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演博で草人と会う。

2008-11-01 00:11:13 | ・アート・展覧会
★演劇博物館80周年記念名品展 11月3日まで 入館無料
       早稲田大学坪内博士記念演劇博物館
企画展示室には三島由紀夫書き入れの文学座公演「トスカ」上演台本、杉村春子使用の楽屋暖簾や鏡台、近松門左衛門筆「平家女護の島」草稿、板絵に描かれた「男舞図」など、選りすぐりのお宝資料を展示。

「おおっーっ。」と思ったのは、★上山草人(1884-1954)なる人物のスチール写真、こけた頬、妖しいその目つき、ただ者ではない神秘的な雰囲気。上山は早稲田大学中退、坪内逍遙の文芸協会に所属していたが辞めて、島村抱月と松井須磨子に対抗して、近代劇協会なるもの妻と設立するがうまくいがず、思いきってハリウッドの映画界に進出する。アメリカ史上最大のビッグスター、ダクラス・フェアバンクスにも見込まれて、「バグダッドの盗賊」(1924)で悪い蒙古の王様役を手に入れた。その後、アメリカ映画に性格俳優として随分と出た。映画評論家の淀川長治さんも「この人、実にうまいのね。」と話されていた。この同名映画で50年代のキャストの違うリメイク版のほうは、私は観たことがあるのだが、豪華な宮殿のセット、空飛ぶジュータン、見事な衣裳、二百万ドルの制作費をかけた大ロマン、冒険活劇、この映画をぜひいつか観たいなと思う。上山は帰国してからの晩年は黒澤明監督作品「七人の侍」(1954)琵琶法師役 など日本映画にも出演した。文豪の谷崎潤一郎とも交友があった。ああ、気になる、もっと知りたい。あの顔を一目見れば興味をそそるのは当然なのだ。90年以上も昔に既に日本人のハリウッドスターがいたわけだ。

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谷潤は抱月みたいなの、イヤやの。 ()
2009-07-23 22:47:45
文芸批評家の島村抱月は「早稲田文学」で谷崎潤一郎に讃辞を書いて認めていたのに・・・
谷潤のほうは芸術座のケイコ場で稽古を観ていてイヤになっちゃう。
須磨子と沢田とのやり取り、セリフをめぐってのケンカなどをてきぱき処理できないのをみて、うんざりする。
上山草人のような男を好んだ。
森鴎外もタイプ的には上山草人のほうを好んだ。
抱月は鴎外を師と慕っていたのでは!?

上山の書いた→『蛇酒』→序文→谷崎

坪内逍遥も、はじめは上山の妻・山川浦路に目をかけていた。
須磨子なんかより・・。
問題起こしたから退会させ、その後、須磨子が伸びていった。

『ファウスト』グレーチヘン役を新人にやらせたくて、草人は花柳界やカフェまで探して歩いた。
偶然、銀座の喫茶店で女学生を見つける。
→衣川孔雀 →ラブロマンス
  ↓
 小山内薫も近づく
返信する
バグダッドの盗賊 (be)
2010-06-20 22:17:53
フェアバンクスの★「バグダッドの盗賊」
来月に映画上映あります。
うひょーやったぁー ぜったい観る。
すごく楽しみ、うれしいな。
草人にも会えるな。

小山内薫の梅龍のお話、あれさ、モデルは萬龍ちゃんやんね。
信一郎さんより前の旦那さんは谷潤と同級生やもんね。
鉄砲水きたとき、助けてくれた人。
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