ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

ミズナラのテーブルの制作

2013年10月09日 | 木工
ほぼ2週間ぶりの投稿です。

会議だの、残業だの、パソコン事務だの、用のない夜は久しぶり。
忙しすぎだ。


その間、いろいろ出来ています。






ロッキングチェア2台。できてすぐお客様が取りに来てくださった。
あと2台は途中で止まったまま工房内で埃をかぶっています。





ずっと前に作った試作の椅子にペーパーコードをやっと張りました。
これはラッシュ編みという座面の張り方で、いつものとは違います。
有名なYチェアはこのタイプ。
いつものはカノコ編みと呼ぶらしい。
ロッキングを作った勢いでやってしまった。
しばらく自宅で使ってみることにします。





クルミの座卓。きれいなものができたと自画自賛。
新婚のお宅に納品。












朝の空。





落ちてた柿の葉。











工房の中は何やら椅子だらけになっています。
8脚くらいある。




人にはわからないだろうと思いながら、
自分ではとても挑戦的な、新しいことをしました。

最近作る椅子は座面が前向きに台形に開いています。
座の枠に9°ほどの角度を付けて台形にしています。
以前作っていたものは座面が長方形で、後ろ脚の付く角度が7°ほど傾いていました。
分かりにくい話ですが、要するに斜めの角度は一軸のみで、シンプルなものでした。
今回トライしたものは二軸に斜めの角度が付いたものです。




これが上から見た座面の角度。これが9°。(9°+90°で99度)




これが横から見た後ろ脚の角度。これが7°。
同じ椅子の写真です。


どう作ればいいのかとしばらく考えましたが、出来てみればどうということはない。
人が見たら気が付かないことなのかもしれないけれど、
制作上、デザイン上の自由度はぐっと上がる工夫です。
少し賢くなれたようで嬉しい。





椅子がほぼできたので、今日はセットになるテーブルの制作に入りました。




これは希少な国産のミズナラ。もう10年くらい在庫で持っていたかも。
枯渇して、もう国産のミズナラは手に入らないかもしれないと思っています。
2.1m×80cm×6cm、立派な板に見えますが、中央に芯からくるヒビが入っています。
推定70㎏。重すぎ!




重くて運びたくないので、コードリールを伸ばして材が積んであるところで切ります。




ミズナラは硬くて重くて、手こずる木です。
締めつけられて丸鋸が止まってしまいます。
切れ目に楔を打ち込んで鋸道を確保して切り進みます。





二枚の板を切りました。
中央は芯割れがあるので使えませんが、両側は虎斑(トラフ)が出たきれいな板です。
このトラフとはナラやブナなどに現れる放射状繊維です。








作業は桑の大木の下。
黄色くなった葉が時折はらりと落ちてきます。






秋はあっという間に日が暮れます。
屋外の作業は日没時間に気を付けないと。

日が暮れたら室内で違う作業をします。


秋になって鹿が鳴いてます。









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