ピレネーの山の犬 Zion♪シオン

シオンとともに歩く道、ともに見る風景、暮らしと庭の花たち。

犬の社会性を磨く国

2011-11-10 | 社会
日本人がドイツを旅行して、とても驚くことのひとつ。
犬がノーリードで、普通に飼い主と散歩をしている光景・・・



街のいたるところで、この光景が見られ、大型犬も多く、
自転車の後をついて走るノーリード犬など、珍しくないという。

ベルリン市では、犬にはリードをつけるという規制はあるものの、
特に人混みや芝生の公園でない限り、厳しい取り締まりはないそうだ。
ハノーバー市では、リードの規制はなく、
全て飼い主の自己責任になっている。

マナー違反のノーリードではなく、躾がいいからこそ成り立つ
ドイツでのノーリード。



昔から、使役犬と暮らしを共にし、犬が社会の一部を構成して来た歴史を持つとは言え、
どこまで、犬の躾をきちんとする国民なのだろう。
どこまで、犬が社会に溶け込んでいる国なのだろうと思う。



ベルリンの森では、
森の一部を犬のノーリード運動公園として開放している。
800ヘクタール以上もある広大な公園は、犬連れだけではなく、
森好きや散歩好きな人々にも、また子供たちにとっても
森遊びの場所として親しまれている。



犬たちは、ここで存分に走り、好きなだけ匂いを嗅ぎ、
色んな犬や人と出会うことで社会性を養うという。

犬は、生まれて12週齢ころまでに親犬や兄弟犬からの教育を受け、
その後も飼い主と様々な社会性を身につけていくことで、
人に対しては勿論、犬同士でも、吠えたり唸ったりせず、
自然に社会に溶け込めるものなのかと
驚かされる。



また、犬はリードをつけてバスや電車に乗ることが出来、
多くのカフェやレストランにも入れ、様々な場面で、
自分のとるべき態度を学習するという。
ストレスの少ない生活が、そうした判断を促すのだろうか。



犬が持つ本来の自然行動を発揮させる事が出来る環境づくり・・・
それが、ドイツでいう動物保護なのである。

憲法で動物保護が定められ、犬好きが多く、躾の良さで成り立つノーリード・・・
わが国と次元の違うドイツをそのまま真似る事は出来ないが、
愛犬の社会性を磨くことの大切さを学ぶ事は出来る。

せめて日本でも、
犬猫が処分されないような社会のシステムにするには・・・
社会の意識を変えていけるのは、
素晴らしいパートナーを知る愛犬家の
ひとりひとりだろう。





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犬の咬傷事件、日独の差

2011-10-31 | 社会
2年前の10月、福岡県で、
4才男児が大型犬に咬まれ、死亡するという事件が起きた。

弁護士が所有する別荘の敷地内では、秋田犬とロットワイラーが
放し飼いにされていた。
この別荘で、住み込みで管理をしていた女性の孫が遊びに来た際に、
事件は起こった。



女性が少し目を放した時、2頭が、孫の4才男児に噛みついたのだ。

普段から、えさやりなどの世話もこの女性がしていて、
おとなしい犬だったという。

当時、亡くなった男児とその家族へは勿論のこと、犬の飼い主へも
いたたまれない思いが注がれたことを記憶している。



犬は、飼い主所有の敷地内に放されていたのだから・・・
それを管理の女性は、十分に知っていたのだから・・・
犬は、結局、何をするか分からない生き物・・・

そうなのだろうか・・・?
犬の飼い主に、飼育管理の責任は、全くないのだろうか?

犬は処分された。

私は、釈然としない思いをずっと、抱き続けていた。



昨年、ドイツで同じような咬傷事件が起きたという記事を読んだ。

夫婦と乳児、犬3頭の家庭。
ある日、庭で夕食を楽しみ、犬ものんびりと放されていた。
片づけのために、夫婦が家の中へ入った。
乳母車の乳児をテラスに残して・・・

すぐに戻って来た時には、1頭の犬が、乳母車を倒し、
乳児を襲っていたのだ。

この夫婦は、赤ちゃんが生まれるまで、共働きだった。
犬たちには、帰宅するまで部屋で留守番、週末にはフリーランさせていたという。



乳児を襲った犬は、ハスキーとシェパードのミックス犬で、
直ちにティアハイムに収容され、後に里親の希望者も現れた。

被害者の親であり、飼い主でもある夫婦は、
「犬に適切な飼育と注意を怠ったため引き起こされた」 として、
過失傷害罪に問われたという。
容疑が確定すれば、5年以下の懲役(または罰金)だそうだ。



適切な飼育管理・・・

これらの犬種が必要な運動量は、足りていたか?
外部の刺激を受けることが少ないストレスを感じてはいなかったか?
そんな中で、自分よりも可愛がられる子どもに、何を感じていたか?
飼い主が、犬が発するボディランゲージに注意し、気づいていたか?


2つの事件の犬と飼い主には、共通点があるにもかかわらず、
その結末の差は、大きすぎる。

飼い主に反省を促し、加害犬にもまた、生きるチャンスを与えるドイツと
加害犬を処分して終わりの日本・・・

犬を処分することから、何を学ぶというのだろう。
咬む犬を作るのは、飼い主にほかならないのではないか?

人と犬が良い関係でいられるために、
犬を犬として理解し、犬のボディランゲージに気づく大切さを
自分への教訓としても、
覚えておきたい。

  


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もっと犬のこと理解しよう

2011-10-23 | 社会
多くの良識ある愛犬家は、現在の日本のペット事情に
心を痛めているだろう。

悪徳なショップやブリーダーが存在できないように、法を整備することは重要だが、
ペットを迎えたいと考える人は、
悪徳業者に騙されないだけの知識を得る必要があると思う。



ものではない、命のことだからだ。

また、安易に迎え、安易に捨て、
保護活動をしている人に甘え、
運が良ければ、誰かに飼ってもらえると思っているような
風潮・体質を根本的に変えなければ、
保護活動は、永遠に追いつかない。



特に、ピレネーについても、
飼い主自身によって、保健所に持ち込まれる例が
自分の知り得る限り、年間に数件あるのは、何故なのか。

この犬種の幸せな一生とは、どんなものなのか・・・
命を全うするまでパートナーとして、大切にしてやれるのか・・・

答えを出さずに、飼うことはできない。

気軽に見れる書店の棚には、
人気小型犬種や犬についての本は、賑やかに並んでいるが、
ピレネーの飼育専門書はまず、見当たらない。



日本ではこの十数年、飼育専門書としては、出版されていないのだ。
書店の注文やネットで、何とか手に入るのは、
11年前に出された1種類のみではないだろうか?
(グレートピレニーズ 誠文堂新光社)

この情報の少なさにも原因があるように思う。



同じ犬種を飼っているという人に出会い、
「こんなに大きくなるって、知ってましたぁ?」
と無邪気に質問された時には、震えがきてしまったこともある。



先日は、散歩中に出会った人に、
「何と言う犬か? これを飼いたいが、どこに売っているか」 と聞かれた。

勿論、「売っているところを知りません」

こんなはずではなかったと、保健所に持ち込む場面が
想像できるような質問ではないか。



世の中の役に立つことは、なかなか難しいが、
せめて自分にできる事・・・
犬という生き物、そしてピレネーに対する理解を
深める努力をしたいと思う。



こんな単なるピレばか、親ばかなブログだが、
これからパートナーとして、ピレを迎えたいと考える人に
一考の材料となれば、
とても嬉しく思う。

   


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犬猫処分ゼロの国!

2011-08-26 | 社会
私たちの住む街があるこの県は、
犬猫の殺処分数が全国最多です。

その数は、恐ろしくて、書くことさえ阻まれます。
とても、心が痛みます。

広く知られるようになりましたが、ドイツでは、
殺処分ゼロ。

止むを得ず、飼えなくなった動物は、
ティアハイム(動物の家)と呼ばれるゆったりとした施設に収容されます。
ドイツ国内に500以上あるそうです。

動物たちは、里親が見つかるまで、あるいは見つからなくても、
一生、ここで過ごすことが出来ます。

ここで働く人たちは、ほとんどがボランティアで、
地域住民の寄付金などで、運営されています。

動物に優しい国、ドイツ国民の「命」に対する考え方や取り組み方、
とても素晴らしく思います。




日本でも、殺処分ゼロを目指して取り組み、成果を上げている自治体があります。

熊本県では、2003年には6,565頭だった犬猫処分数を
現在では数頭にまで減らしています。

収容所での生存率を上げ、獣医師会や愛護団体と協力し、
譲渡に力を入れてきた成果です。

捨てない、増やさないという県民への啓発。
拝金主義のショップやブリーダーに対する厳しい監視と処分。

学ぶべきお手本が、日本にもあるのです。




そもそも、ドイツやイギリスでは、動物を展示して販売するショップはありません。
ペットが欲しい人は、里親になって譲ってもらうか、直接ブリーダーと交渉します。

今年、改正される動物愛護管理法が、真に動物を守るための法律になってほしい。



飼い主を選べないペットたちを、人の責任として、最後まで守りましょう。

目指しましょう! 犬猫殺処分ゼロの国 




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動物愛護管理法に思う

2011-08-22 | 社会
7月28日~8月27日(土)まで

動物愛護管理法に定める、動物取扱業の適正化について
意見が公募されていますが、

期限まで、あと少しとなりました。

夜8時以降深夜の生体展示の禁止、インターネットのみの取引やオークション、
繁殖回数の制限、親から引き離す際の日齢、違反した取扱業者の登録取消の強化など

14項目が検討されています。

動物を守るための意見をぜひ、メールしてください。 FAXや郵送でもいいそうです。





環境省では、

動物の愛護と適切な管理 (人と動物の共生をめざして)

を定めています。

しかし、この度の大震災による原発事故で、

福島第一原発から20キロ圏内の警戒区域をはじめとする被災地域では、

本当に多くの動物が犠牲となってしまいました。

そして、今も取り残された動物を一生懸命に救出している人たちがいます。

集団避難の際、どうして、ペットはバスに乗れなかったのだろう?

すぐに戻って来れるなんて、誰にも断定できないことなのに、

どうして、置き去りにされなければならなかったのだろう?

動物が嫌い、アレルギーの人がいるから?

別々に運ぶなどの方法は考えられなかったのか?

とにかく一緒に逃げて、避難先で、預かりなどを検討出来なかったのか?



今後の課題として、

災害時には、集団避難の際も、ペットを連れて一緒に避難することを

家畜動物は、緊急避難場所に移動させられるような方法を

自治体と協力して、定めてほしいと思う。






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セラピーと募金活動

2011-08-17 | 社会
ぼくは、クルマで1時間半ほどのある施設を訪れました。

お年寄りやスタッフのお姉さん、お兄さんたちが
ぼくを可愛がってくれました。
何だかよく分からないけれど、みんな、にこにこ~ 

何度も「お手っ」って言われるから、
仕方なく~前足を交互に出してみたよ。
そうしたら、みんな、さらに笑顔になった~。


4月に、仲間たち総勢100頭で、2か所で募金活動をした時も、
たくさんの人が、集まってくれて
可愛がってくれました。


(宮崎県西都市)





あの時は、ちょっと、疲れたけど、
信頼されてる感じが嬉しかった。
だから、最後まで、へこたれずに頑張れた。


(山口県岩国市)





ぼくは、仕事をするのが好きだと思いました。


昨日も、施設の人から、また来てねって言われた時、

何だか・・・あの時と同じような気持ちになりました。

  


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