おいみず亭 Family & Friends

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映画三昧

2006-01-02 06:58:20 | 最近見た映画
明けましておめでとうございます。
といっても、もう2日になってますね。

12月30日にハリポタ炎のゴブレットを見てきました。
確か、チャップリンのキッズだったと思いますが、夢の中でチャップリンが天使になって飛ぶシーンがありました。その場面を淀川長治さんが評して「今まで想像してたけど、誰も見た事の無いようなシーンを見せる事も、映画にとって大切な事だ」というようなことを言っていました。「今まで誰も見た事の無いシーン」の集大成が今の映画なんですね。もう、映画の中では何でもできてしまう。
お話は例によってハリー+ロン+ハーマイオニーの友情(時に壊れかかり、そして固く結ばれていく)を軸に様々な登場人物が・・・で、これが映画見ているだけではどれが誰やら覚えきれない。人間関係とかは、深く考えなくても楽しめるのかもしれませんが、それでもテレビCMなどで宣伝していたハリーの初恋については描写が薄すぎます。原作は読んでないのですが、今後のお話につながるエピソードなのではないでしょうか? あるいは、ハリー+ロン+ハーマイオニーの関係に変化をもたらすファクターかもしれません。もう少し丁寧に描いて欲しかったと思います。

1月1日には「Always 三丁目の夕日」を見てきました。
いやー、映画って本当に良いですね。と今度は水野晴郎さんになってしまいました。
いいですよ、これ、笑いあり、涙あり。「日本の映画の良さって、これだよね」と思いました。
なんといっても俳優が良い。実力派堤真一、上り調子の吉岡秀隆をはじめ味のある役者さん達が脇を固めています。少ししか登場しない登場人物の後ろにも、それぞれのストーリーが見えてくるようです。最初のうちは、話題のCGに気を取られていたのですが、CGも凄いけどやはり役者が揃わないとね。

舞台となったのは昭和33年の東京。私の生れる前の年です。戦後の混乱から復興して、朝鮮戦争も終わり、日本から戦争の影が消えて、昭和40年代の高度成長期に向けた下地作りが整ったこの時代。「さぁ、これからだ」という希望が、人々の力になっていた時代なのだと思います。でも、この映画は、この時代を懐かしむただのノスタルジックな物語ではないと思います。このような希望の力というのは、この時代だけが持っているものではないと思います。今の時代にはこういう力は無くなってしまったのでしょうか? 映画の持つ力が、この時代の力と重なりあっているから、今の時代への問い掛けとなり得ているのではないかと思います。昨年末に、日本の人口が減少方向に向かったというニュースがありました。再び昭和30年代のような人口の少ない社会が来るのでしょうか? (その頃は多国籍国家になっているのかもしれませんが・・・)その時に、この映画のように、人々は豊かに暮らしているでしょうか。50年後の美しい夕日は、実は今この瞬間から始まっているのだと思います。