mapio's STREETS OF MOVIE

観た映画の感想とそれから連想したアレコレ(ネタバレ有)。

ブラックアウト THE BLACKOUT

2006年05月25日 | Weblog
監督:アベル・フェラーラ Abel Ferrara
製作:エドワード・R・プレスマン Edward R. Pressman
   クレイトン・タウンゼント Clayton Townsend
脚本:マーラ・ハンソン Marla Hanson
   クリスト・ゾイス Christ Zois
   アベル・フェラーラ Abel Ferrara
撮影:ケン・ケルシュ Ken Kelsch
音楽:ジョー・デリア Joe Delia
出演:マシュー・モディン Matthew Modine
   デニス・ホッパー Dennis Hopper
   クラウディア・シファー Claudia Schiffer
   ベアトリス・ダル Beatrice Dalle
   サラ・ラセズ Sarah Lassez
   スティーヴン・バウアー Steven Bauer
1997/米=仏/1h39m ☆☆☆★
 映画界のスターのマティは華やかな生活の裏で、実生活では麻薬と酒に溺れる(逃げる)毎日だったが、恋人アニーの妊娠を聞き、生活を変えて結婚する決意を固めていた。だがマーティは泥酔状態で、アニーから妊娠したことを打ち明けられた時、その場で堕胎しろと怒鳴ったのを忘れてしまい、後でまだアニーが妊娠していると思いこんで求婚した時に彼女が堕胎したことを知り、なぜ自分の子供を殺したのだと激しく追求する。こんなマティにアニーは愛想がつき、怪しいビデオ・アーティスト(D.ホッパー)に惹かれてマティのもとを去る。愛するアニーを失い、マティはさらに麻薬にのめり込んで次第に虚構と現実の区別を失っていく。一年半の酒と麻薬断絶で普通の彼女も出来るが、自分がアニーを殺す夢を見て、それが忘れていた現実だという確信に似たものを感じ出す。そして断っていた酒と麻薬に再び手を出した時、全てを思い出したかと思われたが…。泥酔の結果起こるブラックアウト(一時的な意識喪失)がタイトルの意。本当に屑みたいにどうしようもないヤツをマシュー・モディンが好演。実際、人間は誰もがこういった弱さを持っていると思う。