひとつ? サポート付きのピルエットでは横向きで止まってしまい、「これはどっちのせい??」と思ったのですが、とにかく回りものでグラリとするシーンが何度か。フェッテもかなり中心がぶれ、最後の1回転はやっとと言う感じでした。ちょっとお疲れだったのかしら?? ちょっと残念。

超絶技を見慣れてしまったせいか、物足りなく感じてしまう面は否めません。でも、テクニックだけではない・・・ということも感じさせられた二幕でした。

第三幕
ここはコール・ドの踊りで始まりますので、ようやく冷静にコール・ドの踊りをじっくり集中して見ることが出来ました。フォーメーション、踊り、よく揃って美しい。舞台が広く感じました。

そこへオデットが帰ってきて、王子の約束が果たされなかったことを皆に告げる。嘆きの余りに地に伏して動かなくなるオデットと身を寄せあう白鳥たち。そこへ王子が登場。そして、愛を再び確認しあうパ・ド・ドゥ。それをロッドバルトが引き裂く・・・!

ロッドバルトと二人で戦うという強い意志を示すかのように、オデットを肩に乗せる王子。そして威嚇するように羽ばたくオデット。このシーンも有名(というか漫画のSWANでは見たことある)だけど、実際に観たことがなかったような。

白鳥の湖という作品は本当に奥深い・・・・ と改めて実感した舞台でした。