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あしたの、喜多善男 第11話(最終回)善男の求めるモノ

2008年03月18日 23時48分52秒 | 2008年ドラマ
内容
ネガティブと対面し、1つになった喜多善男
善男はどこかに行ってしまう。
そして、、、運命の日は来た。
平太は善男の行きそうな場所を、みずほに聞くが思い出せないと。
杉本の協力で、居場所は分かったがすぐに行方不明。
そんなとき、しのぶが思い出す。
『クリスティーナの世界』
それを聞いたみずほは。。。。。





『クリスティーナの世界』

つかもうとしてもつかめない、
どれだけ強い思いがあっても、相手は振り向いてくれない。

喜多善男の人生すべてを表現していた。

それは
『愛』であり、『友情』『友人』であり
『幸せ』なのだろう。

だが、、、クリスティーナは『なにか』を見ている。

喜多善男は、自分が求めている者が欲しているモノを見たかったのかもしれない。
そして善男なりの判断で、理解したのは、

同じ身近にあった『世界』の『向こう側』

それは『崖』であり『死』であるのだろう。

求めている者が、欲しているモノになりたかった。
その『願望』の表れなのかもしれませんね。

だから
『美しい死なんてあるもんか
 死ぬってコトはこの体を傷つけるってコトなんだ
 壊すってコトなんだ

と、覚悟をあらためて決めた。
しかし、いざその場にたつと。
『決断』が出来ない喜多善男。
それこそが、『最も喜多善男らしい部分』。

『出てこい、ネガティブ喜多善男!
 お前ののぞみどおり、俺は死んでやる
 出てきて、オレをののしれ、もう一度!
 オレに死んじまえって言えよ。
 出てきてくれよ~

その判断能力と、決断能力を持っていたのが、
『ネガティブ』なのだ。

だからこそ、
一体化しても、元々『いい人』である喜多善男には、
すぐに『決断』は出来なかった。

そんなとき、平太が駆けつける。


一応、平太には『自分の意見』は言う。

善男『オレの自由にさせてくれ
  オレの人生が、どうしようもなかったことは知ってるだろ
  利用される価値が無くなったら、誰も相手にしてくれなくなった
  1人になった
  もう絶望しか残ってない
  自分で死ぬって決めたんだ
  もうこの世界から消えるって
  だから、来ないでくれ

何らかの『決断』への『きっかけ』が欲しかったのかもしれない。
たとえ、それが『死』であっても。

しかし、、平太が取り出したのは、
思いもかけない『アイテム』=『平太の過去』
自殺した父のことを引き合いに出し、

平太『オレは弱いヤツは勝手に死ねばいいと思ってた
  そんなことないんだって
  あんたといて、そう思うようになった
  分かったんだよ、オヤジを嫌いになったのは弱かったからじゃねえ
  死んじまったからなんだ
  生きてて欲しかったんだよ

それは、
平太が友人として、善男を見ていることを表現するだけでなく
思いもかけない言葉により、善男に変化が生まれた。

そして、、、最後の渾身の一撃!!!

平太『喜多さん死なないでくれよ
  オレに、カレー食わしてくれよ
  頼むよ、喜多さんよ

善男『平太さん、ありがとう



カレーという『善男の大切なモノ』を出すだけでなく、
『友情』まで描ききった。

かなり、感動しちゃいました。。。


きっと、、、その瞬間。
善男は、今までの人生で起きたことすべてを許し、
新たな道を歩み出すことを決めたのだろう。

『友人』というモノを手にいれたのだから。。。

しのぶ(本当の愛を手に入れたいのならば
   許すことを知りなさい
   他者を。そして自らを。)





久々に、、、イヤ一週間ぶりに、
詳細な感想を書いてしまいました。
(前は善男ではない)


一瞬、煙突の中に落ちてしまうんじゃないかと
そんな『コントオチ』はないだろうと。。。本気で心配しました。

それはさておき
喜多善男に生きて欲しいと願う人々を描きながら。
真面目に『友情物語』を描いた感じ。

しのぶ、みずほ、平太、、、、もしかしたら、杉本も?

それぞれの気持ちがしっかり描かれているからこそ、
その流れの中で、
必死に引き留めようとする平太の姿は本当に良いモノです。


最終的に、
それぞれが『そのあと』も、それぞれの道を進み始めたのも
良いところだろう。
もしかしたら、、、
また出会うこともあるという『含み』も入れてるのだろうね。


今回、、、死なないだろうとわかっていながらも、
それを感じさせないほどの緊迫感を出しながら、
なかなか良い感じでまとまりをみせたと思います




ドラマ全般を見ても。

『決められた死』を扱うために、まるで変化球のように見える。
だが、それこそが『普通の人生のひとつ』であることを
ドラマとして表現したということなのだろう。
言ってみれば、『一風変わったホームドラマ』である。
そんな中にサスペンス要素を組み合わせるという、
かなり異質なドラマであった。

善男と関わった人に『なにか』を感じさせ
それがフィードバックされてくるという、
ドラマとして、『普通のことを普通にやっている』。
ただそれだけなのだ。
まぁ、若干無駄かもなぁ。。ってのもありますが、
スパイスですね。。。スパイス。
『人間関係とは、その程度のモノ』と
『普通』を描ききったと言えます。
そんな『普通』の中、最終的に
『善男の世界』を表現し、心と友情を描ききった。

わたし的には、かなり面白いドラマだったと思います。

ただこれが、、、、結局のところ。
一風変わっているだけで『普通』なので。
そこが、好みの別れるところだったのかも知れませんね。



最後に、どうでも良いことですが。
エンディングで、今までのことを流すのは良いのですが
できれば、、、しのぶを含めて『その後』を入れて欲しかったですね。



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