ミディアム 霊脳捜査官アリソン・デュボアⅢ

このドラマも第3シーズン真っ只中になりました。アリソンの髪は第3シーズンから少々短めになり、3人の子供たちも少しずつ成長してきました。

WOWOWの海外ドラマの中でも、地味な存在のこの「ミディアム」ですが、私はかなりのお気に入りです。主人公が中年女性だということも一員でしょう。本当なら平凡な主婦で少し仕事をしている・・・ってだけの女性なのですが、たまたま霊脳者に生まれたために、犯罪捜査の手伝いをするために検事局で働くことになったのです。殺された人たちが、彼女になにかメッセージを送ってきたり、犯罪現場へ行くと何か感じたり、たくさんの写真の中から犯人を見つけたりするのだけれど、夢に見るその情報は一部だけのことが多く、事件を解くのははやり、人間の力だったりするわけです。そこが面白さですね。

アリソンには愛する夫・ジョーがいますが、しょっちゅう悪夢で夜中に飛び起きては上司である地方検事や同僚である刑事に電話をしようとする熱しやすい妻を持った彼がとてもキュートに描かれています。ジョーは航空宇宙産業で働くエンジニアという設定で、霊能力とは正反対の最先端テクノロジーの世界の人です。科学者である彼が、常識ではとうてい受け入れがたい能力を持っている妻との生活に葛藤がないとは言えないでしょう。実際、うんざりする彼の表情はたびたび見ることができます。しかし、彼はこの葛藤をすべて愛情というひとつのキーワードで乗り越えてしまうのです。類まれな忍耐力とユーモアで、彼女を支えます。仕事に夢中になって夜中や朝早く家を跳び出て行く妻の代りに、3人の娘たちの世話をしてくれるのも助かります。彼は「またか」という顔はしますが、どんな時にも父親としての責任を全うしてくれるのです。まったく、世の女性たちの理想の夫といえるでしょう。

また、3人の娘たちが良いのです。一番上のアリエルは日本で言うと中学生になったくらいでしょうか？母親と同じ能力に悩みながらも、母親を助け、妹たちを世話しようとします。しかし、彼女も思春期真っ只中。その時期特有の悩みもあるのです。やっかいなお年頃に突入中なのですね。次女のブリジットはおしゃまな小学生。自己主張も好奇心も人一倍。とてもキュートな子なのですが、母親と同じ能力を持っているため、やっかいなことに巻き込まれることもあるのです。アリソンは事件解決のために娘たちの能力を頼らなければならないこともあるのですが、まだ幼い娘たちに、無残な事件を見せまいと葛藤する苦労も背負い込むことになるのです。末っ子のマリーはまだ幼稚園児でしょうか？まだまだ手のかかるお年頃。アリソンはこんなに幼い子の世話もしながら仕事をしているのです。

理想的な父親であり夫であるジョーの姿を見ていると、こんなのはドラマにしか過ぎないと思いながらも、こんな男性はいないものかとつい、考えてしまいます。適当に（ごめんなさい、悪意はないのです）ハンサムで、知的で、妻のよき理解者で、愛情にあふれていて、ユーモアがあり、絶対に他の女性に興味を持ちそうもないです。本当の意味で優しい。時にはかんしゃくを起こすこともありますが、それも無理もないのです。何しろ、妻は普通じゃないんですから。ある意味、「奥様は魔女」のダーリンみたいなものですかね～。