随所随縁

所に随(したが)い、縁に随い、時に随い、想いに随い、書き留めていきたい。

会社ルネッサンス

2005-02-06 18:21:17 | 読書談義
先日は、日下公人さんの「大人の国のための戦争学」を読んで頭の体操をしましたが、今日は、「会社ルネッサンス」を読んで自社と自分をチェックしてみました。この本、1991年の出版のため、当然ですが「インターネット・IT」「携帯電話・モバイル」という観点がすっぽりと抜け落ちている(今だったら著者はこの2つをきっと織り込むことでしょう)ため、その辺は自分の頭で補う必要があります。

本書のテーマは「会社快適生活への道しるべ」です。確かにサラリーマンにとって、人生の最も充実する20歳~50歳代、一日の最もいい時間帯の9:00~18:00までを過ごす「会社」が快適かどうかは、かなり重要ですし、経営側にとっても社員に気分良く働いてもらって会社が発展しないと困ってしまいます。そのためにはどうしたらよいのか、こんなことをしていると、会社は発展しない・・・・という提言が載っています。本書を買った当初は「日下公人さんの著作」ということで気楽に読んでいたのですが、今回は、自社が、15年も前に言われている「こんな会社は発展しない」条件に合致していたらどうしよう・・・という恐怖をもって読み返してみました。

「名刺で判断できる会社の歴史と現状」の章では、以下のように「判断」しています。
(1)もっとも古い会社:1.名刺は縦書き 2.社名は漢字が多く、地名+社業のもの(日本●●製造株式会社 など) 3.部署名・肩書きは漢字二文字(人事、営業、・・・部長、課長、・・) 4.FAX番号がない(今ならメールアドレスがない、に相当する?)
→私の名刺を見ると見事に合致しています。(さすがにFAX、メールアドレスは入れてありますが。)次から横書きにしよう。社名は・・・どうしよう?

(2)やや新しくなると:1.同上 2.社名は「新技術や製造方法」(●●電化とか●●化成など) ・・・
(3)◆もうすこし新しくなると:1.縦書きあるいは横書き 2.社名はカタカナが多くなる。(●●化成の”●●”の部分をカタカナにする、など) 3.部署名が漢字4文字以上(総合企画調整部、新規事業開発部など・・)で、さらに「●●本部」などという上部組織が加わる・・・・
→これは社業が発展して、新規事業に進出したり、組織が拡大している最中ということでしょう。
(4)さらに新しくなると:1.名刺は横書き、カラー、社章入り(現在ではISO14000認証マークや顔写真も追加) 2.社名は英文字(ティー・エス・シーなど) 3.部署名・役職もカタカナ(チーフ シニアエンジニアなど)

初めてお会いして名刺を交換したとき、話のとっかかりとして名刺に関する話題は大変便利で、有効です。先日お会いした方はポリエステルフィルムか何かの透明シートの名刺をいただきました。大会社などを訪問すると、たとえ(4)のパターンであっても、同じデザインで名前だけ違う名刺を沢山いただくことになり、とてもひとりひとり覚えきれない、ということになりがちですが、このような名刺をもらうと、アピール性は抜群です。まあ、名刺だけでビジネスがとんとん進むことなどあり得ないのですが、このようなちょっとした工夫ができる会社は好印象をあたえるのではないかと思いました。

このほか、会社をさらに発展させるための環境作りについて、さまざまな提言がなされています。15年前、ということを差し引いても、考えさせられる内容でした。私が勤める会社でも、「会社ルネッサンス」ができるだろうか・・・