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もじもじ猫日記

好きなこといっぱいと、ありふれない日常

「ミスター主夫クイズ王」

2006-08-27 22:53:19 | 韓国映画
シネマコリアで一回だけ上映に駆けつける。
なんてったって、ハン・ソッキュだから。

「スカーレット・レター」とも
「八月のクリスマス」とも違うハン・ソッキュがいた。
平凡ともいえる顔立ちなのに、
役柄によって全然印象が変わるのだよ、彼は。
『ハン・ソッキュに1000点!』と言っちゃいそうに上手い。

一流企業に勤めていたジンマンは、
労働運動に熱中して会社を辞めてしまってから専業主夫をしている。
一目ぼれした妻はTV局勤務で二人の間には女の子が一人。
スーパーでの特売品を手に入れるために、
泣き落としを使うほどの主夫のプロ。
ご近所付き合いも、キムチ漬けも、家事一切がお手の物だ。
でも、昔かたぎの父には主夫なことは秘密にしている。
それがある日切羽詰った事情で
TV番組”主婦クイズ王”に出演することになる。

もう、笑顔がステキ~。スーツ姿がステキ~。
そして、女装がまた潔く笑える~。
ああいう女の人、いそうだもん。
すごいなぁ、女装もしちゃうんだ、
韓国の興行手形俳優。

失業中の専業主夫というのは、
”ハッピーエンド”でも出てきましたが、
案外いるのかな?韓国。

すごく笑えるシーンの連続ですが、
ハン・ソッキュが受けただけあって、
ただのコメディーではなく、
主夫(主婦)の日々の仕事の大変さや、
男の友情、家族の絆を描いていて、
ホロリもあります。
もう王道です。

一番笑えるのは”母と犬”
とだけ言っておきましょう、ぐふふ。

それにしても、なんでこれが劇場上映にならないかな?

余談:妻役のシン・ウンギョンが駒苫の田中君に似ている気がする。

「力道山」

2006-03-31 23:07:55 | 韓国映画
力道山は、
強くて悲しいヒーローだったのだね。

相撲部屋でのシゴキは、差別からその酷さを増した。
力で先輩を圧倒し
策を弄して後ろ盾を得て関取にはなったけれど、
差別はついて回った。
荒れる力道山の目の前に現れた道”プロレス”
人種差別が無いという本場アメリカに渡り修行をして
”強きもの”として帰国し、
敗戦に打ちひしがれる日本人たちに
アメリカ人を打ち負かすヒーローとなった力道山。
けれど、
強くなることは孤独になることだった。
愛したものも、後ろ盾となってくれた人をも
心から信じることができなくなってしまう。

彼を引き上げ”力道山”の名をくれた恩人の菅野が、
仕事としてのプロレスの為に八百長を仕掛ける。
なのに、
その試合で一方的に攻撃される力道山を見る菅野の瞳は
とても悲しげだった。

最後まで、ヒーローから降りることができずに
死に向かってしまった力道山。
彼はあの時代、どのくらい人々に希望を与えていたのだろう

カメレオン俳優、ソル・ギョングは
体重を増やすのみならず、
ブレーンバスターなどの大技まで本人がやっていて
その迫力ときたら、まさに本物級。
演技はもちろん、文句なし。

菅野の藤竜也もとても魅力的な人物だった。
中谷美紀は美しいです。
本物のプロレスラー達もちゃんと演技ができていた。

余談だけど、
相撲部屋で逃げちゃった弟子は
ドラマ「天までとどけ」の五郎兄ちゃんだったのでは?

「クワイエット・ファミリー」

2006-02-08 21:02:17 | 韓国映画
2001年8月8日

リストラで解雇された後、
退職金で山の中にペンションを建てた父親と家族。
近くに道路が建設されれば、客が沢山くるはず
という読みははずれ、客はなかなかやってこない。
やっと来た最初の客が、なんと翌日死体で発見される。
客への影響や諸事情でその死体は山に埋めることとなるが、
それから来る客をどんどん埋めるはめになるとは・・・。

ブラックなんだけれど笑える~。
なによりも「シュリ」でシリアスな演技を見せてくれた
ソン・ガンホとチェ・ミンシクが、だらしなく情けない男を見事に演じていて、その落差にびっくり。

「アタック・ザ・ガスステーション」

2006-02-08 21:02:14 | 韓国映画
2001年8月8日

多分コメディだと思うんだけど・・・。

これを観たは知らなかったけれど、出演者がスゴイ。
イ・ソンジェ、ユ・ジテ、ユ・オソンなんて、今や一枚看板の人たち。

やることのない若者4人がコンビニに溜まって、
カップ麺を食べながら
「ガソリンスタンドでも襲うか」
という話になるんだね、何故か。
で、スタンドに押し入って、
従業員を閉じ込めたり、脅迫したりするんだけれど、
全然深刻な話にはならない。

4人はそれぞれに事情を抱えていて、社会からはみだしている。
好きな野球をあきらめなければいけなかったり、
画家を夢見て勘当されたり、
学力が無いことを馬鹿にされたり。
韓国は日本より学歴社会だから、
余計にはぐれていくのかも。

そんな4人がガソリンスタンドで繰り広げるハチャメチャの数々。
ストーリは説明しづらいけど、
出前持ち軍団は笑えます、確実に。

この頃はまだ韓国映画を観る機会が少なかったので、
なんでも観ていたんだな~。

「太白山脈」

2006-01-29 21:57:07 | 韓国映画
2001年8月2日

日本の植民地支配から解放された朝鮮半島は、
共産主義と資本主義の二つのイデオロギーの戦いの場となった。
大国の駆け引きに翻弄され、
家族や恋人や隣人の絆を引き裂かれるごく普通の人々。
南北分断の始まり。

「韓国映画が好き」とかいうなら観なくては。
と思って観たのだが、私の知らなかった事実は、
私を深く椅子に沈めるものだった。

「グリーンフイッシュ」

2005-12-24 20:54:32 | 韓国映画
2001年7月24日

ハン・ソッキュ主演
「ペパーミント・キャンディ」のイ・チャンドン監督のデビュー作。

兵役を終えて汽車で故郷に向かっていたマクトンは、
赤いスカーフを巻いたミエと出会う。
それが全ての始まりだった。
帰りたいと思っていた家につけば、
兄弟たちは家を離れ、それぞれの生活に追われていた。
庭の柳の木の下で皆で暮らした思い出は
マクトンの心の中にだけ残っていたのだ。
自分も何か仕事をしなければ、と思っていたマクトンは、
運命の流れで裏組織のボス、ペ・テゴンと深く関わり、
彼の元で仕事をすることになる。
ペ・テゴンの情婦だったミエにほのかな恋心を抱きながらも、
ボスに忠誠を誓うマクトンの行動は、
自らを破滅に導いていく。

最初は無邪気に兄の卵売りを手伝っていた青年が、
思わぬ熱を身に抱えていて、
それを爆発させる度に、裏社会での信頼を勝ち取り、
それと共に孤独な表情へと変わっていく。
そしてボスに裏切られた時の顔。
ハン・ソッキュの演技力を知るにはとてもいい作品だ。

観終わった後の帰り道の切なさが、
今でも思い浮かぶ。

最後マクトンの夢をかなえた家族について、
観た当時色々な意見があったんだよね。
ソン・ガンホも出ているよ~。

「親切なクムジャさん」

2005-11-22 22:30:38 | 韓国映画
パク・チャヌク監督作品にはめずらしい年配の女性達は、
ドラマ「チャングム」のファンだったのか。
どう思ったか聞きたいものだ。

う~ん、確かに復讐の物語。
それは、クムジャが執念をかけて綿密に立てた計画をも外れた形の復讐で終る。
ペクの罪が彼女一人で裁けるものではなかったから。
後味は決して良くないが、「オールド・ボーイ」ほどじゃない。
けど、血が大量だったな~。

娘のために罪を被ったといっても、
その娘はどうして出来た子なんだろう?
と思って観てました。
相手のことが一切出てこないから。
それにしては、恨みの深いこと深いこと。

イ・ヨンエは美しいだけじゃなく、
微妙な表情を幾通りも見せる。
ユ・ジテくんとソン・ガンホもちらりと出ていた。
チェ・ミンシクは今回は復讐される側。

復讐って、終わりがないことなんだな。
子供のために、白くなれたのかな、彼女は。

「JSA」

2005-11-07 20:49:35 | 韓国映画
2001年6月21日

韓国と北朝鮮を分断している38度線。共同警備区域(JSA)で北朝鮮の兵士が韓国の兵士に射殺される事件が起きた。
食い違う双方の証言。そこに潜んでいた真実とは・・・。

北朝鮮の兵士を人間的に描き、北と南の兵士に友情が芽生えていく流れがいい。
友情が深まり、共に統一を願うといっても、南のイ・ビョンホンの無邪気さと、北のソン・ガンホの自国への考えには深い溝がある。
それはひとつのチョコパイで表される。

南北の分断と男の友情。見ごたえがあります。
泣きました。
あと、イ・ヨンエがキレイです。

「ペパーミント・キャンディー」

2005-09-28 20:54:17 | 韓国映画
2001年5月21日

1999年春
20年ぶりの職場の仲間のピクニックから場面は始まる。
(これはラストに繋がっている)
その場に現れたものの、一人鉄橋に登り、迫り来る列車に身をさらす男、ヨンホ。
彼の記憶が遡ってゆくのを映像が辿る。

これは韓国の時代の流れを辿り、ヨンホという一人の男の人生がどう流されていったかを表現している作品だ。
1979年秋には希望に満ちていた二十歳の青年が、
兵役についている時に光州事件に軍隊として駆り出される。
任務の内容も知らされずに。
そこから初恋の女性スニムを絡めながら話は進む。
工場で労組にいたヨンホは、兵役を挟み5年後には労組を取り締まる刑事となっている。
拷問をもいとわぬ刑事に。
国の政権交代によって生活も変わる。
35歳には事業で成功を収めるが、私生活は幸せと呼べるものではなかった。
そして韓国を見舞った金融危機によりヨンホの事業は破綻する。
全てを失い、初恋の人をも失ったヨンホが立った鉄橋の下は、
二十歳のヨンホがスニムと語らった、職場のピクニックの場所だった。

40歳から二十歳へ遡るという設定に観ていて違和感がないが、
順撮りということでソル・ギョングの演技力がどれほどかが解る。
この一本でお気に入り認定。
決して明るい映画ではないが、観てよかった作品。

が、イ・チャンドン監督は前作「グリーン・フィッシュ」で主演したハン・ソッキュにも脚本を渡していたと言う。
彼のヨンホも観たかった気がしないでもない。

「四月の雪」

2005-09-21 22:13:34 | 韓国映画
ネタバレですよ~。

最初に、
ホ・ジノ監督、淡々としたラブストーリー路線は何部作ですか?

お互いの配偶者が不倫の果て交通事故を起こし、出会った二人がひかれあってゆく。
あまりにも知れ渡っていたストーリーそのもの。

・照明技師は腹筋が割れてるんですね~。
・妻が回復した後の、荷造りされた部屋は、別れたということですね。
・ライブの後の雪の場面、電話のコールはソヨンにかけたもので、ラストの車の中では二人ということでよろしいですね。

見合いで結婚したというソヨンは、インスと出掛ける時にはおしゃれをしていた。
当てつけや、成り行きではなく、確かに恋をしていたのだ。
でも、そこへ到るエピソードが淡すぎだなぁ。
なのに、不倫のビデオが濃すぎ。
予告編にほとんどがつまっていたような気がする。

嫌いじゃないけれど、好きな作品に指を折るかといえば、微妙だ。
ペ・ヨンジュン氏の魔法は、私には効かないみたいです。
アップになっても【お肌荒れてんじゃーん】と思ってました。