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@幕張の映画言いたい放題! その10「THE DEVIL'S OWN」

2005-05-07 19:57:51 | @幕張の映画言いたい放題!
 Harrison Ford とBrad Pitt 主演の作品。こーゆー作品ってどっちが主演なんだろう? クレジットはHarrison Ford が先なんだけどストーリーはBrad Pitt 中心。それともW主演?
 作品は北アイルランド紛争が激しかった1992年以降のニューヨークが舞台。ニューヨークとはいってもマンハッタンの有名スポットはほとんど出ない。その辺にありそうな街角と住宅街、そしてロングアイランドの港町が舞台となっている。フィクションなんだけどフィクションに思えない、もしかしたらノンフィクションかも...と一瞬錯覚してしまいそうな設定が@幕張は好き。ところで、ニュージャージーのGreen Portってひなびた港町、映画「DEEP IMPACT」(1998年)にも出てなかったか?
 北アイルランド紛争と言えば30数年前から現在に至るまで英国が延々と小競り合いを起こしている出来事。長野オリンピックが行なわれた1998年に和平合意が締結されたものの、その後、爆弾闘争が3ヶ月以上も続いて街の中は今のパレスチナ状態だった。普通の街角で銃撃戦や爆弾テロが行なわれていて日本でもニュースで頻繁に報道されていたもの。しばらく前の英国はアルゼンチンと交戦状態だった1982年のフォークランド紛争で勝利した辺りから国全体が戦争やる気満々、ちょうど最近のアメリカみたいな状態。
加えて、元々がカトリックとプロテスタントの宗教紛争だから血で血を洗う残酷な行為も多くて、映画の中でも「あぁ、ある、ある。」と思わせるようなエピソードが挿入されている。それは英軍や英情報部がIRA負傷兵をアイルランド共和国軍の正規軍としてではなく民兵として、つまり単なるテロ活動家とみなして私的に処刑するシーンで、十字軍の昔から異教徒に対するキリスト教徒の思想が現れているような... そう、小乗仏教よりもさらに過激な、異教徒は人じゃないから殺して焼いちまえ...という思想背景。かのダイアナ妃の事故でもイスラム教徒との禁断の愛を嫌ったとされる陰謀・暗殺説が取り沙汰されている英情報部、今も昔も宗教絡みの紛争は残忍で悲惨。
 おっと、話が逸れた。そんな紛争地から武器の調達でニューヨークに来た男(Brad Pitt)とニューヨークの警察官として日々を愚直に過ごすアイルランド系市民(Harrison Ford)の友情と戦いの描写がこの作品のテーマとなっていて、最後はUnhappyな結末になってしまったけれど@幕張的には満足、満足で★★★★☆
 作品が110分と少し短いのが残念。未収録シーンの挿入されたディレクターズカットを是非見たいのだけれど、無理だろうなぁ…。
          

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