心の栄養♪映画と英語のジョーク

日々観た映画のレビューと英語のジョーク♪心の栄養いっぱいとってKeep smiling♡

「君のためなら千回でも」

2008-08-30 | 映画「か」行
ソ連侵攻前の平和だったアフガニスタン。裕福な家庭の少年アミール(ゼキリア・エブラヒミ、
成人のアミール、ハリド・アブダラ)と、彼の家の召使いの息子ハッサン(アフマド・ハーン・
マフムードザダ)は、境遇の違いを越えて強い絆で結ばれた親友同士。12歳の冬の日、
ケンカ凧大会の最中ある事件が起きる。以来、アミールは少年ゆえの潔癖さと後ろめたさから
ハッサンを遠ざけてしまう。そこへソ連軍が侵攻、アミールは後悔と罪の意識を抱えたまま
アメリカへ亡命。20年後、アメリカで念願の作家デビューを果たしたアミールのもとに、
アフガニスタンの恩人から1本の電話が入る・・・。



あ~、またいい映画に出会えたなぁ、
アフガニスタンってこんなに綺麗な国だったんだ~・・
っていうのがまず最初の印象。
山々の美しさ、広大な大地、そこに舞う凧の数々・・美しかったです。
そして主人公アミールと召使の子ハッサンとの、幼いながらの
友情がたまらなかった。

原作は未読ですが、特典映像の監督の話し、原作者の話しを
聞いていると、上手くその小説の行間を読み、原作者の気持ちを
読み取り、持ち味を引き出した良い映画になってたんじゃ
ないかなぁ、と思いました。

上記のあらすじにもありますが、ある事件が起きて、そのことを
誰にも言わず、助けもせず・・そのハッサンヘ対する負い目から、
アミールが彼に冷たくする、いなくなって欲しいとすら思う気持ちが、
わからないではなく、子供の素直な気持ちと子供独特の残酷さが
良く現れていました。

子供って純で可愛いところも勿論あるけど、弱く、勇気もなくて、ずる賢くて、
嘘もつくし残酷。嫌な事からはなるべく逃げ出してしまいたいし、
何か事が起こると自分のせいにしたくない・・そう、そうだったんだよな、と
改めて感じたし、その負い目を感じつつも大人になり
普通に生活していく。でも”やり直せる道がある”(ラヒムが
アミールに言う言葉の一つ)、勇気を持って、自分に誇りを持てるように
生きていく、生きて行かなくてはならない・・というようなことを
じんわりと感じることのできる素晴らしい映画でした。

当時のアフガニスタンの状況もある程度わかるようになってたし
ソ連のアフガン侵攻のようす、そしてその後どんな風にアフガニスタンが
変わってしまったのか・・ということも目の当たりにできました。
その犠牲になった人たちを淡々と、そして人々の心理描写を通じて
人と人との絆もしっかり描いてありました。
それにしても、今回邦人誘拐殺人という事件が起きてしまって
この映画での”彼”の奪還は、この時期だからできたのか?と
思ったけど、今だったらもっと難しくなってたのかも・・。
この映画では、アフガニスタンに入って、出て・・というのが
割とあっさりだったので・・。

アミールの父ババ(ホマユン・エルシャディ)も、父親の友人ラヒム・ハーン
(ショーン・トーブ)も、とても印象に残る、素晴らしい言葉をいろいろ
言ってくれてました。この父ババも、ラヒム・ハーンも、本当に
いい人なんですよね~。立派な人と言うべきか。

原題が”The Kite Runner”だったので、あまりにもこの邦題は
違うのでは?と思いましたが、そうじゃなかったです。
見終わって、とても良く出来た邦題だなと感じました。

子供時代から、間がちょっと飛びましたが、主人公と主人公に
まつわる人たちの20年間を描いてあって、こういう大河ドラマ的な
映画は好きなので、見て大満足でした。
ある”秘密”もありましたし。

そしてラスト、アミールの言う言葉には涙しました。
ハッサンは許してくれるだろうか?この言葉を聞いてくれただろうか・・・。
友情の大切さ、人生の再生、凧揚げの風景が素晴らしく
印象に残る映画でもありました。

個人的お気に入り度4.5/5

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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
これ、思い入れが^^ (latifa)
2008-08-30 10:55:36
メルさん、こんにちは☆
この映画は今年見た映画の中でもかなり上位に入っている感動作でした^^
色々知りたいことがあって、小説版も読んだからか、思い入れが凄くあります。
小説版では、アミールがハッサンのことを友だちという感じにはあまり思ってなかったっぽいのが解ったりしました・・。

奇しくも最近アフガニスタンで日本人の男性が・・・っていう悲しい事件があったばかりですね・・。
返信する
そうなんですよね~ (miyu)
2008-08-30 16:31:41
こんなに美しい国、
そしてこんなに美しい言葉「君のためなら千回でも」
という慣用句のある国。
伊藤さんの願いでもあったであろう
この国の平和が早く訪れることを祈りたいですね。
返信する
latifaさんへ♪ (メル)
2008-08-30 19:45:55
そうですか、これ、今年ご覧になった中でも
上位なんですね。 でも、わかります。
私もこの映画に出会えて、とても嬉しかったですもん^^
小説の方も読まれたんですね~。
私も人間関係で、もう少し詳しく知りたいなぁ、と
思うところもあったし、是非とも原作の方を
読んで見たいなぁ、と思っています。

>アミールがハッサンのことを友だちという感じにはあまり思ってなかったっぽいのが解ったりしました・・。

そうなんですね~!
ただの幼馴染、召使の子、という感じに思ってたんでしょうか?
う~~ん、そのあたりも私ももっと知りたいです~。
やっぱ、私も読みたい!^^

>奇しくも最近アフガニスタンで日本人の男性が・・・っていう悲しい事件があったばかりですね・・。

そう・・これを見たのがこの前の日曜日だったんですが、その後あんなことがあって、この映画を見たばかりだったので、なんだかとっても複雑でした。
この映画でも、かの国に入るときはそれなりに・・でしたが、出るときはあっさりしたものだったので
ほんとにあんなんで出れちゃうの?と思ったんですが・・。
評論家先生方の話を聞くと、2年位前からどんどん
状況が悪くなってきてるとおっしゃってましたので
この映画を撮ったころ、あるいは小説を書いた頃は
今よりも少しは安全だったのかな~?と思ったり。

とにもかくにも、いろいろな所で、とても印象に残る、見て良かったなぁ~。。と思えた映画でした。
返信する
miyuさんへ♪ (メル)
2008-08-30 19:54:03
ほんとに美しい国だったですね~。
そしてあの言葉も。
どうしてこういうことになってしまうのか・・
戦争って、侵略って・・・、と ほんとに悲しくなりました。
あのトラックでの移動シーンの、ババの取った態度には感動しました。
ロシア軍の兵士も、戦争だからって、よくあんな
非人間的なことを・・・と絶句しちゃいました。

ほんと、伊藤さんも願ってただろうこの国の平和と
安定を一日も早く実現して欲しいですね。
なんて愚かな事を人間はし続けてるんだろう、と
悲しくなっちゃいました。
返信する
いいですよね~ (なな)
2008-08-30 23:03:07
わたしもアフガニスタンって平和な時はこんなに
美しく豊かな伝統を持った国だったんだなという感慨でいっぱいになりました。
特に凧合戦がいいですよね。あの躍動感とスリルがたまりません。
凧ってあげるのむずかしいと思うけど,それを自由にあやつるところはとてもカッコいいです。
少年時代のアミールに腹立ちを感じる人がほとんどなのですが
アミールは特にひどい子というのではなくて
人よりちょっと弱いだけのような気もしたなぁ・・・
ハッサンの偉さは,子供じゃないくらいすごかったけど。
アミールを成長させたのは,あのお父さんの生きざまですよね。
返信する
ななさんへ♪ (メル)
2008-08-31 01:11:27
ほんとに素晴らしい国ですよね~、アフガニスタン。
なのに、あのソ連の侵攻からおかしくなっちゃったんですね~・・・あの兵士も許せなかったけど
どうしてこう他の国を簡単に陵辱するような行為が
とれるんだろう、と不思議でしょうがありません。
結局はみんな自分の国の事のみ、利益利害のことばかり考えてるから、こう言うことがおこるんですよね~・・

凧合戦、綺麗だったし、躍動感もあったし
こういう喧嘩凧のようなものを初めてしっかり見ました。
ほんとおっしゃる通り、あれは難しいですよね~!
普通に上げるだけでも大変なのに、あんな風に
操るなんて、ほとんど不可能のように感じたけど
しっかりやってるんですもんね~。感心しちゃいました。

アミールは酷い子・・というよりも、子供とし
あの態度は普通なのかもしれない、と思いました。
それにあれ自体、自分でやったわけではなかったし
お母さんがいればもしかしたらお母さんにだけは
話したかもしれないけど、お父さんだけだったし
アミールも話せなかったんじゃないかな~・・と
思いました。
そして積みの意識からあんな態度に出るのも
決していい子ではないけど、わかるなぁ、とも
思えたし。
ほんと、おっしゃる通り、ちょっと人より弱い子
だったんですよね。
で、ハッサンは子供とは思えないくらい偉かったですよね~。

>アミールを成長させたのは,あのお父さんの生きざまですよね

そうですよね。お父さんは本当に立派な人だったですもんね。
あの時、本当に殺されてもいい、と思ってましたよね、彼は。
正義の人で、まっとうな部分をアミールにみせてましたもんね。
でも、○○もしてたわけで・・ちょっと・・でしたが(^^;;)

そのあたりのことが、ラヒム・ハーンの言葉だけだったので、もうちょっと詳しく知りたいなぁ、と思ったりしました。

でも、こういう映画に出会えて良かったです♪
返信する
これは、よかったわぁ (ちゃぴちゃぴ)
2008-08-31 01:29:29
こんばんは~
そうそう、今何かと騒がれてるね。私も、観た後で、あの事件だったんだけど…。
ハッサンが、あまりにもいいこなので、アミールに腹立ってしまったのはしょうがないかなぁと、自己弁護しときます(笑)
主人公の回りは、比較的いい人揃いのなか、欠点のある主人公の配し方はよかったかも。

この題名って、かの国の慣用句だったんですか…。これは知らなかったなぁ。
アフガンのことを、民の目でみられてよかったなぁと思ってます。
もとより、ハッサンはアミールのことを怒ってもいなかったんだろうか?あの手紙のとこでは、だーだー泣きましたわ。

凧が、またつないでくれるんだよね。
返信する
Unknown (モマ)
2008-08-31 01:51:26
大声をあげてオイオイ泣いてしまいました!

もう2年前だと思いますが、本がすばらしく、「読み終えたら30分は泣くよ」、といっていた次女の言葉どおりでした。

娘は小説の感動があまりにも素晴らしかったので、映画はちょっといまいちだと。確かに、本は英語もとっても読みやすくて、小説が苦手な私でもなんとか感動できました(笑)

でも映画では最後の方をはしょってしまったのが残念です(ハッサンの子供が再び裏切られてのではないかと思って、ショックで一言もしゃべれなくなってしまうこと、そしてそれが小説の最後でも解決されていないこと、でも・・・・)・・こう書いてきて、また感動がよみがえってきました。

普段はクールな長女も本で感動したらしいです。

ところでカイトランナーを邦題にしたらどうするのかなぁ、と思っていましたが、うまく逃げましたね(笑)。



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ちゃぴちゃぴさんへ♪ (メル)
2008-08-31 09:46:41
そう、同じくこの映画を見た後で、あの事件だったので、とても複雑でした。

でも、映画は本当に良かったですよね~♪
久々に、いろんな感情が押し寄せるような映画を
見ることができました。

そうそう、ハッサンがあまりにもいい子でしたもんね~。偉い!と思いました。
ザクロを投げつけられて、自分にも投げろとあミールに言われて、でも彼には投げないで自分にぶつけたところもすご~く印象に残りました。
アミールのあの気持ちもわかりましたが、時計のあれはやっぱりやっちゃいけなかったことだよなぁ、と思いました。
でも、ちゃぴちゃぴさんが書いて下さってるように
周りの人間の素晴らしさに、あの主人公の配役は
良かったですよね。普通の人間として際立ってましたから。彼まで聖人君主だったら非現実的でありすぎますもんね。

あの言葉ですが、私もmiyuさんのコメントで初めてしりました(^^;;)
いい言葉でしたよね~・・・
もう最後のあれには、涙が・・。
途中のあのお父さんの毅然とした勇気ある態度にも
心打たれましたし。
さらにさらに、ちゃぴちゃぴさんの書いてくださってる手紙のシーンはもうたまりませんでした。
怒ってなかったのか、本当のところはどうなのか
それにあのお父さんはあんなに立派な人だったのに
”あんなこと”を本当にしてたんだろうか?とか
まだまだ知りたいなぁと思うことがたくさんありました。

でも、本当にいい映画でした~♪満足です^^
返信する
モマさんへ♪ (メル)
2008-08-31 09:55:39
そうだったんですか~!
原作をお読みになって、そして・・
私も原作読みたいなぁ、と思っています。
原文でも読みやすかったんですね~。
じゃ、私も読めるかな?!(^^ゞ
翻訳本を・・と思ってましたが、原作を読んでみようかな~^^
でもモマさんとじゃスキルに違いがありすぎるからな~(^^;;)

原作を読んで映画・・の順番だと、やっぱりどうしても映画の方にガッカリする場合がほとんどなので
少し前から、原作本があって映画を作る、と言う場合は、本を読まないようにして映画を見て、その後で原作・・のパターンにしました(^^ゞ
やっぱり本を読むと、その中の人物や風景を自分の頭の中で想像してつくり出しちゃってるので、映像に鳴った時にそのギャップが許せないときが多々あるので(=^_^=) ヘヘ

モマさんが書いてくださったそのラストの部分も
すっご~~~~く知りたいです!
やっぱり本の方、読むべきですね。読みま~す^^

そうそう、原題をなかなか上手く邦題にしてあるな、と感心しました(^ー^* )フフ♪
最初、翻訳本も「カイトランナー」だったみたいですが(定かではありませんが)、その後この邦題にしたようです。
他の本を今月はたくさん買っちゃったので(^^;;)
図書館にないかな~・・と思ってるので、そっちでまず探します(^ー^* )フフ♪
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