おいみず亭 Family & Friends

美味しい食べ物と知的好奇心、そして楽しい仲間!!

Confessions On A Dance Floor / Madonna

2006-11-30 04:42:56 | 最近聞いた音楽
アメリカのビジネスモデルの成功例、マドンナを見ているとそんなことを考えてしまいます。マドンナも歳を重ねて、普通なって来たのかなと思ったら、最近の養子問題。いやいや、いろいろ話題を提供してくれる人です。

そんなお騒がせマドンナですが、我家では「エビータ」のマドンナとして認知されています。それでいながら未だにマドンナの「エビータ」を見ていなかったのでTSUTAYAからDVDを借りてきました。
マドンナは、15才から亡くなった33才までのエビータを演じています。さすがに15才というのはどうかな・・・ですが、美しく、強く、そして人々から愛されたエビータを見事に演じています。

お話の狂言回し役チェはアントニオ・バンデラス。これがまたかっこいい。渋くて、ニヒルで、それでいてエビータのことを優しく見守ります。この映画、マドンナとアントニオ・バンデラスのための映画みたいに、ぴったり役にはまっています。

ベースとなっているのは、ロイド・ウェーバーの「エビータ」。ストーリーも使っている曲も舞台とほぼ同じですが、若干異なる部分もありました。
たとえば「スーツケースを抱えて」は、映画では田舎町からブエノスアイレスに出てきたばかりのエビータが歌っていました。
実は、舞台で見たとき、唐突に現れた感のあるホアン・ペロンの愛人が、エビータに家を追い出されたときに歌っていました。この唐突感はなに? と思っていたのですが、映画を見て納得しました。一歩間違えばエビータがこの少女のようにブエノスアイレスの上流社会から追い出されていたのかもしれません。
それにしても、マドンナがエビータ役を選んだのか、エビータがマドンナを呼んだのか、聖母としての一面と野心家としての一面この二人とても良く似ていると思います。貧民を解放した聖母としてのエビータ。その一方で、ファーストレディーとしての地位を利用した公私混同した政治を行い、アルゼンチンの政治的混を引き起こす。なんとなくお騒がせなマドンナとエビータが重なって見えてしまいます。

さて、このアルバムですが、レオタード姿で踊るマドンナのPVと共に懐かしのディスコサウンドに乗って「マドンナ復活」を印象づけたいた一枚でした。アルバムを聞くと1曲目からラストまで、ノンストップのダンスミュージック。マドンナにもディスコサウンドにも興味の無かった私でもついつい繰り返し聞いてしまいました。懐かしい70~80年代に引きずりもどされたような感じがしました。
全編ノリノリの曲構成ですが、「アイザック」ちょっと中近東風のミディアムテンポの曲、この曲が気に入りました。歌詞は読んでないのですが、マドンナらしくさりげなく社会的なメッセージを織り交ぜているのではないか・・・そんなふうに思っています(はずれているかもしれませんが・・・)

大成功を収めたマドンナですが、なんか、ちょっと弱いもののみかたみたいな顔をのぞかせる、そんなところもエビータと重なって見えてしまいます。


読めませぬ。

2006-11-28 01:39:22 | 亭主独白
Macのガンマ値は1.8。
これはMacがWISWIG/ディスクトップパブリッシングから始まったので、その時の名残。
かたやWindowsのガンマ値は2.2~2.5ぐらい。基準値が定められていないとか。
MacとWinでガンマ値が異なるということで、どういうことが起こるかというと、同じ写真を表示しても、Macの方が明るく見えます。
逆に言えばMacで適当な明るさと思って作った絵はWinでは暗く見え、Winで適当と見えた絵はMacでは白っぽく見えます。

で、なにかというと、昨日選択したブログのテンプレート。
Macで見ると、グレーの地に黒の文字が品良く表示されていました。
が、会社のWindowsでみたら、真っ黒。とても字を読む気になりません。
fontカラーを設定しなければ、自動的に背景に合わせて白文字になるようですが・・・どうも、何もしていないのに、黒文字になっている記事がありました。何故だ。
ブックマークの文字もWindowsでみると暗すぎ。

ということで、テンプレートを変えました。
昨日読みにくかった人、ごめんなさい。
しかし、テンプレート、どうしてこう使いにくい配色にするかなぁ・・・

庭の手入れ

2006-11-26 15:39:46 | 庭の草花
土日で久々に庭の手入れ。

娘の学校の文化祭で買ってきたローズマリー大嘘をかいていました、クリスマスローズでした、庭に植えるところが決まらず、とうとう鉢植えで室内に置くことにしました。枯れませんように・・・

前から気になっていたバラ。薬をやってもすぐに葉を虫に食われて丸坊主になってしまいます。少しでも虫を寄せ付けないように、根元にタイムとオレガノを植えてみました。

ミントとか匍匐性のローズマリーとかの方が良いのかもしれませんが、バラの背が低いのでハーブに追い越されてしまいそう。
いつまでも湿り気が残っている土もあっていないのかもしれないので、ハイポネックスのマグアンプKの入っている土に変えてみました。

玄関先が寂しかったので、ガーデンシクラメンとアリッサムの寄せ植えを作りました。6個まとめて割引で買ってきたアリッサムが一つだけ残ってしまった。アリッサム一つじゃ使い道ないし、どうしよう。

雑草まみれになってしまった花壇を「開拓」して、お花を植えるスペースを作りました。
笹が薮みたいに茂ているので、根元から切ってしまいました。本当は引っこ抜きたいのですが、地下茎で繋がっているので、とても無理。そのうち庭中掘り起こさないといけないかも・・・

巨大に育ったシソを引き抜いて、丸坊主になった百日紅の枝を刈り取り、伸び放題にしてしまったチェリーセイジ、せっかく花が咲いていたのですが枝を刈り込みました。
今度は刈り取った枝を捨てるのがたいへん。細かく切って、ゴミの袋に入れるのですが、これが追いつかない。。。来週やろうかな。

キングクリムゾンへの道 (その7)

2006-11-26 05:00:16 | King Crimson
The ConstruKction Of Light(2000)




いよいよ、ミレニアムクリムゾンの登場です。

このアルバム、最初聞いたときの印象は、暴力的なまでに荒々しいというものでした。あまり音楽を聴く時間も機会も無かったので、何回か聞いてそれっきりになっていました。

再評価するきっかけになったのは、この次のアルバム「Level Five」でした。このライブアルバムでの「The ConstruKction Of Light」のできが良くて、一つ前のこのアルバムに戻ってきました。

そして、今回80年代以降のクリムゾンをiPodで聞き返して、このアルバムにはまりました。
なんだが、噛めば噛むほど味の出てくる「スルメアルバム」のようです。

はまった理由その1ですが、2003年のライブで素晴らしい演奏を聴かせてもらった「Larks' Tongues in Aspic, Pt. IV」。それと、「Larks' Tongues in Aspic, Pt. V」になる予定だった「FraKctured」。iPodで聞きながら「暗黒の世界」の「Fractur」に似た曲があるなと思ったら、これが「FraKctured」。フリップのギターが、リミッターぎりぎりまでの超高速で走り去ります。「Larks' Tongues」もそうですが、全体的にこのアルバム、スピード狂じゃないかと思えるほどギターが駈け回っています。フリップ翁の日々の鍛練の成果なのでしょう。

「Thrak」から、ブラッフォードとレビンが抜けた、4人編成。メンバーこそ違え、80年代クリムゾンの編成に戻っています。「Thrak」には嵌らず、このアルバムにはまった理由を考えてみたのですが、やはりこの「普通」のバンド構成というのが良かったのではないでしょうか。リズム隊がすっきりした分、マセロット=ガンというリズム隊の個性が発揮できるようになり、その分バンドとしてのまとまりができてきた様に思います。
そんなことを考えて、いままでよんでいなかったライナーノウツ(フリップによるアルバム制作日記)読んでいたら、次のような記述がありました。
「パットとトレイのリズム・セクションは、現時点で単独のデュオとしても効果的で説得力を持つものとなっている。」
「このバンドの歴史を振り返っても、頻繁に見られることだが、クリムゾンのリズム・セクションは前方の奏者とのバランスを崩し、自分たちが前に出ることを目指すのである。」
また、フリップ翁はフロントのギター2本とリズム隊を評して「ダブル・デュオ」と述べていました。

なんだか、これを読んでDisciplineの謎が解けたような気がします。80年代90年代のクリムゾン、フロントとリズム隊が渾然一体となつてまとまり過ぎていたのではないでしょうか。「USA」で聞かれるように、フリップギターとリズム隊のしのぎを削るような覇権争い。それがクリムゾンの基本のような気がします。

それと、このアルバムのもう一つの謎である荒々しさですが、タイトル曲の「The ConstruKction Of Light」はこんな歌詞で始まります。
 Pain day sky beauty die black joy
 love empty day life die pain passion
 joy black day hate beauty die life
 joy ache empty day pain die love
 passion joy black light
そして「もし神が死んだとしたら、私とは何もであろう」と続きます。なんだか絶望的な歌詞に聞こえます。

「Larks' Tongues In Aspic Part IV」は「I Have a Dream」というコーダを持っています。この歌詞が種明かしになっているのかもしれません。
 Tragedies of Kennedys, refugees, AIDS disease
 photos of Hiroshima, the Holocaust, and Kosovo
と、20世紀に起きた惨事を並べた後に功続きます。
 "I have a dream that one day..."
 "One giant leap for mankind"
前者はキング牧師の有名な言葉、後者はアームストロング船長が月に下り立ったときの言葉「これは人類にとって大いなる一歩である」。
かつて
 Confusion will be my epitaph.
と歌っていたバンドの21世紀に向けたメッセージとなっているのかもしれません。





Personnel:
 Robert Fripp (guitar)
 Adrian Belew (guitar, vocals)
 Trey Gunn (bass touch guitar, baritone guitar)
 Pat Mastelotto (drumming)


1.ProzaKc Blues
2.The ConstruKction Of Light
3.Into The Frying Pan
4.FraKctured
5.The World's My Oyster Soup Kitchen Floor Wax Museum
6.Larks' Tongues In Aspic Part IV
7.Coda: I Have A Dream
8.Heaven And Earth (Bonus Track by ProjeKct X)



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The Return of the Space Cowboy / Jamiroquai

2006-11-25 15:44:54 | 最近聞いた音楽
Jamiroquai、あの不思議なリズム感がどうもつかみきれなくて、いまひとつ「苦手」意識ありました。CMのPVとかみていると、とても楽しそうで聞いてみたいとは思っていたのですが・・・

樹里さんのブログで「The Return of the Space Cowboy」が紹介されていたので、聞いてみました。2ndアルバム。大ブレークの前になるのでしょうか。以外に「スッ」と入っていける音でした。

アシッドジャズというのは、もっとグランビートに近いものかと思っていたのですが、なかなか軽くて(軽い!?)良いものです。もともとジャズロックのような、ジャズでも無いロックでも無いものが好きだったので、ジャズでも無いファンクでも無いこういう「すき間」にあるような音は好きなのかも知れません。

家人が寝静まったあとに、小さな小さなおとで聞いていました。普段使わない一体型のステレオで聴いていたのですが、これがリピート演奏になっていて、何度も繰り返し聞いていました。
意外なことに、夜中に小さな音で聞いていても、雰囲気がピッタリとあっています。ロックは大音量で聞くものと思っていましたが、このアルバム以外と夜の静けさとマッチします。寂しすぎず、やかましすぎない、ちょっと静かに過ごしたいとき流しておくと良いのではないでしょぅか。





キングクリムゾンへの道(その6)

2006-11-24 00:27:47 | King Crimson
THRAK(1995)




恐竜が目覚めた感がありました。

クリムゾンの復活を知ったのは、地下鉄で読んでいた「ぴあ」かなにかの情報誌でした。
 クリムゾンの新作はメロトロン満載
という意味のタイトルが付いていました。
80年代クリムゾンにあまり興味が無かったのですが、復活と聞いて買わないわけに行きません。しかも往年のクリムゾンのサウンドに近いということであれば、なおさら・・・

第一印象は、あまり良いものではありませんでした。しらずしらずのうちに80年代クリムゾンの延長線上のものを期待していたのか、音が重苦しく感じました。
6人編成のバンドというのにも、必然性が感じられませんでした。
アルバムの構成もVROOMやTHRAKのような複雑な構造のものがあるかと思えば、歌ものはとてもポップで軽い。このアンバランスというか、両極端の組み合わせというのは80年代クリムゾンから引き継いでいる感じがありました。

結局、そのままあまりこのCDを聞くこともなく95年のコンサートへ。そのあまりの素晴らしさに、今度はこのアルバムが色あせて見えてしまいました。

結局、クリムゾンというのはライブバンドなんだな、ということで自分の中で折り合いをつけていました。ライブを繰り返しながら、ライブの中で成長していく。ライブを基本に考えるならば、ダブルトリオという選択も「あり」なのかな、と考えていました。

改めてこのアルバムを聞いてみると・・・音があふれていますね。ダブルトリオでのスタジオ録音ということで、ちょっと整理がついていない様な気がします。
DinosaurやOn Timeのような歌ものは、なかなか魅力的だと思います。クリムゾンのポップな一面がみられて、ちょっと感心しました。

80年代クリムゾンでは、ちょっと浮いていたエイドリアン・ブリューですが、この人がクリムゾンに参加したということは、クリムゾンにとって大きな意味があったのではないでしょうか。
単に、二人目のギタリストというだけではなく、作曲もすれば作詞もする。先の歌もの2曲でも歌詞を読んでみると、けっこう面白いものがあります。ピート・シンフィールド以来、久しぶりにメンバーが作詞を担当することによって、曲のイメージがふくらむのでは無いでしょうか。
シンフィールドの詩も難しかったのですが、ブリューの歌詞も難しいですね。





Personnel:
 Robert Fripp (guitars, soundscapes, mellotron)
 Adrian Belew (guitar, voice, words)
 Bill Bruford (acoustic & electric percussions)
 Tony Levin (upright & electric basses, backing vocals)
 Trey Gunn (stick, backing vocals)
 Pat Mastelotto (acoustic & electric percussions)

1.VROOOM
2.Coda: Marine 475
3.Dinosaur
4.Walking On Air
5.B'Boom
6.THRAK
7.Inner Garden I
8.People
9.Radio I
10.One Time
11.Radio II
12.Inner Garden II
13.Sex Sleep Eat Drink Dream
14.VROOOM VROOOM
15.VROOOM VROOOM: Coda




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蟹塚縁起 / 梨木香歩

2006-11-21 01:16:29 | 最近読んだ本
梨木香歩の絵本シリーズ。
何冊か出ている中で、この本に惹かれました。
暗い絵と「あなたがその恨みを手放さぬ限り」というなぞめいた言葉。

梨木香歩というと「りかさん」「西の魔女が死んだ」「裏庭」という児童文学を思い浮かべます。でも、そのファンタジーの世界の裏には、こういう暗いドロドロした力が潜んでいて、そのパワーが表の世界をさらに引き立てているように思えます。

この「蟹塚縁起」の主人公「とうきち」は薮内七右衛門という武将の生まれ変わり。何百何千という殺生を繰り返して生きていた大将だったのでしょう。その薮内大将、死ぬ間際に戦場の大地に横たわり「土と親しんで生きたかった」と願ったため、貧しい農民の子「とうきち」として生まれ変わったもの。
「とうきち」自身は、前世のことなど知る由も無かったのですが、とある事件から、薮内某の無念をはらすため、かつての家臣が現れて敵の大将に襲いかかり・・・
「とうきち」の中に、かつて戦場で見た修羅場が思い出されます。
そのときに、これは土とともに生きた「とうきち」がそうさせたのか、家臣思いの薮内大将の声がそうさせたのか、「もう終わったのじゃ」。

恨みを晴らすのではなく、手放す。
力と力のぶつかり合の中で武将として生きた薮内七右衛門では、恨みを手放すなんていうことはできなかったことではないでしょうか。
土とともに生き、多くの命を育み、その命の恵みを頂く農民となった「とうきち」だからこそ、多くの家臣の恨み、そして「とうきち」となった薮内七右衛門の恨み、そして敵の大将の恨みまでをも解き放つことができたのではないでしょうか。

絵本なので、お話はそんなに長くはありません。
とてもとても短いお話だからこそ、そこに梨木香歩さんの思想が、ぎゅっと詰まっているようです。






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キングクリムゾンへの寄道(その4) / ライブ三枚

2006-11-20 02:58:37 | King Crimson
The Night Watch -- Live 1973(1997)



Live recording from the November 23rd 1973 concert at the Concertgebouw, Amsterdam.

「暗黒の世界」の音源となったアルバム。一時期自分自身のクリムゾンお気に入りランキングで「暗黒の世界」を抜いて一位になったのですが、「偉大なる詐欺師」が入っていないことと「夜を支配する人」のできにより、再びスタジオ版が1位に返り咲きました。

このアルバム聞いて「暗黒の世界」ほんとうにライブだったんだ、とびっくりしました。
中でも「トリオ」。スタジオ版ではこれがライブ、しかもインプロビゼイションだとは思えませんでした。しかしこのライブで聞くと、本当にライブで演奏しているんだ、と改めて感心しました。

でも、今聞くと、ギターが1本というのがなんだか物足りなく感じます。ジョン・ウェットンのボーカルは良いのですが、コーラスが無いのが寂しく感じられます。
とはいえ、これがやはりこの当時のクリムゾンのライブでの実力は、驚くべきものがありますね。このアルバムで、十分感じ取ることができます。



Personnel:
 ・David Cross (violin, viola, keyboards)
 ・Robert Fripp (guitar, mellotron, devices)
 ・John Wetton (bass, voice)
 ・William Bruford (percussives)

[Disc1]
1.Easy Money
2.Lament
3.Book Of Saturday
4.Fracture
5.The Night Watch
6.Improv: Starless And Bible Black
[Disc2]
1.Improv: Trio
2.Exiles
3.Improv: The Fright Watch
4.The Talking Drum
5.Larks' Tongues In Aspic (Part II)
6.21st. Century Schizoid Man


Absent Lovers(1998)



Live recording from the July 11th, 1984 concert at Le Spectrum, Montreal

84年の来日から半年後のクリムゾン。
ライブを繰り返していくごとに、リズム隊ができ上がっていくのか、重く引き締まった感じになっていきます。基本的に、ライブバンドなのでしょう。
このアルバム聞いて、80年代クリムゾンを改めて見直しました。でも、結局これ以上発展しなかったというのは残念でした。



Personnel:
 ・Adrian Belew (voice, guitar and drums)
 ・Robert Fripp (guitar)
 ・Tony Levin (bass, stick, synth and background voice)
 ・Bill Bruford (acoustic and electric drumming)

[Disc1]
1.Entry Of The Crims
2.Larks' Tongues In Aspic Part III
3.Thela Hun Ginjeet
4.Red
5.Matte Kudasai
6.Industry / Dig Me
7.Three Of A Perfect Pair
8.Indiscipline
[Disc2]
1.atori In Tangier
2.Frame By Frame
3.Man With An Open Heart
4.Waiting Man
5.Sleepless
6.Larks' Tongues In Aspic Part II
7.Discipline
8.Heartbeat
9.Elephant Talk


THRaKaTTaK(1996)



ダブルトリオのインプロビゼイションを集めたアルバム。クリムゾン変なアルバムランキングでしたら、断トツの一位でしょう。
95年ライブでみた、鳥肌物のインプロですがそれをまとめて聞かされると辛いです。

例のオーロラのようなサウンドスケープの音で始まり、期待が高まるのですが、その後延々と続くインプロビゼイション。一応、一曲ずつ別れているので、一曲ずつ聞いていればいいのですが・・・アルバムにまとめちゃった意図が解りません。



Personnel:
 ・Robert Fripp (guitars, soundscapes, mellotron)
 ・Adrian Belew (guitar, voice, words)
 ・Bill Bruford (acoustic & electric percussions)
 ・Tony Levin (upright & electric basses, backing vocals)
 ・Trey Gunn (stick, backing vocals)
 ・Pat Mastelotto (acoustic & electric percussions)

1.THRAK
2.Fearless And Highly THRaKked
3.Mother Hold The Candle Steady While I Shave The Chicken's Lip
4.THRaKaTTaK Part I
5.The Slaughter Of The Innocents
6.This Night Wounds Time
7.THRaKaTTaK Part I
8.THRAK reprise




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キングクリムゾンへの寄道(その3) / ライブ三昧

2006-11-18 03:30:13 | King Crimson
1984/4/29 五反田簡易保険ホール

クリムゾンを最初に見たのは、五反田の郵便貯金ホールでした。
Three of a Perfect Pairが出た頃のことです。
何年のことだったか忘れてしまったのですが、elephant-talk.comでツアーの記録を調べたら、クリムゾン、1984年4月29日と30日に五反田でコンサートをしていることが解りました。翌日が休みだったと思うので、4月29日(日曜日なので30日は振替休日)だったのではないかと思います。

ネットでセットリストを探したらhttp://www.geocities.com/SunsetStrip/Frontrow/1230/crimson80s.htm(Googleのキャッシュしかありませんでしたが)で発見しました。29日30日とも同じセットリストだったそうです。
 NO WARNING
 LARKS' TONGUES IN ASPIC part III
 THELA HUN GINJEET
 FRAME BY FRAME
 MATTE KUDASAI
 INDUSTRY
 DIG ME
 THREE OF A PARFECT PAIR
 INDISCIPLINE
 SATORI IN TANGIER
 MAN WITH AN OPEN HEART
 WAITING MAN
 SLEEPLESS
 LARKS' TONGUES IN ASPIC part II
 ELEPHANT TALK
 HEARTBEAT
 DISCIPLINE
知り合いの取り計らいで、座席はステージから5列目ぐらい。演奏中はメンバーを見上げるような感じで見ていました。

オープニングは、フリップのギターソロから。おもむろにステージに現れて、上手にある椅子に座ると、これまたおもむろにギターを手に取り、フリッパトロニクスを使った、引きずるようなあのギターの音が静かに始まりました。
次第に盛り上がってきたところで、他の3人のメンバーが登場。
Disciplineのところでも書きましたが、いすに座ったままのフリップに対して、ブリューはステージ上を駈け回っていました。それがなんだか、場違いな感じがしていました。

トニーレビンは、スティックとベースを持ち替えながらの演奏。あのThree of ...の黄色いベースも弾いていました。で、これまたDisciplineのところに書いてますが、軽い感じのレビンのベース、クリムゾンというより、ピーター・ガブリエルのバンドを聞いているような気分になりました。

この年のステージの様子は、2004年にリリースされたDVD「Neal and Jack and Me」で見ることができます。

まぁ、とにかくこの頃、クリムゾンの新譜聞いていなかったので「ふーん」という感じではありました。でも、詐欺師先生とブラッフォードのドラム(シンセドラムだったか)が聞けたので満足でした。

*訂正と追記:
会場は、簡易保険ホールでした。
で、elephant-talk.comを見てみたら、84年4月29日30日のステージがビデオになっていました。



1995/10/10 人見記念講堂

Three of a Perfect Tourから11年、今度はダブルトリオでの来日です。この時は、フリップのお弟子さんカリフォルニア・ギター・クラフトというアコースティックギタートリオが前座(?)を勤めていました。人見記念講堂、クリムゾンよりも、こういうアコースティックな演奏の方が似合うような気がします。

この日のセットリストはelephant-talkにありました。
 Frame by Frame
 Dinosaur
 One Time
 Vrooom Vrooom
 RF's Soundscapes followed by B'Boom
 Thrak (improvised totally)
 Matte Kudasai
 Neurotica
 Sex, Sleep, Eat, Drink, Dream
 Improv - Two Sticks
 Elephant Talk
 Indiscipline
----------------- encore
 drum & percussion act BB, PM, AB
 Larks'Toungue in Aspic Part II
----------------- encore
 People
 Walking on Air

噂では、前日のステージではRedを演奏したとのこと、この日は「21世紀」を演奏するかもしれない、と言われていました。実際には「太陽と戦慄パートII」を聞くことができて、これで満足でした。

この日もオープニングはフリップのギターソロ。ステージの後方の中央の一段高いところ、普通のバンドだとドラマーの位置にフリップが陣取り、ステージに向かって右側のフリップより少し手前にブラッフォードその前にレビン。ステージの中央にブリュー、左手にトレイ・ガン、その後ろにはパット。ギター二人が中心になり、ダブルトリオが左右対称に並ぶ形です。地政学的な位置関係で、フリップが、クリムゾン全体を掌握している、そういう位置関係にも見て取れました。

スタジオアルバム「Thrak」では、正直ダブルトリオの良さが良く解りませんでしたが、ライブでは圧巻。
ダブルドラムスというバンドは良くありますが、ベースが二人、これはどうなるかと思いましたが、スティックとベースを持ち替えながら、違うパートを受け持っていたようです。

ダブルトリオの頃のライブアルバムに、THRaKaTTaKというインプロビゼーションを集めたものがありますが、この日のダブルトリオも即興で飛ばしていました。Thrakのインプロは、鳥肌物でした。クリムゾンの、というより、今まで見たライブの中で、もっともできが良かったのではないかと思います。ステージが終わってから何日もたってからでも、このときの感動を思い出すことができました。

クリムゾンは日本びいきなのか、この年の日本ツアーの模様はdeja VROOOMとして発売されています。1995年10月5日と6日のステージです。
もう何年も前のことですが、タワーレコードでたまたまクリムゾンのこの年のライブビデオを見つけて、買いました。今、そのビデオを見ながらこれを書いているのですが、内容的にはdeja VROOOMと同じみたいです。ポニーキャニオンから出ているこのライブは「ライブ・イン・ジャパン」という簡単なタイトルになっています。解説を読むと、フリップからいろいろ注文が出ていたようで、カメラはステージから20m以上離れること、フリップにスポットライトを当てないこと、等々。ビデオで見るフリップ、ステージ中央にいるのに常にシルエットで写っています。


2003/4/16 厚生年金会館

95年のクリムゾンのイメージが強かったので、この年のライブは正直始まるまで不安でした。
席に陣取り、隣のnakapageさんとおしゃべりをしているうちに開演時刻となりました。クリムゾンは、きっと時間ピッタリに始まるよね、などとはなしていると、ステージに人影が。青いライトで照らされた薄暗いステージの中央ちょっと右側に、そこだけ暗い場所があります。ステージ奥の暗がりから出てきた人影は、その暗い位置でどうやらギターのチューニングを始めたようです。客席のライトも落ちないので、てっきりローディーがギターの調子を見ているのかと思っていました。周りの人たちも、おしゃべりをしていました。

すると、かすかにギターの音。
暗がりの人影は椅子に座り、ギターをつま弾いています。
ギターの音は次第に大きくなり、サウンドスケープ特有のあのオーロラのような響きが繰り返し押し寄せてきます。そのときに初めて、あの人影がフリップだと気がつきました。みな、おしゃべりをやめてフリップのギターに集中し始めます。
ギターの響きがどんどん広がり、会場を包み込んだ頃、メンバーの登場。
演奏が始まって、ライティングが変っても、なぜかフリップの周りは暗いまま。
ステージが終わるまでフリップはずっと暗やみの中でギターを弾いていました。

厚生年金会館でのこの日のライブはEyes Wide OpenとしてDVD化されています。また、EleKtrik - Live in Japan, 2003としてCD化されています。Eyes Wide Openでは「Dinosaur」のできが両日ともよくなかったとかで抜かされていますが、DVDはほぼセットリスト通りの編集となっていたと思います。

さて、95年とくらべて不安のあった2003年ツアーですが、実際は最高と思っていた95年を上回る感動を味わうことができました。Larks' Tongues In Aspic, Part IVでは、あまりの気持ち良さに、ついうとうとしてしまいました。信じられないことに、クリムゾンのリズムに包まれて、物すごく幸せな気分に浸っているうちに、スーッと眠りの世界に導かれてしまいました。それぐらい気持ち良い演奏でした。

そして、この日会場にいた人たち全員が最も感動したのは、アンコールが終わってメンバーがステージを降りるときだったのではないでしょうか。
フリップ翁、ステージの端で立ち止まると、客席の方を振り向きました。
なんだろうと思って見ていると、フリップ翁、満足そうな笑顔を見せて、なんと客席に向かって一礼してステージを去っていきました。残念なことに、DVDではこの様子が入っていませんでした。ずっと暗やみの中で、姿を現さずに演奏していたフリップでしたが、最後にこの姿をみて、とても感激しました。フリップ翁があんな笑顔で、頭を下げてくれるなんて、畏れ多いことです。この日のステージの素晴らしさが、フリップ翁のあの一礼に繋がっているのではないでしょうか。
今でもEyes Wide Openを見る度に、この日の感動を思い出しています。




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The Last Waltz / The Band

2006-11-14 05:37:56 | 最近聞いた音楽
土日、夕食の準備をしながら、GBVとしてザ・バンドのLast Waltzを流していました。

学生時代、ほとんどイギリス・ヨーロッパのロックしか聞いていなかったので、ザ・バンドはほとんど聴いたことがありませんでした。ボブ・ディランのバックバンドとして知ってはいましたが、アルバムは持っていませんでした。
大学に入った頃だったか、「南十字星」を買ったのですが、今一つピンときませんでした。そしてCDの時代になって、バンドをもう一度聞いてみようと思い「Music From Big Pink」を購入。ザ・バンドで買ったのは、この2枚。あとは、ディランの復活ライブ。これもCDになってから買ったものでした。

The Last Waltzは、高校時代の友人のY君に貸してもらって聞いたことがありました。ザ・バンドのラストコンサートに、バンド縁のある様々なゲストミュージシャンが集います。
ザ・バンドというのは不思議なバンドで、ザ・バンドとしてオリジナルな音を出しているのですが、バックに回ると徹底的にサポートに徹します。クラプトン、ドクター・ジョン、マディー・ウォータース、そして同郷のニール・ヤングいろいろなタイプのゲストがザ・バンドと共に演奏します。

The Last Waltz、映像は以前テレビで一度観ただけでした。LPで音との出会いが先にあったため、映像についてはそのまま気にせずにいました。
それで、うかつなことに、この映画、マーティン・スコセッシが監督していることについ最近気がつきました。そうなると、是非映像も見てみたいと思うようになりました。そして会社の帰りにHMVに立ち寄ると・・・なんとDVDが1枚980円で売られていました。なんと良い時代になったことでしょう。見たい映像が、そこにある。しかも980円。あまりの安さに、泣いてしまいました。ザ・バンドが、こんなに安売りされるとは・・・

映画は、最初に字幕で
 できるだけ大きな音で上映すること
という但し書きが出ます。そしてロビー・ロバートソン等バンドのメンバーへのインタビューを挟みながら、The Last Waltzコンサートの様子を映し出します。バンドの演奏、そしてゲストとのからみを食い入るように見るのもよいし、今回のようにGBVとして流すのも良し・・・。

DVDには特典映像が付いています。
ガース・ハドソンのキーボードに、リンゴ・スターがリズムを刻み、ニール・ヤング、クラプトン、バンド、ポール・バターフィールド、スティーブン・スティルスなどなど豪華なミュージシャンがジャムセッションを繰り広げます。でも、演奏が次第に盛り上がってきたところで、フィルムが無くなってしまい、まず映像が途切れます。真っ黒な画面からは、ジャムセッションの音だけが流れてきます。そしてそのおともとうとう途切れてしまい、The Last Waltzは幕を閉じます。

ロビー・ロバートソンは、インタビューの中で、ザ・バンドとしての活動は16年にもなるということを話しています。そして、今後長すぎる活動の結果、ジャニスやジミヘンのような最期を迎えるのが怖い、ということも話していました。The Last Waltzの演奏をきいていると、まだまだザ・バンドとして活動していけそうなのですが、メンバー達は少しずつバンドとしての求心力を失っていってしまったのでしょうか。。。

ザ・バンド、このThe Last Waltzで終えたのですが、先にも書いたように活動歴16年間。当時、随分長いこと活動していたものだと思ったのです。様々なミュージシャンと共演したザ・バンド、The Last Waltzはザ・バンドの解散コンサートであるとともに、ロックの歴史の中の一区切りという感じがありました。
このコンサートが行われたのが1976年の感謝祭の日。今年の感謝祭まであと一週間。日本では勤労感謝の日と重なります。あと少しでThe Last Waltzから30年。ザ・バンドの解散から、さらに長い長い時間が過ぎてしまったものです。





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グッピーの引っ越し

2006-11-13 04:46:27 | 庭の草花
先日の大風のせいか、ダチュラが傾いてしまいました。
今も2つ花が咲いているのですが、そろそろ終わりか?
と思ってみると、小さな蕾がいくつもついています。
今年5回目の開花が期待できます。
全部咲いたら、雑草だらけの庭は、濃厚な香に包まれるだろうな・・・

今日は、木枯らし。
北風の強い一日でした。
なんの因果か、その風の中で車を洗いました。
ホースの水が風に負けて、自分の方に飛んでくる。
空気が乾燥しているので、から拭きする前に水が乾いて、水の跡が取れない・・・
なにより、風が強いので、吹いた先からホコリが・・・
洗う前は、全身茶色の水玉模様だったので、それに比べればきれいに見えます。

水が冷たくなって来たので、庭のつくばいのボーフラ対策で放していたグッピーを、家の中の水槽に移しました。
ところが、この水槽、ベタも同居しています。
今まで、グッピーしかいなかったところから、急な引っ越し。
グッピーにとって、ベタと同居はどうなんでしょう・・・

7月ごろに、2ペアのグッピーを放したのですが、当然親はもうお亡くなりになっています。今日捕獲できたのは、稚魚6匹。身体はチビなのに、良く見ると尾びれはうっすらと親譲りの黄色。
水槽の表面近くに6匹が集っています。
興味をもったベタが近づいてくると、ツツーと逃げます。
グッピーもベタも餌を水面付近で食べるので、餌の取り合いがおこります。
ベタは気性が荒いから心配です。
ベタ君、実は一緒に飼っているコリドラスの餌がおいしいと知ってから、コリドラスの餌(これは水槽の底に沈みます)も食べるようになりました。餌の取り合いで、コリドラスに対してヒレを広げてフレーミングしていたので、グッピーにも攻撃しないか、心配です。

つくばい(といっても、もう水は出ないので、ただの水たまり)に魚のネット入れて、グッピーを探していると、なにやら異様なものが捕まりました。
どうもトンボのヤゴのようです。ヤゴといってもまだちいさい。冬を越せるかどうか心配ですが、これはこのまま残しておきました。
グッピーがいなくなると、餌が無くなっちゃうかな。

追記:
おかげさまで、にほんブログ村、ロック部門で現在3位です。
全部で119しかエントリーしていない、ローカルランキングですが、これもひとえに、皆さまのおかげです。
ランクは水物なので、すぐに変動すると思いますが、上位にいる間に、皆さまへのご報告と御礼をさせていただきたいと思います。
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芸術の秋

2006-11-11 16:33:10 | 亭主独白


子どもの通う小学校の展覧会に行ってきました。
体育館全体を使った、子どもたちの図工の作品の展示。
おもしろいですねぇ・・・

黒い画用紙を2つに折って、表に絵を描きます。絵を切り抜いて画用紙を開くと影ができます。オレンジ色の絵の具で塗った画用紙に、切り抜いた絵を貼ると、夕焼けに長く影の延びた絵ができ上がります。

細長い画用紙に、いろいろなものをスタンプにした連続模様を作ります。子どもたちは連続模様を描く授業だと思って作品を作ります。
すると次の時間「その模様は足跡です。足跡を残した動物を想像して描いてください」子どもたちは「えー」といいながら、新種の動物を想像(創造?)して描いた絵。

小学校のころの図工って、こんな面白い授業だったのかな・・・

自分が欲しいと思う携帯電話をデザインしたというコーナーがありました。
「友達と仲直りできる電話」。
そうだね、こんな電話があれば、なかなか言えなかった「ごめんなさい」も簡単に伝えられて、いじめなんて無くなるかもね。
心の中が素直に伝えられるような、こんな電話があれば、核ミサイルをおもちゃにしているような国の代表達も素直になれるのではないでしょうか。「こんな危険なおもちゃ、もういらないよ」「ひとりぼっちが寂しいんだよ。みんな仲良くお話しようよ」

昨日は11月とは思えないようなポカポカ天気。今日は雨が降って、ぐっと気温が下がりました。学校からの帰り道、街路樹が紅葉を始めていました。







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深紅之道標(其之五)

2006-11-08 05:18:51 | King Crimson
Disciplin(1981)
Beat(1982)
Three of a Perfect Pair(1984)





♪この3枚は、なにか神話に出てくる3兄弟のような雰囲気があります。
 Discipline: メロディー
 Beat: リズム
 Three..: ハーモニー
という解釈もあるようです。(実はDiscipline以外は契約の関係で出しただけ、という説もあります。)
そういう解釈もあるのかもしれませんが、Disciplineで神経系がつくられて、Three...に向けて次第に身体がつくられていく、そんなイメージがあります。
フリップの理想を目指して結成したクリムゾンが、数々のコンサートを繰り返して、しだいにロックとしての身体性を身に付けていった、その過程のようなきがします。

♪クリムゾンとしてバンドの形をしだいに成していく一方で、なんだかバラバラな感じもします。フリップとブラッフォードがどちらかというと禁欲的なプレイをする傍ら、ブリューがすっ飛んだギターを披露します。84年の来日時にクリムゾンのライブを観たのですが、いすに座ったままプレイするフリップと、飛び回るブリューがなんだかかみ合っていないなぁ、という印象を持ちました。

♪それでいながら、この4人のメンバー。新しいクリムゾンはこの4人以外ではあり得ないと思いました。フリップ、ブリュー、レビン、ブラッフォード。最強のユニットだと思います。

♪とはいえ、やはりなんでクリムゾンにギタリストが二人必要なんだ? という思いもありました。
いろいろな批判が、二人目のギタリストでふるブリューに向けられたこともありました。

♪Disciplineの不幸は、これがRed、USAの「次の一枚」しかも6年も待たされた「待望の一枚」として聞かれたことではないでしょうか。Red、USAの次のアルバムは、どんなアルバムでも比較されて、批判されたのではないでしょうか。それだけ、解散前のクリムゾンの存在が大きかったのだと思います。

♪さらに時代的になものもあると思います。
恐竜達がピストルで撃たれて死んでいった時代をくぐり抜けて、オールドウェーブのビッグネームが生き抜くためには、小回りの利く小型のユニットで、軽く、そしてdisciplineによって鍛えられた技術に裏付けられていること。重戦車のようなRed、USAに比べて、とても軽い音であること。でも、それもまたクリムゾンファンから批判されました。

♪リズム隊がメンバーチェンジすると、バンドの性格が変ってしまうことがよくあります。新生クリムゾンも、ジョン・ウェットンとトニー・レビンの違いがバンドの性格を変えたのでは無いでしょうか。
84年のライブの時に感じたのですが、レビンのベースを聞いていると、クリムゾンではなくて、ピーター・ガブリエルのバンドを聞いているような気分になりました。クリムゾンといえば、ジョン・ウェットンの重く、バンドを地に繋ぎ止めるようなベースが特徴であり、魅力の一つだったと思います。
それに比べて、このころのトニー・レビンのベースは開放的で軽く、浮遊感のある音を出しています。このフワフワした感じ、これがイメージの中のクリムゾンとギャップを生んでいたのではないでしょうか。比較的重たいベースが聴けるのが、IndisciplneやSleepless。このあたりは古くからのクリムゾンファンにも人気がある曲だと思います。



Personnel:
 Adrian Belew (guitar, lead vocal)
 Robert Fripp (guitar, organ, frippertronics)
  Tony Levin (stick, bass guitar, ssysth, upport vocal)
 Bill Bruford (acoustic and electric drumming)


[Disciplne]
1.Elephant Talk
2.Frame by Frame
3.Matte Kudasai
4.Indiscipline
5.Thela Hun Ginjeet
6.The Sheltering Sky
7.Discipline

[Beat]
1.Neal and Jack and Me
2.Heartbeat
3.Sartori in Tangier
4.Waiting Man
5.Neurotica
6.Two Hands
7.The Howler
8.Requiem

[Three of a perfect Pair]
1.Three of a Perfect Pair
2.Model Man
3.Sleepless
4.Man with an Open Heart
5.Nuages (That Which Passes, Passes Like Clouds)
6.Industry =>Review
7.Dig Me
8.No Warning
9.Larks' Tongues in Aspic Part III




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自由訳・Still

2006-11-08 05:16:54 | King Crimson
Stillで紹介したStillの歌詞を最後まで訳してみました。
後半がメタメタになっています。。。


[Still]
 川の流れであることとは、
  どのようなことであろうか
 闇のなかから沸き出でて
  苔むした水車を回し
   海への道をたどり始める。
 その流れに身をゆだねるときには、
  物事を識別する必要もないということか。
   ―私にはまだ解らない。

 木としてあるということは、
  どのようなことであろうか
 季節を司る妖精達に傅かれ
  大気の流れに枝を揺らし
   冷たい風を身にまとう。
 その年輪を読み解くときには、
  理性を封印する必要もないということか。
   ―私にはまだ解らない。

 人として今ここにあるという戸惑いは、
  どのようなことであろうか
 無邪気な子犬のように
  この美しい天球を駆ける私を
   言葉はその中心で繋ぎ止める
 仕立屋と鋳掛屋、王子達とインカの人々
 水夫達と潜水夫、私の前にあるもの達、
 そして、私。

 鳥としてあるということは
  どのようなことであろうか
 暁の空に甘い声で歌い
  世界が目覚めるとともに
   次の夜明け目指して飛び立つ。
 夢から醒めるその時に
  無垢な結末を探しているのだろうか
  ―私にはまだ解らない。
  
 かつて私は、
  鳥としてあり、
   川としてあり、
    木としてあったのだろうか
 高き峰を目指すものは
  光届かぬ深き谷を過ぎねばならない
   絶え間なく変り続ける時の流れのような・・・
 シーザーとファラオ、預言者と英雄
 詩人と浮浪者、
  過ぎ去りし者たち
   未だ見ぬ者たち
 画家と踊り子、山中の冒険者
 商人と博徒、銀行家とごろつき
 勝者と敗者、天使と酔いどれ
 ビートルズとボラン、雨粒と海原
 キング、ポーンそして助祭
 憶病者と灯台
 再びシーザーとファラオ、そして・・・
   
 



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