畑とともに過ごす日々

~有機農家の暮らし~

ピーナッツペースト&バジルペースト

2011-09-23 09:12:52 | 台所しごと

出荷が休みのこの時期を利用して、加工品をなるべく作り置きしておきたい。
そう思いつつ、まだあまり実行できていません。

最近着手し始めたのが、ピーナッツペースト作り。
去年収穫して乾燥させておいた落花生で作ります。

殻を剥き、フライパンで炒ったところ。

その後、薄皮を剥き、フードプロセッサーにかけます。
料理やお菓子作りに使いたいので、甘みなどは何も加えず、落花生100%の状態です。

でも実際は、メープルシロップなどの甘みを加えてパンに塗って食べるのが好きなので、料理にするまでもなくすぐになくなってしまう・・・。どんどん作らなくては。
ちなみに市販のピーナッツバターは、甘みの他になんらかの油脂を加えてなめらかにしていますが、私はこれで十分楽しんでいます。

しかし、殻から出して、炒ったり剥いたり、結構手間がかかります。一回に作れる量も、たかが知れてる。
スローな暮らしも、時間に余裕が無いとなかなか出来ないですね。

さて、後日、このピーナッツペーストを入れて、バジルペーストも作りました。
一般にバジルペーストは松の実を入れるレシピが多いようですが、なるべく自前の材料で作りたいので、ピーナッツで作っています。松の実じゃなくても、まったく問題無いように思います。
材料は、バジル、オリーブオイル、ピーナッツ(今回はペーストで)、にんにく、塩、レモン汁少々。

せっかく作ってもパスタで使うといっぺんに無くなる・・・。
もったいないので、じゃが芋と和えたり、冬には根菜のスープに混ぜたりして、ちまちまと少しずつ使う予定です。


菜っ葉の種まき

2011-09-21 15:51:48 | 

この時期、菜っ葉や大根、蕪など、秋冬野菜の種まきをしています。

種まき時に活躍するのが、この播種機。

種を入れてコロコロと押すと、一定の間隔で種が落ちるようになっていて、その上に土をかけて鎮圧してくれます。
部品を交換すればいろいろな種の大きさに対応でき、間隔や深さなども調節できるようになっています。
うまくできてるな~と感心します。

うちの畑は、ひと畝約50メートルで作付けすることが多いのですが、もしもその距離を手で一粒ずつ種まきするとなると、かなり時間がかかってしまうことでしょう。
この播種機によって、そうとう労力を節約できていると思います。しかも燃料を使わず手動で使えるところが、なんか良いな、と思います。
もちろん、エンジンが付いた自走式の播種機で大規模に種まきしている農家の方をよく見かけますが、うちのような少量多品目の野菜作りには、手動で十分です。

しかし、50メートル×8列がひと畝の場合、播種機を押して中央部分の4、5、6列目あたりになると、胴体と足が短い私としては、非常に苦しい体勢になります。畝の中を踏んづけるわけにはいかないからです。畝の外側の通路を踏みしめながら、播種機を押す手がプルプルしてくるわけです。
その写真も載せようかと思いましたが、恥ずかしいので割愛しました。

先週初め頃に播いた小松菜は、3日後に無事発芽しました。種まき後にちょうど雨があり、良いおしめりになったのが助かりました。


うちの場合は、このあと虫のパラダイスにならないよう、ネットのトンネルをかけます。


草取り三昧

2011-09-12 20:40:57 | 

出荷が休みになってからというもの、毎日のように草取りしています。
6、7、8月と満足に草取りできなかったので、まるで「草の海」みたいになってしまっている場所があります。

例えばアカザ。
なにしろ、これが

こうなる

木になろうとしているのか?
私の背丈を軽く越えてしまうほど、大きくなっているものがあります。こうなると簡単には倒せません。

私は草を刈る機械を使う自信がないので、もっぱら鎌を使って、作物の株間の草を取ります。

こちらは「ハンマーナイフモア」という機械。

草の海をガーっと刈り倒してくれます。
同じ仕事を鎌でやるとなると、とてつもなく時間がかかってしまいます。
やっぱり機械はすごい。
この後トラクターで耕運し、次の作物を植える準備をします。

夏の間、青々としていた草は、次の世代に引き継ごうと、花を咲かせたり、種をつけ始めました。
畑は生命力に満ちています。
そして、確実に秋に向かって季節が変わってきているのを感じます。


夏休みの自由研究

2011-09-02 22:25:06 | 

しげファームでは端境期に入りました。
収穫できる野菜が少なくなってしまったため、しばらく野菜セットの配達をお休みさせていただきます。
その間は農作業に専念し、10月半ばには秋冬野菜を無事出荷できるようにしたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

そんなわけで、この時期は、ひたすら忙しかった春からのことを思い返し、いろいろ反省することが多いです。野菜が採れなくなる寂しさと、草ぼうぼうの畑を前に、気分も沈みがち・・・。

でも先日、すごく嬉しくなる出来事があったのです。
野菜を毎週取ってくださっているお客様の娘さんが、小学校の夏休みの自由研究に、しげファームの野菜を取り上げてくれたのです。

娘さん(Yちゃん)は、お父さんお母さんと一緒に畑の見学に来たり、配達にうかがった夫に質問もしていたそうです。
そして、夏休みも残りわずかになったある日、完成した自由研究のアルバムを畑に持ってきてくれました。

それが、こちらです!ご本人の許可を得て、ちょっと紹介させていただきます。

たくさんの写真、そして野菜の説明。
配置もうまく考えてあって、本当に上手にまとめられています。

これはトマトのことが書かれたページ。右端が写っていないのですが、「熟したトマトは本当においしい!」と大きな字で書いてありました。

虫は悪いことばかりではないのに、農薬は虫を殺してしまうことも書かれていました。オクラの葉っぱが丸まって、その中に虫(蜘蛛)がいる写真もありました。う~ん、すごい着眼点。

「野菜と旬」についても書いてありました。

私が同じ年の頃は、こんなに野菜について語れなかったですね~。

Yちゃんが日頃から野菜を美味しく食べてくれていることは、たびたび耳にしていました。
先月の台風の時には、畑のモロヘイヤのことを心配してくれていたのだとか。
この自由研究も、「苦し紛れにこなしている宿題」という感じは全くなく(昔の私はそうだった)、野菜が好きで、自分で選んだ題材を楽しんでまとめていたのが伝わってきました。

昨今、「食育」という言葉が浸透してきたのと裏腹に、食卓には買って来た惣菜ばかり並べたり、調理が面倒だからと野菜をほとんど食べない家庭も増えているようですが、この自由研究のアルバムには、お母さんが作った野菜料理の写真がたくさん貼っていました。
なんだか微笑ましいです。


きっとYちゃんは、これからもずっと、野菜や、食べることを大切に思って大きくなることでしょう。
そして、こんなふうにうちの野菜を取り上げてもらって、しげファームも励まされたような、元気をもらった出来事でした。