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maria-pon

お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

ロシア2大バレエ団 合同ガラ Bプロ ④

2007-09-09 04:40:04 | BALLET
後半はボリショイ6ペア。

「ばらの精」
ミハイル・フォーキン振付、初演はディアギレフのバレエ・リュス。
ヴァスラフ・ニジンスキーが踊ったタイトルロールはイワン・ワシーリエフ。
少女の夢の中に薔薇の精が現れ、ともに踊り、薔薇の精が窓から跳躍して去っていく・・・という
少女の大人の世界への目覚めをメタフォリックに描いた小品。
全身を薔薇色のグラデーションになった花びらがあしらわれたボディタイツとキャップに覆われた薔薇の精演じる男性舞踊手に求められるのはしなやかさと人間離れした跳躍力と一種妖しい両性具有的な魅力。
ボリショイ期待の技巧派の若手であるワシーリエフはしなやかでたっぷりした筋肉と愛嬌のある容姿で、薔薇の衣装がちょっとスタイルを悪く見せてしまっているのと妖しさのカケラもない素直な芸風がこの役には物足りなさを感じさせてしまい、勿体無いことでした。
少女役の二ーナ・カプツォーワは上品な踊りに可憐な容姿でこの役にぴったり。

「ライモンダ」よりアダージョ





貴族の娘ライモンダと十字軍の騎士ジャン・ド・ブリエンヌの愛のPDD.
一際長身のアルテム・シュピレフスキーとネッリ・コパヒーゼ。
黒髪に白い肌の美貌のコパヒーゼに白いマントを纏ったイケメンのシュピレフスキーの並びはタメ息が出るほど美しく、うっとりとその並びを堪能してさて、お手並み拝見・・と思ったところで幕。
。。。え?ヴァリはないの?

シュピレフスキーはマラーホフ率いるベルリン国立バレエ団に所属していた時期に来日。
ベジャ-ル振付の「二ーベルングの指輪」で全能の神ヴォータンの役で恐ろしく重たいジャンプを披露してくれたのが唯一の思い出。ラスト、神々の世界が崩壊する様を舞台がかしいで神々がツーッと滑って降りてくるシ-ンで現している演出だったのですが、あのときヴォータンがドスンドスン地響きを立てて着地していたから・・・だわ、と強い印象が・・・(失礼!)
その後、ボリショイに移籍・・で、恵まれた容姿に踊り手としての技術がどのくらい追いついたのか大変楽しみにしていたのですが、確認しきれず、の感あり。
美しさには磨きがかかっていましたが!

「白鳥の湖」第3幕の黒鳥のパ・ド・ドゥ

グリゴローヴィチ版。
エカテリーナ・クリサノワの黒鳥にドミートリー・グダーノフの王子。
クリサノワは明るい芸質のテクニシャン。踊りにも破綻がなく、華やかな笑顔をワッと王子に向けて魅了する様は見ていて気持ちが良い。王子のグダーノフはおっとり系でした。