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ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

蛍とヒグラシ

2012年07月09日 | 日記
今日、ヒグラシが鳴き始めました。夏の訪れですね。

この何日か、蛍も飛び始めました。

8時くらいまで仕事をして自転車で帰るころ、川を見下ろすと何匹も光りながら飛んでいるのが見られます。
最初は目の前を飛んでいったので気が付きました。
蛍は見られる期間が短いようです。一週間か、10日間くらい。
しかもあまり遠くにもいかず、出る場所も年によって違うようです。
私の通勤路に出るのは珍しい。
今夜、家族で河原まで行って見てきましたが、ざっと20匹くらいは飛んでいました。
こんなに多く見られるのも初めてです。
はかなくて美しい。

その河原では林間学校のキャンプファイアーを夜ごとやってますが、彼らは蛍に気が付いたかな?

とても蛍の写真は撮れません。



ついでに細かい作業の話しなぞ。




これは丸い面をとる鉋です。





こんな風に鉋をかけます。師匠はこれでできる形状を「蛇腹」とか「カマボコ」などといってたっけ。



出来るものはこんなかんじのもの。




家具にするとこんな感じ。ものは前回アップした家具です。ただの平らな縁よりぐっといい感じになるでしょう?





今日最後にしたのは戸車付け。2cmの厚さの扉に17mmの戸車を仕込みます。
鉛筆で描いたように穴を掘ります。





掘ったものはこんな感じ。







木が倒れる

2012年05月30日 | 日記
工房の庭の真ん中に生えていたニセアカシアの木が倒れました。



最近、激しい雷雨がきますね。
おとといの午後、やはり激しい雷雨がありました。
あまり雨が降っていないのにいきなりの雷鳴が轟き、工房のブレイカーが火花を散らして切れ、
また雷が落ちて今度は停電。
そのうち雨風が強くなって大嵐になりました。
そんな中で木が倒れたのでしょう、ぜんぜん気が付きませんでした。
ちょうどアカシアの花が満開だったので、重くなっていたせいもあるでしょう。
アカシヤは根が浅いので、倒れやすいと聞いたことがあります。
倒れた根を見たら腐っていました。



写真に写っているもう一本の方もほとんど枯れていて、葉っぱもない状態です。
なのに葉っぱが元気な方が倒れるとは意外でした。
枯れた木は伐り倒さないと危ないな、と思っていた矢先でした。
積んである材にも、建物にも車にも人にも当たらなくて、本当によかった。

以前にも工房の敷地にある桑の木が倒れたことがあります。2年くらい前でしょうか。
やはり雨の日で、材木屋と話をしていたら、ドシンという音がしたので見に行くと、
一抱えもある桑が根元から倒れていました。
一晩経ってみると、人の背くらいまでの高さの葉っぱが綺麗になくなっていました。
鹿が食べたのだと思います。
そのうち根元にナラタケが生えたので、おいしくいただきました。
そのキノコは木を腐らすきのこだそうです。やっぱり。

丸太を買って製材していると、この木は寿命がきて枯れかけてたな、とか
この木はもう10年くらい早く切って使っていれば材としてもっと有効に使えただろうな、と感じることがあります。
生きている木を切って殺して何かを作るという切ない仕事だなと思うことはありますが、
木にも寿命があります。
寿命が来る前に切らせてもらって役立つものを作ることは悪いことではないと思います。

5月になって、漆を塗る仕事を始めました。



これは漆を乾かす室です。中に水を打って湿度をかけます。
間口2m、高さ2m、奥行き1.2mで大きな家具も塗れるものです。
漆が乾く条件は気温が20度以上、湿度が80%ほどです。
以前は冬もストーブやヒーターを使って塗っていたのですが、
最近は自然に乾く5月から10月以外にはなるべく塗らないようにしています。

漆の仕事はとてもセルフタイマーを使ってでも撮れません。忙しすぎます。





ベーコンの燻煙

2011年06月02日 | 日記
 今日は仕事をしながらベーコン作りの仕上げ、燻煙をしました。



 私のベーコン作りは特別な「男の料理」ではなく、我が家では定番化しほぼ常備しておくためにしていることです。肉は普通の豚バラ肉。これをぶすぶすフォークで刺しておく。5パーセントの塩、コショウ、ローレル、粉パプリカ、その他香辛料を適当に調合しビニール袋に入れ、そこに肉も入れてよくまぶす。そして袋の空気を抜いて袋を二重にして冷蔵庫の奥に入れておく。すると乳酸発酵して旨みが増すことになっている。このまま軽く忘れて一月くらい放置してしまうこともあるが、腐って食べられなくなったことはありません。でもあまり置いておくとちょっとおいしくない、と妻からクレームが付いたので、今回は2週間くらいで燻製にすることにしました。レシピは燻製の本を我流に解釈したものです。塩5パーセントはそのまま食べるのにはちょっとしょっぱいのですが塩分を薄くすると痛みやすくなります。我が家でこのベーコンは一種の調味料として使っています。
 燻煙装置はあるもので間に合わせ。熱源が近いと焦げるので、火から離すために一斗缶の上に底を抜いた一斗缶を重ねます。熱源は電熱器。肉は水で調味料を洗って水にさらしてちょっと塩抜きし、キッチンペーパーで拭いておきます。これに針金をぶすっと刺して棒に引っ掛けて缶の中に吊るします。そのまま肉の表面が乾くまで火にかけておきます。肉がパリッとしてきたら工房内をを見渡し、桜、楢、胡桃などの木っ端を拾って缶の底に敷いてふたをして煙をかけます。火が強すぎると木っ端が燃えてしますのでここはちょっと注意を要します。仕事をしながらも時々覗き込んで仕上がりを見ます。一時間ほど燻煙してあめ色になったら火を止めてそのまま冷やします。



 これをすぐ食べるとちょっとつんとした味がするので、数日置いてから食べはじめます。かなり適当な作り方ですが、自分たちで食べるものなのでOKです。家族からも市販のものよりおいしいと好評です。

リスでしょうか、ネズミでしょうか。

2011年05月12日 | 日記
 外に積んである材木をいじっていたら、出てきたもの。



 たまにこういうことはあります。
 麻の実くらいの草の種が集めてあるのも見つけたことがあります。

 リスは何度か工房の庭で見かけました。甲高い鳥のような声で鳴き、二匹ぐらいでじゃれながら樹を駆け上っていきました。その敏捷さにはびっくりします。
 猫を飼う前には室内でもネズミの気配を感じることがありました。引き出しを開けたら巣があって子ネズミがいたこともありました。先日、久しぶりに漆を塗る部屋で仕事をしていたら、どこかに潜んでいたネズミがあわてて逃げてゆくのに出くわしました。

 工房を開いて18年、庭にだんだん胡桃の樹が生えてくるのは彼らのせいなのでしょうか。

木取りピーヒョロ

2011年05月07日 | 日記
 今日は「木取り」という作業をした。作るものの図面をもとにちょと大きめの寸法で木を切って部材を揃える、それが木取り。今回作るものは2.5m長のテーブル、1.3m長の座卓、下駄箱など。製材して5年ほど桟積みし、積み上げて庭に置いあった材を下ろしながら使えるものを検分。この材は5年ほど前に借り入れをして購入し、自分で干したものです。作る物の部材が取れるかどうかはいつもドキドキです。どうしても望む材が見つからない時、それは苦しみの始まりです。適した材を探すためにあちこちの材木屋に電話したりネットで探したり右往左往して時間と労力を消耗する羽目になります。そんなことがなるべくない様に、無理をしても材木を集めています。
 さて今日は比較的順調に材を拾うことが出来ました。長いもの、広いもの、外側になる部分などを優先的に選び、次にあまり見えないところ、短いもの、などと木取りの作業は進みます。

 作業は日中はずっと庭でした。鳥たちも巣作りの季節なのでしょうか。外で作業していると、とてもにぎやかです。特に今うるさいのはトンビ。ピーヒョロピーヒョロ一日中鳴いています。工房の上流にカラスの巣があるのか、そちらに飛んで行ってはカラスの夫婦に追いかけられてピーピー鳴きながら帰って来るのを何度も繰り返します。電線にとまって鳴いたりもします。猛禽のくせになんとなく情けないやつです。昔はいなかったうるさい鳥もいます。村の人は「朝鮮ウグイス」などと呼んでいますが、正しい名前は分かりません。ヒヨドリくらいの大きさで、薄茶色、ピーチクピーチク一日鳴いています。きれいな声ではあるのですが、ずっと聞いているとだんだんうるさく感じます。近所にはアオバトという珍しいハトがいるそうですが、姿は見たことがありません。時々「アオーアオー」という声が山から聞こえます。ウグイスも鳴いています。ウグイスは春の鳥とみなさんは思われるかもしれませんが、この辺では8月くらいまで鳴いているので、ありがたみがありません。カケスも鳴きますが木から出てこないので、姿はほとんど見ません。キジバトもよく見ます。夫婦仲のよい鳥ですね。
 日が落ちて鳥たちが静かになった頃、フクロウが鳴き始め、私の作業も屋内に移ります。

 写真は検分した板の一枚。このような穴は初めてです。立ち木の時にキツツキでも巣穴を開けた跡でしょうか。