ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

杉材の食器棚の制作 その1

2014年08月15日 | 木工
晩夏です。
蝉しぐれが初夏のヒグラシからミンミンゼミやツクツクホウシになっています。
コオロギなども鳴きだしました。




杉の材で食器棚を作っています。

杉というと安物のように思われますが、この材は違います。




柾目で幅が45cmもある板です。
丸太で直径が1m以上あったのではないでしょうか?

樹木の伐採をする業者さんが自分で伐った材を持ってきてお作りするといいう仕事です。







これが図面。
上がガラスの引違扉。
真ん中に引出があって下が木の鏡板の扉です。





いろんな板の奥行や扉の収まりを現した図です。
板の厚み以外の寸法は適当に略してあります。
結構複雑なので、ちゃんと図にしてから作らないと間違えます。







大変きれいな木ですが、杉は柔らかく傷つきやすいので、養生に大変気を使います。
刃物もよく切れないときれいに加工ができません。
正直、杉の家具の制作はあまり経験がありません。








あわてず、部材を一つ組んでは糊が乾くのを待ち、また次を組む。
組み立ても傷を付けないようにと、ゴムの玄能ではたいたりすることもできず、
クランプをかけるときにも必ず木をかってから締めます。

軽いので持ち上げたりするのは楽です。
でも動かすときはぶつけないようにそろそろと。






組み立て中の写真を見ても、何を作っているのかよくわかりませんね。






このくらい組み立が進むと、何ができてくるのかがわかります。