畑とともに過ごす日々

~有機農家の暮らし~

薪ストーブとヴィーノ

2010-11-10 19:30:04 | その他

薪ストーブに火を入れる季節がやってきました。
まだずっと薪をくべて燃やし続けるほどではなく、朝晩の冷え込む時間帯に一回燃やす程度です。
これから約5ヶ月くらいの間、お世話になります。

火を着けると、なんとなくヴィーノがストーブの近くにやってきます。しばらくすると暑くなるのか、2階の寝床に上がっていきます。

本格的に寒い時期だと、ストーブのまん前でよく熟睡するようになります。日中は畑で寒さに震えながら番犬業務に励んでいるので、こうゆうまったりとした時間も必要なのでしょう。


今季のサラダセット

2010-11-07 21:23:08 | 

こちらは先週の土曜日の配達に入れた「サラダセット」です。
中には小さいリーフレタス、こぼれ種で生えたマスタード、春菊、ラディッシュが入っています。
しげファームではレタスの時期になると、このように数種類のサラダ野菜を組み合わせてセットにしています。

でも、今季のサラダセットはちょっと違う・・・。いつもより小さいセットしか作れないのです。いつもなら、タイプの違うレタスを二つ入れ、脇をかためるルッコラなどももう少し多め、入れるポリ袋はもうふたまわり大きいものを使います。

今年のレタスは育苗時に高温が続き、うまく育てることができませんでした。
でも、小さいなりに畑に植わっているレタスたち。市場では規格外で見向きもされないでしょう。
あの暑かった夏は終ってしまった出来事ではなく、ずっと連続して今があるということを、お客さんはうちのサラダセットを食べて感じてくださっているかもしれません。

さて、がっくりしてても仕方ありません。
今回サラダセットに入れている春菊。春菊は鍋の菜っ葉、そんなイメージかもしれませんが、生で食べるのも美味しいものです。他の野菜と合わせてサラダにしても、それほど主張しすぎることもなく、独特の風味が楽しめます。

春菊は他に、胡麻和えや天ぷらなどにします。もうしばらく楽しめそうです。


生姜と、ビワの葉

2010-11-05 22:24:25 | その他

これは収穫したての生姜、葉の付いた姿です。葉からも生姜の良い香りがします。

生姜は今頃が収穫時期です。本格的な霜が降りると傷んでしまうので、それまでに全部掘りあげます。

生姜は薬味として利用するだけではもったいない、もっとありがたいもののように感じます。実際、歴史的に見ても、薬として貴重な存在だったようです。

さて、ここ数日間、風邪のひき始めの症状になりました。喉がすごく痛い・・・。そんな時は、生姜のすりおろしを紅茶に混ぜて飲むと、生姜がじんわりと喉に染み渡り、その後すっと楽になります。

これは一時的な効き目ではありますが、それでもかなり助かります。

喉の痛みをなんとかしたい時にもう一つやるのは、ビワの生葉湿布です。
畑にある枇杷の木から葉を一枚頂戴して、夜寝る時に喉にあてがいます。これは東城百合子氏の「自然療法」という本にある方法です。朝目覚めると不思議と痛みが去っています。と言っても、目覚めた時に葉は頭上のあたりに落ちていることが多く、本当にビワの葉の力なのか断言できないのが残念。

このような自然療法は、喉の痛みをすぐに封じ込めるのではなく、ひとしきり痛んだ後に、それから治ろうとする体の力を助けてくれるのかもしれません。

さて、話を生姜に戻しますと、生姜は他に、ジャムにしたりお菓子を作る時にも使います。
そして今、生姜について気になっていることがあります。「ためしてガッテン」で、生姜を干してから利用するほうが体を冷やさないと言っていたこと。今後ぜひ試してみたいと思っています。


大浦牛蒡

2010-11-01 00:30:00 | 台所しごと

うちの畑では、牛蒡は「大浦牛蒡」という品種を作っています。
太いものは直径10cm位にもなります。やわらかく、風味豊かな品種です。太くなると中にスが入りますが、それがまた煮物などでは、味がしみやすくなるのです。

しかし、立派なものもあれば、又根になるものも多し。

又根でも野菜セットに入れていますが、一番左のようにあまりにも全体的に短く、タコのようになると、うちの台所行きとなります。

又根ばかりだと調理する時にちょっと使いずらそうですよね。でも、牛蒡はよく洗えば皮も食べられます(皮の部分に香りがあって美味しい)。水にさらすと茶色くなるのがアクだと思われがちですが、実際はポリフェノールなので水にさらす必要もありません。そう考えればタコの足をぽきぽき折って、たわしで洗って即切れるので、まあそんな面倒でもないかな、と思います。

牛蒡というのは美味しいなと、つくづく感じます。牛蒡の入った味噌汁を飲むと、本当にほっとしますよね。
発酵学者の小泉武夫氏はきんぴら牛蒡を食べる時のことを、「シャキシャキコリコリとした歯応えの中から、ゴボウのやや土の匂いのような野趣の香りが鼻孔から抜けてきて・・・」と表現されていました。きんぴらを多めに作り、朝昼晩三様の楽しみをされるそうです。朝はご飯にのせて「きんぴら丼」に、昼はうどんにのせて「きんぴら皿うどん」、夜はビールのお供に。私もきんぴらをご飯に混ぜておにぎりにしたりします。

さて、先週は、毎日掘り出されるタコのような牛蒡を、毎日のように調理していました。
ちょっと恥ずかしいのですがほんの一例です。

これは竜田揚げです。にんにく醤油にしばらく漬け込んでから、片栗粉をまぶして揚げました。牛蒡は揚げると香ばしく、甘みを感じます。お酒のおつまみにもなりそうです。一緒にのっているのは、さつま芋のおかか煮、胡瓜とマスタードのサラダです。

それから、こちらの写真の奥に写っているのは、牛蒡とじゃが芋、玉ねぎで作ったポタージュです。自家製の豆乳も少し入っています。

ついでに平皿にのっているのは、やはり畑では「難あり」のため、台所行きとなった野菜。胡瓜とめかぶの酢醤油和え柚子胡椒風味、里芋のつきいもと蕪の葉のお浸し胡麻ソース添え、蕪とピッコロ人参とズッキーニのソテー。いつもこんなに盛りだくさんにしているわけではないのですが、この日は台風で午後から家にいたため、久しぶりに時間に追われず料理したものです。

春が来るまで、しばらく牛蒡とお付き合いできそうです。