心の栄養♪映画と英語のジョーク

日々観た映画のレビューと英語のジョーク♪心の栄養いっぱいとってKeep smiling♡

「ヒマラヤ杉に降る雪」

2009-10-17 | 映画「は」行
1954年、ワシントン州サン・ピエドロ島。漁師のカール・ハインが水死体で発見され、
状況証拠から日系ニ世のカズオ・ミヤモト(リック・ユーン)が逮捕される。カズオの妻
ハツエ(工藤夕貴)には成す術もなく、やがて裁判が始まるが、事件を追う地元新聞の
記者イシュマエル(イーサン・ホーク)はある真実にたどり着く・・。



これ、公開当時、工藤夕貴が出てるのか~、う~~ん、と ちょっと躊躇
してるうちに、結局今まで見ないで来てしまった作品(^_^;) 当時、なんとなく
工藤夕貴があまり好きじゃなかったんですね(^^ゞ 今ではそういう気持ちも
失せ^^ なかなか良い作品のようだし、鈴木杏の幼い頃も見れるようだし、
イーサン・ホークが主演だし、キャストを見てみたら、私の大好きな
サム・シェパードが出てるじゃん!!!と、楽しみに見ました。

で、なかなかしっとり、良かったです。
原作が「殺人容疑」ということだったので、ミステリーの部分が
主なのかなって思ってたんですが、それよりも人間ドラマ、
愛の物語という感じで、戦争、そして人種差別、あの時代に暮す人々の
偏見に焦点が当たっていました。愛と許し、イシュマルが真の大人へと
成長していく姿が描かれていました。

ワシントン州のあのような小さな島に、結構たくさんの日系人がいたというのも
驚きでしたが、閉鎖的な島の中の出来事だったけど、きっとあの当時は
こんな風に人種に対する偏見と差別があったんですよね~。
なんといっても敵国日本がルーツの人たちだったわけだし。
裁判でのやりとりも、亡くなったカールの母親の発言も、日本人としては
聞いていてとても辛いものがありました。
 
フィールディング判事(ジェームズ・クロムウェル)が、
“明日はパールハーバーの日だけど、裁判には関係ないので”というような
発言をするんですが、関係ないと言いつつ、しっかりそれに言及するあたり、
やはりねぇ~・・と根強い反日感情を感じました。
 
子供時代から心を通わせた二人。でも、日米開戦後、日系人は財産も奪われて
強制収容所に入れられる・・。そこで完全に引き離された二人は、ハツエの
夫が殺人罪に問われている法廷で再会。そのときイシュマルは新聞記者。

この二人に、幼い頃から少年少女の時代も一緒に過ごし、その後何が
起こったのか・・ということは、徐々に回想シーンで明らかになっていきました。
その回想シーンで、イシュマルのお父さんが出てくるんですが、地元新聞を
発行していて、平等で真実を伝えることを信条としていたようなとても良い人。
それをサム・シェパードが演じていて、これがまた役柄と相まって素敵なんですよ~。

まだハツエに対する気持ちに決着の付いてないイシュマルと、すでに
日系の夫を持っているハツエ。ハツエの心情を手紙で綴られた部分があって、
それを何度も反芻するイシュマル。このあたり、しつこいくらい何度も
繰り返されて、この演出にちょっと間延び感があったのと、もう少し
二人の気持ちが深く感じられる演出がなにかあれば・・と思いました。

全体的にちょっと暗めの色調で、回想シーンと現在が繰り返し描かれる
ものでしたが、寒々しい風景が、この映画の雰囲気とピッタリ合っていたし、
題名にもなっている杉に降る雪は、寂しさを感じさせつつも、とても
美しいものでした。ヒマラヤ杉の森は子供時代からハツエとイシュマルが
愛し合った場所。美しくもあり、切ない思い出が詰まったところ。
その森に降る雪を映し出す映像が印象に残りました。

幼い頃の二人も、可愛らしくて、子供って素直で良いなぁと思わせる
部分もあって、映像的にも綺麗で良かったです。鈴木杏がほんと可愛かった。

この原作を映画化したことに対して評価出来ると思ったし、なかなか
良心的な作りで満足。ちょっと単調な感じがしたところと、人物描写が
ちょっと薄かったと感じたところがあったんですが、雰囲気はとても
良かったし映像には大満足。余韻も忘れがたいものでした。

個人的お気に入り度3.5/5

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
見たいと思いながら (may)
2009-10-17 12:34:09
見ずに終わっちゃった映画の1本です^^;
録画したかどうかも記憶にないなあ。。。
鈴木杏ちゃんは「青い鳥」で豊悦と共演していた頃で、可愛いな~って思っていたらこの映画に出ていたんですよね♪
工藤夕貴はこの映画をオーディションで勝ち取って、ニュース・ステーションで撮影時の話をしていたのを覚えています。
当時原作が読みたいな~と思っていたんですが、読まずに終わってしまいました(笑)
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mayさんへ♪ (メル)
2009-10-18 10:21:21
mayさん、こんにちは☆^^

この映画ね~、私も観ようかな、どうしようかな、と思ってるうちに今まで見ずに来てしまってたんですよ~。
そう!そのニュース・ステーション、見たかも、私も。
当時、いろいろインタビューとかに彼女が答えてるのを見て、なんだかねぇ~・・と思ったのが原因で、今ひとつ彼女が出てるのを見たくないと思ってしまったかな、と(^_^;)
でも、見て良かったです。
なかなかしっとりとして良い感じ、良い雰囲気の映画でした。
メリハリにはちょっと欠けるかな、と思いましたが。

杏ちゃん、本当に可愛かったです~!
青い鳥、見てなかったので、杏ちゃんの幼い頃の演技を見たの、これが初めてだったかも。
英語もちょっと話すシーンがあるんですが、なかなか上手かったです♪

特典で、原作書いた人とかも出てたんですが、なかなか良さそうな本みたいなので、出来れば私も読みたいです。
でも、そんなんばっかりで、一体いつ読めるのか(^_^;)
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見ましたねえ・・・ (sakurai)
2009-10-20 08:21:37
おほほほ。
見ましたねえ。
あたしの二大ベスト俳優(?)が親子しちゃってる、夢のような映画でしたあ。
でも、この二人が親子してるのは「ハムレット」なんてもあったのですが、あたしのための映画と勝手に決めてますよ。
もう見てて、工藤夕貴に異常な嫉妬を覚えた記憶が!!!
イーサンとくっつけるのは、まあ外人なら許そう。。。それを日本人が!!!!って、まるでとんでもない嫉妬を抱きながら見てましたよ。
でも、よかったぁ。イーサン。素敵です。
あ~~いいよねえ。
DVDも所有してますが、まだ封を切ってないです。
並んでるだけでいいの。
イーサン出ると、いきなり理性がフットぶおばさんでした。
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sakuraiさんへ♪ (メル)
2009-10-20 17:55:55
見ましたよ~(笑)
これ、sakuraiさんに今回勧めていただいてなかったら、このままずっと見ずにいっちゃってたかも・・って思います。
お勧めいただいて、見て、ほんと良かったです♪
この風景が凄く好きでしたし、この雰囲気も大好きですし、イーサンのことはsakuraiさんがおっしゃってたのをとても良く覚えてたんですが、見る時には、すっかりサム・シェパードのことを忘れてて(^_^;) あ~!彼も出てたんだ~!と、そりゃもう大喜びでございました(笑)

この二人が親子のは「ハムレット」もなんですね~。
これまた未見です。
いつかまた見てみたいです。

そうそう、sakuraiさんにの足下にも及ばないですが(笑)私も工藤夕貴には嫉妬してたんだと思います(^^ゞ
この映画が公開された頃、な~んか彼女が憎たらしくて(笑)どうしても見る気になれなかったんですよね~。
なかなか良い演技してるかなぁとも思ったんですが、ちょっと固かったかなと。
でも、sakuraiさんのイーサンと、あんなこともして、こんなこともして・・と、そりゃsakuraiさん、嫉妬しますよね~(^ー^* )フフ♪

DVDも持ってらっしゃるンですね。
うんうん、そりゃそうでしょう^^
でも、開けてない・・と(笑)
勿体なくて開けられませんね~(^ー^* )フフ♪
しっかり棚に並べておいて、”あ~~~♡ イーサン♡♡♡”となってるsakuraiさんが、目に浮かぶようです(笑)
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映像美 (ぼの)
2009-10-22 00:12:57
こんばんわ。

メルさまもご覧になりましたね。
風景がとても美しく映し出されている作品でしたよね。

幼少のころの鈴木杏チャンが出ているシーンは、
変な意味でない、ドキっとするようなエロティックさを感じましたよ(笑)。

欲を言えば、もう少しテーマでもある人物関係の問題をもう少し
深く掘り下げてもらえれば最高でしたね。
スコット・ヒックス監督、前作の「シャイン」を観て、
それが良かったのでこの作品も観に行ったのですが、
この作品も中々良い出来だと思います。
久しぶりのマックス・フォン・シドーも出てたし。
返信する
吹っ切れるのかな (de-nory)
2009-10-22 07:40:57
メルさん。こんにちは。

私も、ずっと観ないでいて最近DVDで鑑賞しました。
イシュマルは、結局辛いな。彼女への想いは、吹っ切れるのかな。
より、深くなってしまうんじゃないの。
なんて思ってしまいました。

景色の綺麗な様子は、印象的でした。
雪国出身の私には、様子がリアルで。
寒寒とした内容と共に、印象深いです。
実家の様子を思い出してしまいましたよ。
返信する
ぼのさんへ♪ (メル)
2009-10-22 18:11:31
ぼのさん、こんばんは☆

いやはや、ぼのさんのところに、全く失礼なコメントを残してしまって、本当に申し訳なく、冷や汗もんです・・
消えてしまいたい・・・とほほ・・

気を取り直して・・
この映画、本当に綺麗な映像でしたよね~。
その風景が内容に合ってたなぁって思いましたし。

>幼少のころの鈴木杏チャンが出ているシーンは、
変な意味でない、ドキっとするようなエロティックさを感じましたよ(笑)。

そうそう、あんなシーンやこんなシーンもあったので(笑)結構ドキドキもんでしたよね。
それに仰る通り、あんなに幼いのに、しっかりエロティックさがありました^^

そうそう、この映画って「シャイン」の監督さんなんですよね~。
私も「シャイン」は好きです♪
マックス・フォン・シドー、私も久々に見た感じがしました。
もう今では80歳になられたと思うんですが、10年ほど前に再婚なさっととかで、まだまだお元気のようで^^嬉しいです♪
返信する
de-noryさんへ♪ (メル)
2009-10-22 18:15:38
あのラストの感じでは、なかなか吹っ切れそうにないですよね~。
あの証言をしてあげたことで、吹っ切れたかのようですが、一生忘れられない人であり続けることは確かですよね。
彼女にとっても忘れられない人でしょうし。

de-noryさんは雪国ご出身なんですね。
私もどちらかというと雪国・・というか
冬は結構雪が降った地域でしたので、雪は好きですし、こういった景色を見ると、なんとなく切ないような懐かしいような気持ちになります。
この雪の風景が、映画の雰囲気にぴったりでしたし、とても印象に残りました。
返信する
こんばんわ (ぼの)
2009-10-24 02:24:56
いえいえ、お間違いの件は大丈夫ですよ。
気にしないでくださいね(笑)。

ところで、メルさまはお住まい信州なのですね。
私、岐阜県なのですが、中央線沿いなので、
線路伝いに行けば信州までたどり着けます(笑)。
私もメルさまとは非常に親近感があって、
いつもお邪魔させていただいています。
今後ともよろしくお願いいたしますね。

そうそう、私のHNの由来はコメントのレスに
書き込んでおきました。
また、お時間のある時にでもご覧になってみてくださいね。

あ、それから「blogram」貼り付けましたね(笑)。
栞らせていただきましたよ♪
返信する
ぼのさんへ♪ (メル)
2009-10-24 08:56:22
ぼのさん、おはようごさいます♪^^

いやぁ~・・ほんと、穴があったら入りたいとはあのことでして(^_^;)
最近ミスばっかりで、真剣にぼけてきてるか??と心配になるくらいです・・とほほ。

優しいお言葉をかけていただいて、ありがとうございます。
これからも、あれに懲りずにどうぞよろしくお願い致しますm(__)m

そう、信州に住んでます♪
で、ぼのさんは中央線沿いなんですね~!
近い近い~!(笑)
線路沿いに歩いて来てください・・って
私も線路沿いに歩いて行けば、そちらにたどり着けるんですね^^
仕事をリタイアしたら、マジで歩いてみようかなぁ~・・なんて思ったりします^^
あ、でも、その頃は足腰が・・なんてことになってないか心配ですが(^_^;)
今から鍛えておきます(*^^)v(笑)

>あ、それから「blogram」貼り付けましたね(笑)。
栞らせていただきましたよ♪

ありがとうございます!!!!!!
いやぁ、どういうものかよく分からずに
貼り付けてまして(それなりに説明も読んだんですが)
ぼのさんが初めての栞でございました^^
嬉しかった~!
んで、さっき、ぼのさんを栞ろう・・とコメント書いたら途中でEnterキーに指が行ってしまって、まだコメントの途中で送信されちゃって・・とほほ。
ほんとに私失敗ばかりしてます(涙)
なので、やり直したので、2回文章が行っちゃったかも???
これからじっくりblogramの研究?します(^^ゞ

HNの由来、さきほど読ませてもらいました。お答えいただいてありがとうございます♪感謝感謝です♡
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