算数・数学に弱い子の共通のキーワード「割合」「関数」

2017年06月15日 12時07分19秒 | 割合指導物語・・・分かりやすくなけりゃ

 割合が、どういうものなのかが分かれば学力の向上は、目に見えてアップします。

 学校側にお聞きしましても、「割合」の指導は難しいとおっしゃいます。そこでシンプルに割合とはどういうものかを簡単に説明していきます。

 割合とは

 2数の数量関係を比べて、割合の基準値「1」に対して 大>小関係を数値で表す事が第1の目的となります。

 

 その表し方として

 1.整数であらわすこと  例 1・5・14・120などいろいろ

 2.小数で表すこと    例 0.2   12.8   5.004などいろいろ

 3.分数で表すこと    例 真分数・仮分数・帯分数

 4.歩合で表すこと    例 10割・3割5分9厘などいろいろ

 5 百分率であらわすこと 例 25%・0.24%・200%などいろいろ

   この他に、「倍」で表すこともあります。

 

 割合は、2数の数量関係を表すということで、実は(中学で習う関数の入り口)でもあります。

 

 関数というものは、基礎としてすでに小学2年生の九九学習から始まっているのです。

 

 例えば、6年生では「比例」「反比例」の計算式で次のようなものがありますね!

  y=決まった数× X

  y=決まった数÷ X   を習っています。

 これは紛れもない九九そのものです。

 

 例えば、・・の段とかがあります。 6の段を書いてみましょう。

   6X1=が6

   6X2=12

   6X3=18

   6X4=24

   6X5=30  というように 6の段は最初の数はすべて6と書かれています。

          これが、1あたり量で「決まった数」の事なんです。

    決まった数に、1・2・3・4・5と掛ける事で答えの数が変化を起こします。

    6という基の数を6・12・18・24・30と変化させている1・2・3・4・  

   5が「割合」というのです。

 

   割合・関数という学習は、知らないままに進んでしまっているのかも分かりませんが

  小学2年生の九九学習からつながっていると知ると、たかが九九とは言っておれません

  されど九九です。

 

   適切な時期に出来るだけ早く九九暗唱と共に、意味理解と使い方についての工夫が是 

  非とも必要なんですよと強く主張したいと思います。

   九九の早口競争を指導するならば、その時間を意味理解の方に費やすべきだと思いま   

  す。

 

   難しいことは言いません。

   九九の答えは何故増えるのですか?

   それは、「割合」の数を増やせば答えの数が割合通り増えるからです。

   割合通り増えるということは、比であって九九は比も同時に学習している事に気付か 

   ねばなりません。

    たったこの数行で割合という言葉の意味が掴めたのではないでしょうか。

 

    「割合」「関数」という言葉のアレルギーに対処するには、正しい理解と早い内か 

   ら慣れ親しむという発想が大きな力となるはずです。日本の教育ではこの面において

   少しばかり物足りなさがあります。

 

    九九学習から「比べる事」を覚える。

   やがて比べる事から発展して(+)(ー)の符号計算を経て関数理解へと結びついて

   苦手意識は改善されます。

 

    基本ほど大事なものはありません。

   「式の型」は出来ない子から出来る子に変えられる重要な指導法と言えます。

   既に投稿している中で説明をしていますので、それを参考にしてください。

 

   1あたり量を使った「基準作り」が、速さの問題・縮尺問題・換算問題ほか

   多用途に広がりを見せますので、大切に考えて下さい。単位はおろそかにしない  

   ようにお願いします。


文章問題で文章読むのが苦手な方は、文章を読まなくても解ける方法です

2017年03月19日 15時25分06秒 | 割合指導物語・・・分かりやすくなけりゃ

 この指導研究は九九の意味と使い方の研究から誕生しました。

 正しく、”九九を手がかりに”の発想から出てきた特別な解き方で、オールマイティーな

2年生以降のどの学年でも同じです。子供たちのやる気を育てる画期的な解き方です。

 是非とも、じっくりとお読みになって、取り組んで下さい。

 

 まず、数字は比べる為にある。

 また、単位も比べる為の役割があります。これが大前提です。

 

 8という数字だけでは問題は作れません。2数以上の組み合わせが必要です。単位もそうです。たとえば(個)だけでは意味が取れません。数字と単位が組み合わされてやっと意味が伴ってきます。組み合わせても(8個)だけでは意味が取れません。比べるものがないからです。それでは具体的に1問出しましょう。

 1問出す前に、「単位とはどんなものか」を考えておきましょう。

 たとえば、お父さんが車にガソリンを入れに行ったとしましょう。するとスタンドの店員さんが、35本入りましたと言いました。 何か???変ですね!    ガソリンならば、35L(リットル)と言うのが正しいですよね! 1Lが120円とすると4200円になるので、現金かカードなどで支払いますね。

 この時の「L」とか「円」の呼び方が「単位」と言うのです。 単位に数値をつけて、重さ・長さ・量・大きさとかを表して、どちらがどれだけ大なりとか小なりとかを比べることが出来ます。損得勘定もあります。

 何でもそうですが、比べたい時は単位が1つだけとか、数字が1つだけでは比べることができませんので、上のガソリンスタンドでの問題のように、「35L」と 「1L」そして「120円」と「4200円」のように合わせて4つの要素が問題作りには必要なんです。この原則が分かれば、文章を読まなくても4つの要素を抜き出せるように勉強をすれば、あなたは突然「ある日から」100点を取れるのです。 

 

 それでは、次の例題から4つの要素「抜き出し学習」をしてみましょう。      

(例題) お母さんは、スーパーでカーテンを買いに行きました。1mで980円の花柄の綺麗なものを4m買ったそうです。何円したのかなと聞くとお母さんは、私にレシートを見てごらんと言って見せてくれたのですが、値段のところが破れてなくなっていました。仕方がないので自分で計算をしてやっと分かりました。

  4つの要素を抜き出し・・・(   )(   )(   )(   )

  抜き出した時に、文章はどの程度読みましたか?

  おそらく、文章はあまり読んでいないと思います。解いたあとで確認参考程度に読む場合があるかもしれませんが、この抜き出し学習になれますと、割合関係で注意をして分かり出しますので1問1分程度なら時間は余る程で解けるようになりますでしょう。

 

  この抜き出したあとで、文章問題を解くための「基本型」を使って解きます。

  式づくりの型

 

      *円と円は数量関係です

   980円/ 1m × 4m = 何円(?円)

        *mとmは割合関係です

 ここで大事なことは、1という割合の基準を1あたり量として一番前に持ってくることです。これは公立校の指導法に合わせています。九九を手がかりに研究した上で一番理にかなっている指導法です。

 この問題の読み取りとして、割合の基準1mを4mに増やした問題であるという事を理解して、単位の位置関係は、不動の位置としてどの学年に出てきても、単位は違えども同じ位置関係だと理解して覚えてください。

  たとえば、人と冊の問題であると、

     5冊 / 1人 × ? 人 =   45冊  というように  1あたり量の部分が決まると、単位の書き込み位置がおのずと決まるので、これが100点を取れる鍵になるのです。これが「式の型」と言って文章問題の理解の始まりです。?の位置でX÷の判断

 お父さん・お母さん 子供達は式が作れないで困っているのです。これなら全員と言って良いほど作れますから、理解できるまで勉強をしてください。

 式が苦もなくできる事は、勉強が楽しくなる「源であって」その気にさせるものです。

 あとは計算だけ注意して解答が出せるように頑張りましょう。

 

 この割合関係を利用した解き方は、用途が広く単位換算・中高生の方程式作りも同じで縮尺・縮図もしかり、速さの問題でも実に簡単に理解できます。そうした詳しい説明は、今回印刷しました小冊子「文章問題が次つぎと解けるのです」に載せています。

 

 この小冊子をある中学校の校長先生に使ってもらって実際に解いて頂きました所、    画期的な事ですと喜ばれました。そのことを添えてこの投稿を終了とします。 

 

 


中学校校長先生の一言から、研究が始まったのです。それは平成28年12月の初め頃でした

2017年02月14日 17時50分31秒 | 割合指導物語・・・分かりやすくなけりゃ

 その日の朝、10時に校長室にお邪魔しました。

 学力向上策の事で議論をしていたところ、数学の基礎が出来ていない

生徒が実に多くて困っているというお話が出て、何とか小学生レベルの

問題だけでも解けるようにしてあげたいが、中学校で対策を講じても諸

事情(クラブ・行事消化その他の活動)で、中々急に理解させるところ

まで手が届かず、小学校の段階でもう少し頑張ってくれていたらと言う

お気持ちを率直に申されました。この事は、この学校に限らず他の小中

学校でも当てはまる状況で、今も昔も何ら変わっていない事のようです。

 

 特に小中学校共に「文章問題」の苦手意識が強く、指導の仕方も限ら

れた方法と手段で、変革がなされていないのが現状です。

 

 学生たちのやる気を出させるのに一番必要な事は何か?

 

 それは、わかりやすい指導法を編み出すことしかありません。いくら

叱咤激励をしたところで、できない事はできないのですから!

 

 そこで、私の究極の指導法はどんなものかとなるんですが、これから

説明させて頂くものは、すべて実践済みのお話ですが万人に通用するか

となると、それは分かりません。しかし多くの方(校長先生・74歳69

歳の御夫婦・郵便局局長様・歯科衛生士の方・公民館講座に参加の児童

放課後学習の小学生・中学校の生徒さん他多数)達から画期的な解き方

と言って喜ばれていることは、先に述べておきたいと思います。

 

 「文章問題がつぎつぎ解けるのです」これが、今回作成した小冊子の

タイトルですが、手作りで80部作りました。残部はあと少しです。

 

 小冊子には、小学2年生から中学1年生の問題を載せています。

 

 ほとんどの学生は、1問1分以内で解きます。(今まで自信のない子でも)

今までは、文章を読んでも掛け算なのか割り算なのか分からないでいた

     式が書けないでいた

     文章を読んでも途中でややこしくなって来てまとめられない

     単位のことを言われると余計に分からなくなっていた                 

     文章を読む力をつけなさいと言われたがその方法が分からない

     等、出来ない児童生徒たちにとっては苦行の日々であったのです。

 

    教え方次第で、次のような問題が1分以内で出来るようになります。

   多くの生徒が出来ます。式づくりだけであれば、2年生の児童でも

   6年生の式づくりは出来てしまいます。

    6年生(問題)目的地は15km先です。私たちは時速18kmで

          移動しています。何分後に到着しますか。

    5年生(問題)3mの重さが9/13kgのはり金があります。この

          はり金1mの重さは何kgですか。

 

     この2問は一例です。1問1分試してみて下さい。

     100%近くの確率で解答時間・答えが出ます。

 

     続きは、次回の投稿で!


関数嫌いが増える理由は、先生方の「指導研究不足」が遠因・???

2016年12月26日 09時54分14秒 | 割合指導物語・・・分かりやすくなけりゃ

 比例・反比例の表が読めない

 y=aX ・ y=a/X の式が作れない、意味理解がとれない

 グラフ図の読み取りと、(式)(表)への転換など関連性の理解が進んで行かない

グラフ図において、比例の直線・反比例の曲線が交わる問題があるとすると、目に入った途端ギブアップする生徒が続出するのは、基礎的な指導不足が原因と考えるに至りました。

このような問題が、見ると同時に瞬間で読み解く事が出来るとすればどうでしょうか。

やる気が出る授業とは? ・・・この瞬間で分かるような指導を生徒は待っています。

 

 算数・数学の学習は繋がりがあり、どこかでプッツンをすると難しくしてしまいます。

 数学指導での最初のプッツンが、「符号計算」の「加減乗除」だと私は気付いています。

 余談になりますが、小学2年生で習う「九九」を覚えられない児童がいるとすれば、あなたは学校で教える方法以外で、ほかの手段を持ち備えているかどうかお考え下さい。又、簡単な文章問題で5×2=が正しいのか、2×5=が正しいのか迷っている児童がいるとすれば、どのように教えるか・・・このような時に必要なことが「やる気」を出させる指導なのですが、意外と気付かないで授業を推し進めている事が多いのではないでしょうか!

 

  まず、生徒の皆さんの符号計算における「思い込み」に注意してみたいと思います。

      - 20 という数字 + 21 という数字

  (-)だから増える (+)だから減る という思い込み。思い込みが強いと

   -20の意味で   -は方向 20は絶対値という理      解が中々進まない場合があります。最初の注意点がここなんです。思い込みが邪魔するんです。指導の難しさです。

  符号計算における(+)(-)の感覚は、小学生から中学生に進学してきて初めて習う単元で戸惑いがあるのでしょう。やはり増減の計算が頭に残っております。仕方のない事だと思います。この感覚を早い内に取り払う事が、嫌いにさせない秘訣だと思います。

 ならば、どのような方法があるのか? こうした研究が必要なんです。

 おそらく研究は進んでいないと思います。推測だけですが、思っています。ここで私はいい放っしでは失礼なので、提言として申しますと指導順序を少しだけ変えてみてはどうでしょうかという事です。

  方向と領域を先に指導します

  次に示します方向領域図の説明をする事で、理解が進んでいくものと確信します

  (領域図)Y

       |

   (-) | (+)     X軸Y軸には(+)(-)の方向が決められている

   ーーーーーーーーーX   この事から、右上は(-)が入る余地はなく(+)の  

   (+) | (-)    領域として決めて、(+)(-)は真逆の位置関係を

       |        取るので、左図のように「領域として」決められる

  (方向) Y

(-)×(+)|(+)×(+) 4つのパターン・・・符号計算問題の方向付け

       |         (+2)×(+3)=+6・・・++へ

   ーーーーーーーーーX    (+4)×(-5)=-20・・+-へ 

       |         (-3)×(+4)=-12・・-+へ

(-)×(-)|(+)×(-)  (-6)×(-3)=+18・・--へ

                この4つの計算式のパターンの位置にある

答えを領域図に重ね合わせると、何故+・-を決められるかといった「疑問」が

一目瞭然お分かり頂けると思います。シンプル、イズ、ベスト 生徒の皆さんに

は「瞬間」で理解が進んでいくと思われます。

 この説明方法は、これに収まらずまだまだ発展していきます。

 1、XとYを掛け算しているということは、反比例を意味しているので曲線上の

  決まった数(いわゆるa)を見つけたことになるので、Y=a/X のaという式を

  知ったことにもなりますね!

 2、

 3、

 4、

 5、(-)の奇数個・偶数個の利用

 6、累乗問題の解答時間の短縮化といった活用等 どんどんと広がっていきます。

  凄い広がりで、特に関数、グラフ図の読み取りが上達します。

 

  ここより後は是非皆さん方の研究を期待しております。多くの生徒が待っている事と思います。この事での指導実績かどうかは分かりませんが、今年は68歳の年で某市教育委員会の嘱託職員に任用されて、某中学校の勤務(数学指導)辞令を頂きました。

 今後もこうした、学校での指導が抜ける部分を発見して、生徒に「やる気」を引き出す研究を進めていきたいと思っています。

 前段で申し上げた、2年生の九九のこともそうなんです。

 九九を覚えられない児童への対処も、覚えさせるだけの事であれば簡単なのですが、付加価値のある、九九を教える際に「式の意味」「式の成り立ち」を教え、「文章問題」を分からせる、「2年生」であっても説明が出来るようになる指導。

 どうでしょうか?2年生では無理と思われますか。

 私はすでに実践して成果を出しています。算数の基礎がしっかりと身に付きます。研究は大事ですよ!

 

                       


関数指導の入口としての指導法。理解できないでいる生徒の突破口として使えます

2016年11月26日 12時38分26秒 | 割合指導物語・・・分かりやすくなけりゃ

 今も昔も(-)×(+)の答えは、(-)になるから覚えてください。

 +と+は、+ですよ!

 -と-は、+ですよ! +と-は、-ですよ! 暗記しておいて下さい。

 そして、(-4)×(-3)=どうでしょうか?  -と-の掛けた時は(+)になると覚えましたね。 そうです答えは、+12となります。分かりましたか?これが今も昔も変わらない暗記による指導法です。多くの学校で採用されています。

 これが為に生徒の多くは、必要な知識が得られていないのです。指導者はと言いますと大事な指導部分が抜けているということも指導者自身が分かっていないのです。だから生徒の数学における「関数嫌い」が、ある統計によりますと63%を超えているのです。大げさに申し上げますと、その子の人生を左右しています。

 もっと丁寧に分かり易い授業が出来る先生が増えて欲しいと願う思いがここにあるのです

 

 歴然として「暗記指導」と「説明がある指導」の違いはあります。

  例えば、(-2)×(-8)=の問題で、「暗記指導」では答えは一応+16と出るでしょう。しかし、何故-と-の掛け算が(+)の答えになるのですか?と説明を求めると、その殆どは説明が出来ません。今までで一番良かったかなと思う説明は、岡山県旧閑谷高校内で、研修に来られていた西大寺中学校1年生の「マイナスを掛けるとマイナスは反作用を起こすので+と答える」でした。その生徒さんには「いいところまで来たけどね・惜しい」と言ってあげました。これは、「繋がりのある事を説明ができなかった」からです。

 

 それでは、その違いとして「説明がある指導」のメリットを指摘して行きます。

 1、座標を思い起こして下さい。(X値・Y値)これです。(2・8)(-2・-8)この二つの座標は、どこを探すでしょうか。どこを? どこを=方向ではないですか? X軸とY軸は交差させると四つの「方向」があります。(上右・上左・下右・下左)

 2、上右は、+・+なので「領域」として「+」とする基準をつくります。 原点の(0)から+と-は、いっ方を(+)とすれば片方は(-)になるのは必然的ですね!

        -  |  +                              

        +  |  -   図はちょっと下手ですが。+-は真逆の関係です

 この1と2の説明で、「方向と領域」を重ね合わせると、4っつの計算パターンが、(+)の答えになるのか(-)の答えになるのかが一目瞭然とします。

 よって、(+3)×(-4)=下右の(-)領域で絶対値の12を出したことになりますこの絶対値の12は、「X」と「Y」を掛けているので、a=XYの決まった数(a)を出したことになるので、符号計算の掛け算問題は、実は反比例の決まった数を求めている事に注目する必要があるのです。これによりグラフ図に描く曲線は、線上の数値はすべて「a」であるということを指導しなければ、座標と関係式の関係が理解できず、ましてや反比例が描く比例の直線が交わった場合の連立方程式で解く方法などの知識習得もままならず、と言うように暗記指導は繋がりのある指導はできません。

 

 たったこの1と2の説明だけでも凄い広がりがあるのですから、「暗記指導」と「説明指導」の差は歴然としています。

 

 この続きは、次号で載せたいと思います。

 このブログは、次号で終了となります。


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