mapio's STREETS OF MOVIE

観た映画の感想とそれから連想したアレコレ(ネタバレ有)。

ゴーストライダー GHOST RIDER

2007年09月29日 | Weblog
監督・原案・脚本:マーク・スティーヴン・ジョンソン
製作:アヴィ・アラッド、マイケル・デ・ルカ、ゲイリー・フォスター
   スティーヴン・ポール
製作総指揮:スタン・リー、ノーマン・ゴライトリー
   デヴィッド・S・ゴイヤー、E・ベネット・ウォルシュ
   アリ・アラッド、リンウッド・スピンクス
撮影:ラッセル・ボイド
プロダクションデザイン:カーク・M・ペトルッチェリ
衣装デザイン:リジー・ガーディナー
編集:リチャード・フランシス=ブルース
音楽:クリストファー・ヤング
出演:ニコラス・ケイジ:ジョニー・ブレイズ/ゴーストライダー
    マット・ロング:少年時代(17歳)のジョニー
    エヴァ・メンデス:ロクサーヌ・シンプソン(ケーブルニュースのレポーター)
    ラクウェル・アレッシ:少女時代(17歳)のロクサーヌ
    ピーター・フォンダ:メフィスト(悪魔/堕天使)
    ウェス・ベントリー:ブラックハート(メフィストの息子)
    ローレンス・ブレラス:グレジル(土のヒドゥン)
    ダニエル・フレデリクソン:ワロウ(水のヒドゥン)
    マシュー・ウィルキンソン:アビゴール(風のヒドゥン)
    サム・エリオット:カーター・スレイド/ケアテイカー(聖ミカエル教会の墓守)
    ブレット・カレン:バートン・ブレイズ(ジョニーの父)
    ドナル・ローグ:ランドール“マック”マッケンジー(バイクチームのチーフ)
2007/米/110   ☆☆☆☆

 「スバイダーマン」を始め、数々の人気シリーズを生み出してきたマーベル・コミックスの長い歴史の中でもひときわ異彩を放つキャラクターで、世代を超えて幾度もブームを巻き起こし、ファンの根強い熱狂的支持を獲得し続けてきた「ゴーストライダー」を遂に実写化したアクション娯楽大作です。長らく映画化が待ち望まれてきた、このクール&バッドテイストのコミック・ヒーローが、『スパイダーマン1,2,3』を手がけたソニー・ピクチャーズイメージワークスの最先端VFXと、豪華キャストを得て、遂にスクリーンに日の目を見ました。悪魔に魂を売り渡し、苦悩する男の戦いの日々を綴ります。バイク映画の名作『イージー・ライダー』のピーター・フォンダを悪魔役で登場させるなどの心憎い演出もあります。最高のバイク特撮アクションと、個性的な登場人物たちが魅力的な一篇です。
 主演は『ナショナル・トレジャー』『ワールド・トレード・センター』のニコラス・ケイジ。自称コミックファンで「一番やりたかったキャラクター」と公言してはばからないオスカー俳優ニコラス・ケイジがゴーストライダー/ジョニー・ブレイズ役で念願の人間臭いダークヒーローを熱演して楽しませてくれます。
『最後の恋のはじめ方』でブレイクし、無敵のセックス・アピールでハリウッドを代表するラテン系ビューティーとして熱い視線を集めているエヴァ・メンデスは、ジョニーの恋人で物語の鍵を握るロクサーヌ役。敵役ブラックハートには『アメリカン・ビューティ』で英国アカデミー賞にノミネートされた若手演技派ウェス・ベントリー。
 監督は『サイモン・バーチ』で絶賛されたマーク・スティーヴン・ジョンソン。『デアデビル』でも高い評価を得た彼が、自ら映画版用原案・脚本を書き下ろし、再びアメコミ・ヒーロー映画でメガホンを取りました。一時は実現不可能と恩われたプロジェクトに命を吹き込んでみせたのは、ハリウッド最強のプロデューサー達です。製作を務めるのは『スパイダーマン』『X・メン』などを成功へと導き.アメコミ映画ブームの牽引力となってきたアヴィ・アラド、マーベル・コミックス「デスロック」やTVゲーム「鉄拳」の映画化に取り組むスティーヴン・ポール、『ブレイド』シリーズをヒットさせたり『I am Sam/アイ・アム・サム』などクオリティ・ピクチャーも多く手がけるマイケル・デ・ルカ、そして大ヒット作『めぐり逢えたら』を手がけた後、ジョンソン監督と製作会社を設立、『デアデビル』などを製作してきたゲイリー・フォスター。製作総指揮には『キル・ビル』のE・ベネット・ウォルシュ、アメコミ・ ヒーロー映画『アイアンマン』を手がけるアリ・アラド、多くのマーベル製スーパーヒーローの生みの親として知られるマーベル・コミックス名誉チェアマンのスタン・リー、ニコラス・ケイジの製作会社サターン・フィルムズを率いるノーム・ゴライトリー、『ブレイド』シリーズや『バットマン ビギンズ』の脚本家デヴィッド・S・ゴイヤー、『ワイルド・スピードX3/TOKYO DRIFT』のリンウッド・スピンクスが名を連ねます。撮影は『マスター・アンド・コマンダー』でアカデミー賞を受賞したラッセル・ボイド。美術は『トゥーム・レイダー』シリーズを手がけたカーク・M・べトルッチェリ。編集は『ショーシャンクの空に』『セブン』などでアカデミー賞に三度ノミネートされているリチャード・フランシス=ブルース。視覚効果スーパーバイザーは『奇蹟の輝き』でアカデミー賞を受賞したケヴィン・マック。衣装は『プリシラ』でアカデミー賞に輝いたリジー・ガーディナー。音楽は『スバイダーマン3』のクリストファー・ヤング。
 五感を震わすゴーストライダーへの変身、悪魔との壮絶バトル、ヘルバイクのスーパーアクションが目を奪い、愛のために悪魔の使いとなった男と彼を愛した女との激しいドラマが胸を打ちます。
 17歳のスタント・ライダーのジョニー・ブレイズは、父親のバートンと共にスタント・ショーを行い、各地で人気となっていた。次々と危険なスタントに挑戦し、成功させることを生きがいとしている父を尊敬するジョニーにとって、いつか父を越えるのが夢だった。ある日、その父が癌に冒されていることが判明する。ジョニーは肺癌が全身に転移し、死に瀕した父親を治すことを条件に悪魔:メフィストと契約を結んだ。しかしバートンは健康な体になった直後にスタント中の事故で命を落としてしまう。メフィストはバートンの癌を治したが、事故で命を奪ったのだった。メフィストは“お前が必要になった時にまた現れる”と言い残して姿を消す。悲嘆にくれるジョニーは、サーカスも恋人のロクサーヌも捨てて旅に出る。
それから13年が過ぎ、不死身のバイクスタントとして名声を得ていたジョニーは、ケーブルテレビのレポーターとなったロクサーヌと再会する。ロクサーヌはジョニーに取材を申し込むが、ジョニーはロクサーヌをデートに誘う。だが、デートの当日、メフィストがジョニーの前に現れる。なぜならその頃、メフィストの息子:ブラックハートが地上に姿を現し、配下の3体の魔物“隠れしもの(ヒドゥン)”を呼び覚ましたから。彼は父メフィストを倒すため、千の悪しき魂を思うままにすることができる「サン・ヴェンガンザの誓約書」を探していた。悪魔にとって恐るべき力の源泉となる「サン・ヴェンガンザの誓約書」は、その強大な力をメフィストに渡すことを拒んだ先代のゴーストライダーによって何処かに持ち去られ、行方不明となっていたのだ。再びジョニーの前に現れたメフィストは、悪魔の契約からの開放を条件に魔界の反逆者ブラックハートを滅ぼすことを命令する。メフィストにより父の形見のバイク“ハーレー・ダビッドソン・グレイス”とジョニーの肉体を地獄の炎が包み、燃える髑髏の顔を持つゴーストライダーが誕生した。魔界の力を得たジョニーは紅蓮の炎を燃え上がらせて闇を切り裂く“地獄バイク”を駆り、ブラックハート率いる悪魔の軍団を追いつめてゆく。だが朝日を浴び墓地で倒れたジョニーを介抱したのは、墓守人のケアテイカーであった。ケアテイカーは、ジョニーが悪魔に魂を握られたバウンティー・ハンター(賞金の為に罪人を追う者)のゴーストライダーであると教え、その運命に従えと告げる。かつてのゴーストライダー、カーター・スレイドと同じように…。
街に戻ったジョニーは、前夜の行動を咎められ警察に逮捕される。留置場で悪党に囲まれたジョニーはゴーストライダーとなり、警察から逃げ出す。警察はその後を追うが、ゴーストライダーは炎を吹き上げるバイクに乗って逃走する。その現場を取材するロクサーヌの姿を目に留めたブラックハートは、自らの野望を実現するための生賛として、彼女をエサにゴーストライダーをおびき出そうとする。ロクサーヌがさらわれたと知ったジョニーは、ケアテイカーの先導で、対決の地、サン・ヴェンガンザに向かう…。
 まず感じるのは、若い頃のジョニーとロクサーヌは新鮮で他のマーベル映画のキャラクター設定を踏襲しているのに、13年経った位で別人に変わってしまってる事です。ニコラス・ケイジは若づくりして頑張っていたと思うけど、ちょっとアメコミヒーローに向いてないかも。彼のことが大好きな方は、そのミスマッチ感が良いと思うのでしょうが、そうでなかったら「このオヤジがヒーロー」って感じもします。足は長くてバイクもすごく似合うけど、顔見たら、とても肉体派には見えなくて、疲れたオヤジ役とかぴったりな顔で、でも脱ぐと、がっちりムキムキの身体で、腹筋が割れていて、鍛え上げたボディーに感心するシーンなのか、笑うところなのかよく分からなくなります。
 あとゴーストライダー最大の武器である“贖罪の目(ペナンス・ステア)”。燃える眼窩を見つめると、自らが犯した全ての悪事と他人に与えた全ての苦痛が本人に舞い戻り、過去の罪を悔い改めさせるけど悪魔のように魂を持たない相手には効き目が無い。これは接近戦でないと意味無いのかな。それと父の形見のバイクが、ゴーストライダーの変身に感応して、炎の車輪を持ち、車体各部から炎を吹き上げる姿に変化するヘルバイクですが、走る度にいろんなもん爆破したり、道路を熱で切り裂いたり全然関係ない所で派手過ぎです(笑)(日本の怪獣ヒーローモノも、ウルトラマンみたいに必要以上に街を無駄に破壊しまくりますが)。
 音楽はカーペンターズが使われてたのが印象深かったです。時代を感じて、クスッと笑ってしまう感じ。
 最後に炎の馬に乗った150年前の先輩ゴーストライダーが、何で決戦の前に帰ってしまったのか理解し辛かったですが、終わり方からすると2作目がありそうです。