12月29日(日曜日)
(第2日・通算第9日目・歩行距離36.5km・歩行歩数52,471歩)
夕べは、始終ウトウトして寝ていた。
春のGWの時もそうだったが、お遍路中は体のあちらこちらが痛く、熟睡できない。
でも、昨晩は8時頃に寝たので、睡眠不足などいう症状はない。
6:30分に朝食を頼んでいたので、下の食堂へ行く。
卵焼き定食(450円)を食べる。
この時間ではまだ暗いので、もう少し明るくなるのを待って
6:50分、民宿南風を出発する。
奥さんからポンカンを2個もらう。
まだ薄暗い中を、今日は室戸岬にある最御崎寺を目指す。
左手には海、右手には山の景色を見ながら歩く。
左手から指してくる日の光に霞むように見える前方の重なった山々の
一番奥が室戸岬なのだろう。
天気予報では今日は晴れとのこと。
しかし、夜明け前の気温は低く、フリースを着て歩いているが、
ぜんぜん、体が温まってこない。
少しずつ空が明るくなってくる。
山際の空が紫色から赤紫、さらに、オレンジ色になり、
少しずつ青味が増してくる。
この時間帯の空の色が好きだ。
やがて、あたりの民家にも日が射してくると幾分暖かくなる。
2キロほど進むと、二またに分かれている道があり、
右に進むと東洋大師と標識があるので、東洋大師へ寄ることにする。
東洋大師は小さなお寺だ。石段をあがるとすぐに本堂がある。
般若心経を唱え、納経していただく。
そのまま、野根の町中の細い道を進んでいく。
時間が早いので、どこの店もまだ開いていない。
時々寒い風が吹き抜ける町中を一人で歩いていく。
野根大橋を渡ると、正面に真新しい地蔵堂が建っている。庚申堂だ。
国道に出て歩いていくと、左手に野根漁港が見える。
野根漁港前を通り過ぎると、向こうの方から犬がシャンシャンと
小走りで走ってくる。
よく見ると、その後から子犬が5~6匹じゃれながら走ってくる。
親犬は道路の右側を一直線に走ってくるが、子犬たちは道路を横切り
私の方へ向かって走ってくる。
その子犬たちが、私の足にまとわりつく。
なにか食べ物が欲しいと言っているような気がするが、
犬が食べられるようなものは持っていないし、
親犬を探したがもうその辺にはいない。
子犬だけが私にまとわりついている。
歩こうとすると、足元でじゃれている子犬を踏みつけそうになる。
杖で追い払うわけにも行かない。
困ってしまったけれど、摺り足のようにして足を運び、
「食べ物はなにも持っていないからごめんね。」といいながら、
小走りに足を進めやっと子犬たちから脱出する。
ほっとして後ろを見ると、なんと、子犬たちは私の後から走ってきた
自転車に同じようにまとわりついている。
自転車の人が進めず、自転車から降りて私と同じように子犬を
踏まないように避難している。
かわいい子犬たちだったけれど、この間、親犬は一度も姿を見せなかった。
野根の漁港にでも餌をあさりに行ったのか?
天気が良く、後ろから指す陽の光のおかげで体が温まり、快調に歩いていた。
野根の町から先16キロほどは宿がない。
佐喜浜町までは自動販売機もないところだと聞いていたので、
500ccのペットボトルを2本もって歩いていた。
気温が上がっているようで、長袖シャツの腕をまくって歩く。
8:40分、ちょっと疲れたので、淀が磯橋で休む。
9:00分、法海上人堂に着く。小さなお堂だ。お参りしていく。
10:50分、佐喜浜町に入る。国道にあるコンビニで弁当を買い昼食とする。
ミニカツ丼(380円)を食べる。まだ温かく美味しかった。
両足の靴下も脱ぎ、指の調子を見るが両足の小指が痛くなってきた。
サビオを張って、痛い小指を少し揉む。
昼食後、町はずれを歩いていると、目の前に突然白い車が止まった。
なにかと思ったら、髭面の中年の男性が「お接待させてください。」といって
お茶、バナナ、ミカンの入った袋を差し出す。
ありがたくいただく。
この人も、白衣を着ているので車遍路をしているようだ。
水も食べ物を十分に持っているけれど、断るわけには行かない。
これで小さなザックは荷物で一杯になってしまった。
目の前に広がる、折り重なる岬を一つずつ一つずつ回って歩いて行く。
道路の右側に民宿が見える。日の当たる窓一面に布団が干してある。
ロッジ尾崎だった。
気温が上昇しているので布団押しには最適なようだ。
ほどなく、「民宿とくます」に着く。
「とくます」とは漢字で徳増と書く。
思ったより大きな民宿だ。
この辺の民宿は釣り人がたくさん来るのでそれらの人用であるかもしれない。
途中の磯の岩場にはたくさんの釣り人がいた。
遠くの方に変わった岩が見える。
どうやら夫婦岩のようだ。
12:10分、夫婦岩を通過する。
ここまで来ると、あと12キロほどなので今日の行程の約3分の2を
歩いたことになる。
あと一息と頑張るが、両足の小指がだんだん痛くなってきた。
特に右足の小指が痛い。
12:45分、椎名漁港前で一休み。
ここからは暫く国道と平行している町の中の旧道を歩く。
旧道は車の騒音もなく安心して歩ける。
このあたりで、バナナの木が庭にある家を発見する。
おまけに、バナナが実っている。
15センチほどの実が2房ついている。
これにはたまげた!
いくら暖かい土地だといってもバナナが露地で実るとは思ってもみなかった。
さすがは、南国土佐と!ビックリしながらしばし見つめた。
三津市街も同様に旧道を歩く。
三津市内のはずれに近代的な大きなビルが建っている。
海洋深層水を汲み上げる施設のようだ。
付近の景観には似合わないビルがドーンと建っている。
14:30分、高岡漁港手前のカーブを曲がると青年大師像が目の前に見えてきた。
カーブを曲がるといきなり目に飛び込んでくる。
真っ白な大師像の横顔が見える。厳しい顔だ。
14:45分、青年大師像に着く。
ちょっとトイレタイムで休憩する。
ここで、車遍路の人からもらったバナナとミカンを食べる。
足の痛みも増してきたので靴下も脱ぎ捨てて素足になる。
ここまで来ると、あと少しで最御崎寺なのでゆっくり休む。
15:00分、最御崎寺に向けて歩き出す。
歩き始めてすぐに中年の逆打ち遍路の人に会う。
大きな荷物を背負っているので野宿で歩いているようだ。
挨拶だけして別れる。
御蔵洞の手前に海難事故で亡くなった人を祀っているお堂がある。
たくさんの地蔵さんが祀られてている。
歩きながらお地蔵さんに向かって手を合わせる。
ふと見ると、門の内側に緑色のテントが張ってある。
歩き遍路の人が張ったものか?
テントに鳥の糞が落ちている。
御蔵洞に着く。
観光客らしい家族連れが数人いる。
中に入るともうすっかり暗くなっている。
数枚写真を撮って、いよいよ最後の登り口である登山口に向かう。
登山口への坂道を上ると道はいきなり階段となり、
左右に折れ曲がり急な坂をどんどん登って行く。
急に心臓が苦しく歩けなくなる。
あわてて深呼吸をする。
今までは水平移動ばかりしていた体がいきなりの垂直移動で悲鳴を上げている。
数回深呼吸を繰り返して心臓の鼓動が静まるのを待つ。
一度苦しいところをすぎると、後は何とか落ち着いた。
どんどん高度を稼いでいくと、右手にスカイラインへと書かれた標識があり、
ほどなく、最御崎寺の総門が見えた。
15:30分、最御崎寺総門に着く。
第24番札所 最御崎寺
総門で一礼し、境内に入る。
日が傾きかけた境内には数人の参拝客しかいない。
誰が突いたのかゴーンと鐘が鳴る。
本堂と大師堂にお参りをして、納経所へ行く。
納経後も、本堂前のベンチにしばらく座っていた。
まだ時間も早いので、境内から離れがたかったのだ。
ぼんやりとベンチに腰掛け、人影のない境内を眺めていた。
一口飲み物を飲むと、急に寒気がしてきた。
フリースを着て、汗をかいた体が冷えないようにして宿坊に向かう。
宿坊で名前を言うが予約がないといわれる。
ユースの会員かと言われるが、違うと答えるといつ頃予約したなどと聞かれる。
そのうち、桐沢という予約客がいるといい、どうやら私の名前を桐沢と
聞き違っていたようだ。
宿代を払い、2階の洋室を使うようにいわれる。
部屋へ行くと、前回泊まった部屋の真向かいのようで、
3人分のベットのある大きな部屋にどうやら一人で泊まるようだ。
風呂は4時過ぎになるといわれたので、洗濯をすることにする。
靴を脱いで素足になりスリッパに履き替えると足がホッとする。
両足の小指と親指の腹にマメができているがそのままにして、
風呂に入ってから治療することにした。
いずれにしても、今日一日はよく歩いた。
テレビをつけて、ベットの上に横になりぼんやりしていた。
4時過ぎたので風呂にいってみるとお湯が一杯になっている。
もう入れるかと思い、さっそく入る。
浴室のタイルが暖まっていなので少し肌寒いが、お湯の中にはいると、
ジンジンとお湯の暖かさが冷たい体にしみ込んでくる。
お湯の中で、ふくらはぎや太股をマッサージする。
足の指もゆっくり揉む。
風呂から上がるとさっそく足の指のマメの水抜きをする。
足にできているマメは、両足の小指が一番ひどく、
そのほかには親指の外側と母子球のところにそれぞれ中位のができている。
ライターの炎で焼いた針先をマメに刺す。
中の水を絞り出す。
そして、サビオを巻く。これで治療は終わりだ。
今回は、五本指の靴下を初めて使用してみた。
薄手の五本指の靴下とその上に厚手の靴下を重ねてはいていたが、
やはり、靴が細身なので小指に負担が集中してしまった。
サビオを巻いた小指のことを考えて、五本指の靴下の小指の部分を切り取り、
いくらかでも負担を軽くすることにした。
夕食の案内放送が入ったので食堂へ行く。
本日の宿泊客は10人。
ご夫婦が一組。
自転車でお遍路をしている男の大学生が2人。
あとは観光客のようだ。
歩いてお遍路をしているのは私一人だ。
自転車遍路の人は、今朝徳島市から来て明日は高知市内へはいるとのこと。
乾燥機にかけた洗濯物を部屋へ持ってきたが、靴下があまり乾いていない。
風呂場にヘアードライヤーがあったのを思い出し、ちょっと乾かしに行く。
(第2日・通算第9日目・歩行距離36.5km・歩行歩数52,471歩)
夕べは、始終ウトウトして寝ていた。
春のGWの時もそうだったが、お遍路中は体のあちらこちらが痛く、熟睡できない。
でも、昨晩は8時頃に寝たので、睡眠不足などいう症状はない。
6:30分に朝食を頼んでいたので、下の食堂へ行く。
卵焼き定食(450円)を食べる。
この時間ではまだ暗いので、もう少し明るくなるのを待って
6:50分、民宿南風を出発する。
奥さんからポンカンを2個もらう。
まだ薄暗い中を、今日は室戸岬にある最御崎寺を目指す。
左手には海、右手には山の景色を見ながら歩く。
左手から指してくる日の光に霞むように見える前方の重なった山々の
一番奥が室戸岬なのだろう。
天気予報では今日は晴れとのこと。
しかし、夜明け前の気温は低く、フリースを着て歩いているが、
ぜんぜん、体が温まってこない。
少しずつ空が明るくなってくる。
山際の空が紫色から赤紫、さらに、オレンジ色になり、
少しずつ青味が増してくる。
この時間帯の空の色が好きだ。
やがて、あたりの民家にも日が射してくると幾分暖かくなる。
2キロほど進むと、二またに分かれている道があり、
右に進むと東洋大師と標識があるので、東洋大師へ寄ることにする。
東洋大師は小さなお寺だ。石段をあがるとすぐに本堂がある。
般若心経を唱え、納経していただく。
そのまま、野根の町中の細い道を進んでいく。
時間が早いので、どこの店もまだ開いていない。
時々寒い風が吹き抜ける町中を一人で歩いていく。
野根大橋を渡ると、正面に真新しい地蔵堂が建っている。庚申堂だ。
国道に出て歩いていくと、左手に野根漁港が見える。
野根漁港前を通り過ぎると、向こうの方から犬がシャンシャンと
小走りで走ってくる。
よく見ると、その後から子犬が5~6匹じゃれながら走ってくる。
親犬は道路の右側を一直線に走ってくるが、子犬たちは道路を横切り
私の方へ向かって走ってくる。
その子犬たちが、私の足にまとわりつく。
なにか食べ物が欲しいと言っているような気がするが、
犬が食べられるようなものは持っていないし、
親犬を探したがもうその辺にはいない。
子犬だけが私にまとわりついている。
歩こうとすると、足元でじゃれている子犬を踏みつけそうになる。
杖で追い払うわけにも行かない。
困ってしまったけれど、摺り足のようにして足を運び、
「食べ物はなにも持っていないからごめんね。」といいながら、
小走りに足を進めやっと子犬たちから脱出する。
ほっとして後ろを見ると、なんと、子犬たちは私の後から走ってきた
自転車に同じようにまとわりついている。
自転車の人が進めず、自転車から降りて私と同じように子犬を
踏まないように避難している。
かわいい子犬たちだったけれど、この間、親犬は一度も姿を見せなかった。
野根の漁港にでも餌をあさりに行ったのか?
天気が良く、後ろから指す陽の光のおかげで体が温まり、快調に歩いていた。
野根の町から先16キロほどは宿がない。
佐喜浜町までは自動販売機もないところだと聞いていたので、
500ccのペットボトルを2本もって歩いていた。
気温が上がっているようで、長袖シャツの腕をまくって歩く。
8:40分、ちょっと疲れたので、淀が磯橋で休む。
9:00分、法海上人堂に着く。小さなお堂だ。お参りしていく。
10:50分、佐喜浜町に入る。国道にあるコンビニで弁当を買い昼食とする。
ミニカツ丼(380円)を食べる。まだ温かく美味しかった。
両足の靴下も脱ぎ、指の調子を見るが両足の小指が痛くなってきた。
サビオを張って、痛い小指を少し揉む。
昼食後、町はずれを歩いていると、目の前に突然白い車が止まった。
なにかと思ったら、髭面の中年の男性が「お接待させてください。」といって
お茶、バナナ、ミカンの入った袋を差し出す。
ありがたくいただく。
この人も、白衣を着ているので車遍路をしているようだ。
水も食べ物を十分に持っているけれど、断るわけには行かない。
これで小さなザックは荷物で一杯になってしまった。
目の前に広がる、折り重なる岬を一つずつ一つずつ回って歩いて行く。
道路の右側に民宿が見える。日の当たる窓一面に布団が干してある。
ロッジ尾崎だった。
気温が上昇しているので布団押しには最適なようだ。
ほどなく、「民宿とくます」に着く。
「とくます」とは漢字で徳増と書く。
思ったより大きな民宿だ。
この辺の民宿は釣り人がたくさん来るのでそれらの人用であるかもしれない。
途中の磯の岩場にはたくさんの釣り人がいた。
遠くの方に変わった岩が見える。
どうやら夫婦岩のようだ。
12:10分、夫婦岩を通過する。
ここまで来ると、あと12キロほどなので今日の行程の約3分の2を
歩いたことになる。
あと一息と頑張るが、両足の小指がだんだん痛くなってきた。
特に右足の小指が痛い。
12:45分、椎名漁港前で一休み。
ここからは暫く国道と平行している町の中の旧道を歩く。
旧道は車の騒音もなく安心して歩ける。
このあたりで、バナナの木が庭にある家を発見する。
おまけに、バナナが実っている。
15センチほどの実が2房ついている。
これにはたまげた!
いくら暖かい土地だといってもバナナが露地で実るとは思ってもみなかった。
さすがは、南国土佐と!ビックリしながらしばし見つめた。
三津市街も同様に旧道を歩く。
三津市内のはずれに近代的な大きなビルが建っている。
海洋深層水を汲み上げる施設のようだ。
付近の景観には似合わないビルがドーンと建っている。
14:30分、高岡漁港手前のカーブを曲がると青年大師像が目の前に見えてきた。
カーブを曲がるといきなり目に飛び込んでくる。
真っ白な大師像の横顔が見える。厳しい顔だ。
14:45分、青年大師像に着く。
ちょっとトイレタイムで休憩する。
ここで、車遍路の人からもらったバナナとミカンを食べる。
足の痛みも増してきたので靴下も脱ぎ捨てて素足になる。
ここまで来ると、あと少しで最御崎寺なのでゆっくり休む。
15:00分、最御崎寺に向けて歩き出す。
歩き始めてすぐに中年の逆打ち遍路の人に会う。
大きな荷物を背負っているので野宿で歩いているようだ。
挨拶だけして別れる。
御蔵洞の手前に海難事故で亡くなった人を祀っているお堂がある。
たくさんの地蔵さんが祀られてている。
歩きながらお地蔵さんに向かって手を合わせる。
ふと見ると、門の内側に緑色のテントが張ってある。
歩き遍路の人が張ったものか?
テントに鳥の糞が落ちている。
御蔵洞に着く。
観光客らしい家族連れが数人いる。
中に入るともうすっかり暗くなっている。
数枚写真を撮って、いよいよ最後の登り口である登山口に向かう。
登山口への坂道を上ると道はいきなり階段となり、
左右に折れ曲がり急な坂をどんどん登って行く。
急に心臓が苦しく歩けなくなる。
あわてて深呼吸をする。
今までは水平移動ばかりしていた体がいきなりの垂直移動で悲鳴を上げている。
数回深呼吸を繰り返して心臓の鼓動が静まるのを待つ。
一度苦しいところをすぎると、後は何とか落ち着いた。
どんどん高度を稼いでいくと、右手にスカイラインへと書かれた標識があり、
ほどなく、最御崎寺の総門が見えた。
15:30分、最御崎寺総門に着く。
第24番札所 最御崎寺
総門で一礼し、境内に入る。
日が傾きかけた境内には数人の参拝客しかいない。
誰が突いたのかゴーンと鐘が鳴る。
本堂と大師堂にお参りをして、納経所へ行く。
納経後も、本堂前のベンチにしばらく座っていた。
まだ時間も早いので、境内から離れがたかったのだ。
ぼんやりとベンチに腰掛け、人影のない境内を眺めていた。
一口飲み物を飲むと、急に寒気がしてきた。
フリースを着て、汗をかいた体が冷えないようにして宿坊に向かう。
宿坊で名前を言うが予約がないといわれる。
ユースの会員かと言われるが、違うと答えるといつ頃予約したなどと聞かれる。
そのうち、桐沢という予約客がいるといい、どうやら私の名前を桐沢と
聞き違っていたようだ。
宿代を払い、2階の洋室を使うようにいわれる。
部屋へ行くと、前回泊まった部屋の真向かいのようで、
3人分のベットのある大きな部屋にどうやら一人で泊まるようだ。
風呂は4時過ぎになるといわれたので、洗濯をすることにする。
靴を脱いで素足になりスリッパに履き替えると足がホッとする。
両足の小指と親指の腹にマメができているがそのままにして、
風呂に入ってから治療することにした。
いずれにしても、今日一日はよく歩いた。
テレビをつけて、ベットの上に横になりぼんやりしていた。
4時過ぎたので風呂にいってみるとお湯が一杯になっている。
もう入れるかと思い、さっそく入る。
浴室のタイルが暖まっていなので少し肌寒いが、お湯の中にはいると、
ジンジンとお湯の暖かさが冷たい体にしみ込んでくる。
お湯の中で、ふくらはぎや太股をマッサージする。
足の指もゆっくり揉む。
風呂から上がるとさっそく足の指のマメの水抜きをする。
足にできているマメは、両足の小指が一番ひどく、
そのほかには親指の外側と母子球のところにそれぞれ中位のができている。
ライターの炎で焼いた針先をマメに刺す。
中の水を絞り出す。
そして、サビオを巻く。これで治療は終わりだ。
今回は、五本指の靴下を初めて使用してみた。
薄手の五本指の靴下とその上に厚手の靴下を重ねてはいていたが、
やはり、靴が細身なので小指に負担が集中してしまった。
サビオを巻いた小指のことを考えて、五本指の靴下の小指の部分を切り取り、
いくらかでも負担を軽くすることにした。
夕食の案内放送が入ったので食堂へ行く。
本日の宿泊客は10人。
ご夫婦が一組。
自転車でお遍路をしている男の大学生が2人。
あとは観光客のようだ。
歩いてお遍路をしているのは私一人だ。
自転車遍路の人は、今朝徳島市から来て明日は高知市内へはいるとのこと。
乾燥機にかけた洗濯物を部屋へ持ってきたが、靴下があまり乾いていない。
風呂場にヘアードライヤーがあったのを思い出し、ちょっと乾かしに行く。
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