「とっても優しかったの」
これにも驚いた
N男は優しかったのだ!!
こまめなことはわかっていた
でも女を従えて颯爽と歩く姿
そうは見えなかった
てっきりこブラのせいだと思ってた
だとすると今の彼の姿は理解できる
我が家に二人が来た時
妻と話し込むT子
そんな時でも
「帰るぞ」
その一言で彼女はいそいそと従う
武勇伝 武勇伝
オイ帰るぞと妻に言いました
キッとにらんで「どうぞお好きに」
わが妻だったらこう言うだろう
間違いない!!
優しさだったら爺eは負けない
はっきり言っておくが
N男と爺eの顔のレベルは
低レベルで争っている
だからてっきりこブラのせい?
そう思ってた
優しさとなると
ならなぜ?
そうか表の強烈な男だて
それがちょっとの裏の優しさでも
女の胸を強烈に打つ
星一徹がちょっと優しくしてごらん
どんな女もイチコロだ~い
表裏優しさで真っ赤かの爺e
それではいけないのだよ
そんな事はわかってるわい
ただ諸般の事情がそうさせないだけじゃ
妻に男だてを見せようものなら
どうなるかわかってるのかい?
爺にその面の武勇伝はない
「別れようと思ってたの」
何の屈託もなく言い放つT子
悪びれた様子もない
これでも爺eとは何回も会ってる
そんな一面は見たことがなかった
それもそのはず
ほとんどがN男とのトラブル
やれ彼が帰ってこない
やれお金がなくなる
ゆがんだ顔で訴える
そんな彼女しか知らなかった
コイツ!! 相当ほれ込んでるな
そう爺eが思ってしまうことは
誰にも責められないだろう
冒頭の言葉は何かあって
愛想尽かしをしたのかもしれない
そこで
「何かあったのかい?」
すかさず
「ううん」
「好きでもなかったの」
ここからの彼女の言葉は
いまだに理解できないし
驚きである
だったらあの時の
あの顔 あの言葉
それらは一体何だったのか?
T子が泣き叫び
別れをなじったほうが良かった
わかりやすかった
彼女からそんな言葉を聞こうとは
N男が逆にかわいそうになってきた
爺e達と初めて会った時
ちょうど
彼女は悩んでたという
寂しかったのだという
驚くことに
「あの時
爺eが声かけてくれてたら...」
そうイタズラぽく笑う
オットその手には乗りません
彼女もお水のテクを身に付けてきた
ただ一つ収穫があった
やっぱ女にはのべつ声をかけるべし
でももう遅すぎるんだよ
来世の教訓とも言うべきか
女体の超常現象は先送り
パソコンの超常現象もいまだ未解明
その上女心とくれば
爺eは来年から耳順
でも何もかもさっぱりわかりましぇ~ん
こんなので還暦を迎えていいのかしら?