「変異株にも効果」 新型コロナ治療の抗体医薬 ❕ 開発

　ウイルスが増殖するのを防ぐ「中和抗体」を使った治療薬。遺伝子組み換え技術などを用いて人工的に作製し、患者に投与して重症化を抑える効果がある。海外では既に実用化されており、国内では、欧米の製薬企業が開発し、中外製薬が販売する抗体医薬「抗体カクテル療法」を、厚生労働省が月内にも承認する見通し。収束が見えない中で局面を変える「特効薬」としての期待も高まる。

　中和抗体には、ウイルスが人の細胞に侵入するのを防ぐ働きがあり、軽症や中等症の患者に投与してウイルスの増殖を阻止し、重症化を防ぐ効果がある。
高性能な人工抗体の「設計図」を得ることができれば大量生産が可能になる。

　米食品医薬品局（ＦＤＡ）は複数の抗体医薬の緊急使用を許可。