流行り病・・・

　小さい時分によく祖父母や両親が「食べてすぐ横になると牛になるよ。」と言っていた。　だから私も娘達が幼い時分には同じように言っていた。　理由がなぜなのか深く考えたこともなかったが、せいぜい消化しにくいのかしらくらいに思っていた。

　夕食はいつもすぐには動けない程食べて、母に叱られたものだ。　もっと手伝えば良かったのにと今になると反省しきり・・・。　

　ところが４５歳過ぎくらいから胸焼けが酷くなり、胃薬のお世話になり始めた。　市販の胃薬を自分で買っては飲むようになった。　消化吸収をよくするような薬を飲んでいたように思うのだが、今思うに、逆効果ではなかったのか・・・。　５０歳前には本格的に今流行りの逆流性食道炎の前兆が現れるようになり、夜中に胸を掻きむしるような激しい痛みに襲われ、救急車を呼んで欲しいと言いたいのをぐっと我慢する日々が続いた。　そしてついに５０歳そこそこで精密検査をしてきちんとその病名を告げられた。　お医者さま曰く、胃と食道の間の弁がきちんと機能しないため胃液や食物が逆流するのだそうだ。　それ以来ずっと胃液分泌を抑えるような薬を服用している。　症状がこの薬で収まらなければ手術になるらしい。　まあ加齢とともに胃酸も少なくなり７０過ぎれば症状は軽くなるのではないかと言う話だ。

　そのような状態で、食後ちょっと横になりたいのをぐっと我慢。　あれこれ食事内容も注意されたが、あまり神経質にならぬようにしている。　ただただ油もの、刺激物はどうも嫌いになったようだ。　まあバランスよく食べてストレスが溜まらないように・・・食べる楽しみは私にとって必要不可欠の楽しみ。　それにしても流行り病になんかならなくてもいいのに・・・。　もっともっと増えるんじゃないかしら。　食べ物の欧米化などが主な原因だと言うが、ストレスプラスアルファーでしょうかしら。


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