もじもじ猫日記

好きなこといっぱいと、ありふれない日常

「グエムル 漢江の怪物」

2006-09-07 22:10:37 | 韓国映画
面白かった。
が、おばちゃん率の高い客席から、
(なんでここで笑う?)の笑いが多くて、気が散りがちに。
最初の、薬物廃棄や子供の手を繋ぎ間違う場面、
あと怪獣が登場するたびに笑ってたけど、なんで?

ソン・ガンホってこういうダメ男も上手いんだよね~。
(「クワイエット・ファミリー」「NO.3」など)
最初に観たときはバリバリのエージェントだったのに。
(言わずと知れた「シュリ」)

謎の生物を発見して、食べ物やゴミを投げつけるのがすでに韓国っぽさ全開。
そして怪物の造形ももったいぶらずに即登場。

バコッとやられるヘッドホン姉さんは爪の垢をとっていた、
など笑える場面が多々あるのに、
怪物が気持ち悪いんだねぇ。
何が異形へと変化したのか、ぶら下がるんだもん。
顔?口?あれが気持ち悪い。

怪物が出たくらいじゃ軍隊は出てこないのかね?
そして、「娘は生きている」という言葉を
どうしてまともに受け取らないのだろう?
死体を発見したわけでも、怪物の棲みかを発見したわけでもないのに。
アメリカの発表を鵜呑みにしちゃって、
ウィルス退治に頭が向いてしまうなんて。

結局家族が救出に向かうのだけれど、
平和な時はほのぼのしていたおじいさんが、
裏ルートを使って大活躍。
非常時にも金です。

そして、
(この人死んじゃうんだろうな)
という予感が当たり。
そうなのよね、一人くらい死んじゃうのよね。

病院が国がアメリカが、
一度”ある”と言ったウイルスを本当にあることにする為に、
カンドゥに施される謎の検査が酷い。
でも、なんで麻酔が効かなかったのか?
そして、頭に穴あけたらすこし賢くなった?

さらに、ストリートチルドレンまで登場して、
ただの怪物映画じゃないでっせ度が高くなる。
色々と皮肉というか風刺というか、
一筋縄じゃいかない。
”悪者をヒーローが倒して解決・スッキリ”なんていう、
ありふれたお話ではないのは確か。

怪物、ヒョンソを食べてないってことは、
基本人を食べないのかな。
って、食ってんじゃーん!消化してんじゃーん!
などという展開もあり。

ヒョンソを助けようと最後まで戦う家族と、
それを信じて待ち続けるヒョンソの強さ。
私だったらあきらめちゃうさ。

ポ・ジュノ監督、
「殺人の追憶」に続き、韓国映画の底力です。

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4 コメント

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いらっしゃいませ~ (もじもじ猫)
2006-09-16 23:57:33
監督は、怪物の全存在が悪である、という一面的な見方を拒否してるのでしょうか。

人間が悲しい時にも滑稽なように。

そういう意味で、深い作品だと思うのですが、

解りやすいところしか拾わない人には、つまらないのかなぁ。

娯楽として押さえるとこも、ちゃんと押さえているいい作品ですよね。

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こんばんは (朱雀門)
2006-09-16 21:09:32
トラックバックありがとうございました。

怪物のキャラクターは『殺人の追憶』の殺人犯同様、なんとも腑に落ちないものでしたね。残酷な面が感じられる一方で、ヒョンソの身体にソロソロッと尻尾を巻き付ける場面には妙な優しさ(?)を感じたり・・・。

作品自体も、観客の期待の裏をかいているような気がしました。
返信する
遅くなりました~ (もじもじ猫)
2006-09-11 23:04:08
そうなのよー、シネマコリアもほんの何年か前は地味ーなものだったんですが、ぎゃはぎゃはしたおばさんが増えました。

怪物の造形が笑えるならともかく、

何がおかしいんだかさっぱり解りません。

「殺人の追憶」も笑える場面があったし、人が生きてるとシリアスと滑稽は紙一重ということなのか、と思ってます。
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面白かった~ (ミチ)
2006-09-08 22:15:35
こんばんは♪

韓国映画って韓流ブームになってからおばちゃん率高いでしょ?

私も見かけは立派にその一員なのだけど、なんとか差別化を図りたい(笑)

で、ヘンなところで笑うのよー。

あれは困りものです。

どうして怪物が出るたびに笑うのかしらねぇ?

私はあの動きとか造形にいたく感心していました。

いろんな要素を含んでいるのも韓国らしくて面白く思いました。
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