電脳アニメパス

アニメ及び周辺文化に関する雑感

アニメ公式サイトに期待するもの2 ~アニメ鑑賞のガイドとして~

2005年01月23日 | アニメ
 今度はアニメ公式サイトとして、どういう内容が求められるかという部分を記します。ここでアニメ公式サイトを利用する立場としては、毎週放送される実際の作品を鑑賞しながら、その参考としてサイトを利用する状況を前提とします。
 昨今はアニメ本数が多くてアニメ誌の記事も網羅しきれないし、1クール作品も多くて月刊誌の情報じゃ間に合わないでしょう。そして、数多くの作品を見てると個々の作品の登場人物のフルネームとか背景設定の専門用語までいちいち頭に入れてもいられません。公式サイトの情報を参照しながら作品を見るというのは、すでに確立された鑑賞スタイルだと思います。

(1)キャラクター紹介

 最近はアニメ作品も多く、また1クール番組等が多い関係上、キャラクターが作品中で最初に十分紹介されてない場合や、いちいち覚えてられないことがしばしばです。そこで、作品鑑賞に当たってリアルタイムで参照するのに一番利用頻度の高いのがキャラクター設定だと思います。
 あくまで作品鑑賞の手助けだから、設定資料よろしく何枚も何枚も画像が要るわけでは無いけど、キャラを一目で見分けられる程度の画像はほしいです。原作絵とかラフ設定じゃなく、ちゃんとアニメの色彩が施された画像で。そして当然、キャラクター紹介の掲載は欠かせません。ネタばれ情報までは要りませんが、作品見る上でデフォルトで必要な情報は欠かせないところです。

 ここで問題なのは、どこまでキャラクターの数を掲載するかということです。各話のゲストキャラまで網羅してたら言うことはありませんが、現実的にそこまで行き届いたサイトの運営は困難だろうと思います。レギュラー、準レギュラーのうち主要なキャラというところが判断のしどころでしょうね。むしろ、出番が少ないけど重要なキャラほど掲載が望まれると思います。
 ここでよくあるのが、主人公とあと数人の最低限のキャラクターしか掲載してないサイトです。放映開始前後ならともかく、どれだけ重要なキーパーソンが増えても一向に反映されなければ、すぐに作品を見てる人間にとっては何の価値も無いものに成り下がってしまいます。本当に必要とされるのは、そこに掲載されていない周辺キャラだったり、敵キャラだったり、新レギュラーキャラだったりします。
 これとかぶりますが、放映開始当時のままずっと情報が変わらないサイトも困りものです。いや、変えるべき情報が無い場合は良いけど、シリーズの展開につれて周辺キャラがめまぐるしく入れ替わってる作品の場合、いつまでも初期のキャラクター設定のままじゃ全然役に立ちません。重要な新キャラが出たとき、その週にそのキャラの情報が掲載されてる必要までは無いけど、再登場のときにはちゃんと掲載されてることが望ましく思います。

(2)キャスティング紹介

 どのキャラの声はどの声優さんが当ててるかって話で、別に詳細な声優さんの紹介とかは要りません。ただ一覧ででも掲載されてれば良いのだけど……意外と掲載の無いサイトが多いものです。(やたらフラッシュとかで視覚効果を凝りまくったクソ重いサイトほどその傾向が大きいのが困りものです)
 あってもキャラクター紹介同様、最低限のキャスティングしか載ってなかったり……望まれる掲載数はキャラクター紹介とほぼ同様だけど、キャラ紹介は不要なレギュラーキャラとかナレーターとかもあるから、若干大目が望ましく思います。
 別にページとして独立して無くても、キャラクター紹介にでも併記しておいて構わないのですが、出来ればテキスト形式の一覧が好みかな。ここでキャラ名がテキストになってると、例えキャラクター紹介でのキャラ名がロゴ画像になっていてもちゃんとデータとして拾うことが出来るからです。

(2)スタッフ紹介

 全くスタッフ名を掲載してないサイトなんてさすがに無いだろうけど、どこまで掲載してるかというと、やはりサイトによりけりですね。シリーズのメインスタッフだけじゃなく、各話の主要スタッフまで網羅されてると申し分ないのだけど、そこまで配慮されてるサイトというとあまり見掛けないわけで……
 実際問題として、筆者は昨今のアニメのスタッフに興味を持って見てるわけじゃないからどうでも良いと言えば良いんだけど、自分が脚本なり演出なり作画に拘ってたら、やっぱりそれなりの情報は欲しいと思います。

(3)サブタイトル

 まぁ、多くのアニメ公式サイトには各話のストーリー紹介とか、最近では次回予告のストリーミング掲載まであるけど、あくまでアニメ本編を見ながら情報を参照するという目的で考えた場合、これらはそれほど重要視するコンテンツではありません。何らかの事情で1回見逃したとか、途中から見始めるようになったとかいうと重宝することに間違いないとは思いますが。
 それよりも、重要なのは、作品の放送日にちゃんとその回のサブタイトルが記載されていることにょ。これは何に用いるかというと、筆者の場合、ハイブリッドレコーダーで録画した番組のタイトル管理ぐらいですが、アニメの感想にもいちいちサブタイトルを併記しないと気のすまない人もいるでしょうし……
 サブタイトルぐらい放送中に出てるだろという話もありますが、意外と回によってはちゃんと出さない作品もあるし、サブタイトルの出る位置がまちまちで探しにくいとか、日本語で記載されてないとか、いろいろと問題があります。だからこそその辺の情報は公式サイトでフォローして欲しいものなのです。

(4)世界観/概要

 独特の世界観を持ってたり、シリーズの何作目かで途中から始まってて敢えて最初から説明したりしてないような作品だと、その点のフォローはやはり公式サイトにしか望めません。
 ただし、ユーザーが必ず見るコンテンツだという前提にしてはいけません。それ以外の作品の放映に沿ったコンテンツがあってこその付加価値という位置付けが妥当なので、これがメインのコンテンツになってては困るのです。
 よくあるのが、キャラクター紹介がどこにも無いなと探しまくってたら、ようやく見付かったのが作品概要を紹介したコンテンツのネストの奥底だったりする話です。繰り返し必要とされるコンテンツと、必要に応じて用いられるだけのコンテンツをごっちゃにしてはいけません。

(5)オンエア情報

 放送の不定期な深夜番組だからこそ、よりいっそう充実してもらいたい情報なのですが……現実には当日の緊急報道番組なりナイター延長なりによる影響の方が大きいから、どこまで有効かは疑問があるのは確かです。
 それでも、放送日が変更になるとか、今週は放送がないとか、2本続けるとかの前もって予定のある情報には有効だから、できるだけフォローして欲しいものです。
(ナイターも延長30分とか1時間なら対策が付くけど、試合終了までってのは嫌がらせ以外の何物でもありません)
 当然ながら、キー局だけじゃなく、オンエアされてるすべての放送局について網羅していることが望まれるのはいうまでもありません。

(6)その他

 CDやDVD、各種関連商品の発売情報とか、イベントの予定、スタッフや声優さんへのインタビュー記事とか、果ては壁紙のダウンロードサービス等、他にもいろいろとコンテンツはあるけど、あくまでアニメ本編を見るときに参考資料として用いるという目的に限れば、以上の内容が網羅されていればだいたい良いかと思います。


【まとめ】

 以上、あくまでアニメを鑑賞する参考資料としての公式ウェブサイトの在り方について書いて見ましたが、まぁ、ものの価値観といえば万人皆違うものなので、あくまでこれは筆者の価値観に基づくものでしかありません。
 それでも、こういうところに配慮の行き届いているサイトは、誰が見てもアニメ鑑賞の適切なガイドとなるでしょう。要は「見栄えよりも便利さ」ということです。どんな凝ったフラッシュをトップページに貼り付けてあっても、リピーターが関心を向けるのは最初の1、2度ぐらいでしょう。そんなもの毎回延々と見せられるよりは1秒でも早く目的のコンテンツにたどり着けた方が良いのです。とくにナローバンド環境だと切実です。フラッシュを待つどころか、そのフラッシュをダウンロードするのに延々と何分も待たされるんじゃたまったものじゃありません。

 もっとも、アニメの公式ウェブサイトというものは(とくにメーカー系のサイトは)必ずしもTV放送の視聴者だけを目的にしたものではないでしょう。最初からTV放送よりもビデオ発売に主体を置いてる作品なら、サイトの目的はビデオ購入者に対する宣伝がメインで、TV放送のフォローに必ずしも重点を置いてない場合があります。
 そういうサイトだといちいち放送に合わせてコンテンツを更新するのはビデオ購入者に対するネタバレを促進してしまうため、望ましいものではないかもしれません。しかし、TVで鑑賞する立場からすれば、どんな形であれ、TV放送に合わせたコンテンツの更新がほしいものです。
 一方、全国一律のネット放送でない作品を、キー局よりずいぶん遅れた放映で見る場合や、放映の終わった作品を後からビデオソフトで見る場合など、公式サイト(とくにTV局系のサイト)がとっくになくなってたり、トップページだけでコンテンツ内容がなくなってたりする場合も珍しくありません。
 これはアニメのサイトに限った話ではないので、日本政府がウェブサイトの収集保存を始めようとしている計画もあるみたいですが、アニメの公式サイトも貴重な資料として長期間保存されていることが望ましいと思います。もっとも、商品情報等は古い情報が残ったままでは不都合があるし、そんなにいつまでもメンテナンスを続けてられないという事情もあるでしょう。でも、メンテナンス出来ないから無くしてしまうんじゃなくて、ある時点で恒常的な内容にコンテンツをフィックスして、それを資料として残してほしいのです。
 まぁメーカーにしてもTV局にしても個々の企業のサーバーでコンテンツの永久保存というのは困難でしょうから、どこかアニメ関連のポータルサービスを行うネット会社が出来て、そこがサーバー領域を各サイトに貸し出すという形でトータル的に保存・管理を行うような形になれば良いのですが。(企業からのウェブサイトコンテンツの提供でなく、企業へのサーバー領域の貸し出しなのは、コンテンツに関わる権利関係でゴタゴタするのを防ぐためです)


【最後に】

 ここに挙げたような視点から、現在放映中のアニメの公式ウェブサイトをチェックしてみるのも一興かと思いますが……個々にチェックしていくような暇もなかなかありませんからねぇ。(いや、それこそ軽快なサイトばかりだと時間も掛からずに済むのですが)
 この記事の前半部は以前、覚え書き半分で個人HPの日記に載せてたのを手直ししたものですが、これを書くきっかけになったのが『妄想代理人』の公式サイトでした。このサイト、頭からフラッシュ使いまくりのクソ重たいサイトで、かつ広い画面を前提にしたメニューデザインで作られていて、筆者の普段のPC環境(1024×480ドット画面+PHS通信)ではどうやっても中身のコンテンツにたどりつくことは出来ませんでした。
 そんなこんなで、勢いに任せて手前勝手な注文を書き殴ってのですが、後半部をまとめる機会がなかったので、書き掛けのメモ書きだけが放ったらかしになっていたのを再構成してみました。
 まぁ、怒り狂うサイトもあれば、出会ってうれしいサイトもあります。アニメ公式サイトで記憶に残ってる中では『ちっちゃな雪使いシュガー』とか『藍より青し』(第1期)『まほろまてぃっく』(第1期)あたりは適切な情報量を備えていて、とても快適に利用させてもらったものです。

アニメ公式サイトに期待するもの1 ~こんなサイトは作らないで~

2005年01月23日 | アニメ
 昨今はアニメを見るのも公式サイトの設定を参照してキャラクターを把握しながら見るということが多いのですが、ブロードバンドも夢の夢という環境で見てると、いろいろ難儀なサイトも多いのも確かです。
 それら不満を覚える中にはウェブサイト一般に言えるものと、アニメ公式サイトとして期待するものじゃないというものが挙げられますが、まず一般的なウェブサイトとして注文したいものを記してみましょう。
 とりあえず、こういうサイトは作るなって言いたいところです。

(1)重いサイト、開くのに時間の掛かるサイトは作らないで

 重いといえば、画像データやらバナー広告やらやたら貼りまくったものがまず思い浮かびますが、素人サイトでもなけりゃ、昨今はトップページから重い画像貼り込んだサイトはあまり見掛けなくなりました。それでも開くのが遅いのは、アクセス数が多いのか、回線が貧弱なのかでアクセス反応が遅いというところが多いように思います。
 バナー広告もアダルトサイトでもなけりゃ、どこが本当のサイトの入り口かわからんぐらい貼りまくったものなどありはしませんし、あって自社サイトか関連サイトのバナーぐらいが大半だから、まず問題ではありません。

 昨今のサイトで、まず重い、なかなか開かないといえば、十中八九、フラッシュ問題です。
 何が悲しくて毎回毎回アクセスするたびに時間をかけて同じ動画を見せられなきゃならないのか知りませんが、トップページでフラッシュを見せるのが義務だとばかりに使ってるのが昨今のトレンドみたいです。
 いや、それでもちゃんとスキップが用意されてるのなら文句は言いません。問題は見たくもない動画をナローバンドで延々と見せられることです。そういうサイトに出くわすと、サイトをデザインした担当者の首を絞めてやりたくなってしまいかねません。いや、それでもフラッシュプレーヤーの機能に強制的に終了する機能でも付いてれば良いのだけど、これにそういう機能は無いのですね。右クリックでメニューを出してもそこにそんな役に立つような機能は無く、いったいどういう思想でユーザーインタフェースを作ったソフトなのかがよくわかります。ようするに企業サイトの広告がスキップされないためなんでしょうが、これを見るたびにマクロメディアの開発者を殴り殺したくなるような気分になりそうな気がします。
 悪いことは言いません。多くの人から愛されたいサイトを目指すなら、フラッシュは使わないでください。

(2)画面の広さを勝手に想定したサイトは作らないで(フレーム問題)

 フレームを使ったサイトなんていまどき珍しくもないし、フレームに対応してないブラウザなんてのは、もはや一般的な用途には存在しないと思うから、そんなもの気にする必要はありません……でも、何事も使い方の問題です。いくらブラウザがフレームに対応しているからって、使い方しだいでは環境によっては見れないサイトを作ってる状況に変わりはありません。

 まず、フレームの固定化の問題です。PCの画面は大概にして横長だから、縦方向に左右分割してるフレームが多少固定されてても不便を感じないことが多いでしょう。(これも程度の問題で、ずっと幅の広いフレームで固定されたら話は別)
 しかし、横方向に上下分割するフレームが固定された場合、残りの有効面積が極端に小さくなってしまいます。たとえばあるTV局系のサイトの場合、画面上部がかなりの大きさでその局サイト内のメニューで占められ、画面下部にはまたそれなりに大きなバナーが固定されています。おそらく、IEをデフォルト状態で使ってるユーザーしか頭に無く、ブラウザのツールバーとか、タブブラウザのタブの存在とか一切考慮に入れないで作ってるんだろうけど、一般的なのXGAの画面でブラウザを縦いっぱいに開いても肝心のサイト本体の表示幅は全体の半分も無い状態です。で、ここのサイトをVGAみたいな縦方向の表示面積の狭い環境で見てみたら、サイト本体の内容はテキスト1行読むのがようやくという悲惨な状況だったりします。こんな画面を見せられたら、そのTV局に爆弾投げ込みたくなってしまいかねません。
 むやみに上下にフレーム分割するのはやめてください。するならせめて1個だけ。そして、上下に分割したフレームは絶対に固定化しないでください。

 次は、フレームのスクロール禁止の問題です。
 画面の片方の端にフレームで区切ってメニューを作ってるサイトも珍しくないのですが、フレームの境にスクロールバーが出るのが美観を損ねるとでも思ってるのか、スクロール禁止にしてる困り者のサイトが結構多いです。
 これまた大きな画面環境では問題ないんだろうけど、狭い画面環境なんかだとメニューの途中で切れてしまうことがしばしばです。スクロールできれば下の方のメニューにもアクセスできるだけど、禁止されていればそれまでなのです。えてしてそのアクセスできない部分に欲しい情報があったりするから、こういうサイトを見たら、デザイナーを呪い殺したくなってしまいかねません。

(3)画面の広さを勝手に想定したサイトは作らないで(スクロール問題)

 スクロール禁止といえば、フレームに限らず、ページそのものの問題でもあります。昨今ではサイト側が禁止設定で作ってあってもブラウザ側で勝手にスクロール出来るようになってる場合もありますが、フラッシュ画面まではその配慮が行き渡ってないでしょう。
 そこで、長々としたデモ動画の最後にメニューを出す構成のフラッシュの場合、肝心のメニューがその見えない部分に作られてたりしたら、そこまでたどり着くまでの時間を浪費させられた上に肝心の中身が見れないって凶悪な状況になります。このサイトを見たとたん、殺し屋を雇いたくなってしまいかねません。

 スクロールといえば、最近は何か流行なのか、スクロールバーのスライダーを見えなくしてるサイトがやたら多いのも問題です。まぁ確かに、スクロールを禁じてるわけでもなく、(見えないだけで)スクロールバーが無いわけでもないから、キーボードを使ってスクロールすることは可能なんだけど、マウスでスライダー引っ張ってダイレクトにジャンプさせるということが出来なくなるから、ページの長いサイトを読むには甚だ不便な状況になります。
 スクロールバーのスライダーは単に操作に必要なだけじゃなく、ページ全体のサイズやページ内での現在位置を把握するためにも必要だと思うから、安易に見えなくしてしまっては困ります。

(4)複数ページを開けないサイトは作らないで

 最初からブラウザを複数起動して、それぞれトップページから目的のページを開いていけばどんなサイトだって複数ページを開けます。でも、ここで言いたいのは、1個のブラウザでサイトを立ち上げた後で複数ページを開けるかどうかということです。
 IE等だと右クリックのメニューに「新しいブラウザで開く」というのがあるから、これを使えば問題ないと思うのですが、これが使えるのはurlの直接で記述でリンクが貼られてる場合だけです。フラッシュのメニューだったり、リンクがjavascript等で記述されてたり、右クリック無効とかが設定されていた場合、左クリックする以外にページを開く方法がありません。この時、新規ブラウザで開くような設定になっていれば良いのですが、同じブラウザで開くような設定なら、どう足掻いたってトップページから別のブラウザで開いていく以外に複数ページを同時に開く手段はありません。また、こういうサイトはえてしてトップページに馬鹿でかいフラッシュが貼ってあったりすることが多いので、それだけでうんざりしてしまいます。こういうサイトを見たら、クラッキングを仕掛けたくなりかねません。(まぁ、何でもかんでも新規ブラウザで開かれるのも、それはそれで嫌ですが)

(5)テキストコピーできないサイトは作らないで

 いや、別にサイトの記事をコピペしてよそに無断転載しようとかいう話ではありません。
 アニメの公式サイトを見る最大の目的は、登場キャラクターや作品世界観などの固有情報の参照です。そこには、専用語句や固有名詞の文字表記というものが当然の如く含まれています。えてして難解な用語が好まれるこの世界だから、作品本編見てただけでは表記やらフルネームのわからないキャラクター名などもけっして少なくはありません。
 そこで、作品の感想書いたりする時にそれを調べるために公式サイトを参照し、1回こっきりのものなら単にコピペで済ませ、今後も使いそうなものはIMEに単語登録しとこうって話になるのですが……フラッシュで画面を作ってるページとか、固有名詞に限って見栄を張って画像データにしてるページとか、右クリック無効になってるページだとその手が使えません。テキストコピーできなければ、その表示を目で見ながらいちいちIMEで漢字を探さないといけなくなって面倒で、そんなサイトにはウイルス仕掛けたくなってしまいかねません。。
 これは作品タイトル自体もそうなんですが、固有名詞だからって見え貼って、すべてを見栄えを優先にしたサイトにしたりせず、どこかにテキスト表記を付けといてほしいものです。
 だいたい、テキストで書かれてない語句なんて検索でも引っかからないから、全然実用の役には立ちません。

(6)勝手に音を出すサイトは作らないで

 ページを開いたら勝手にWindows Media Playerのコンポーネント呼び出して、ストリーミング再生を始め出したら凶悪すぎだけど、そういうサイトも無いわけでは無いのがこの世界です。まぁ、昨今は何でもかんでもフラッシュだから、WMPのストリーミング再生ほどの重たさは無いけど、それでも迷惑なのは変わりありません。WMPならまた停止ボタンがあったと思うけど、それが無いフラッシュの方が凶悪という話もあります。
 まぁ、重たいのやらフラッシュはやめろって話は上の方でやったので、ここでは別の話です。MIDIのような軽いデータでも同じです。

 業務目的でネットを回ってる人ならいざ知らず、一般にネットのアクセスが多いのは深夜でしょう。近隣が寝静まった深夜、怪しげにネットにアクセスしてるのは良いけど、ページを開いた途端に大音響でスピーカーが鳴り出したら大迷惑極まりありません。
 音が嫌ならミュートにするなりボリュームを下げとけって話もあるけど、PCのスピーカーには他に大切な目的があります。ソフトのエラー等の警告音です。昔の国産DOSマシンの時代ならPC本体にブザーが付いてて警告のビープ音はここから出ていたから、増設ボード等でつながったスピーカーがどうであれ、警告音を聞くのに問題は無かったんですが、今は警告音もみんなWAVデータでスピーカー出力です。それなのに、ブラウザからうるさい音が連続して出力されていると警告音が掻き消されて聞こえなくなります。こういうサイトに出くわしたら、警察に被害届け出したくなりかねません。
 こういうのはセキュリティ上の問題もあるから、ユーザーの意思に反して音を出すのはマナーとしてどうかと思います。音や映像を流したい気持ちはわからないでもないけど、やるならユーザーの操作で選択できるようにしといてください。


 以上、アニメの公式サイトに限らず、ウェブサイト一般に言えることを取り上げてみました。
 他にも、どこをクリックしたら良いかわからない画面構成だとか、フラッシュを使った全面バナー広告だとか、情報をPDFデータでしか掲載してないサイトだとか、迷惑なものを挙げればキリがありませんが、アニメ公式サイトとは無関係だったりするし、最近目立ったところとしては以上のところではないでしょうか。