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気の向くままに。。。 ダンス・バレエの関連トピックが一番多いかも。 by nao@momojrt020327

グルジア国立バレエ『ドン・キホーテ』 7/27 ソワレ&7/28 マチネ

2007年07月30日 | Ballet
グルジア国立バレエ『ドン・キホーテ』
2007年7月27日 18:30開演 東京文化会館

キトリ : ニーナ・アナニアシヴィリ
バジル (理髪師,キトリの恋人) : アンドレイ・ウヴァーロフ

ニーナのキトリ、やっぱり苦しそうなところも多く見られましたが、可愛らしく、華やかで元気なキトリ。昨日のカンデラキは小道具が嫌い?なのか、扇を使ったのも最初だけでしたが、ニーナはカスタネットの踊りではカスタネットを持って、第3幕のヴァリエーションとコーダは扇を持って踊っていました。

ウヴァーロフ様はやっぱりノーブル~なバジル。振付けの昨日のアンヘル君の回転しまくりなのとは随分違うし、アンヘル君の見せ方が派手なので、ウヴァーロフはちょっと「はにかみバジル」に見えてしまいます。でも、王子的な雰囲気のウヴァーロフ様がバジルのお茶目な演技をするところが良いんです!死んだ振りをしてる時にキトリの胸を触るシーンも、控えめに1回だけだし・・・・3幕のコーダのヴァリエーションでの横跳び(?右足は曲げて、左足は水平にして跳ぶやつ。パンフレットにもこのポーズの写真が出ていました)がかっこいい!  

今日のエスパーダはマントさばきも、見えの切り方もGOOD。やっぱ、エスパーダはこうじゃなきゃ。3日間の中で一番良かったです。圧巻はメルセデスの マイヤ・イリュリーゼ。やはり白鳥の時にスペインを踊っていた人で、背中が柔らかい!それを十二分に発揮できる振り付けだったので、彼女が反りながら回転する度に会場からどよめきと拍手が。それから、今日も私はコール・ドのセンターの彼にくぎ付け。あぁ、今後彼の踊りを見る機会はあるかしら・・・

そして、今日は二人のパートナーシップの良さも堪能。最初の片手リフトではニーナが右足を曲げた状態をキープしたままホールド。ウヴァーロフ様力強い! 2幕での背面ダイブでは飛び込んできたニーナを受け止めた後、そのまま抱えて二、三歩前へ進んだり、3幕目のリフトではニーナをホールドしたまま、舞台奥中央から前方袖まで移動!しかも、まったくよろけることもなく、しっかりとした足取りで。

ニーナの明るいオーラでエンディングは大盛り上がり。観客は皆にこにこで大拍手。カーテンコールでも大サービスしてくれて、会場は総立ち状態。

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グルジア国立バレエ『ドン・キホーテ』
2007年7月27日 18:30開演 東京文化会館

キトリ : ラリ・カンデラキ
バジル (理髪師,キトリの恋人) : アンヘル・コレーラ

今日も盛り上がりました。カンデラキは今日の方がちょっと荒かった気もしますが、最後のフェッテは前回よりしっかり回りきってました。

コレーラは最初はちょっと抑えてましたが、途中からやっぱりパワー全開!片手リフトでは、2回目のホールドがかなり長かった!アンヘル君が舞台後方のコール・ドに目配せして、「OK?OK?がんばってるだろ??」と皆の納得を得てからカンデラキをリリースしてたのが笑えました。だけど、アンヘル君、本日はちょっとお疲れ?ピルエットの最後の方で軸がブレることも数回。私としては、あなたがたくさん回れるのは良くわかったので、そんなに回らなくて良いから、フィニッシュをきれいに決めて!と思うのですが・・・しかし、そこはアンヘル君。笑顔と気合でカバー!はぁっ!とフィニッシュする時には、会場からはなぜか笑いと大拍手が。

私の大好きなコール・ドの彼はコール・ドのまとめ役なのでしょうか。今日は指揮者に合図を出してるところを発見

3日間楽しかった~!!と思ったら、カーテンコールで芸術監督ニーナがシンプルな黒のロングドレスで登場。お?マイクを持ってる?通訳がいないけど?と思ったら一言。「A little surprise for you!」 ステージが暗くなって音楽が始まる・・・ モダンの小作品が始まりました。千秋楽だとこんなこともあるのかしら。

層が薄いとあってか、かなり高度なテクニックを持った人もいるけど、そうでない人との差が激しい。でも、ニーナのこのバレエ団作りは間違いなく良い方向へ向かっているようだと感じられる舞台でした。今後が楽しみですね!

グルジア国立バレエ『ドン・キホーテ』 7/26 ソワレ

2007年07月26日 | Ballet
グルジア国立バレエ『ドン・キホーテ』

ちょっとした手違いで(?)3日連続で観ることに。なので、感想は簡単に・・・

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2007年7月26日 18:30開演 東京文化会館
キトリ : ラリ・カンデラキ
バジル (理髪師,キトリの恋人) : アンヘル・コレーラ

コレーラは超はりきってました!舞台を盛り上げよう!と、笑顔全開、パワーとテクニック炸裂!とにかく回る回る、回る回る・・・そして、カンデラキが踊る時には手拍子を、そして、自分がターンして入る前には指ぱっちん☆ そして、さらに回る・・・怪我しないかしら・・とちょっとハラハラするほどのはりきりようでした。

カンデラキのキトリもなかなかすばらしかったです。カンデラキは白鳥の時のパ・ド・トロワでは、まーったく光るものを感じませんでしたが、主役となれば気合が違うのでしょうか?? 8頭身のプロポーションでとても細いけど筋肉質。身体能力が高いのでしょう、バランスもばっちり。最後のフェッテではトリプルも入れてましたが、ちょっと無理し過ぎた?途中で後ろ向きになってました・・・(笑)。でも、全般的にはとてもエネルギッシュな踊りをみせてくれ、コレーラに負けないぐらい観客の拍手も受けてました。

グルジアの人は髪が黒くて、肌がちょっと褐色なので、ジプシーのイメージにとても良く合います。キトリの友人たちがかなり◎。コール・ドで一番前でセンターとか舞台向かって右の先頭のポジションにいた男性に目がくぎづけになってしまった・・・踊りにキレがあって、なんか華がある♪

不満だったのは、エスパーダ。過去最低・・・。それから、ドン・キホーテってば、脚細くて長すぎ。演技もおもしろくなかった!

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グルジア国立バレエ『白鳥の湖』

2007年07月22日 | Ballet
ニーナ・グルジア国立バレエ『白鳥の湖』
2007年7月22日 18:00開演 東京文化会館

オデット/オディール:ニーナ・アナニアシヴィリ (ボリショイ・バレエ、アメリカン・バレエ・シアター)
ジークフリート王子:アンドレイ・ウヴァーロフ (ボリショイ・バレエ)

ニーナとウヴァーロフ様、素晴らしかったです!二人とも祝復活!! ニーナの復帰以来の他の方の感想などをみると、ちょっと衰えは否めない・・・といったものが多かったのですが、今夜はそんなことはちっとも感じませんでした。もっとも私は全盛期のニーナを知らないので、そう言えるのかもしれません。でも、派手なテクニックではなく、本当に滑らかでしなやかな腕の動き、正確なステップや美しいポーズ、表情・・・ロパートキナ以来の鳥肌ものの白鳥でした。

事前にあらすじなどを見ていなかった私。トラディショナルな白鳥だと信じきって会場入り。始まる前にキャスト表を眺めていて、道化なしパターンなのね・・・あれ?芸術監督/ロッドバルト・・・・? なんと、これまた新型「白鳥」なの~??と慌てて演出欄をチェックすると、「プティパ・イワノフ版」と書いてある。うむむ・・・と悩んでるところで開演。

第1幕
幕が上がった瞬間、「何だこれはぁぁぁ~!!」! 舞台に立っているのはレッスン着の男女・・・奥には大きな鏡が3枚と舞台両端にバーという舞台装置・・・ きゃ~、やっぱりモダンバージョンなの??ニーナの白鳥は?? ウヴァーロフ様、せっかくの復帰なのに、レッスンじゃなくて王子を見せてぇ~~~~~!と頭がぐるぐるしているうちに、レッスン場でのリハーサルが始まり、パ・ド・トロワが。振り付けが随分簡単になっていたような・・・? 3人のジュテ・アントルラセがないっ!(最後に1回だけあった)。ソロも簡略化されてる?女性二人のポワントワークがなんか美しくない・・・とぶちぶち思っていると、今度はウヴァーロフ様のソロのお稽古らしい。しかし、芸術監督はどうも不満らしく、落ち込むウヴァーロフ様・・で、幕が一旦降りてしまい、音楽は通常王子が森へ行くシーンの曲・・・ う!!この後どうなるの??

そして幕があがったら、かなり普通の湖畔のシーンになってました。あれ?そして、普通に通常の2幕が始まる・・・安心したけど、ちょっと唐突な感じは否めませんでした。

気を取り直して・・・ いよいよニーナの登場です!会場から大拍手。腕の動きがしなやかで滑らか・・・まるで波打つかのよう。美しい。王子が出てきた時の戸惑いの表情が印象的。

コール・ドは・・・う~ん、それなり・・・でしょうか。4羽の小さな白鳥はステップがあんまり揃ってなかったです。大きな白鳥は3羽になってましたが、真ん中の人がすっごく長身で、その人ばかりに目がいってしまった・・・けど、伸びやかで良かったと思います。

ニーナのソロ、パ・ド・ドゥは最初に書いた通り。ただひたすらに魅入ってしまいました。そして、最後の方にオデットが足踏みステップでパタパタ羽ばたくようにするところ(稚拙な表現ですみません・・・)では、ニーナが白鳥のように見えました。ここの巧拙って、私には結構重要なのです。

第2幕
ここから装置も衣装もゴージャスに。ハンガリー、ナポリ、ポーランドの踊り・・・はいまひとつかな。でも、最近はこの辺のキャラクターダンスをカットした版ばかり観てたので、久しぶりでうれしい♪ 花嫁たちの踊り、オディール登場。そして、熱かったのがスペインの踊り!男女ペア2組全員情熱的な踊りで、特に女性二人がプロポーション抜群だし、反りがすばらしかった!会場からも大喝采。

オディールと王子のPDD。ニーナの長い手脚が先程とは一転して、しなやかに情熱的に動きます。ウヴァーロフ様のソロも素敵でした。これぞ王子。あんなに長身で跳躍も高いのに着地の音がほとんどしないのはさすがです。最後のコーダ、グランフェッテの音楽のテンポがえらく速かったです。(回転数をごまかすために音楽を早めたのでは?とちょっと思ってしまった・・・)シングルのみでしたが、ニーナは最後までぐらつくことなくエネルギッシュに回りきりました。

この場の終わりは通常のパターン、一旦幕が降り、次は湖畔のシーン。コール・ドは短くなってましたが、オデットのソロはちょっと長めになってました。最後はハッピーエンドではなく、ロッドバルトによって引き裂かれ、白鳥たちに取り囲まれて、王子は倒れこんでしまいます。一旦幕。再び幕が開くと、再びレッスン場。自信を取り戻したウヴァーロフ様は仲間たちと舞台に向けて(?)明るく駆け出します。幕。

休憩を20分入れても8時15分終演とかなりコンパクト化された白鳥でした。それにしても、どうしてこの版にしないといけなかったのでしょうか? 別に普通にプティパ・イワノフ版にすればよかったんじゃないの・・・?とどうしても思ってしまいました。

オーストラリア・バレエ団『眠れる森の美女』

2007年07月18日 | Ballet
オーストラリア・バレエ団 『眠れる森の美女』(全3幕)
2007年7月18日(水)18:30開演 東京文化会館 大ホール

これまた、まったく期待してなかったのですが、おもしろかったです!『白鳥』のように完全にストーリーが違うわけではないのですが、新しい演出で、展開のテンポも良く、いつもは途中で退屈してしまいがちな『眠り』を堪能することが出来ました。

基本的には古典に沿った振り付けなので、この演目ではバレエ団の踊りをちゃんと観ることが出来、全体のレベルはかなり高い!と思いました。コール・ドも難しい振り付けをよくこなしていたし、ソリストたちの踊りも安定して美しい。そして、皆さんプロポーションも良い! オーストラリア・バレエ、なかなかすばらしい! 食わず嫌いはいけないなと思いました。


第1幕
白い衣装の集団。なんだろう・・・?と思っているうちに、リアルな(笑)出産シーン。それからオーロラの誕生を祝う場面へ。ここでは、いきなり猫やらブルーバードやらのキャラクターたちが登場します。ちょっとびっくりですが、終幕にいきなり駆けつけて結婚を祝うよりは、なんだか自然なお話になると思いました。

妖精たちが登場。皆全身タイツに薄いチュールの短いスカートという衣装なので、スタイルがばっちりわかります。リラの精のダニエル・ロウが抜群にスタイルも踊りも良かったです。

カラボス登場の音楽に乗せて出てきたのはさっきの白い集団。おっと、これがカラボスでした。カラボス=黒のイメージだったので、最初のシーンではわかりませんでした・・・(汗) おもしろいのは、カラボスが「恨んでやる~ 呪ってやる~ こうやって、この子は眠りにつくのさ~!!」とオーロラのお人形(きらきらの覆面をしたルシンダ・ダン)を出してきて、ナイフでぐっさり手を刺す真似をします。床に倒れるオーロラ人形。そこへ王子様人形が出てきて、キスして起き上がります。小さい子にはわかりやすいかな。

第2幕
バックは黄金のお城・・・ちょっとタージ・マハールを思わせる。コール・ドの衣装もサテンのきらきらでカラフル。インド?? そんな中でオーロラはベージュのチュチュで登場。ちょっと地味・・・・? ダンの踊りはとても丁寧で確実。世界バレエフェスの時もそう思いました。「白鳥」の男爵夫人は色気たっぷりでぴったりと思ったけど、一転、初々しいオーロラも良いです。

ローズ・アダージョ中で4人の王子たちから1輪ずつバラをもらうところで、オーロラが1回転している間に王子はトゥールザンレールをしてひざまずいてバラを差し出す・・・というのがとっても難しそう!4人とも無事にバラを受け取ってもらえてました。あ、この王子たちの衣装はいけてなかったです。古代ローマ戦士みたいで・・・

カラボスが渡した黒いバラの花で手に傷を負ったオーロラは怒ってカラボスを平手打ち!ちょっとびっくり。その後、毒が回って倒れたオーロラを背中に羽をつけた(笑)リラの騎士が高々と掲げて、ベッド・・・ではなく、なぜか人が二人四つんばいになって作った台の上に乗せます。ここも謎でした。


第3幕
王子二人が森へやってくる。キャスト表を見た時に「なぜ王子が二人??」と思いましたが、フロリムント王子が本命で、フロレスタン王子が弟らしい。おとりまきの男爵夫人が色気を出して王子にからみつくのですが、このキャラの存在意義がよくわかりませんでした。衣装もいまいち・・・

リラの精がみせるオーロラの幻影。ここのパ・ド・ドゥは素敵。良いパートナーシップ。オーロラが幻影の中に消えると、フロリムント王子がお昼寝中の弟王子を揺り起こして、いざ、オーロラの元へ! しかし、行く手を阻むカラボスたち! ここで、王子はカラボスの美しさにぼ~っとして、戦意喪失?うかうかしてる間に、魔法をかけられ(?)意識を失って倒れてしまいます。焦る弟。カラボスの手下たちと必死で戦いながら、リラの精からもらったリラの小枝をかざして、兄王子の目を覚まそうとします。ようやく気づいたフロリムント王子、はっ!とカーテン?をひっぺがすと、明るい光がいっぱいに差し込んできて、カラボスたちが力を失います。オーロラの元へ。

さて、結婚式。オーロラの衣装がまた地味・・・ オーロラの二の腕のレースが好きなんだけど、なかった・・・(寂)踊りはエネルギッシュかつ丁寧でよかったです。ターンしてフィッシュ・ダイブも3連続でぴったり決まりました。

ブルーバードの踊りはいまひとつでした。調子悪かったのかしら?着地などがずいぶん雑。相手役はフロリナ王女ではなく、精霊の一人のカナリヤの精でした。たおやかな踊りでGOOD。すごかったのは、二人のイワン。ものすごい跳躍でゴムマリみたい・・・!

最後は皆で舞台の上手から下手へ行進して消えて行きます。舞台には一人リラの精が残り、幸福で満ち足りた様子で舞台袖へ消えて行き・・・幕・・じゃなくて、最後の最後はカラボスでした!一歩一歩進んでいくとともに、長いトレーンが舞台中に広がり、下手に到達したところで幕。う~ん、これは意味がわかりませんでした。カラボスの呪いはまだまだ続くのでしょうか?


なんだか?なところばかりピックアップしちゃいましたが、全体としてはテンポも踊りも良くって、ほんとに楽しかったんですよー




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オーロラ: ルシンダ・ダン
フロリムント王子: マシュー・ローレンス
フロレスタン王子: ケヴィン・ジャクソン
王: フランク・レオ
女王: キスメット・ボーン
カタラブット(式典長): コリン・ピアズレー
宮廷の看護婦: ソフィー・フレッチャー
看護婦: カミラ・ヴァーゴティス、ジュリエット・バーネット、
ナタリー・ヒル、ジーナ・ブレシャニーニ

リラの精: ダニエル・ロウ
カナリヤの精: レアンヌ・ストイメノフ
地の精: 久保田美和子
空気の精: ラナ・ジョーンズ
水の精: アンバー・スコット
火の精: ゲイリーン・カンマーフィールド
リラの精の騎士: アダム・ブル、ポール・ノブロック
青い鳥: ダニエル・ゴーディエロ
二人のイワン: レミ・ヴェルトマイヤー、ツゥ・チャオ・チョウ
ジンジャー・キャット: ベン・デイヴィス
白い猫: ナターシャ・クセン
人形: ジェシカ・トンプソン、ブルック・ロケット、
本坊怜子、ダナ・スティーヴンセン
彫像: ルーク・インガム、ティモシー・ファラー、
ゲンナーディ・クーチン、ジョン=ポール・イダシャク
カラボス: オリヴィア・ベル
四人の冬の精: ロビン・ヘンドリックス、ジェーン・カッソン、
ローラ・トン、フランシス・マーフィー
フクロウ: シモーヌ・プルガ
カラボスの騎士: 藤野暢央、マシュー・ドネリー
四人の王子: トリスタン・メッセージ、アダム・スーロウ、ルーク・インガム、アンドリュー・キリアン
カミラ・ヴァーゴティス、ジュリエット・バーネット、
オーロラの友人: ナタリー・ヒル、ジーナ・ブレシャニーニ
男爵夫人: ジェーン・カッソン

トピアリ-、廷臣、妖精、衛兵、
侯爵夫人、女中、トロール、子鬼: オーストラリア・バレエ団

オーストラリア・バレエ団『白鳥の湖』

2007年07月13日 | Ballet
オーストラリア・バレエ団 『白鳥の湖』(全4幕)

2007年7月13日(金)18:30開演 東京文化会館 大ホール

興味深い作品でした。オーストラリア・バレエという知名度の低さや新解釈の白鳥ということから、期待値はとても低かったのですが、かなり楽しめました。

舞台美術や衣装はシックな色使いで洗練されていて、とてもセンスが良かったです。へ~、オーストラリア人でもこんな感性あるんだ~(失礼)と感心。英国王室のダイアナ妃とチャールズ皇太子とカミラ夫人の関係をベースにしている・・・というストーリー自体は好きになれませんでしたが・・・ これをイギリスで上演したって、かなり大胆・・・  
振り付けは全般的にかなりリフト多用で、男性ダンサーは超ハード!そのせいか?胸板の厚い人が多かったような気がしました。そして、とにかく大変なのはオデット。全4幕、どこでもフルに踊りまくり。心配になるほど・・・ でも、カーティスは最後まで衰えることなく踊っていました。立派です。

音楽は原曲に近い使い方+入れ替えなどがありましたが、最近は結構こういうのにも慣れてきたので、そんなに違和感はありませんでした。

第1幕。の前に指揮者が出てきて、ちょっとびっくり。珍しく女性でした。最後のカーテン・コールで全身のお姿を拝見できましたが、とても華奢で、ゆったりふんわりとした黒いブラウスとパンツスーツがお似合いでとても素敵でした。

さて、シーンはいきなり皇太子じゃない王子とロッドバルト男爵夫人の濡れ場から・・・ そして、ロイヤル・ウェディングへ。ポスターにもなっている長~いすそのウエディングドレス。さすがにポスターばりになびくことはありませんでしたし、かなり踊りにくそうで、見てても裾を踏まないかハラハラしてしまいました。そのせいか?この衣装のシーンはさほど長くありません。きれいなんだけどね。

パーティの最中も色目使いまくりのロッドバルト男爵夫人にデレデレの王子。祝いの踊りのチャルダッシュはなんだか官能的な振付け・・・・ 王子役のダミアン・ウェルチは金髪の横分けスーパーマンヘア。スーツの上着を脱いで、ワイシャツにベスト、スラックスで踊る姿に一瞬アダムを思い起こさせる・・・(涙)アダムって足も手も長くて、ほんとにかっこいいんだなぁなんて、しみじみしてしまいました。ウェルチ君はもちっと胸板が厚いマッチョさんだったので。

一幕の最後にはさすがにオデットが2人の関係に気付き、狂乱。ジゼルっぽいですね。え~、もうここまで話を進めちゃうんだ・・・・この後3幕はどうやって話を持たせるのかしら???と思いながら、インターミッション。

第2幕
サナトリウムの一室。完全に正気を失っているオデット。そんなオデットが見る幻影が白鳥たちの世界。白鳥さんたちはチュチュではないけど、Kバレエのよりはふわふわ感があって、なかなかよろしい。奥に円い円卓(?)があり、これを湖に見立ててるわけですね。白鳥さんたちのコール・ドは通常版に近い感じで、4羽の小さな白鳥の踊りなどは、ちょっとアレンジしてあったけど、かなり通常版でした。これまでの演出からは唐突な印象を受けました。4羽の大きな白鳥は2羽になってましたが、きれいにユニゾンしていて、とても美しかったです。それ以外はあまり印象に残りませんでした。

夢から現実の世界に戻ったオデットが見たのは、ロッドバルト男爵夫人と寄り添って歩く王子の姿でした。暗転・・・

第3幕
ロッドバルト公爵夫人の夜会。公然と王子といちゃついています。そこへ最後のファンファーレで現れたのは・・・ 艶やかなオデット!あれ?元気になったのかしら???あのおどおどぶりはどこへ・・・と思う豹変振り。さながら王子を誘惑するオディールのよう。カーティスさんはこちらの方が似合ってる感じ。自信たっぷりに魅力を振りまくオデットに王子はすっかり心を奪われます。すがりつくロッドバルト公爵夫人を投げ捨て(ひどい!)オディールの側へ。怒ったロッドバルト男爵夫人はオデットの病院のスタッフを呼びつけ、オディールは再び病院へ連れ戻されてしまいます。

うーん、この展開は・・・? よく飲み込めませんでした。

第4幕
湖のほとり。黒鳥さんたちの群れ。全員最後まで黒鳥さんでした。なぜかしら?? 王子はオデットに許しを請いますが、オデットは湖に身を投げてしまうのでした・・・。とこの最後も良くわからなかったなー。3幕は復讐で、王子の心が自分に向いても、やはり許せなくて、人生に絶望しちゃって自殺しちゃったのかな・・・


ということで、ストーリー自体は納得しにくいものではありましたが、何をやってるのかはわかりやくし、あまり飽きるシーンがなかっです。・・・ということは、これはこれで結構おもしろかったということでしょう! ただ、バレエを観た気がしなかったような・・・・。



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オデット: カースティ・マーティン
ジークフリート王子: ダミアン・ウェルチ
ロットバルト男爵夫人: ルシンダ・ダン
女王: シェーン・キャロル
女王の夫: ロバート・オルプ
第一王女: ゲイリーン・カンマーフィールド
第一王女の夫: 藤野暢央
公爵: アダム・スーロウ
公爵の若い婚約者: カミラ・ヴァーゴティス
伯爵: ティモシー・ハーバー
伯爵の侍従: マシュー・ドネリー
提督: コリン・ピアズレー
侯爵: マーク・ケイ
男爵夫人の夫: フランク・レオ
宮廷医: ベン・デイヴィス

招待客、ハンガリー人、召使、乳母、
従者、小さな白鳥、大きな白鳥、白鳥: オーストラリア・バレエ団

ワインクーラー

2007年07月03日 | Okiniiri
さてさて、気分を変えて!

以前、naruさんが教えてくれたワインクーラーを某通販で発見!ついにGET! 

これは中に保冷剤が入っていて、冷凍庫で冷やしておいて、ワインボトルに巻き付けて、ワインを保冷するのです~ 通常のワインクーラーだと、氷がないとダメ(スーパーなどでもらう保冷剤で代用するけど、かなり見た目が今イチ・・・)だし、ビショビショになったボトルをいちいち拭わないといけませんが、その煩わしさを解消してくれるし、何より手軽♪ しかも、デザインがおしゃれ♪ 

かなりお気に入りな一品です!