物理学に「慣性の法則」というものがある。
「静止、または等速度運動をしている物体は、外力が加わらない限りはその状態を持続する」.
運動の第1法則とも呼ばれるが、要するに「動いているものはそのまま動き続けようとする」という意味である。
止めるためにはエネルギーが必要だ。
この法則は物理学だけでなく、社会現象などあらゆる事象に当てはまるのではなかろうか。
たとえば、会社員なら昨日と同じように通勤し、主婦なら同じようなスーパーに買い物に行くのが楽に違いない。
別の会社に移ろうとか、ちょっと遠い市場に行ってみようとかすれば、それなりの努力が必要になってくる。
新しく英語を始めてみようとか、ギターを始めてみようとか思ったら、かなりの決断がいるだろう。
テニスのゲームをしていると、「流れ」という言葉を良く使う。
相手のボールがネットに引っかかってこちらのコートにポトンと落ちたり、いつもと違う鋭いサービスが入ってきたり、こちらのナイスショットが相手のラケットに当って返ってきてポイントになったりすることがある。
こういう場合、相手に流れが行っていると言う。
この流れになっている時は今まで通りに打っていてはダメで、流れを変えなければ勝てない。
たとえばロブを多用したり、積極的に前に出たりと普段やらないことをやるわけである。
私達は毎日の生活で、大きな流れの中にどっぷりと浸かってはいないだろうか。
その流れは心地よいものだろうか。
もしそうでないなら、なるべく早く流れを変えるべく何らかの行動を起こさなければならない。
なぜならトシをとるほど、だんだんそのようなエネルギーがなくなって来るからである。
明日が今日よりもう少しマシになるよう、まかなーはいつも考えている。