前にここで 軽井沢にご先祖様の時代からずっと住んでいる おじいさんのお話をしたけれど
このあいだ 久しぶりにそのお家の前を通りかかった
昔からボクを見かけると 「 お、ボウ まだ撃たれなかったか・・ 」 と笑いながら
手招きしてくれるんだ
日当たりのいい廊下の縁側に 新聞や本やチラシを広げて 老眼鏡やムシメガネ
遠くで ラジオが鳴っている・・
ボクに こんなチラシの1枚を見せて
こんな話をしてくれた
昔話や 外で遊べない寒い季節の長い夜に こたつや温かい火のそばで 年寄りから聞く
「 冬の夜話 」 なんかなら こーゆー風な話もいいけれど こう しっかり書いてあるとなぁ・・
ここに書いてあったり なかったりすることが このまま頭に入っちまわなきゃいいんだけれどさぁ・・
どうやら おじいさんが気になる部分が このチラシの中にあるらしい・・
そう言えば 少し前にも、このおじいさんが その又 おじいさんなんかから聞いていた話と
今 巷に出回っている ある歴史本の内容が微妙に違っていて 書いた人に問い合わせたら
「 どこに書いてあるのか 証拠になる文献を持って来い 」 と 言われたことがあるそーな・・
昔のことは 文書や証文にするものもあれば 余程でなければ書いてないものもあるし
長い歳月の間に 所在がわからなくなるものも多かったらしい
「 書いてあれば どれもホントってモンでも無いし 書いて無くてもそれがホントってこともあるしなぁ・・」
おじいさんは 音を立てて ボクとおせんべいをかじりながら チラシをながめていた
イノシシのボクには よくわからないけれど みなさん これを見て
おじいさんの が なんだか わかりますか