多摩、ときどき山

多摩の暮らしと山のブログ

赤岳にて

2016-08-03 21:51:05 | 山のこと
7月31日~8月1日、八ヶ岳/赤岳(あかだけ・2899.2m)へ。

当初は、山梨側の県界尾根から登る予定でしたが、登山口までのタクシーが諸事情で手配できず…急きょ、長野側の美濃戸口(みのどぐち)から入山。(苦笑)



八ヶ岳、南・中央・北アルプスなどを擁する長野県では、「長野県登山安全条例第20条第1項の規定により、遭難の発生のおそれが高いと認められる山岳の登山道を指定登山道として指定。平成28年7月1日より指定登山道を通行しようとするときは、登山計画書の提出が義務付けられました。」
長野県ホームページより)

本来は自発的に行うべきことなのでしょうが…私は、登山計画書の作成と提出は万が一の「命綱」というだけでなく、増え続ける山岳遭難の予防にも効果があると考えているため、まず「長野が動いた」という意味で、非常に有意義なことだと思っています。


南沢上部より赤岳(上)を望む。

赤岳は、山梨・長野県にまたがる八ヶ岳連峰の主峰。「山頂近くの山腹全体が酸化鉄のため赤褐色を呈することからとも、また“赤”という色が神性を有するために主峰にふさわしく名付けられたともいわれている」(『新日本山岳誌』)。中世の諏訪地方では、その険しい山容が山岳信仰の対象にもなっていた。




山頂

コマクサ(駒草)と阿弥陀岳(あみだだけ・2805m=右奥)。

地蔵尾根を登り、文三郎尾根を下山。

今回の山行の目的の一つは…


新調したツェルト(簡易テント)を試すこと。

立木とストック一本を使って張った内部は、こんな感じ。

ファイントラック「ツェルトⅡ」(2~3人用)。20年以上使用してきたヘリテイジ製(同)のものが雨漏りし始めたため、「超軽量リップストップナイロン生地に、高い透湿性を付加したコーティングを施し、結露量を抑えることができます。透湿性8,000g/m2・24h(A-1法)を実現」(説明書より)という、防水透湿性とコンパクト性に惹かれて購入。

結論は…、
長さ200㎝・幅100㎝・高さ95㎝(収納時16×5×10cm)と(ヘリテイジ製よりも)ひと回り以上小さい分、二人でテント代わりに利用すると居住性・快適性ともに少々キツかった…。肝心の透湿性も、水滴が垂れるほどではありませんが、内部はしっとり「結露」しました。夜半に雨が降り、外側が濡れたことも原因?330gと軽量な分、生地がかなり薄く、強風や引き裂き強度にどれほど耐えうるのか…こちらも気になるところです。

しかし考えてみれば、「非常用」という枠の中で「快適性」を追求しているツェルト。居住性、防水透湿性にも優れた今どきのゴアテックス製テントなどと比較するのがそもそも間違いなのかもしれません。山中でのビバーク(不時露営)の際、この薄っぺらな布きれ一枚が夜の暗闇や強風などから守ってくれる-その有り難さが身に染みているだけに、今後も様々な環境で試しながら、性能を最大限引き出せるように活用したいと思っています。





















コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【ガイド】八ヶ岳/三ツ岳 | トップ | 【ガイド】奥多摩/海沢三滝、... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿