maruの下手の横好き写真とつぶやき
写真を撮ったり、音楽(クラシック・ロック)をよく聴き、読書は古典(主に哲学中心)がメインです。全体主義社会の動きに警戒。
 



毎年やってるラ・フォル・ジュルネ 熱狂の音楽祭に、今年もお出かけです。

GWはこれと、小湊鉄道が定番なのですが、今年はその為に開けてた日が、
天候が悪く、その分こっちに集中することになりました。

今年の音楽祭のテーマはロシア音楽。
中心はチャイコフスキーだけでなく、ドイツ中心の音楽がロシアに渡ってきて、
花開かせる事に貢献した作曲家達という事で色々聴けました。ある意味貴重です。

考えてみたら、ロシア文学で有名な、ドストエフスキーの小説は幾つか読み、
中でも「罪と罰」は、新潮版、岩波版、最近の光文社版の3つを読みました。
ちなみに理系出身です。ロシアに相性が良いのかもしれない。



初日、5月3日は、
・ストラヴィンスキーのイタリア組曲、チャイコの弦楽四重奏曲1番の2楽章、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲8番
・チャイコの交響曲5番
後は無料公演2つ

4日
・スクリャーヒン 交響曲5番「プロメテウス―火の鳥」
後は無料公演1つ

5日は、
・ラフマニノフ 24の前奏曲 第2部(13の前奏曲)
・ラフマニノフ 2台ピアノのための組曲第1番、2番
・ボロディン ノットゥルノ(弦楽四重奏曲2番 より緩徐楽章)、ショスタコ ピアノ五重奏曲ト短調 op.57
・グリンカ 「ルスランとリュドミラ」序曲、チャイコ バイオリン協奏曲
・チャイコ イタリア奇想曲、ボロディン だったん人の踊り(歌劇「イーゴリ公より」)、ラフマ ピアノ協奏曲第2番




チャイコの交響曲は言うまでもなく大好きで良かった。今回以外でもコンサートで何度か聴いています。
意識的に入れた室内楽が、特にショスタコの四重奏とピアノ五重奏曲が、初めて聴く曲なのに良かった。
ラフマの2台ピアノも、清水和音が登場したから買ったといってもいいチケットでしたが、
素晴らしい。生で聴くから余計に凄いし、緊張感がある。
24の前奏曲も、かなり集中して聴いてました。「鐘」の部分が聴ける公演ではなかったのですが、
聴いてて気に入った部分があり、まだCD持ってなかったので買いました。
解説読むと、なるほど、そこは一般に人気がある第10番ロ短調、ラフマもお気に入りだったんですね。

火の鳥は、まだ自分には馴染の薄い現代音楽ですが、冒険心と、もしかして十年後くらいには聴いてるかも、
という事もあり、行ってみました。演奏は凄いけど、まだ敷居は高いです。

今回小さな公演では、ショスタコに目が行ってました。室内楽は良いですね。とりあえずCDを買いました。

チャイコのバイオリン協奏曲も、何度かコンサートで聴いている曲。
川久保賜紀は、以前ロシアナショナル管弦楽団とのコンサートでサントリーホールで聴きました。
流石に上手いけど、Aホールはバイオリン協奏曲には厳しいかも。
オケの演奏ではテンポが速く、緊張感がある演奏。
ステージサイドの大モニター画面に映るバイオリン上の素早い指の動きに驚きです。
ソロの部分になると、じっくり聴かせる感じでじわーっと演奏していました。やはりこの曲は大好きです。




最後の公演の前に、広場でボルシチを食しました。せっかくだからロシアものという事で。
晴れたから、昼も夜も大勢の人があつまり、これぞお祭りという感じです。クラシック好きがこんだけ集まる機会はないですからね。

極め付けは、その最後の公演。実際に音楽祭の締めくくりですが、ラフマの2番と、だったん人も聴けるので買いました。
意識してなかったので後で分かりましたが、この公演は1時間でした。曲目からして絶対そなる。最後だからサービス?

このオケの演奏はすごく良かった。ウラルフィルハーモニー管弦楽団で、最初のオケだけの曲で、まとまりが凄いと感じました。
なにせ、楽譜をめくる各パートの動きが精密に揃ってた(笑)。 弦楽器の弓の動きも同じ。
あ、ピアノや合唱も含め、すべて火の鳥と同じ人達の演奏でした。

だったん人ではコーラスも加わりますが、よく第九のコンサートでは、
日本の合唱団だったりする訳で、日本人がやります。アマオケのコンサートなら地元の合唱団ですね。
ここは勿論ロシアの人達。ここでも、拍手の大きさと高さが客の満足度を表してました。
家に帰ったらCD探さないと・・・と思いました。しばらく聴いてなかった。

最後のピアノもまた凄い。ホールAだから心配してましたが、迫力ありましたよ。
(そういえば、最初にこの音楽祭に来て、ベートーヴェンの第5交響曲の迫力に感動したのを思い出しました。)
夜遅いのに、5000人以上入る、クラシック向けとは言えない大ホールは人で一杯で予想外でした。
その観客の集中度が高まるのは肌で感じました。(毎年最後は客は沢山入るのかな?)
高い値段のコンサートと同じような感じで、誰も動かず、集中して聴き耳を立ててる感じです。
演奏が終わると、凄い拍手が巻き起こり、大勢立ち上がりました。座ってる人も拍手の手の位置が顔より上げてる。
人間、自然と感動して拍手するときは、高い位置で拍手するものです。
通常はここで終わるのがこの音楽祭ですが、このあとアンコール演奏が開始。
同じピアノ協奏曲の最後の部分・・・フィナーレをもう一度という面白いパターンのアンコール演奏でした。

ピアニストもオケも入魂っていう感じの弾き方になってて、それがまた観客に伝わる。
指揮者も汗をかなりかいている。独特の手の小気味いいリズムも聴く人をひきつける。
演奏が終わった途端に立ち上がる人が続出しました。
まあ、音楽祭自体のフィナーレというのも手伝ってるかもしれないけど、演奏も素晴らしかった。
一階席でしたが、殆どの人が立ってた。ロックのコンサートかと思うほど。多分二階席も同じでしょう。
生演奏の醍醐味というか、演奏家と観客の間で生まれる高まりが何とも言えません。
こういう演奏に出くわすのはそう多くないので、幸せ感があります。
今回どの演奏も良かったと思うし、盛り上がったけど、これは群を抜いてました。

これまで有名な楽団や指揮者の演奏も経験しましたが、熱狂度では一番だったりして・・・熱狂の音楽祭にぴったり。
3000円で、こうなるとは夢にも思わずです。


ロシアの曲でも、特にチャイコフスキーは、こぶしを効かせた演歌のようで日本人向きとも言われますが、
今回は新たな発見というか、聴いていく上でヒントになった部分が多々あるので収穫が大きかったです。



GR Digital Ⅳ

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