経済(学)あれこれ

経済現象および政策に関する意見・断想・批判。

フィリピン大統領ドウルテ氏の発言への不快感

2018-05-03 19:47:54 | Weblog
フィリピン大統領・ドウルテ氏の発言への不快感
 昨日の新聞報道によればフィリピン大統領ドウルテ氏はマニラ郊外の慰安婦像撤去に際して「日本人は既に以前から罪過を償いつつある」と発言した。慰安婦像撤去は望ましいというより当然のことである。ところで「償われるべき罪過」とは何であろうか。日本人は「償われるに値する罪過」をいつ為したのであろうか。考えられるのは第二次大戦中の事であるが、日本軍がフィリピン人に対して特にひどい事をしたことはない。ルソン島南部を守備する日本軍に対して米軍は容赦ない艦砲射撃を行い、日本兵40万人が戦死した。同時にフィリピン人60万人も死亡した。フィリピンではこの60万人は日本軍による殺害とする意見があるようだが、状況から考えて米軍の射撃の巻き添えにあったとしか思えない。確かにフィリピンは大戦で米軍に組し日本軍と戦闘したのであるから、若干の戦死はあるかもしれない。繰り返すが「日本軍による罪過」なるものをご教示願いたい。ありもしない事を吹聴されるのは迷惑である。米西戦争に際しアメリカはスペインと組んでフィリピンを植民地と為し、抵抗する独立派20万人を殺害している。フィリピンは日本を非難する前にアメリカに抗議したらどうだ。
 第二次大戦中、アセアン地域の中で宗主国に味方して日本と戦ったのはフィリピンだけである。マレ-シアは日本と協力したし、インドネシアは日本の指導下に独立義勇軍を作り、大戦後宗主国オランダと3年間に及ぶ戦争を戦い独立を勝ち取った。この時連合軍に降伏を潔しとしない日本兵3000名は独立義勇軍に参加して戦った。ヴェトナムでも日本降伏後宗主国フランスへの戦いが始まり、ここでも日本兵3000名が反仏戦争に参加している。日本と協力して宗主国と戦った地域は独立しその後地道ながら産業を振興させている。
 日本に抗し宗主国アメリカに味方したフィリピンの状態はどうであろうか。ありていに言えばフィリピンはアセアンの劣等生いな落第生である。産業は一向に振興しない。主たる産業はバナナ栽培と海外への家事使用人としての出稼ぎ、ピジン英語の教授である。貧富の差は著しく田舎の人口の半数は靴を履けない、つまり裸足で歩いている。母国語はないとしか言えない。小学校の授業の半分は英語で行われている。為に授業について行けず不登校が激増している。国会での討論は英語で行われる。国家の形を為していない。と言うよりアメリカの一部、差別された一部でしかない。民度は低く、麻薬が蔓延し、ドウルテ大統領はその撲滅に無差別射殺という暴行を行っている。
 フィリピンに関してはまだまだ不快なことがある。第二次大戦後フィリピン人はアメリカに唆されて3000名以上の日本兵を即席裁判で処刑している。モンテンルパ収容所はこの悲劇の象徴である。当時日本ではこの処刑を悲しみ故無く処刑される日本人を憐れみしのんで「モンテンルパの夜は更けて」という歌謡曲が流行したものである。のみならず当時のキリノ大統領は日本に過大な賠償を請求し、その額が入れられないとなると、報復的に旧日本兵20名を処刑している。蛮行というべきである。数年前のことになるがシナがスプラトリ-諸島へ進出した時、当地の知事が平然と、日本が護衛艦をくれればいいのだ、と言い放った。お貰い根性はともかくとして、あたかも日本が数千億円から一兆円近くにもなる護衛艦を無償供与すべきだという態度であった。他人頼みもあるが、そこには日本が無償供与する責任があるという、意向が見え見えだった。
 なお念のために言えば日本がフィリピンを攻略した時(当時対戦国はアメリカであってフィリピンではなかった。フィリピンと言う国家は存在しなかった)戦場の常で強姦が横行した。事態を憂いた日本軍は自由意志で慰安婦を募り対策を講じた。軍隊占領下ではどうしても強姦は起こる。ソ連軍侵略下の満州やベルリン、米軍進駐下の神奈川県や東京都が好例である。このような事態に対して適宜対策を講じたのは日本のみである。
 重ねてドウルテ氏に問う。日本がいかなる「償うべき罪過」を為したのかと。