今日は私のラボの博士課程の学生I君の学位審査会でした。7月11日の記事で他の大学の学位審査の例を紹介しましたが、トロント大学医学生物物理学研究科の場合は、外部評価委員一人、研究科外審査委員二人、そして学生のアドバイザー教官二人、座長一人、そして指導教官である私を含めて七人の構成です。40分のパブリックセミナーの後、別室に移り2時間15分の質疑討論が行われました。この学生は、第一著者でNature一報、Molecular Cell一報、BBAの総説一報を発表しています。研究内容に関してはまったく問題なし。ただ、学位論文の手直しを中心にいくつか注文は着きました。そして、無事合格。その後、外部評価委員として参加していただいたQueens大学のD教授のセミナーを拝聴したあと、夜はD教授とラボの皆で楽しい会食をしました。学生が一人づつ育っていくのを見送るのは、感慨深いものがあると同時に、仕事を一つ終えたという満足感があります。I君は米国有数の某バイオテク会社でポスドクをする道を選びました。大きく羽ばたいてくれることを願うのみです。