おいみず亭 Family & Friends

美味しい食べ物と知的好奇心、そして楽しい仲間!!

Van der Graf Generator

2007-01-31 04:22:12 | プログレ魂
evergreenさんのところのクリムゾンジャズ、Tommyさんのところのセバスチャンハーディーそれといくつか気になるアルバムがあったので、新宿のディスクユニオン・プログレッシブロック館へ。いやぁ、沢山ありますね。。。
ただし、昨日の新年会で飲み過ぎてしまったので、財布が空っぽ。ジャズ館でも探し物があったので、今日のところは我慢。
クリムゾンジャズありました。セバスチャンハーディーもありました。クリアライトは1枚目2枚目はみあたらず。タイフォンやトムニューマンの「妖精交響曲」。買いたいものが沢山。

と、いろいめろ物色していたらお店にピーター・ハミルの「オーバー」がかかりました。
VDGGは結構聞いていたのですが、ハミルのソロは「フールズメイト」と「ブラックボックス」の2枚しか聞いていません。歌いかたや間の取りかたはVDGGもソロもほぼ同じ。VDGGのアルバムよりソロの方が内省的な内容になっているみたいです。
紙ジャケットになったんですよね。初期のソロ何枚か欲しいんですけどね。
ということで、突発的にVDGG書きます。


1. Killer
2. House With No Door
3. Emperor In His War-room: The Emperor/The Room
4. Lost: The Dance In Sand And Sea/The Dance In The Frost
5. Pioneers Over C


中古で買った最初のVDGG。音が悪くて、木工用ボンドでLPをパックしたりしましたが全然だめでした。
内容は良いです。1曲目Killerは有名です。歌詞を訳してみたらカマスだったか、とにかく地被くものは何でも食ってしまう、でも海底で独りぼっちで孤独。でもそれがkillerとしての生きかたさ・・・みたいな内容だったと思います。
2曲目はタイトル通り、出口の無い家の 中に独りぼっちという内容だったと思います。
全体的に内省的な歌詞と、キーボード中心の音作り。プログレっぽいアルバムです。
3曲目ではフリップ翁がギターを弾いています。



1. Pilgrims
2. Still Life
3. La Rossa
4. My Room (Waiting for Wonderland)
5. Childlike Faith In Childhood's End

「Pawn Hearts」「Godbluff」は聞いていないで、「Still Life」に飛びます。
巷ではVDGGの代表作と言われていますが、このアルバムあまり好きではありません。
1曲目ピリグリムでは、この後のVDGGでよく聞かれるシャウトするような歌いかた見られます。新天地へ向けて威勢の良い曲です。
タイトル曲のStill Lifeがいけません。とても静かなラブソングなのですが、これがいけません。結婚式の日だったか、その直後だったか、花嫁さんが亡くなってしまって、今では壁にかけてある静止画(still life)だけに思い出が残っている、みたいな内容。悲し過ぎます。とてもドラマチックな曲なのですが、このお話はどうなのかな? って思ってしまいます。
「Pawn Hearts」までで一度解散状態にあったVDGG。解散前のプログレ的な音を残しつつも、このアルバムではリズム中心で、べた付かない、いってみればパンクっぽい薄っぺらい音+叫ぶようなボーカルというスタイルが見られます。




1. When She Comes
2. A Place To Survive
3. Masks
4. Meurglys III (The Songwriters Guild)
5. Wondering

H to HE・・・に比べると音はスカスカ。初期のウェットな感じはまったく見られません。ハミルはだみ声を張り上げて歌うし、演奏はジャムセッション風にフリーな展開で盛り上がるし・・・でも1曲目2曲目は大好きです。
4曲目は、LPのB面を使ったMeurglys III。これはハミルのギターの名前だそうですが、なんだかギターとの出会いについて切々と語ったラブソング(?)。ダルなレゲェリズムで、もうこれはとても「プログレ」の範疇からそれています。実際、曲が長いという事以外プログレらしさは無いですね。
初期の頃に見られた、内省的でウェットな感覚は見当たらず、ひたすら破壊的な衝動に駆られたような歌と演奏。そういう意味では、とてもパンクに近いプログレ。破壊的な衝動は、世界の創造に向かいながらも、なかなかたどり着けないいらだちの現れか。
創造に向かう気持ち。そこがプログレですね。

しかし、VDGG=Van ger Graaf Generatorとしての活動はこのアルバムで終わってしまいます。



1. Lizard Play
2. Habit of the Broken Heart
3. Siren Song
4. Last Frame
5. Wave
6. Cat's Eye/Yellow Fever (Running)
7. Sphinx in the Face
8. Chemical World
9. Sphinx Returns


キーボードとサックスというメロディー担当が脱退し、新たにバイオリンを加え、バンド名も Van der Graaf と短くなっての再スタートのアルバムがこの「Quiet Zone/Pleasure Dome」
A面がQuiet Zone。その名の通り静かな曲が並んでいます。ちょっと初期のナイーブな感じに近いかもしれません。
5曲目waveで始まるB面がPleasure Dome。
6曲目Cat's Eye/Yellow Feverでは、狂ったようなバイオリンが聞けます。これ大好き。
オリジナルの編成とは異なるVDGですが、個人的にはこのアルバムが一番好きです。



1. Ship Of Fools
2. Still Life
3. Last Frame
4. Mirror Images
5. Medley (Parts Of A Plague Of Lighthouse Keepers And The Sleepwalkers)
6. Pioneers Over C
7. Sci-Finance
8. Door
9. Urban
10. Nadir's Big Chance


前作のメンバーにさらにチェロを加えた、とても変な編成のバンドに進化したVDGのライブ。
バイオリンとチェロが入って、プログレらしい音に戻るのかと思うとさにあらず。
アルバムタイトル「Vital」が物語るように、力いっぱいの演奏は、ますますパンクに向かっていきます。それにしても、チェロ、バイオリン、サックス(これはゲスト扱い)の入った6人編成のパンクバンドなんて、ちょっと他に無いです。いえ、こんな編成のプログレバンドもあまりないと思います。
収録された曲目はVDGGの歴史の中でも名曲ぞろい。「パンク」といっても曲は見事にプログレです。
一番の聞き所は5曲目のPlague Of Lighthouse Keepers と The Sleepwalkersのメドレー。「Plague」はPawn Heartsからの曲、「The Sleepwalkers」はGodbruffからの曲。聞いていない2枚のアルバムに、こんなに美しい曲があったのか。改めてオリジナルアルバムで聞いてみたいと思いました。いまだに実現していないけど。

さてさて、メンバーの補強も終わり、勇ましいライブも出したし、というところで、このバンドは活動を停止します。

活動停止から27年目の2005年。全盛期のメンバーがVDGGを再結成し「Present」を発表。これは、買いだ!! と思ったのですが、なんとCCCD。CCCDと聞いただけで、買う気が失せてしまいました。
VDGG、ピーターハミルの紙ジャケ発売の機会に、コピーガードかかっていない普通のCDで再発してくれないものでしょうか。

正確なdiscographyと曲のサンプルはもハミルの公式サイト
翻訳した歌詞の募集もしています。




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Toolをつまみ食い

2007-01-27 04:46:20 | 最近聞いた音楽

本当はOPIATEから聞いてみたいところですが、Toolの有名所をつまみ食いしてみました。

Toolって、何年か前に来日公演のCMかなにかでちよっと見ただけなのですが、その時ほんのちょっとだけ聞いた音がクリムゾンの弟分みたいで、ずっと気になっていました。実際、クリムゾンのフリップ翁との共演? 合作? なにかしているみたいです。
あまりにもクリムゾンのイメージが強かったので、もしかしたら単なるクリムゾン・フォロワーなのかなと心配していました。でも実際にアルバムを聞いてみると全く別物。そんな心配は吹き飛びました。

ÆNIMA


01. Stinkfist
02. Eulogy
03. H.
04. Useful Idiot
05. Forty Six & 2
06. Message to Harry Manback
07. Hooker with a Penis
08. Intermission
09. jimmy
10. Die Eier Von Satan
11. Pushit
12. Cesaro Summability
13. Ænema
14. (-) Ions
15. Third Eye

重たいリズムが心臓を揺さぶり、ギターが心を掘り下げるように突き刺さります。
オルタナティブっていうのでしょうか、ひと括りにするならば。今どきのバンドの中でToolのようなバンドが他にもあるのか知りませんが、Tool凄いです。

iPodで最初から流しながら聞いていたのですが、「この曲は」と思ったのは「Jimmy」と「Pushit」。
どちらかというと深く、締めつけられるような重たいサウンドの曲が並んでいるのですが、「Jimmy」はどこか浮揚感のある音になっています。
長めの曲と、その間にはさまれた間奏のような短い曲。その組み合わせでアルバムができ上がっています。「Jimmy」や「Pushit」は長い曲。ラストの「Third Eye」も含めて、長い曲の構成と、うねるようなグルーブ感。たまりませんね。


LATERALUS


01. The Grudge
02. Eon Blue Apocalypse
03. The Patient
04. Mantra
05. Schism
06. Parabol
07. Parabola
08. Ticks & Leeches
09. Lateralus
10. Disposition
11. Reflection
12. Triad
13. Faaip de oiad

どちらかというと内向的な音の前作「ÆNIMA」に比べて、「LATERALUS」は全体的に解放感のある音になっています。iPodで半分眠りながらボーッと聞いていると、ギターの音が、今ここにいる精神をバリバリと引きはがしどこか別の世界に持っていこうとします。それをドラムとベースがしっかりと引き戻そうとする、なんだかそんな感じがしました。
前作で言うと、先に述べた「Jimmy」がそんな感じの曲だと思います。なんだか、このあたりにToolの進んでいく方向性が見え隠れするような気がします。
でも、そのあたりは1stアルバム「UNDERTOW」や昨年発表された現時点での最新作、話題の「10,000 DAYS」を聞いてみないとわからないと思います。

いつか、ちゃんとToolを順番に聞いてみたいと思います。それなりの価値のあるバンドではないかと思っています。特に「10,000 DAYS」はすぐにでも聞いてみたい気がします。
でも、もう一方で、もうしばらくこの2枚をちゃんと聞き込んでみたい、という気持ちもあります。特に、今惹かれているのは「LATERALUS」のほう。「10,000 DAYS」でtoolが何を残して、どう変っていったのか。それを確かめるためにも、この2枚ちゃんと聞かなくちゃいけないなと思っています。

まだまだ自分自身を乗り越えて新しい領域に進んでいきそうなToolなので、この2枚については、あえて「傑作」とは言わないでおこうと思います。



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If Summer had its Ghosts / Bill Bruford

2007-01-24 04:02:12 | 最近聞いた音楽

[If Summer had its Ghosts]
Bill Bruford with Raiph Towner and Eddie Gomez

1. If Summer Had Its Ghosts
2. Never the Same Way Once
3. Forgiveness
4. Somersaults
5. Thistledown
6. Ballad of Vilcabamba
7. Amethyst (For Cameron)
8. Splendour Among Shadows
9. Some Other Time
10. Silent Pool
11. Now Is the Next Time

冬至の日のラルフ・タウナーとクリムゾン繋がりで、ブラッフォードのソロ名義のアルバムを聞いてみました。

邦題は「夏の幻影」とつけられていますが、このタイトルでweb検索しても見つかりません。実は違うのかも・・・
「幻影」なんていうタイトル付いているから、秋から冬にかけて、夏の日を思い出すようなまったり感のアルバムかと思いきや、夏そのものの雰囲気。ちょっと季節外れだったか。

リンク張っている「ハチャの深層」さんから、ブラッフォードがジャズをやっているアースワークは凄いと聞いていたのですが、このアルバムもジャズです。ジャズ系です。アコースティックな感じのフュージョンといいますか・・・ラルフ・タウナーのソロと言ってもいいかもしれません。
ギター(とピアノ)のタウナーと、ベースとドラムでは、どうしてもリード楽器に目が行ってしまうので、仕方のないところだと思います。ドラムでリーダーとして目立つというと、ジャズ・メッセンジャーズのアート・ブレーキーを思い出しますが、ブラッフォードそういうタイプのドラマーじゃないみたいです。先にも書いたように、あくまでもアコースティックで、フュージョン系。イエスやクリムゾンのブラッフォードとは一味違います。とはいえ、時々クリムゾンが顔出してます。しかし、それも、さりありなん。このアルバムは、クリムゾンと同じDGM(Discipline Global Mobile)から出ています。

でも。でもですね、ラルフ・タウナー、エディ・ゴメスというベテランジャズプレーヤーを向こうに回しちゃうと、どうなんでしょうね。ジャズ・ドラマーとして、まだまだ太刀打ちできないという感じしてしまいます。
アルバムの後半で、ロック界の天才ドラマーらしいドラムを聴く事ができますが、こういう路線でやるなら、ラルフ・タウナー+エディ・ゴメスじゃないよなぁ。もっとジャズロックよりの人沢山いると思います。そういう人たちと組んで、電化したジャズロック路線進めばいいのに。

とはいえ、全体的には、先にも書きましたがラルフ・タウナーのアコースティックギターが心地よく流れて、エディ・ゴメス+ブラッフォードがしっかりと締めています。
夏の日の昼下がり、木陰に寝ころんで聞きたいような、そんなさわやかなアルバムです。





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ウェザーリポートへの道 (その3)

2007-01-22 00:16:02 | 最近聞いた音楽



[Sweetnighter]
1. BOOGIE WOOGIE WALTZ
2. MANOLETE
3. ADIOS
4. 125th STREET CONGRESS
5. WILL
6. NON-STOP HOME


ファンク色を一層強くしたWeatherReport。
Live in Tokyoで、アコースティック指向を見せたかと思ったら、完全に電化バンドに変身しました。
電化マイルスもWRも電化してますますアフリカンビートに近づいていったのは何故でしょうか。ジャズを故郷返りさせて、その中から新しい方向を探そうとしていたのでしょうか。

このアルバム聞いていたら、マイルスのOn the Cornerを思い出しました。
淡々としたリズムにキーボードとサックスがリードを取っていく。なんとなく突き抜けた明るさもOn the Cornerみたいです。
でも、決定的な違いは、リズム隊の単調さでしょうか。
マイルスのアルバムは、リズム自体が主体となって、そこにマイルスが割って入る感じ。リズムとトランペットが絡んでいます。
WRの方はと言うと、リズム隊はリズム隊でかってにやって、キーボードとサックスはこれまた勝手に入ってくる。両者をつなぐはずのベースがこれまた今一つやる気が無い。全体的に絡んでこないんですよね。
たぶん、バンドとしての表現を目指したザビヌルの試行錯誤の時期だったのでしょう。 1stアルバムより、方向性は定まってきたようですが、そのぶん「これからどうなっていくだろう」というわくわく感は無くなっているように思います。
両方をの望むのは、ファンの勝手な言い分なのかもしれませんけど。。。

Personnel
Josef Zawinul: Electric and acoustic piano, synthesizer
Wayne Shorter: Soprano and tenor sax
Miroslav Vitous: Electric and acoustic bass
Eric Gravatt: Drums (tracks 2, 4 and 6)
Dom Um Romão: Percussion
Maruga: Percussion
Andrew White III: Electric bass (tracks 1, 4 and 6), English horn (tracks 3 and 5)
Herschel Dwellingham: Drums (tracks 1, 2, 3 and 6)





[Mystrious Traveller]
1. Nubian Sundance
2. American Tango
3. Cucumber Slumber
4. Mysterious Traveller
5. Blackthorn Rose
6. Scarlet Woman
7. Jungle Book

8.Miroslav's Tune

長い事、このアルバムは、ヴィトウスの参加した最後のアルバム、という認識でいました。いままで聞かず終いだったんですね。
改めて、パーソネル見て驚きました。ヴィトウスは2曲目(とボーナストラックの8曲目)のみ。ヴィトウスのラストアルバムというより、アルフォンソ・ジョンソンが正式に参加した最初のアルバムなんですね。

アルバムを聞く前の勝手なイメージでは、大空に現れた彗星のように、雄大でゆったりとした物語を謳い上げるあげているのかと思いきや、やはりファンキー。これではヴィトウスの出番はどんどんなくなる一方。
とはいえ、このアルバム、ここまでのWRの方向性探しの集大成。その後のWRの音作りの基本ができ上がったアルバムではないでしょうか。

ボーナストラックとして入っている8曲目は、ヴィトウスの作品です。
ボーナストラックというと、疑問符が付くものが多いのですが、この曲はアルバムの一部と言われても違和感ありません。こんな作品が発表されなかったなんて、ザビヌルの意図しているところとヴィトウスの方向が違っていたとはいえ、残念です。

WRってやはりザビヌルのキーボードが中心になると思います。キーボードの技術的な進歩に伴って、WRの音もどんどん進歩していきます。
当時の技術ではどうだったかわかりませんが、もう少しすれば、ベースもキーボードがカバーできるような時代になっていたと思います。ザビヌルの頭の中では、WRのメンバーの一人ひとりが、ザビヌルが演奏するキーボードのように、よくコントロールされてバンドサウンドの一端を担うといったものだったのではないでしょうか。
1stアルバムから、この「MysterioueTraveller」までを通して聞いてみると、ザビヌルによるリズム隊探しの時代だったような気がします。一人ひとりが最高のテクニックを持っていながら、突出しない。チームのためのリズム隊。そのあたりを追及した結果、電化マイルス楽団よりずっと洗練されたフュージョンバンドとしてのWRのスタートとなったのではないでしょうか。
師匠の元を離れたザビヌル=ショーターのチームが、師匠とは違った道を歩み出す、その第一歩となったのがこの時期だったのではないでしょうか。

Personnel
Josef Zawinul: Electric and acoustic piano, synthesizer, guitar, kalimba, organ, tamboura, clay drum, tac piano, melodica
Wayne Shorter: Soprano and tenor sax, tac piano
Alphonso Johnson: Bass
Miroslav Vitous: Bass (track 2 only)
Ishmael Wilburn: Drums
Skip Hadden: Drums (tracks 1 and 4 only)
Dom Um Romão: Percussion, drums
Ray Barretto: Percussion (track 3 only)
Meruga: Percussion (track 1 only)
Steve Little: Timpani (track 6 only)
Don Ashworth: Ocarinas and woodwinds (track 7 only)
Isacoff: Tabla, finger cymbals (track 7 only)
Edna Wright: Vocalists (track 1 only)
Marti McCall: Vocalists (track 1 only)
Jessica Smith: Vocalists (track 1 only)
James Gilstrad: Vocalists (track 1 only)
Billie Barnum: Vocalists (track 1 only)



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ウェザーリポートへの道 (その2)

2007-01-20 03:53:50 | 最近聞いた音楽

改めて1枚目を聞き直してみたら、なかなかロマンチックな音に聞こえました。
なんとも不思議なアルバムですが、ますます気に入りました。

ということで、2枚目ですが・・・

世界的にはWeather Reportの2枚目は I sing the body electric(1972)

このアルバムにも日本のライブの曲が入っています。
しかし、日本では、このアルバムの前に2枚組のLive in Tokyoが発売されています。
つまり、日本での2枚目はライブの方で、このI sing・・・は3枚目。
何年か前、WRのアルバムが紙ジャケで発売されました。その時に、これにするかライブにするか迷って、ライブの方を買いました。
その結果、このアルバムはとうとう聞かず終いです。
というわけで、このアルバムに関してはパスです。

それでLive in Tokyo


Peronnel
Josef Zawinul: Acoustic and electric piano
Wayne Shorter: Soprano and tenor sax
Miroslav Vitous: Acoustic and electric bass
Eric Gravatt: Drums
Dom Um Rom?o: Percussion

ライブという事で、楽器構成がシンプルです。
ザビヌルのキーボードがアコ・ピアノとエレピのみ。
そしてヴィトウスは殆どアコースティックベースで演奏しています。キーボードがシンプルな分、ヴィトウスとショーターの活躍が目立ちます。
いやぁ、ショーター、気も持ち良さそうに吹きまくっています。

[Disc1]
1. MEDLEY: VERTICAL INVADER/SEVENTH ARROW/T.H./DOCTOR HONORIS CAUSA
2. MEDLEY: SURUCUC?/LOST/EARLY MINOR/DIRECTIONS
[Disc2]
1. ORANGE LADY
2. MEDLEY: EURYDICE/THE MOORS
3. MEDLEY: TEARS/UMBRELLAS

ウッドベース、サックス、ピアノが中心なので、全体的にかなりダウン・トゥ・アースな印象があります。とはいえ、ライブである分、勢いのある演奏になっています。
実は、Disc1は、ちょっとばかり飛ばしすぎという感じがしています。そこまでハードにしなくても良いのではないでしょうか?
このアルバム、CD買ってからそう何回も聞いていなかったのは、時間がなかったからだけじゃなさそうです。個人的には1枚目がちょっと苦手みたいです。

気に入っているのはDisc2の2と3。
オリジナルに比べると、やはりかなりハードな演奏になっています。
先に書いたように、ショーターとウッドベースのヴィトウス、それにピアノが入っている分、アコースティックナ印象があります。WRのアルバムの中では、最も電化度が低いのではないでしょぅか。

素晴らしいのはDisc2の2曲目、3曲目。
1stアルバムの、甘くてロマンチックな曲ですが、ハードでいながらリズム隊とフロントがよくまとまった一丸となった演奏を聞く事ができます。
WRはこのままショーターが中心になって行くのかと思ったら、バンド内では覇権争いが始まっていたんですね。。。

水晶の扉の向こうへ(思潮社)

2007-01-17 02:17:25 | 最近読んだ本
「最近読んだ」本かというと、眺めただけ。昔読んだ本。カテゴリーに偽り在りですね。

奥付によると1989年7月31日刊。
写真にも写っていますが、作家やミュージシャンが、ロックの歌詞を訳してエッセイを一つ寄せている、それを集めた本です。
どんな人が誰を訳しているのかというと、
 村上龍/ドアーズ
 高橋源一郎/フランク・ザッパ
 山川健一/ロッド・スチュワート、U2、ポリス
 友部正人/トム・ウェイツ
 遠藤ミチロウ/P.I.L.
 遠藤賢司/ラモーンズ
 あがた森魚/エブリシング・バット・ザ・ガール
 忌野清志郎/エルビス・プレスリー、エディ・コクラン
 高橋佐代子/ニナ・ハーゲン、プリンス
といったところ。なんだか、それぞれ「あ、この人ならピッタリだね」という組み合わせになっています。高橋源一郎とフランクザッパなんて最高です。
ちなみに、忌野清志郎のは例の「タイマーズ」のあれです。

訳というより、もうみんな勝手に思い込みで自分の世界に置き換えています。
例えば、村上龍版の「水晶の船」冒頭を引用します。
 
 暗黒の、豊かなる海を見つけるまで
 俺は冷たいただの彫像に口吻し
 見せかけの祝福を受ける幼児にすぎなかった
 しかし、それらの日々は、輝きと聖なる痛みの予兆に充ちて、甘い雨が俺の肩を少しずつ濡らしていったのだ

誰も彼も、訳と言うより、お題をかりたオマージュになっています。
ああ、こういう方法もありなんだ、

この本「ロック・オリジナル訳詞1」というサブタイトルがついています。
ということで、「ロック・オリジナル訳詞集2」というのも存在していて、こちらのタイトルは「魔法の鏡の中へ」となっています。
「魔法の鏡の中へ」は伊藤比呂美など6人の詩人がオリジナル訳詞をしています。伊藤比呂美はキングクリムゾンの訳詞をしていました。
もちろん「魔法の鏡の中へ」も読んだのですが、なぜか本が手元にありません。どこかにしまい込んでしまったのか、見当たりません。ひょんなところから、出てきてくれればいいのですが・・・

それで、1と2があるので3も出るのかと期待していたのですが、どうもそんな様子もありませんでした。期待していたのに、これは残念でした。

webであちこち検索してみたのですが、どうも現在廃盤・・・じゃない絶版なんでしょうか、あまりみあたりません。あ、ジュンク堂に1冊残っていると書いてありました。
どこかでみかけたら、手に取ってみてください。



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Jump / Magical Power Mako

2007-01-16 02:02:33 | 最近聞いた音楽
LPの入っている箱を久しぶりにゴソゴソとかき分けていたら、こんなアルバムを発見しました。


1曲目Jump to You。
ドドッンドドッンドドッンというリズムがなんとも日本的土着風景。
リズム主導で進んでいくあたり、日本のCanか?
リリースが1977年で、日本のロックとは何か、なんてロックミュージシャンやファンが喧々諤々しいてた時期の作品。日本的土着音楽を脱して、かっこいいロック目指していたときに、このベタ日本的なリズムというのはどんなもんでしょう。
あ、でも、富樫雅彦の「スピリチュアル・ネイチャー」もこんな感じでした。

全部、ドコドンしているのかと思えば、5曲目のSoとか、ブルー・ウィンドはアコースティックな感じの美しい曲。変にひねらずに、こういう感じの曲でアルバム作れば、もっと一般受けしたのかもしれません。

この人、若干10いくつでデビューして、いきなり武満徹に評価されたということで有名になりました。
2ndアルバムの「スーパーレコード」は、マイク・オールドフィールドあるいは冨田勲のように一人で多重録音して作った作品。
残念ながらこの2枚は聞いていません。
この「JUMP」は3枚目。
「UFOが光の速度を越えるときのことをJUMPと言います」というマジカル・パワー・マコの言葉がライナーノウツとして(?)書かれていました。

いったい、この人今何しているんだろうと思ってwebで検索してみるとmixiでなんだか話題になっているようです。ライブ活動としてこんなこともしているようです。
最近の活動を覗いてみたいような、見たくないような・・・

1.ジャンプ・トゥ・ユー
2.ザ・ストーリー・オブ・アワ・マスター
3.ギブ・ミー・プレゼント
4.レスト・ライト・ダウン
5.ソー
6.ブルー・ウインド
7.エレファンツ・ジャングル
8.ジャンプ
9.21st.オーシャン



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Twelve Moons / Jan Garbarek Group

2007-01-14 09:49:34 | 最近聞いた音楽
これは凄いアルバムです。
静けさと美しさに驚きました。

「北欧のコルトレーン」と呼ばれていたヤン・ガルバレク。
キース・ジャレットの所謂ヨーロッパカルテットでは、コルトレーンのようにバリバリとサックスを吹きまくっています。ラルフ・タウナーの「Solstice」でも、リーダーを食ってしまうほどの太く印象的な演奏を聞かせてくれていました。

このアルバムはECMレーベルの1500というキリ番をもらっています。ECMの1枚目が1001番なので、ECMとしてちょうど500枚目のリリースになるわけです。ちなみに1501はキースジャレット。キリ番をもらったということで、ちょっと話題になったこともありました。

が、しかし、このアルバムの凄さは、キリ番云々を越えています。
全体的にはしずかなアコースティックジャズ。ジャズというより、今ではニューエイジに分類されるかもしれないですね。リリースが1992年。フュージョン時代を通り過ぎてきた、新しいジャズです。

いかにもECMらしい静かな音作りです。
1曲目。アルバムのオープニングは、パーカッションとキーボードが作り出す原初的なイメージのなかをガルバレイクのサックスが優しい音で通り抜けていきます。暗やみに光が差し込んで、世界がどんどん広がっていく、そんな感じがします。
2曲目は、ボーカルが入ります。ボーカルというより「声」。サックスに導かれて、地霊へ祈りを捧げているようにも聞こえます。
音楽というものは、もともと地霊・精霊への祈りから生まれたものだと聞いたことがあります。このアルバムは、どこかそんな土着的な音楽のルーツを感じ取ることができます。



[Twelve Moons / Jan Garbarek Group]
1.Twelve Moons
 Part one: Winter-Summer
 Part two: Summer-Winter
2.Psalm
3.Brother Wind March
4.There Were Swallows...
5.The Tall Tear Trees
6.Arietta
7.Gautes-Margjit
8.Darvánan
9.Huhai
10.Witchi-Tai-To

Personnel
Jan Garbarek soprano and tenor saxophones, keyboards
Rainer Brüninghaus keyboards
Eberhard Weber bass
Manu Katché drums
Marilyn Mazur percussion
Agnes Buen Garnås vocal
Mari Boine vocal



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ウェザーリポートへの道 (その1)

2007-01-13 16:42:36 | 最近聞いた音楽

ある日、電車の中の吊り広告に目が張り付いてしまいました。
この写真は、ジョー・ザビヌル?
龍宮社というところから出ているZという雑誌
曰く「青二才禁止! 55歳以上限定!!」
団塊の世代の退職後のライフスタイル間が新といったところでしょうか。
その創刊号の車内吊り広告にジョー・ザビヌルが登場していました。
驚いたことに、2号の吊り広告もまたジョー・ザビヌルでした。

その広告を見ている間に、ウェザーリポート(以下WR)を聞いてみようかな、という気持ちになりました。
WRって、兄が何枚かアルバム持っていたので、それを横から聞いていただけでした。そのころは、ソフトマシーンやGONGなどカンタベリー系のロックを聞いていたので、WRはちゃんと聞いたことありませんでした。
そこでTSUTAYAから何枚かまとめて借りてきて聞いてみました。

まず最初は1stアルバム「Weather Report」。
でも、その前に予習として、WRの歴史を振り返ってみました。
マイルスデイビス暦にWRのdiscographyを記してみました。


1969
 M: In a Silent Way
 M: Bitches Brew
1970
 M: Live/Evil
 M: Black Beauty
 M: Get Up with It
 M: at Fillmore
1971
 W: Weather Report
1972
 M: On the Corner
 M: in Concert
 W: I sing the body electric
1973
 W: Sweetnighter
1974
 M: Dark Magus
 W: Mysterious Traveller
1975
 M: Agharta
 M: Pangaea
 W: Tale Spinnin'
1976
 W: Black Market
1977
 W: Heavy Weather
1978
 W: Mr. Gone
1979
 W: 8:30
1980
 M: The Man with the Horn
 W: Night Passage
1981
 M: We Want Miles
 W: Weather Report
1982
 M: Star People
1983
 M: Decoy
 W: Procession
1984
 M: You're Under Arrest
 W: Domino Theory
1985
 M: Aura
 W: Sportin' Life
1986
 M: Tutu
 W: This is This
1987
 M: Siesta
1988
 M: Amandla
1990
 M: Dingo
1991
 M: Doo-Bop

確かIn a Silent Wayにショーターとザビヌルが参加しているので、WRとしての1stアルバムはそれから2年後のリリースとなります。
電化マイルスがアガ・パンに向かってより混とんとしたもの/渾然一体としたもの向かっていくなかで、WRはTale Spinnin'に向けて、フュージョン化していきます。
そしてジャコ・パスのいた絶頂期を経て、80年のマイルスの復活とともにラストアルバムThis is Thisに向けて最終コーナーを曲がった。
・・・そんなイメージがあります。

それはさておき、1stアルバム。

1曲目「Milky Way」。
銀河の中を飛び交っている、ビッグバンの名残の電波のような、グガーンと響くキーボード。フッと一音だけ吹かれるサックス。WRの「スペイシー」と評される音が、その後のWRワールドへの導入部になります。
この曲、iPodで聞くとその他の意図した、あるいは意図しないノイズが混ざり合って、ますます宇宙的です。

1stアルバムなので当然なのかもしれませんが、WRらしさが十分発揮されたアルバムだと思います。スペーシーにしてダウン・トゥ・アース。マイルスジャズ学校を卒業した、電化ジャズコンボとしてのWR。
このアルバム、とても気に入りました。

今回、このアルバムを聞いて気がついたのですが、ショーターのサックスの、甘く、ビブラートのかからないストレートな音。荒井由美(当時)の声と良く似ているような気がしました。





1. Milky Way
2. Umbrellas
3. Seventh Arrow
4. Orange Lady
5. Morning Lake
6. Waterfall
7. Tears
8. Eruydice

Personnel
Wayne Shorter: Tenor and soprano saxophones
Joe Zawinul: Electric and acoustic piano
Miroslav Vitous: Electric and acoustic bass
Alphonse Mouzon: Drums, voice
Airto Moirera: Percussion
Barbara Burton: Percussion (uncredited)
Don Alias: Percussion (uncredited)


ところで、このジャケット、いったい何を表しているのでしょう?
なんだか、昔東京都で使っていた黒いゴミ袋。見るたびにそれをイメージして、困ってしまうのですが・・・

Miles Davis Official site
The Annotated Disography


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EleKtrik - Live in Japan, 2003 / King Crimson

2007-01-11 03:55:24 | プログレ魂



EleKtrik - Live in Japan, 2003
1.Introductory Soundscape
2.The Power to Believe I: A Cappella
3.Level Five
4.ProzaKc Blues
5.EleKtrik
6.Happy With What You Have to Be Happy With
7.One Time
8.Facts of Life
9.The Power to Believe II (Power Circle)
10.Dangerous Curves
11.Larks' Tongues in Aspic, Part IV
12.The World's My Oyster Soup Kitchen Floor Wax Museum

あちらこちらに書いているので、内容的にもう取り上げることはありません。

DVDに比べて曲数は少ないですが、分量的にはCD1枚でも十分だと思います。
現時点でのクリムゾンの最新作。
というか、現時点での最後の作品。
もっとも先進的なバンドの、最も進化した形の演奏。
クリムゾンファンならずとも、是非一度聞いてみてください。

YouTubeで映像を探してみました。
Level 5
http://youtube.com/watch?v=Igu7_qh7CMI

The Construktion of light
http://youtube.com/watch?v=AMV_6YyIqFY

Power to Believe (Power Circle)
http://youtube.com/watch?v=JM2uwfva9oM




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省みる

2007-01-09 22:26:39 | 亭主独白

今日という日を省みる日が来ないといいのですが。
防衛庁が防衛省になりました。
そうすると、いつの間にか自衛隊の本来業務が海外活動になっていました。
こんな重要な変更、国民の誰が認めたというのでしょうか。
誰か、問われたことあるでしょうか。
賛成も反対もしないうちに、決まってしまうとはどういうことなんでしょう。
こうなると、もう憲法が最後の守りになってしまうのでしょうか。




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石鹸作り

2007-01-09 04:15:00 | クッキング

久しぶりに、石鹸を作りました。
レシピは、こちらにならっています。本家の方にも作りかた載せています。

前回作ったのが、多分2004年の12月。材料は、その時に購入しておいたパーム油とココナッツオイル。1年ぐらい前に安売りでみつけて購入しておいたオリーブオイル。
でき上がった石鹸の1個当りの単価を考えると、普通にお店で石鹸を買ったほうが絶対に安いです。

実は、前回作ったときには、家に何年前からあったのかわからないぐらい古い紅花油を使いましたが、それがうまくできませんでした。そこで今回は初心(?)に立ち返って、オリーブ石鹸に再挑戦。

15時ぐらいに作り始めて、約1時間。
ほとんどが、パームオイルとココナッツオイルを溶かす時間。それと、撹拌の時間。撹拌は、いつもより時間を長くして45分程。この間、ひたすらボウルの中身をかき混ぜていました。

撹拌を執拗に行ったのは、反応時間を短くするため。
夜の12時ぐらいには型に入れらるぐらい固まるだろうと思っていたのですが、ついうとうとしてしまい、予定より2時間遅れて、夜中の2時に型入れ。結果的には、ちょうどよい固さになっていました。

型に入れる前に、香り付けです。
ハーブ類のエッセンスオイル。わずかに残っていたラベンダーとローズマリー。この組み合わせだけでもとても良い香りになるのですが、今回はユーカリオイルを加えてみました。かなりスパイシーな香りになるはずです。
加えた量はローズマリー2ml、ユーカリ2ml。石鹸全体の0.5%程度です。

型入れしてから、1-2週間で切り分けて、その後3ヶ月ほど寝かせます。
出来上がりは3月ぐらい。
どんな石鹸ができるか、楽しみです。

今回うまくいったら、次回は大量に残っている古い紅花油で再挑戦です。




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A Blessing of Tears / Robert Fripp

2007-01-08 05:26:04 | King Crimson
キングクリムゾン番外編です。

1995年に発売されたフリップのサウンドスケープによるソロ第2作。カリフォルニアでのライブです。
elephant-talk.comによると・・・
1)1994年にアルゼンチンでのライブがサウンドスケープソロの1作目がリリースされています。
2)サウンドスケープ2作目が本作品。でサブタイトルとして
 1995: Soundscapes Volume 2
となっています。
3)翌96年に再びアルゼンチンでのライブが3作目としてリリース。こちらのサブタイトルが
 1995: Soundscapes Volume 1
Vol1とVol2の関係が謎です。
4)同じく96年に、1995年に行われた2カ所のライブを収めた
 1995: Soundscapes Volume 3
がリリースされています。

1995年、クリムゾンで来日しているし、アルゼンチンでソロ活動しているし、フリップ翁(当時はまだ「翁」じゃないですね)大活躍の年だったみたいです。


95年のライブということで、クリムゾンの95年来日公演後に購入したような記憶があります。クリムゾンの枠を飛び出してソロ作品まで購入してしまうほど、95年のライブに感動していたわけです。(95年ライブの様子はこちら)

内容はというと、当然ですが、あのサウンドスケープのヒラヒラ、キラキラした音の洪水。最初から最後まで(コレマタ当然ですが)サウンドスケープ。
「The Cathedral of Tears」で始まり「First Light」「Midnight Blue」・・・と曲は続きます。全体的に似た曲なのですが、タイトルを確認しながら曲を聞くと「うん、なるほど、タイトル通りだね」と、納得します。
残念ながら、アルバム全体を通して聞くとちょっとばかり飽きてしまいます。
でも、一曲一曲はとても美しくて、聞きほれてしまうようです。

数あるサウンドスケープ作品の中から、この1枚を選んだのは、完全に「ジャケ買い」です。サウンドスケープのジャケットは、たいてい水平に塗り分けられた2色を基調にしたデザインになっています。
このアルバムだけ、その絵の中に人が立っています。
どこか、幻想の世界に引きずり込まれるような感じがします。
曲の内容も「涙の聖堂」「夜の悲しみ」「涙の祝福」(日本語にするとベタですが・・・)と、クリムゾンのイメージからするとかなりウェットなモノになっています。
webを調べてみたところ、どうやらこの作品は、亡き母に捧げたものになっているそうです。
そんな意図からなのでしょうか、全体的にしっとりと落ちつい感じの作品になっています。

他のサウンドスケープのソロ作品聞いていないので、比較はできないのですが、このアルバムではクリムゾンのフリップとはまた違った一面を見たような気がします。


1. Cathedral of Tears
2. First Light
3. Midnight Blue
4. Reflection I
5. Second Light
6. Blessing of Tears
7. Returning I
8. Returning II




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憲法九条を世界遺産に / 太田光・中沢新一

2007-01-06 00:59:04 | 最近読んだ本



反芻するのに、時間のかかる本でした。

読む前に思ったこと。「世界遺産」じゃ、現在から置き去りにされちゃうじゃない、ということ。

内容的には、護憲でも改憲でもありません。
強いて言うなら、太田光の「私は、護憲派なのか、改憲派なのか?」という問いを整理する本。そして「派」に属するとはどういうこと? 属さないとはどういうこと? という本。
さらに、憲法九条が今書き換えられることによって、この国はどうなっていくの? ということを哲学的に検証してみようという本。

ビートたけししかり、島田紳助しかり、そして太田光も、目に付くもの全てをギャグにしてしまうというタイプの芸人だと思います。それは物すごい量の「知」に裏打ちされたものだとも思います。この本では、(あちこちで書かれているように)太田光の「知」があふれ出ています。そういう意味で、太田光もたけし・紳助系列の芸人なのだな、となんだか余計なことに感心してしまいました。

今の日本国憲法について、戦後のアメリカの理想主義が色濃く出たものだという話をしています。アメリカの理想主義と、日本国民の希望が共作した希代の憲法、それが現在の日本国憲法だと述べています。
そして、そもそも、そのアメリカの理想主義の原点となったのが、ネイティブアメリカンの思想。つまり、モンゴロイドの血(だか「知」だか書いていて良くわからなくなりました)を引くアメリカの理想主義が、極東の島国に、言うなれば、お里帰りしたものが日本国憲法である、と。これは、ちょっとばかり中沢マジックといった感があります。

日本国憲法、特に9条とはなんであるか。
どう考えても、不可能な理想主義である。しかし、その不可能な理想主義の役目とは何か? を考えたときに、たとえとして上げられたものが「丘の上の修道院」。
修道院というところ、普通の人間じゃちょっと考えられないほど、理想主義に基づいた修業の場である。普通の人間がうかうか近づけないし、実践もできないようなことをしている場である。
にもかかわらず、平凡な人間は、そこに修道院があるということを意識することにより、理想の姿を感じ取り、安心することができる。
憲法9条は、修道院と同じ。平凡な市民にとって「あるだけで何かを感じ取れる」そういう場である、と。これも、中沢マジックですね。
でも、この例え、ちょっと気に入りました。

そして、問題の世界遺産。
世界遺産というのは、単に「過去の遺産」として「保存」とおくだけのものではない。
それは、もし、誰も守らなくなってしまったら、人間が誤って壊してしまうかもしれないもの。過ちを犯しかねない人間に対する警鐘という意味を持つもの。
つまり、憲法9条があることによって、人間(日本人に限らず)は、先の大戦のから学んだことを、思い出すことができる。過ちを繰り返さないための要石としての存在。
そのためには、少しぐらい、理想像に偏っていても良いのではないかと思います。

そもそも憲法とは・・・国民が国の理想像を描くもの。
理想の国のあり方として、どうあって欲しいかを述べたもの。
太田光と中沢新一の対談の中でも、国を守るという現実の力と、非戦という理想の姿について話が及びます。
その結論は、本の中にあるのではなく、国民の一人ひとりが考えなくてはならないのではないでしょうか。

たとえば、日本がどこかの国に侵略されたとします。
日本人(凄く抽象的な表現ですが)としては、侵略される前の日本を取り戻そうとして戦うと思います。さて、そこで問題となるのが、では「取り戻したい日本」とはどのようなものであるのか。国としての独立を勝ち取り、日本国を再建したときに「我々の国家の理想像として、こういう国を建国したぞ!」と宣言するときに、憲法9条について、どのようにしたいと思うでしょうか。
「勝ったぞ!!」「侵略者を排除したぞ!!」と勇んで独立を宣言したとしたら「もっと強い国になるぞ!!」と謳うのではないかと思います。
ただ、そのときに、独立のために命を落した何百万人のこと。そしてそれを悲しむもっと多くの人々のことを考えると「この国を強くするのに、武力以外の方法を探そう」と思うのではないでしょうか。

先日、安倍総理が、年頭のインタビューで、戦後60年という区切りの年でもあるので、参院選のテーマを改憲としたい、というようなことを話していましたが、「区切りだから」とか、そういう軽い気持ちで改憲していいものなのでしょうか。
国家100年の計といいますが、100年後、この国がどうあって欲しいか。どういう立場で、国際間の地位を得ようとしているのか。そういう理想を持たなければ、どんなことをしても、日本の国際的な地位というものは保てないと思います。




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ウクレレのおまけ

2007-01-05 01:17:07 | 亭主独白

「コンサート・フォー・ジョージ」の中で、ボール・マッカートニーがサムシングをウクレレで弾いています。
ジョージの息子のダニーがインタビューで、ジョージがウクレレを好んでいたということを話していました。
旅に出るとき、ジョージはウクレレを2本持っていったそうです。
一つは自分が弾く分。もう一つは、一緒にいる誰かが弾けるように。
ジョージとウクレレって意外だなと思ったのですが、この話はなんだかジョージらしいエピソードだと思いました。
でも、サムシングとウクレレはあわなかったなぁ。