流言屋

気の向くままに徒然と・・・

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真っ直ぐにしか、愛せない 1

2013-11-26 07:01:38 | その他

それはまだ四月になったばかりのこと。

入学式の日だというのに俺はネクタイを取りに戻ったため遅刻しそうだった。

まだ通いなれない通学路を全速力で駆け抜けていく。

なだらかな上り坂が体力を消耗させ、足は徐々に重たくなっていく。

入学式が始まるまであと十分。

坂を上りきったら学校はすぐだ。

もう少し、もう少し、と止まりそうになる足に鞭打って必死に走った。

 やっと校門にたどり着いたのは、式の始まる五分前。

校門周辺には人影がなく、教師らしき人物も見当たらない。

入学案内にクラスなどは校門近くの掲示板に貼り出されると書いてあったが、そんなものも見つからない。

誰かわかりそうな人に尋ねなければ、式が始まってしまう。

でも尋ねる相手がいない。

どうしたらいいんだよ……。

全力疾走のせいか、焦りのせいか分からない汗がダラダラと流れていく。

せめて校内図みたいなものはないだろうか。

確か式は体育館で行われるはずだ。

そこへ行けばきっと誰かいるだろう。

とりあえず持ってきた上履きに履き替えようと下駄箱へ向かったら、話し声が聞こえてきた。

「本当に先に行ってて大丈夫?」
「うん。ごめんね」
「無理しちゃだめだよ? 先生には伝えておくね」
「ありがとう、ななちゃん」

声のした左側の方を下駄箱から覗いてみたら、トイレから出てきた女の子が校舎の奥の方へと小走りで行く姿が見えた。

ちらっと見えたリボンの色が青色だったので、同じ一年生のようだ。

声をかけそこねてしまった。

おそらく走って行った方が体育館だろう、と検討をつけてその後を追うために靴を下駄箱の上に乗せる。

周りに誰もいないことを確認して走り出そうと足に力を込めたところで、先ほどの女の子が出てきたあたりにもう一人いることに気づいた。

なんだか足取りがおぼつかない感じだ。

そういえばさっき話しているのが聞こえたな。

もしかして体調でも悪いのだろうか。

俯いたまま歩いてたんじゃ、誰かとぶつかってしまうかもしれない。

踏み出した足を左側に向けて、その子に近づいてみた。

「大丈夫?」
「えっ」

少し体勢を低くして彼女の視線に合わせるようにする。

丸い目が俺のことを捕らえている。

顔は酷く青白い。

「大丈夫? 顔色悪いよ」
「はい」
「保健室行った方がいいんじゃない? あ、でも場所分からないな……」
「いえ、あの、大丈夫なんで」
「でも顔色悪いよ? 無理してない?」
「はい、大丈夫なんで」

うん、本人が大丈夫というならそれを信じるしかない。

でもこのまま一人で歩かせるのは心配だな。

目を離したらどこかで倒れてしまうんじゃないか、というほどこの子の足取りは危なっかしい。

そうだ。

「君、一年生?」
「はい」
「じゃあさ、一緒に体育館行ってもらってもいい? 俺、遅刻しちゃってどうしたらいいのか分からないんだ」
「でも私と一緒じゃ、遅れちゃいます」
「どーせもう遅刻決定だから気にしないよ」

腕時計に表示されている時刻はとっくに式の開始時刻を過ぎている。

生徒が一人や二人いないくらいで開始は遅くなったりしないだろう。

「ね? だから一緒に行こう」
「すみません。私のせいで」
「君のせいじゃないよ。もともと遅刻してたんだし」
「でも私が引き止めちゃったから」
「いいの、いいの。こっちから声かけたんだし。気にしないで」

悪い事なんて何にもないのに、その子は何度も謝罪の言葉を繰り返した。

こっちが申し訳なく感じてしまうくらいに。

その後俺とその子は一緒に体育館へ向かった。

ゆっくりとした彼女の歩調に合わせて、静かな校内を進んだ。

まるでこの学校に今、俺たちしかいないんじゃないかって錯覚してしまいそうなくらい、何の音もしなかった。

十分ほどして体育館に辿り着いたので俺は近くにいた先生に彼女の体調が悪い事を告げて、遅刻者の席についた。

彼女は白衣を着た先生の側の席に座っていた。

さっきよりも少し顔色がよくなっていたのに安心して、俺は彼女から視線を外した。

短くも長い入学式が終わり退場する時、もう一度あの子がいた席に目を向けたら既に誰もいなかった。

先生と一緒に保健室へ行ったのか、友達が迎えに来たのかは分からなかったけれど、無事に教室に戻れてるといいな。
なんて思いながら俺は新入生の中にいた友達をみつけて、自分のクラスを聞き出すことに成功した。


入学して二週間。

入学式のときに会ったあの子にはまだ再会できていない。

元気にしているだろうかとか、またどこかで困っていないだろうかとか、考えてはクラスと名前を聞いていなかったことに後悔する。

同じ中学からきてる奴何人かに尋ねてみたりはしたが、外見だけの特徴じゃ分からないと一蹴された。

リボンは確かに青だったから同じ学年だというのに、校舎ですれ違うこともない。

「はぁー」
「なーに溜息なんてついてるの?」
「陸、お前は違うクラスのお前がいるんだよ」
「颯太君に本借りる約束してるの」
「あいつは?」
「クラス委員の集まりだって」
「ふーん」

はぁ、ともう一度溜息をつく。

前の席に座っていた友人が訝しげに見上げてくる。

「あの女子生徒のこと、また考えてるの?」
「悪いかよ」
「別に。そんなに気になるなら一クラスずつ見て回っていけばいいじゃない」
「したよ。見つからなかったんだよ」
「したんだ。変人じゃん」
「うるせぇ」

ケタケタと声をあげて笑う友人の顔を視界から外して、机に突っ伏す。

あーあ、なんで見つからないんだろ。

なんでこんなに見つけたいんだろ。

「その女の子、どんな子だったんだっけ」
「黒くて長い髪で、背が俺よりも小さかった」
「そんな子沢山いるよ」
「すごい小さくて危なっかしそうだった」
「全くヒントになってないし」
「分かってるよ」
「なんで悠真君はその子にもう一回会いたいの?」

なんで、だろうな。

そんなの自分じゃよく分からない。

ただもう一回、あの子に会って、話しをしてみたい。

「なんか心配だから」
「一回しか会ったことないのに?」
「それでもなんか、気になるんだよ」

驚いて目を丸くしてた顔が忘れられない。

眉を下げて謝ってくる姿が頭から離れて行かない。

あの子が元気になって笑ってる顔が見てみたい。

「悠馬君、その子のこと好きなんじゃない」
「は?!」
「だって気になるんでしょ?」
「ばっかじゃねーの。そんなわけないだろ」
「どーだろーねー。僕のカンて当たるんだよ」

またケタケタと笑い声をあげて笑う友人。

そんなわけないだろ。

一回、しかも十分くらいしか一緒に居なかったのに、そんなわけない。

「悠真君はほら、鈍感だから」
「馬鹿にしてんのか」
「してないよー。あっ、颯太君みーっけ」

勢いよく椅子をひいて立ち上がった陸を追いかけるために、俺も立ち上がる。

俺のどの辺が鈍感だというのか、問い詰めてやらないと気が済まない。

「颯太君、委員会終わったの?」
「ああ」
「おい待て、陸」

廊下に出た陸の後を追う。

「お待たせ、こころ。帰ろう」

聞いたことのある声だ。

陸を問い詰めることも忘れて、俺は隣のクラスの出入り口へと目を向ける。

いつだったっけ。

あの女子の声を聞いたはずだ。

「駅前にね、新しいケーキ屋さんができたらしいの。今度の休みに一緒に行かない?」
「うん、行きたい」
「やった。こころならそう言ってくれると思ってた」

鞄を肩にかけ出てきた二人の女子生徒。

一人は短い髪をピンでとめており、もう一人は黒い長い髪。

「あああああああああああああああああああ!」
「何?」
「うるさい」

颯太と陸と、女子生徒二人の視線が俺へと集まる。

こちらを向いた目は間違いない。

あの日、入学式の日の彼女だ。

「悠真君、人を指さしちゃいけません」
「なんですか?」
「すみません。こいつがうるさくて」

陸と颯太が短い髪の子になにやら謝罪してるけど、そんなこと知ったこっちゃない。

これが叫ばずにいられるだろうか。

あんなに探してた子がまさか、隣のクラスだったなんて。

「俺のこと、覚えてませんか?」
「知らないけど。こころは知ってる?」

短い髪の子の横で、あの子は口元に手を当てたまま動かない。

やっぱり、覚えてないか。

それもそうだよな。
あんなちょっとの間しか、

「入学式の日の」

話してないんだし。

「もしかして、一緒に体育館まで行ってくれたっていう人?」
「うん、そう」

今、なんて?

「もしかして、悠真君が探してた子ってこの子?」
「陸、お前も指さしてる」
「あら、ごめんなさい」

うなだれていた頭をあげて、もう一度彼女に視線を向ける。

その子は真っ直ぐと俺の方を見ていた。

「その節はお世話になりました。ずっとお礼を言いたかったんですけど、クラスも名前も聴き忘れてしまって」

間違いない。

あの日よりもしっかりした声で、彼女は言葉を紡いだ。

「入学式の日はご迷惑をおかけしました。本当にありがとうございました」
「いやいや。こちらこそありがとう」

深々と頭を下げられてしまって、あわてて俺も頭をさげる。

お礼を言わなきゃいけないのは、こっちだというのに。

「えっと俺、佐藤悠真っていいます」
「あ、私は佐々木こころです」

顔をあげた佐々木さんと目が合う。

なぜか顔に熱が集まるを感じた。

喉がカラカラに乾いてしまって声が出ない。

どうしたというのだろう。

「よかったね、悠真君。探してた子が見つかって」
「馬鹿、お前っ」
「本当のことでしょー? 佐々木さんのこと探すために全クラス見に行っちゃうくらいだもんね?」

意地の悪い笑みを浮かべて喋り続ける陸の口を塞ごうと手を伸ばしたら、あっさりと交わされた。

顔が熱くて、彼女の方を向けない。

「へーえ。良かったね、こころ。あんたもずっと探してたでしょ?」
「菜々ちゃん!」
「今更隠さなくたって」
「あんまり大きい声で言わないでよぉ」

困ったような顔で、少し頬を赤く染めてる佐々木さんの横顔が見える。

なんだろう。
彼女が探してくれていたというだけで、すごく嬉しい。

顔が緩むのをこらえきれない。

「悠真君の顔、気持ち悪いことになってるよ」
「いつもこんな感じだろ」
「いつにも増して気持ち悪いよ」
「お前ら!」
「あの、佐藤君」

気を抜いたら緩んでしまいそうな口元をひきしめて振り返れば、佐々木さんがもう一人の子の前に立っていた。

少し俯いているから、長めの前髪が顔にかかってしまっている。

「なに?」
「あの、もしよかったら、お礼をさせてもらえませんか」
「お礼?」
「はい。入学式の日の」
「いいよ、そんな」
「お礼しなきゃいけないのは、悠真くんだもんね」
「陸!」

俺の背後からひょっこりと陸が顔を出してくる。

「ね、佐々木さん。遅刻してきた悠真君を体育館まで案内してくれたお礼に、悠真君が何かしたいんだって」
「何勝手なこと言って――っ!」
「うるさい」

足の甲に踵が落ちてきた。

痛みのあまり声が出なくなった俺を横目に、こいつは勝手に話を進めていく。

「そんな、私の方こそ、お礼をしなきゃいけないのに」
「いいのいいの。この人、ただのお人好しだから」
「でも」
「あんまり頭良くないから勉強の手伝いとかはできないんだけど、運動神経だけはいいから購買の買い出しとかに使えるよ?」
「そんな、悪いです」
「何でもいいよ。今なら僕が何でもオッケーしちゃうから」
「いえ、私なんか、お礼してもらうようなこと、してないので」

顔を赤くした佐々木さんの声がどんどん小さくなっていく。

俯いてしまった彼女は、もう一人の子の後ろに隠れるように後ずさってしまった。

それより陸、勝手に話をすすめてんじゃねーよ。

「陸、やりすぎだ」
「ごめん。迷惑かけるつもりじゃなかったんだけど」
「気にしないで。この子、ちょっと人見知りなの」
「じゃあ佐々木さん、悠真君と友達になってあげてよ」

なんだ。その俺が友達少ないみたいな言い方。

「どうかな? 佐々木さん」

コテンと首を傾げて陸が訪ねる。

「こころ、自分で答えたほうがいいんじゃない」

短い髪の子の後ろから、少し涙目になった佐々木さんが顔を出す。

その首が小さく縦に振られた。

「いいの?!」
「それで、お礼になるなら……」
「こんなことでよかったらいくらでも!」
「悠真君、五月蝿い」

驚きのあまり陸を押しのけてしまったことが気に入らなかったのか、彼は不機嫌そうに眉をひそめている。

だが、今はそんなこと気にしてる場合じゃない。

「じゃあメアド! 教えるね!」
「あ、はい。じゃあ私のも」
「うん。ちょっと待ってて、ケータイ取ってくる!」

乱暴に鞄に手を突っ込んで取り出したそれを持って急いで廊下に戻る。

どうしよう、嬉しすぎて心臓がうるさい。

「えーっと、赤外線できる?」
「多分、できたと思うんですけど、こういうの苦手で……」
「ゆっくりでいいよ。待ってるから」

少し困ったように画面とにらめっこしている佐々木さん。

あんまり使わないのかな、なんて考えてたら首を傾げている。

「できた?」
「確か、このあたりに……」
「その隣のじゃないかな」
「ありました。これで、受信てすればいいんですか?」
「そうそう」

嬉しそうに笑って顔をあげた彼女とばっちりと目が合う。

たった今、小さな画面を一緒に覗き込んでいたから、顔がとても近い。

また顔が熱くなる。

「じゃ、じゃあ送るね」
「はい」

慌てて目を逸らした俺たちは、無事アドレスの交換をすることができた。

「悠真君、顔が緩みすぎて気持ち悪い」
「お前のせいだろ」
「僕、悪くないもーん」
「お二人とも、ありがとうございました」
「いえいえ。そうだ自己紹介が遅れましたが、僕はC組の高橋陸です」
「俺はA組の鈴木颯太です」
「清水菜々美です。こころが友達になるきっかけを作ってくれてありがとうございます」
「こころちゃんも悠真君のこと探してたって、本当?」
「はい。入学式の日のお礼をしたい、ってずっと言ってたんです」
「そっかー。良かったね、また会えて」
「ええ。あんなに嬉しそうなのを見るのは初めてかもしれません」

アドレス帳に新しい名前が入るのは、何度やっても嬉しいものだ。

でも今回のは今までで一番うれしいかもしれない。

「ねーえ、悠真君、こころちゃん」
「なんだよ、陸」
「明日のお昼、五人で食べない? いいでしょ、悠真君は」
「いいんですか?」
「せっかく友達になったんだし、いいんじゃないの? 私も一緒だから」
「それじゃあ、お願いします」
「じゃあ僕と颯太君でどこか見つけておくから、悠真君に迎えにいかせるね」
「勝手に決めんな」
「悠真君に発言権はありません」

全く勝手すぎる提案だ。

でもすごく嬉しい。

また明日も佐々木さんに会える。

「悠真。佐々木はこの学年に5人いる」
「そうなの?」
「佐藤は6人」
「よくある苗字だもんねー」
「名前で呼んだ方がいい」
「そうね。こころも、佐藤君じゃ誰のこと呼んでるのか分からなくなるかもしれないわね」

にやにやと笑った陸と佐々木さんの友達の顔。

この二人、気が合うようだ。

厄介だな。

「ななちゃんまで、そんな」
「それじゃあまた明日、楽しみにしてるね。陸くん、颯太くん」
「うん、また明日。菜々美ちゃん、こころちゃん」

俯いてしまった佐々木さんの顔は見えないけれど、真っ赤な耳が髪の間から覗いている。

多分俺も同じような状態なんだろうな、なんて冷静な自分がいたりして。

同じ苗字が沢山いるなら仕方ないだろう、うん。

「明日、昼休みになったら迎えに行くね、こころちゃん」
「……はい」

小さく頭を下げたと思ったら、ものすごい勢いで彼女は帰って行ってしまった。

俺の心臓は、まだバクバクと音を立てている。

緊張した。

試合に出るよりも、さらに緊張した。

「さーて颯太くん。僕たちも帰ろう」
「本渡す。悠真も、帰るぞ」
「あぁ、うん」

なかなか落ち着いてくれない心臓を正常に戻すため、大きく深呼吸をする。

どうしよう、顔が緩みそうだ。

佐々木さん……こころちゃんが去り際に聞こえたのは、幻聴じゃないと信じたい。

小さな声で、確かにまたねって言ってくれた。

俺の名前を呼んでくれた。

すごく嬉しい。

「悠真君、きもちわるーい」
「置いて帰ろう」
「待て。待って、すぐ鞄取ってくるから」
「早くしてよね」

高校に入学してまだ二週間。

春は始まったばかり。

これから、とても楽しくなりそうだ。




確かに恋だった http://have-a.chew.jp/様よりお題「初恋にまつわる5題」をお借りしました
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別に更新を忘れてたとかそんなんじゃ

2013-11-26 07:00:00 | 日常
お久しぶりです

銀星とかそんな感じのです

HP作ったはいいけど、なんかあんまりデザインが気に入ってなくて放置気味な今日この頃です

他にやらなきゃいけないのに、学園物書きたくて新しく10人も作り出した阿呆はここにいます


そんなわけで、新しく生まれたキャラたちで群像劇っぽいものに挑戦してみようかなって思ってます

ついでに恋愛ものの練習もしようかな、って思ってます

なので、お題を借りてきました

自分で考えると全然そっちの方向にいかないので

新しい子たちを考えるのは新鮮で、とても楽しいんだけれども、やっぱり既存キャラたちと被ってきてしまうので悩みどころです


今回は苗字にも名前にもこだわらず、よくある名前でよくある苗字でってしたのでランキング上位のところから組み合わせました

結果、友人と名前が似てしまった子がいます

この場でお詫びをもうしあげます 申し訳ありませんでした

漢字は違うし、似てるだけで一緒じゃないんで許してもらえると嬉しいです!!!

自分と似てる名前の子は排除しました さようなら

名前にこだわってないので自分自身も覚えてなくて大変


漢字を変換ミスしてても、多分気づかない

そのくらいアバウトだけど、ゆるゆるダラダラ全員だしていけたらいいな、って思ってます


キャラたちの人間関係はきっちり作って、中身を何も考えずに始めた結果、
いきなり陸君が予想してたのと違うキャラクターになってしまいました

悠真くんもキャラがぶれぶれです

颯太も(ry

こころちゃんとななちゃんが可愛く書いていけたらいいな、って思ってます!

かわいい女の子が書きたいよ!!!

他の子たちも多分、おいおい出てくるはず です。


うちの子たちは割と(作者が何も考えずに書いてるから)男女関係なく名前呼びしてる子たちが多いんですが、
普通そんなすぐ名前で呼び合わないよなって思ったのでそんな感じで書いていきたいです

でもみんなよくある苗字だから名前で呼ばなきゃいけない状況に追い込まれていく、って感じのが書きたかったの

こころちゃんとか、普通なら絶対いきなり名前で呼ばいけないけど、
そういう状況になっちゃって恥ずかしがりつつも……ってのがやりたかったんです 

文章力欲しいです(切実)




今回の更新は長期間放置したことによってテンプレートが真っ白になってしまったのを、元に戻すためだったのですが
また真っ白にならないうちに何か書きたいです

毎回間あきすぎだよ! っていうのは分かってるけど、ツイッターしてると忘れるっていう

毎日沢山呟いてるじゃん……てなります

だからまた、こうして何か書きたくなったらとりあえずこっちに載せてくと思ってる

気に入ってないHPは作り直すか、放置するかどっちかだと思ってる

ので、しばらくブログ使おう、って思ってる


未知の領域の物語に挑戦して行こうと思ってるんで、もしなんかアドバイスあったらください

求めてます

喉から手が出るほどに



そんなわけで、この記事はどーでもいいからさっきの下に置くことにします

全力で高校生に戻りたい銀星はなぜか徹夜してしまったので、これから仮眠とって出かけたいと思います
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ただいま東京

2013-09-03 19:54:15 | 日常
8月27日~29日に家族旅行で静岡県の寸又峡へ

そして、9月1日~3日までサークルの合宿で河口湖周辺へ

行ってきました


バイトに明け暮れ、
みそことニシキゴイとへたれと小動物と花火大会に行って、
家族旅行も行って、
合宿も楽しんで、
ボカロフェアの特典もほとんど揃えて、
今年の夏は充実してたな(*´∀`*)

もう夏も終わりかと思うと少し寂しいけど、
まぁこれからも予定はボチボチ入ってるからいいかなーって


予定がバラバラと入ってるからせっかく作ったホームページの更新ができないことが少し悔しいかなー

できたらちょっとずつやっていきたいね
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できました!

2013-08-24 11:17:43 | 日常
HPの形がだいたいできました(´∀`)

もうちょっとしたら公開できそうだな!
たぶん!

これに合わせて放置してたツイッターを使いますかね……

どこ行ったっけ……(;・∀・)
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その世界の中で【プロローグ】

2013-08-22 00:00:00 | その他
にあさん、お誕生日おめでとうございます!

にあさんの素敵楽曲で4つの短編を書かせていただきました
その序章です
本編はいつかきっと、日の目を浴びることがあるでしょう……





「みはる!」
肩を揺すられて目を覚ました。
間近には晴斗の顔があり、目を輝かせている。
「これ! よんでみて!」
晴斗が差し出したのは一冊の絵本。
いつも図鑑ばかり読んでいる彼が、絵の入った文字の少ない本に興味を持ったということに驚いた。
タイトルは、『ひゃくまんかいいきたねこ』。
薄いその本を開いて、少ない文字を目で追った。
なぜ彼がこんな本に興味を持ったのだろうか。
「そのねこ、しなないんだって!」
頬を上気させ興奮気味に語る晴斗は、何か楽しいことでも考えているのだろう。
「すごいね」
「ぼくね、しょうらいのゆめみつけたよ!」
将来の夢、とは先日小学校で出された作文のテーマだ。
僕は当たり障りのないように、学校の先生と書いておいた。
勉強は嫌いじゃないし、作文を書くのにはちょうどいいと思ったのだ。
「なに?」
「いつかこのねこみたいなひとをつくるんだ!」
「へー」
それは、それはとてもたのしそうだ。
「じゃあできたら、おれにもみせてよ」
「いいよ! みはるにいちばんさいしょにみせる!」
孤児院の庭で俺と晴斗は指切りをした。
小学生の時から生物分野で優秀だった晴斗は、高校時代ついに通常の自然治癒能力とは違う回復をする生物を造り上げた。
晴斗の隣で彼の理想を耳にしているうち、俺の夢もいつしか彼と同じものになっていた。
晴斗の造り上げる生物は段々と人間に近づいていったが、どうしても感情が生まれなかった。
人間と関わることで生まれる感情が、フラスコで育ったそれには生まれなかったのだ。
形を人に近づけようとする晴斗の隣で、俺は人に近い感情を作りそれに流し込むことに専念した。


そして俺たちが孤児院を出て十年。
大学の卒業研究として、俺たちは漸く念願の死なない人間を造り上げた。
夢の叶った晴斗は恍惚としていた。
俺たちの夢が、叶ったのだ。
産まれた直後に孤児院の前に捨てられ、名前もなく、親も知らない俺たちが、子供を造り上げたのだ。
嬉しかった。
興奮した。
これからこの人造人間を使って、さらに研究できることが楽しみでならなかった。
子供を作ったのだから、名前を与えなければならない。
名無しでは人間になれない。
「名前どうする?」
目を閉じたまま横たわっているソレを、晴斗はまだうっとりと見つめている。
「海晴の好きにしていいよ」
晴斗はいつもそうだ。
コレの外見を決めるときだって気にしていなかった。
彼にとっては、死なないということだけが重要なのだろう。
それならば。
「ハルト」
「……なに?」
「お前じゃない。こいつの名前さ」
「俺と一緒じゃないか」
「お前に似せて作ったんだ。名前もやれよ」
「いいよ。ハルト」
ハルト、ハルトと何度も名前を呼ぶ晴斗。
実験生活を始めるまでは少しやっかいかもしれない。
「それじゃあ、ハルトを目覚めさせようか」
さあ。
次の実験の開始だ。




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やさしい人殺し

2013-07-19 02:21:34 | その他
誰かに呼ばれた気がして目が覚めた。
窓の外はすっかり明るくなっており、つけっぱなしだったパソコンの画面は暗くなっている。
どれくらい眠っていたのだろうか。
時間を確認しようと思いマウスを動かすと、新着メールが届いている。
受信時刻を確認したら、三時間程前。
急ぎの用件だったらどうしようか、と慌てて内容を確認すると、書かれていたのは見慣れた事だった。
『夜遅くにすみません(>_<) 明後日、急用ができちゃったんでシフト変わってもらってもいいですか? 時間は18時~です』
今月だけで何回目だ。
最近彼氏ができたらしい同僚の女子大生は、ことあるごとにシフト変更を願い出てくる。
何回急用が入れば気が済むのだろう。
しかも毎回、俺にだけ送っているようだ。
俺は彼女にどれだけ暇人だと思われているのだろう。
彼女の変わりにバイトに入ることで気づけば一週間のうちに六日ほどは店に行くことになり、課題や予習をする時間は削られていく一方だった。
明後日のその時間も、友人と夕飯を食べに行く約束がある。
行きたくない。
『いいですよ。店長には連絡しておいてください』
気づけば俺の指はそんな文章を打ち込んでおり、メールは送信済みになっていた。
入りたくないのに、断ることができない。
「あーあ、どうするの。約束あるんでしょ?」
声がした。
俺よりも少し高い、少年の声。
すぐ横にあるベッドに腰掛けている半袖半ズボンの少年が、俺を見つめていた。
「どうすんの? バイトは断れないのに、約束は破るの?」
「仕方ないだろ」
「ばっかみたい」
少年は声をあげて笑う。
腹を抱えて、俺のことを指さして、宙に浮いた足をばたつかせて。
「変なやつ。バイトなんて断っちゃえばいいのに」
「それじゃあ、あの子が出かけられないだろ」
「なに? そんなに仲いいの? その子と?」
「ただの同僚だよ」
「あ、じゃあ惚れてんだ。その女子大生に。それでいい恰好しようとしてんだ」
「そんなんじゃねぇよ」
違う。
ただ、迷惑をかけてはいけないと思っただけだ。
「ふーん、良い奴だね。あんたは」
「うるせぇ」
「昔はそんなんじゃなかったのにね」
「邪魔だ。消えろよ」
「消えるよ? 君が僕の事を気にしなくなったら、ね?」
高い声で笑う少年に腹が立ち、転がっていたイヤホンをつけた。
音楽を流せば、あの気に障る声も聞こえなくなるだろう。
「あーあ。そうやって目を背けるんだ」
少年の小さい声が、聞えたきがした。


『すみません。明日なんですけど……』
今月で何度目だ。
例の女子大生からのメールを開いてしまったことに頭を抱えた。
今は学年末の大切なテスト期間中であり、普段から真面目に働いていた俺は店長と交渉して一週間の休みをもらっていた。
それなのに。
「まーたあの子から?」
「なんでいるんだよ」
「アンタが本心と違うことをやってるからだよ」
隣から覗き込む少年を払いのけようとした左手は空をきり、右手はメールの送信ボタンを押していた。
「あーあ。送ちゃった」
「いいんだよ」
「馬鹿だよね、アンタ。バイトしすぎて成績やばいのに」
「うるせぇ」
送信済みのメールボックスに入っているのは、『わかりました』と書かれたメール。
明後日は一番危うい教科の試験だから、明日はしっかりと復習しようと思っていたのに、予定を変更しなければならないらしい。
「僕がくるの分かってるんだから、もうやめればいいのに」
「俺が好きでやってるんだから、お前には関係ないだろ」
「関係あるよ」
にやにやとした顔を引き締め、少年は本棚から取り出したアルバムを広げた。
「アンタは僕なんだから、もっと好き勝手やれよ」
「もう昔とは違うんだよ」
「違うってなんだよ! 本当は全部嫌なくせに!」
開かれて差し出されたページには、目の前にいる少年と何人かの友人がサッカーをしている姿がある。
懐かしい、小学生の卒業アルバムだ。
何年も開いてなかったから、サッカーをしていたことさえ忘れていた。
「勉強もバイトも全部嫌なくせに、なんで我慢ばっかりするんだよ!」
「仕方ないだろ」
「ふざけんな! アンタはいっつもそうだ! 仕方ないなんて言葉で片付けるなよ!」
「いいんだよ。誰かに必要とされてるなんて、幸せじゃないか」
「そんな幸せあるか! もっと自分の意志を持って動けよ!」
「誰かの助けになりたいってのが、俺の意思だよ」
少年はいつの間にか、目じりに涙をためている。
なにをそんなに泣くことがあるのだろうか。
「ばっかじゃないの!」
「馬鹿だよ。馬鹿だから、こんなやりかたしかできないんだよ」
「バカ! アホ! アンタなんか、僕じゃない!」
「残念ながら、自由奔放だった俺はもういないんだよ。お前も現実見ろよ」
「嫌だ!」
少年が持っていたアルバムが投げつけられた。
ガシャンと大きな音をたてて、それは机の上にあった鉛筆立てを倒した。
中身が巻かれて、懐かしいものが姿を見せた。
小学校を卒業するときに貰った記念品の、ボールペン。
普通に売っている物にただ学校名と卒業した年が書かれていたそれを、昔はとても大切にしていたものだ。
「アンタなんか、大っ嫌いだ!」
「はいはい。俺も大嫌いだよ」
「どうして……」
「なんでだろうな。俺も分からないよ」
顔をぐしゃぐしゃにして泣いている少年に苦笑が漏れる。
何をそんなに泣くことがあるのだろうか。
不甲斐ない奴になってしまうことが嫌なのだろうか。
「泣くなよ」
「泣いてない!」
そんなに鼻をすすりながら言われても、説得力はない。
仕方ないな。
「じゃあさ、お前が俺を変えてくれよ。直人」
「何言ってんの。馬鹿じゃないの」
「馬鹿でいいから、試しに俺を殺してみてくれよ」
「どうやって。僕はアンタなんだよ」
「知ってる。俺があまりに本心とかけ離れたことするから止めにきてくれたんだろ?」
知ってるさ。
いつしかやりたいことが見つからなくなった俺の前に姿を見せてくれるようになった、小さい俺。
周りに流されるように過ごしていく俺に真正面からぶつかってきてくれたのは、俺自身だった。
分かってる。
こいつが俺の見ている幻覚だってことも。
それでも今更やめられないんだ。
居ても居なくてもいいような存在の俺を、ほんの少しでも必要としてくれる人の頼みを断るなんて。
「そんなわけ、ないだろ」
「あっそ。じゃあいいや。さっさと消えろ」
椅子を回転させて机に向き直る。
少年の相手をしていたせいで貴重な勉強時間を失ってしまった。
明日もバイトがあるんだから、今日のうちにできることをやっておかないと。
「馬鹿じゃないの。なんで断らないの」
少年の声が聞こえてくるので、イヤホンをつけた。
音楽を流せば聞こえない。
「ねえ。無視すんなよ」
鼻をすする音がなくなった。
消えてくれたんだろうか。
「アンタ馬鹿だし、ムカつくから、一回死ねよ」
首に冷たいものが触れた。
少し身体を動かして背後に視線をむければ、少年の手が首に回っていた。
「優しすぎるんだよ、アンタは」
細い指に力が込められて、呼吸が苦しくなる。
「僕は絶対、アンタみたいにならない」
涙でぬれた目で見下ろしてくる少年は、確かに笑っていた。
言葉を紡ごうと口を開いたが、声が発せられることはなく、視界は暗転していった。


無理だよ。
だってお前は、俺自身なんだから。
目が覚めたらまた机の上で、窓の外はすっかり明るくなっていた。
どれくらい眠っていたのだろうか。
時間を確認しようと思いマウスを動かすと、新着メールが届いている。
マウスを動かしてメールを開くと、例の女子大生からのお礼のメールだった。
普段はそのまま閉じるのに、俺の手は自然と返信ボタンを押していた。
『今度、俺が用事あるときには変わってくださいね』
そんな返事をしたのは初めてだった。










久しぶりな短編

この間とある方とお話ししててふと思いついたのと、自分の実体験を混ぜてみたら、なんか変な少年ができあがってました

書き終わってから気づいたけど、すっごい分かりづらい

しかもちょっと長すぎた

主人公は使い回しキャラの新関直人くんです

数年前に短編用に作っていろいろ転用してた子を思い出したから使ってみた

必要とされるとどうしても断れないよね、っていう
もっと自分の気持ちに素直に生きていけたらいいのにね、っていう
感じにしたかった

けど、撃沈したからこうやって書いておかないと自分が忘れちゃう(;・∀・)

いつかHPにも載せたいね
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ようやく

2013-07-11 00:46:15 | 日常
やっと! 
やっと!

PSYCHO-PASS見終わりました!!!

あかねちゃんの成長とか、
櫻井さんの槙島とか、
縢がかっこよかったり、
とっても良い作品でした(*´∀`*)

見たいみたいと思いつつ見れてなかったのが、勿体無かった

放送当時見てたら、絶対リアルタイムで見てただろうなぁ

小説も出てるから買おうかなー

ああいう話好きだから楽しかった

一気に見たからちょっと疲れたけど


次はなに見ようかなー

春クールのアニメも見れてないのいくつかあるから、早く見よう
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水無月

2013-06-30 00:30:04 | 日常
春クールのアニメがどんどん終わって淋しいです

夏クールが始まるのはもうすぐですね

まだ全然チェックしてない……


好きな作品は色々あったんですが、
6月初めくらいまでアンリミのない喪失感が半端なかったなぁ

今でもだけど ←

BDの残りも少なくなってきて、もう悲しい

絶チルはまだまだ続いてるからいいよ

楽しみにしてるよ


俺妹も今日で最終回だしさー

デビサバ終わっちゃったしさー

でも全然見てないアニメあるしさー

2クールだったちはやふるも終わっちゃったしさー

悲しい


でも次を楽しみに、とりあえずたまってるの見る





……子供のころの桐乃かわええ
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何年経っても、記事タイトルを決めるのは苦手なままだな。。。

2013-06-28 01:53:33 | 日常
深夜&プチスランプで書き上げた前回の記事のさくらと音弥の話をいますぐ取り去りたい気分のまま数日過ごしました

誰も見てないと信じつつ、記事更新したら見えなくなるんじゃない?!
と気づいたのでまたブログを再開しようかと思いましてね

書くことないんだけど



最近まじめに創作してるから、きちんと公開の場を作ろうと思いつつ
作りかけのHPがどっかにあります

そこ用のツイッター垢とかもあったりします

使ってないけど

ここ数日はこの間出したところの結果が気になりすぎて、何も手につかない
時間さえあればアニメ見てる
あとたまにバイトしてたりする

お陰で革命機ヴァルヴレイヴがけっこうすすんだ
声優豪華で楽しいね!
安定の遊佐キャラで安心したよ!
すぐ死んだね!
ゲスかったね!
安心したよ!

新クールも始まるってことで楽しみ半分、終わっていくのが残念なのが何個もあって心残り半分
進撃の巨人は2クールだから、まだ百合成分は消えないと信じてる



で。
最近は設定ばかり作ってるから、そろそろ頭の中がパンクしそう

あと6月30日が早く来てほしいけど、ほしくない。

6月が消滅してしまえばいいのに。
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突発的に書いてみた

2013-06-26 03:49:18 | その他
葵荘より
椎葉音弥と日野さくらです



「おとやー」
彼女が僕の名前を呼ぶ。
「これ、似合うかな?」
似合うよ。
君はどんな服を着ても、とてもかわいくなる。
「可愛い! 買おうかな? どう思う?」
いいんじゃない。
赤茶色の君の髪に、ピンク色のリボンはよく似合う。
「付き合ってくれてありがとう!」
満足げな笑顔を浮かべる君は、なんて眩しいのだろう。
君は誰のためにそんなおしゃれをするんだろうね。
年々輝きを増していく君と一緒に買い物をするのは、僕なんかで良かったのだろうか。
隣を歩く少し背の低い君を見つめる。
儚げな肩に、君はどんな過去を背負ってあの寮に入ったのだろうか。
お互いの事を詮索しないことが決まりの特別寮で、初めて友人と呼べる存在ができた。
勉強と読書以外の休日の過ごし方を知った。
恋をした。
僕とは似ても似つかないクラスの人気者だった君は、僕が転寮するのと同時にやってきた。
アーモンド形の目を真っ赤にはらして、白い頬に青い痣を作って、細い腕には赤い切り傷が沢山あった。
誰も何も尋ねることなく、転寮してから三か月後。
彼女と僕は言葉を交わした。
あんたもやめられるといいね、なんて泣きそうな顔で笑った君を今でも覚えている。
月日は流れ後輩たちも卒業し、僕たちの思い出の寮は先月取り壊された。
最後の思い出に、と十一人の集合写真が僕の持っている唯一の君の写真だ。
卒業してからもたまに連絡はあった。
メールが届くのが嬉しくて毎回胸を躍らせていたくせに、弱虫な僕はなかなか会うことができなかった。
こうして一緒に出掛けるのだって、一年に一回くらい。
三年生になってようやく少し落ち着いた頃、大学に突然君が訪ねてきた。
昔のように有無も言わせず連れ出された僕は、一日買い物につきあわされた。
とても、楽しかった。
数か月ぶりにあった君はまた可愛くなっていて、きっと順風満帆な大学生活を送っているのだろう。
きっと友達も恋人もできて、楽しいのだろう。
もうすぐ駅に着く。
君とはお別れだ。
次会うのはいつだろうね。
「ねえ音弥」
「なに?」
「なんでそんなに悲しそうな顔なの?」
足を止めた君が僕を見上げる。
どうして?
それは、君とまた離れてしまうからだよ。
「気のせいじゃない?」
「嘘。つまらなかった?」
「ううん。とっても楽しかったよ」
「じゃあ笑ってくれなきゃヤダ」
そんな泣きそうな顔をしないでほしい。
僕は君の笑顔が大好きなのだから。
君が笑ってさえいてくれれば、心が満たされるのだから。
「なんで? 前は私に隠し事なんてしなかったのに?」
「何でもないよ。気のせいだって」
顔を伏せてしまった彼女を、そっと道の端に導いた。
「さくら?」
「連れ回してごめんね。疲れたでしょ?」
「全然」
「いつもわがままでごめんね。相手するの疲れたでしょ?」
「そんなことないよ」
「音弥もたまにはわがまま言っていいんだよ」
「僕は、今のままで満足だよ」
勢いよく顔があげられ、襟を引っ張られた。
マスカラのついた目が、目前にあった。
「やだ」
「なにが?」
「私はやだ。毎日音弥に会えないのも、声が聞けないのも、愚痴を言い合えないのも、慰めてもらえないのも、料理を教えてもらえないのも、嫌だ」
「どうしたの?」
「もっと、音弥と一緒にいたい」
真剣な目をした彼女が、顔を真っ赤に染めていた。
「音弥」
「なに?」
「好き。ずっと、初めて会ったときからずっと。音弥が側にいてくれないと、不安で押しつぶされそうになるの」
震える小さな身体にそっと腕を回した。
かつて君にしてもらったように、ゆっくりと力をこめていく。
襟をつかんでいた手は離れ、胸元に顔をうずめられた。
「音弥が隣にいてくれないと、気が狂いそうになるの。昔みたいに手首を切ってみても、全然落ち着かないの。苦しくて、呼吸ができなくなるの」
胸に置かれた腕には、真新しい傷がいくつかある。
さっきまではシュシュで隠れていて気付かなかった。
「さくら」
「わがままばっかりでごめんなさい」
「いいよ」
「前みたいに部屋に行ったり、一緒に散歩したり、勉強したり、料理したりしたい」
「そうだね」
「音弥も?」
「うん」
「本当に? 嘘じゃない? 怒ったりしない?」
「しないよ」
背中を撫でてあげたら少し落ち着いたのか、鼻をすする音がしてきた。
きっと僕の服はぐっしょり濡れていることだろう。
「ねえさくら。僕もね、たぶん君の事が好きなんだと思う」
「なんでそんな曖昧なの」
「誰かを好きになったのなんて初めてだから分からないんだよ」
拳で胸を叩かれた。
それは少し痛い。
「でもね、君が誰かのものになっちゃうのは嫌だから、好きなんだと思う」
「もっとはっきり言ってくれなきゃやだ」
「やだって。何て言えばちゃんと伝わるかな?」
「音弥頭いいんだから自分で考えて」
困ったな。
泣いている顔を見られたくなくて、顔をあげるきっかけを先延ばしにしているだけなんだろうけど、街中でいつまでもこんなことを続けているのはさすがに恥ずかしい。
せめてもうちょっと人目につかないところがよかった。
「さくら」
「なに」
「一緒に暮らそうか」
「うん」
俯いたまま彼女は目元をぬぐった。
あぁ、そんなに強く擦ったらせっかくのメイクが落ちてしまう。
「音弥」
鼻声で、目の周りを黒くした愛しい君が、僕の顔を見つめた。
「指輪欲しい」
「えーぇ」
「安くていいから、お揃いの! 一緒につけるの!」
「今から買いに行くの?」
「私のメイク直し終わったらね!」
「明日にしようよ。これからやることあるんだから」
「なにするの?」
「さくらの引っ越しの準備」
「今日するの?!」
「善は急げ、って言うでしょ。指輪は引っ越し終わってからね」
「……はーい」
「さて。じゃあまずこの荷物を家に持って帰ろうか」
足元に置かれていた紙袋を持ち上げる。
彼女の手を取って歩き出したら、目を丸くして見上げてきた。
いつも手を引いて先を歩いてくれるのはさくらだった。
前を行くのはなれてなくて、ちょっと緊張する。
「音弥?」
小走りで隣にならんださくらが覗き込んできた。
「耳、真っ赤だよ」
「気のせいでしょ」
顔を逸らしたら笑い声が聞こえてきた。
鬱々としてた気分が、ようやく晴れた。




2013.06.26









初めてこのキャラクターたちを作ってから十数年
この二人のこんな感じの話はいつか書きたかったので、書いてみた結果がこれです
撃沈。
いいさ、今はこれで
何となく形にはなってるから
いつか日向と侑希のこんな感じの話もできたらいいな

それにしても、さくらさんて殆ど他のキャラと被らない気がする
どの話にもこんな感じの子がいないので、書いてて楽しいです
多分。
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