良い子、悪い子、こまりん子

幼児教育20余年。多くの子ども達を育て、ママ達の悩みに耳を傾けてきました。辛口アドバイスも含め、子育ママ達にエールを!

リーダーが知っておくべきこと

2008-09-07 18:35:17 | 良い子、良い親!
 先週の金曜日は、夜8時から、トライアスロンチームのスイム練習に参加しました 日中、多忙を極めるメンバー達(40歳以上の企業家が中心のチームです)練習は、スイム、ランともに夜が中心。今回は参加者が少なく、コーチ二人にメンバー二人という、習う側としてはとても贅沢な練習でした

 宮古島合宿に向けて、徐々に練習をしていたクロールですが、とにかく、全くクロールのできなかった私にとっては、「まずは息継ぎ」。
 決して大袈裟ではなく、クロールの練習を始めて、私は生まれて初めて、「息が自由にできる」ということのありがたさを実感しました だって、ランニングをしていて、苦しくなってきたとしても、やっぱり呼吸に制限があるわけではないでしょう?
 ところが クロールをしていると、上手に「息継ぎ」ができないと、本当に呼吸困難になって、「死にそうー」と思うのですもの。
 宮古島に行く直前でも、結局、息継ぎをしながらも50メーターはクリアできず。やっと息継ぎらしきことができるようになっても、まだまだ顔をあげた時には、「よーし、この瞬間に、プール中の酸素を吸い込むぞ」という気分で必死に呼吸をしていましたから

 25メーター泳いだだけでも、ハーハーゼーゼーと、完全に無酸素運動状態。ですから、手や足の動きは2の次、3の次。
 ただ、コーチに何度も言われたイメージトレーニングである「すーっと気持ちよく前に伸びていく手・・・身体全体がまっすぐに伸びて、ぐーっと進んでいくんです。イメージできるでしょう?」というのだけは理解できていたので、何とか手だけは「すーっと伸びて」いました 
 でーもー、足のほうは意識外。バラバラ・・・バシャバシャ・・・。とにかく、息継ぎをした後の安心感、そして、身体が沈まないようにという無意識の思いからか、手をかいた後、不規則にヒラヒラっとキックをする・・・という状態でした

 そんな状態で宮古島に行ったわけですが・・・あーら不思議。
トライアスロンのスイム用のウェットスーツを着ると、まるでライフジャケットのように身体が浮くんです。それに、海水の浮力もあって、宮古島では、妙に楽に息継ぎもできて、「私、泳げるジャーン」みたいな気分にさせてくれました

 しかーし
それは錯覚とまではいかなくても、間違いなくウェットスーツと塩水の浮力の力を借りて泳げていたわけですから、本当に「泳げる」ようにならなければなりません ということで、一昨日の練習では、徹底的に「キック」の練習をしすることになりました。

 ここでちょっとトライアスロンのお話しをしましょう
あまり日本では馴染みのなトライアスロンですが、今回の北京オリンピックでは、女子の井出樹里選手は、5位に入賞を果たしました ご存知でしたか?37歳というヴェテランの庭田選手も、13位と大健闘。残念ながら、男子はふるいませんでしたが・・・
 そのトライアスロン。まず最初にスイム、です。続いて自転車。最後にラン・・・ときます。
 ちなみに、それぞれの距離は、いろいろあるんですよ 例えば、オリンピックディスタンスとい距離は・・・
  スイム1.5キロ、バイク40キロ、ラン10キロ。1500メーター泳いで、その後、自転車を40キロこいで、最後に10キロ走る・・・ということですね。
 比較的、日本で有名な宮古島のトライアスロンは・・・
  スイム3キロ、バイク155キロ、ラン42,195キロ(フルマラソンの距離です)。これは、ストロングマンレースと呼ばれています。
 また、アイアンマンレースと呼ばれるものは・・・
  スイム3,8キロ、バイク180キロ、ラン42,195キロ。これを、17時間以内で完走した人には、「アイアンマン(鉄人)」の称号が与えられます
 みなさんにとって、トライアスロンの話し、中でもその距離なんて、生きていく上で何の意味もないことですが、まあ、話しの種に・・・とお話しさせていただきました

 これも余談ですが・・・もし、私が今20歳代だったら?きっと、始めた限りは無謀にも、アイアンマンレースを目指したいと思ったことでしょうが、残念ながら、年齢はその倍 
 私が目指す石垣島トライアスロンは、オリンピックディスタンスの、スイム1,5キロ、バイク40キロ、ラン10キロです

 さて、トライアスロンでは、泳いだあとに、自転車、マラソン・・・と、足を使う競技が続くため、最初の水泳では、なるべく「足に負担の少ない泳ぎ方」をすることを心がけます。
 そこで、私はコーチから「2ビートの泳ぎ」を教わることになりました。
これは、水泳でも、長距離を泳ぐ選手が用いる泳法で、手で一かきすると同時に、足も1回キックします。
 つまり、歩いているのと同じ、ですね。右足を一歩前に出すと同時に、左手が前に出ます。次に、左足を一歩前に出すと、今度は右手が出る・・・歩いていると、足が一歩出る間に、手が二回前に出たりはしませんよね
 2ビートのクロール。それは、右手が前に出たら左足が1キック。右手がかき終わって左手が前に出たら、右足が1キック・・・という泳法です。
 ですから、私が昔からイメージしている、足を「バタバタバタバタ・・・・」とバタ足をして、手をかいて進むクロールとは、全く違うもの、でした
 コーチがお手本に泳いでくださるのを見ていると、足のバタバタがないので、妙に優雅なわけです。ところが、これは足を疲れさせないための知恵であり、「進まなければいけない」のは同じですから、1かき、1キックに込める渾身の力はかなりのもの・・・

 こうして、「歩くのと同じです」などと書いてしまうと、ふんふん、確かに歩くのはそうだね・・・と簡単なんですが。
 できないんです
ほんと、不思議なほどに、できないんですよ
 自分の頭の中では、「歩く時と一緒じゃない」と思い、コーチに言われるように、手をかくたびに、「キック、キック、キック」と声をかけて足を動かそうとするのですが・・・無意識のうちに、気がついたら、勝手に足がバタバタっとキックをしていたりしてね・・・
 1かきに1キックを身体で会得するために、足を交互にバタバタするのではなく、両足でバタフライの時のように、両足同時に動かすドルフィンキックのようなキックをして、手だけはクロールをする、というような練習を何度もしました。そして、「わかったぞ!」と思うのに、さて、実際にやってみると・・・できない・・・
 
 自分でも、頭と身体がバラバラの動きをしてしまうのがおかしく、コーチと一緒に大爆笑をしました。あまりに出来なくて、「笑うしかない」「思わず笑ってしまう」のでした
 そう、自分で言うのも何ですが・・・努力家の私ですから、決して不真面目に練習をしているのではないのですよ。まさに、必死に、一生懸命、がんばっている!頭でイメージして、何度もコーチと一緒に、基礎的な動きをワンステップ、ワンステップやっているのです。
 でも、できない・・・あるんですよね、こういうことって

 その後、私は30分間、やっては妙は手足の動きをし、笑い、またやって・・・を繰り返し。やっとのことで、じつは、この日のうちに2ビートができるようになりました
 そしてね、出来てしまうと、今度は、どんどんとできるようになり、上手とはいかないまでも、何であんな変な動きしかできなかったんだろう???と思えるようになるのですねえ・・・

 みなさん。
私は、この夜、プール練習が終わって、シャワーを浴びながら泣けてきました
 私の生徒達は・・・みなさんの子ども達は・・・これを繰り返しているんだなあ、と思ったのです 受験準備の時だけではなく、小学校に入っても、中学に入っても、子ども達に「学び」がある限り、これは延々と続いているのです
 心底、私は、その子ども達の思いが理解できた・・・そう思いました。

 正直、不真面目な子なんて、誰一人としていませんよ
もちろん、小学校も高学年になっていけば、勉学に対する姿勢も個人個人で違ってきますので、その状況によっては不真面目な取り組みもあるでしょうが、その年齢に達するまでの子ども達は、みんな、ひたむきに「学び」に対して向かっている、と私はいつも実感しています
 もし、お母様にとって我が子が不真面目に見えるのならば・・・その子はよほど赤ちゃんのように幼く、未成熟で、学びに対して意欲も向上心もなく、ひたすら刹那的に楽しいことだけをやって時間を過ごそうとする子ども。
 でもね、実際に、こんなに幼い子は少ないものです
 だから、不真面目に見える子というのは、きっと、その子の最後の照れ隠しでしょう。教えてもらってもできなくて、出来ない自分が悲しくて、不真面目そうすることによって、やっと自分の心の均衡を保っているのです。
 
 私が、すべてを理解して、やる気も十分にありながら、やってもやっても2ビートが出来なかったように・・・そして、優秀ななコーチの、適切な指導を仰いでいながら、なぜかできないことがあまりに「???」で、なぜか笑いしか起こってこなかったように・・・

 それに。
まがりなりにも2ビートができるようになった私は、もう、息継ぎの心配はなくなりました クロールで泳ぐことができる、と言えるようになりました
 でもね、ほんのひと月ほど前は、私は真剣に、息継ぎの心配をし、その練習をしていたのでした。
 息継ぎのタイミングのたびに、プール中の酸素を吸おうと、死にかけのお魚ように、水面で口をパクパクし、時には水を飲んでしまい、25メーターの真ん中に立って、ゴホゴホと咳をしていたのでした

 人は、学んでいる最中は、その時、その時で、程度、レベルの違うことで悩み、必死にもがき、それでも一生懸命に「少しでも上」「少しでも先」を目指してがんばっているのです
 そのことを、なぜか、父親や母親になると、少し忘れてしまう・・・そして、けんもほろろに我が子を罵倒したりしてしまうのです・・・
 「1」の状況の我が子に、「5」を望んだり、「3」の状況の我が子に「8」を望んだりと、無謀な要求を突きつけ、平気でいるのです
 
 息継ぎで悩んでいた頃の私は、2ビート泳法など考えも及びませんでしたし、とにかく、息継ぎができるようになった時には、天にも昇る気持ちでした コーチも一緒に、「息継ぎができましたね。これで、もう、いくらでも泳げますよ」心から私と一緒に喜んでくれました。

 トライアスロンを始めることで、私はあらためて「0から始める、1から学ぶ」を体験しています。
 この挑戦が、私個人だけではなく、さまざまな立場で、大きな大きな意味のあるものであることをあらためて実感した時間でした

 今日のブログの最後に、是非、私や主人が所属するトライアスロンチームのコーチを紹介させてください
 人が成長をしていく上で、もっとも大切なことは、良いリーダーを得ることだと思います。子どもにとっての最も身近で、最強のリーダーであるべき人は「両親」ですよね
 私が、トライアスロンという未知の世界に挑戦できるのは、このすばらしいリーダーであるコーチのおかげです。
 私は、幼児教室マナーズのまどか先生として、このコーチから、多くのことえを学び、あらためて気づかせてもらっています

 松山 文人コーチ   株式会社TRY-A  代表取締役



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