鴎に飛び方を教えた猫

平凡で冴えない毎日の中でも千葉ロッテマリーンズを応援するブログ。

怖い女のヒトのお話

2008-01-06 | 日記その他雑記とか

長かった休みも終わり明日からとうとう仕事です。
9連休なんてたぶんここ何年かで最長のお休みだったような気がします。麻雀漬けをじゅうぶんに満喫とまでは行きませんが、充電出来ました。もう諦めて明日から仕事しますかね・・・。


この正月に久しぶりに弟と会いました。どちらかと言うと自分はふだん仕事の話とかってほとんどしないヒトなのですが、それとは対照的に私の弟は仕事での出来事についてよく家で話したがる性質を持っています。弟は川崎市の某所でハンバーグレストランの店長をしているのですが、特に多いのが手を焼いた客の話です。今回は去年の年末にあったある出来事について聞かされました。それはどうやらつくづく泥沼にはまってしまったクレーム対応の話でした。以下は弟が私に延々と話し続けた話をなるべく要約して書きます。



暮れという稼ぎ時のとある日にまだ20代前半と思われる若い女性4人組のお客が来店したんだそうです。注文もとって料理を出して、しばらくして4人全員がほぼ食事を済ませました。そして、さて帰ろうと言う時にそのうちの一人の女性がこう言ったんだそうです。「足元にご飯粒が落ちていて、気付かずにそのご飯粒を踏んでしまった。その靴は気持ち悪くてもう二度と履くことは出来ないどうしてくれるのよ・・・!?弁償してよ!」


個人的にはたったそれだけで靴を弁償しろと言ってくること自体にそもそも呆れてしまうのですが、弟曰く、そもそも店内にご飯粒が落ちたままになっていること自体が絶対にありえないとのこと。どんなに忙しくても普段から通路やテーブルの上はもちろんのこと、小さな子供連れの客が帰った後には特に注意して後片付けをして次の客をテーブルにお通ししているとのこと。もちろんバイトに対しても徹底させているらしいのです。
ちなみにその女性曰く、その靴は銀座の某有名ブランド店で6万円でつい最近買ったばかりのものとのこと。店長である弟はとりあえずその女性の目の前でその靴の裏をこれでもかというぐらいに磨いて、丁重に謝罪して事を済ませようとしたのですが、それでも女性の怒りはまったく収まりません。挙句の果てに靴の代金6万円を店に要求してきました。「それは無理です!」ときっぱりと断るものの当然女性の怒りは収まる気配が無く、さすがに困ってしまった弟。一緒だったその女性の友達もそれくらい許してあげなさいよと女性をなだめました。それでも女性は一歩も引く気配はなく、相変わらずものすごい見幕で店内で大声で怒鳴り散らしました。「私とあんたらとは着ているもの、住んでる所をはじめ、そもそも生きてる世界が違うのよ!」くらいのことまで言っていたそうです。たかだかまだ二十歳過ぎの女性が何を抜かすんでしょうかねえ。


そして仕方なく店側の負担で靴底の交換をするから許してくれと女性に交渉。その靴を買った靴屋の場所と名前、女性の住所を教えてもらいました。ちなみに女性の住所については個人情報うんぬん言い出して、はじめはなかなか教えてくれなかったとか。そのときは結局その女性は、最後まで不満たらたらといった様子でその靴を履いたまま、弟の店をあとにしました。そして弟はその日の夜に少し早く仕事をあがり、大森にある女性のマンションまでその靴を預かりに行きました。すると女性は靴底だけでなく中敷きも交換しろと要求してきました。この際その要求に逆らってもまた逆切れされるだけなので、渋々その要求も飲みました。しかも翌々日の朝9時から10時の間に再びその靴を家まで持って来いと要求されました。さっそく次の日の朝一で女性が教えてくれた銀座の靴屋まで足を運び、靴底と中敷きの交換を依頼しました。


靴を持ち込んだ靴屋の店員に事情を話したところ、店員からは驚くべき事実を聞かされました。「お気の毒ですね~!あのヒトにはうちもいつも手をわずらっているんです。お買い上げいただいた後にいつも何かしらの言いがかりをつけられて、毎回クレームを言われるのです。出来ればもう来店しなで欲しいと思っています。」とのこと。そして弟に対して同情した様子の靴屋は本来2~3万かかる靴底と中敷きのオール交換の作業代を6千円に負けてくれました。しかも超特急で作業してくれたそうで、その日の夕方には仕上げてくれるとのこと。いったん川崎の店に出勤して仕事をし、その一連の出来事を本部にクレームとして報告し、夕方に修理した靴を取りに再び銀座へと向かいました。


翌日に弟は女性に指定された時間である朝9時半にその靴を再び女性の家まで届けに行きました。その際には弟の上司である本部長も一緒にお伺いしたそうです。玄関口で丁重に謝罪して預かった靴を返す弟。その修理した靴を隅々まで入念にチェックし試し履きしてみる女性。そして女性の家を後にする二人に対して女性は礼のひとつも言わないのはもちろんのこと、「あんた達の店になんか二度と行かないわよ!」と結局最後まで怒鳴り散らしたそうです。ちなみにその女性は親と同居で、マンション自体もセレブでもなんでもなく、ごくごく一般的な3DKくらいの住まいだったとのこと。

 


この話を聞いて自分には数々の疑問が残りました。
結局のところ、この女性はただ単に店から現金をふんだくりたかっただけなんだろうか!?
ご飯粒を踏んだこと自体が事前に計画していた自作自演であり、一緒にいた友達らしき女性も何らかの荒手の詐欺集団の一員だったのだろうか!?


やはりサービス業、接客業も何かと不運とか気苦労とかたくさんあって、色々大変なんだなあと個人的に思ったしだいでありまして・・・。我が弟も(兄と同様に!?)社会の荒波にもまれて逞しくなって行くのでありましょう。だから自分もしっかり頑張らねばと決意を新たにして明日の仕事初めを迎える自分でありました。ちゃんちゃん・・・。