かもめ食堂 群ようこさん著 幻冬舎
以前映画を見たとき、ほんわか幸せ気分になれた内容でしたが、
メルヘンな場面で少しわからないところがあったので、
確認したくて読んでみました。
原作は映画のための書き下ろし作品のようなので、
おおむね映画と本のストーリーの流れは同じで、
すいすい、あっという間に読んでしまい、勿体なかったかな
映画では登場人物の背景があいまいに描かれている部分も、本で理解できました。
映画で小林聡美さん、片桐はいりさん、もたいまさこさんが演じている
主軸の3人の、配役が決まってから原作ができたのでしょうか?
もし映画を見ていなかったら、
主人公は深津絵里さんも合うかも・・・と思いました。
映画を先に見る場合と、原作を先に読む場合がありますが、
どちらもひとつの作品として楽しめる時と、
断然原作(映画)がよかった・・・という時があります。
私にとって「かもめ食堂」はどちらもよかったです。
映画のほうがメルヘン的な分、ほんわか感が強いです。
本のほうでも、3人の主軸の女性たちが話す言葉遣いに
丁寧語が使われていて、
それでいて、読んでいて疲れることはなく、心休まる文章です。
フィンランドという北欧が舞台になっているという点も、
あくせくしなくていいんだよ・・・みたいな時間の緩やかさを感じます。
表紙のかもめ()は映画の中でメニューの絵として登場します。
なんとも味わいのあるかもめです。