急ブレーキの話

車を運転していると、車間距離の狭い車が多いことに驚く。
時速４０キロくらいで走っていても、前の車と２、３メートルしか空けていない車もいる。
最近の車はブレーキの性能が良いので、前の車が急ブレーキを踏めば間違いなく追突する距離だ。
航空関係者から似たような話を聞いたことがある。
空港に着陸したあと、飛行機は滑走路からゆっくりとターミナルに向かう。
この段階で気の早い乗客は安全ベルトを外して立ち上がり、荷物を棚から下ろしたりし始める。
だが、ゆっくりとは言っても、まだかなりのスピードが出ているらしい。
パイロットがちょんとブレーキを踏んだら、乗客は前のドアまで吹っ飛んで行くのだそうだ。
それほど、動いている自分の感覚というのは当てにならないものなのだ。
以前にも書いたように、私は車の運転中は後ろも注意しながら走る。
たまに、ものすごく距離を縮めてくる車がいるが、その時は先を譲ることにしている。
世の中には、アタマのおかしなヤツが時々いるからである。
前の車との距離は、時速４０キロなら約２０メートル、６０キロなら３０メートル以上空けるのが常識。
前の車が追突事故を起こしても、巻き込まれないような距離、これが目安ではなかろうか。
他の人がどうなろうと知ったことではないが、自分はそんなことは嫌だね。
この個人主義が自分の命だけでなく、結果的に周りの人も守る唯一の方法なのである。