良い子、悪い子、こまりん子

幼児教育20余年。多くの子ども達を育て、ママ達の悩みに耳を傾けてきました。辛口アドバイスも含め、子育ママ達にエールを!

ママの気分転換「おまじない」

2020-06-14 13:22:11 | すてきパパママにご提案
 コロナと共存する暮らし・・・ 手洗い、うがい、消毒、マスク、etc.etc. すべてに慣れてはきたものの、いつまで続くともわからないこの難儀に、時々、ふーっとため息をつきたくなってしまいますね でも、そのたびに、「ああ、いまこの時も、コロナと闘っている患者さん達がいる 昼夜を問わず、奮闘してくださっている医療関係者の方々がいらっしゃる」と思うと、ため息も愚痴も封印しなくてはいけないと思い直します。
 緊急事態宣言が出ている間は、国民全体が妙な興奮の中にあって、同じ方向に向かって黙々と進んでいるような気がしていたのですが、その宣言が解除され、様々な自粛生活が緩んでくると、今も患難の中にある医療関係者の方々のご苦労に思いを馳せ、感謝し、祈る姿勢が弱まっている・・・そんな気がしてなりません ワクチンもなく、治療薬もない、という状況に何らかわりがないのに、です

 ・・・と、そういう思いは、ちょっと横において。
この大変な時期に、幼児期の子育てをされている方々の数々のご苦労を思うと、心底応援したくなります 大人だけの暮らしでも、ひと手間、ふた手間も増えた難儀な暮らしです。そこに、なかなか説明をしても理解してもらえない小さな子どもがいて、その子、その子達を相手に、スムーズにこの暮らしに順応してもらう・・・きっと、時には「もー、イャダ、イャダ」と叫びたくなるでしょうね。
 どうぞ、そんな時のために「ちっちゃな幸せ」「ちっちゃな喜び」をご自分のために見つけておいてください

 私は今、62歳。
2人の子ども達は、すでに独立した社会人。まがりなりにも世間のお役に立てるように育ちました 私自身には、誇りの持てる仕事があり、自分のために使える時間がたくさんあります
 そんな私にも、子育てに孤軍奮闘し、髪をかきむしりたくなるような、叫びたくなるような、今の暮らしからは信じがたい大変な数年間があったのです。当時の私の夢は、駅前の喫茶店で(カフェ、と呼べるようなオシャレなお店ではありませんでした)一人でコーヒーを飲むことと、一人でゆったりとリビングでJ-WAVE を聴くこと、でした。けれど・・・実際の暮らしでは、朝からずっと教育テレビ(現在のEテレ)が流れ、リビングは息子と娘のオモチャで占拠されていたものです
 でもね、私の年齢になって、しみじみと思うのですよ あの大変だ大変だと歯を食いしばっていた時代は、思えば「わずかの期間」だった、ということを。そう、長くても7,8年間ではないでしょうか。
 そして、ママ、ママと心底、私を必要としてくれていた子ども達も、幼児期が過ぎれば、いろいろと手のかかることはあっても、毎日、どんどん「母親から自立する日、時期」に向かって成長していたのです・・・
 我が子を心底愛し、大切に思いながらも、時には「何とかしてー」「この手のかかる子を、わずかの時間でも良いから誰か預かってー」 そんなことを時々思っていた、子育て渦中には、子ども達の手が離れる日を楽しみにしていたものの、実際にそんな「母が自由になる日」がやってきて、子ども達の声が聞こえなくなり、初めて「あの日は、あの時間は、本当に尊い子育ての時間だったのだなあ・・・」と気づきます。

 with coronaの時代。 そして、これからやってくる梅雨の時期は、一層子育てにご苦労されることでしょう。でもね、母として子どもと過ごした時間、母として子どもに与えてきたすべては、必ず子ども達の血となり肉となります そして、成長した我が子が、言葉としての感謝にはならなくても、子どもの「心」に母の愛情は確かに根付くのです
 ああ、大変だ~と思う時のために、どうぞご自分への「おまじない」を作ってくださいね 「自分一人で飲むための高級な紅茶やコーヒー」「自分のためだけに使う、ちょっと贅沢な入浴剤」 ふふふ、何が良いでしょうね。今、ここに書いたのは、私が当時、求めていたものです 今は、こんなものは普通で、ちっとも特別でも贅沢でもないですよ、と笑われてしまうでしょうか
 昔の私は、そんな「おまじない」の効果には気づかず、ひたすら我慢することを強いて、疲労困憊していました こういう時間の遣い方、気分転換の仕方は思いつきませんでした
 「おなじないグッズ」で気分転換の時間を過ごせば、また子育てにがんばれる 仕事を持つママも同じです 子どもとの時間の意味は、長い短いで決まるものではありません。大事なことは「密度」なのですね。
 私は、私立小学校受験のための準備教室「幼児教室マナーズ」を開講していますが、働くママ達の子育てについては、小学校受験をする、しないに関係なく、「働くママ達・ワーキングマザーの小学校受験」や、教室のHP内の「働くママのみなさんへ」を役立てていただけるのではないか、と思います
 子育てに奔走するママ達、今日も明日も、がんばれー

考える習慣

2020-01-10 09:11:14 | すてきパパママにご提案
2020年がスタートしました いよいよオリンピック・パラリンピックイヤーです。
前回の東京オリンピックは、私が小学校1年生でした。赤のブレザー、白のスカートを買ってもらい、母の三面鏡の前をくるくると歩いて、一人で「入場行進ごっこ」をしたことをよくよく覚えています
 体操女子の選手に「チャスラフスカ」という選手がいました。しなやかで美しく、平均台の上で歩く姿に魅せられました 「チェコスロバキア」の選手でした。
 現在は、チェコとスロバキアという二つの国家になっていますが、当時の私は、何度も何度も「チャスラフスカ」「チェコスロバキア」を覚えるべくブツブツと唱え、いつかは行ってみたい!と思ったものです。
 きっと、今回の東京開催のオリンピックでも、幼い子ども達が「いろいろなことを感じ、想像し、考える」ことと思います。そんなことを考えただけでも、私はワクワクしてしまうのです・・・

 今朝、早い時間にコンビニに行きました。その途中で、路上でハトが死んでいました・・・かわいそうに、何があったのかはわかりませんが。どなたが片付けるのかな?とか、どこか行政に連絡をしたほうが良いのかな?などと考えながら通りすぎました。
 ものの5分ほど後、帰る時には何と!遠目にもハトのところにカラスがいることが見えました いやーな予感がしました。近づいていくと、カラスは私が側を通っても気に留める様子もなく、ハトをつついていました・・・ふっと上を見ると、ビルの窓枠にはもう一羽のカラスが止まっていて・・・祈りの言葉を頭の中で唱えながら歩きました。
 気になって振り返ると、ハトの側にはもう一羽のカラスが降りていて、二羽のカラスが見え・・・私は、「生き物が生きていくっていうのは、本当に大変なことなんだなあ・・・」と強く強く思ったのでした。

 帰宅して、あらためて思ったのですが。
今朝のあの状況。私と同じように、もし幼い子どもの手を引いたママ達が通ったら、我が子にどんな言葉をかけるのだろうか?
 真っ白な子ども達。経験値の低い子ども達は、親やまわりのおとな達の言葉から大きな影響を受けます そして、かなり長い間、それが子ども達の価値判断材料になったり、その者(物)に対する思い、になったりするものです。残念ながら、親のほうはそれほど意識せずに、無意識に話したようなことであっても、子どもにとってインパクトがあれば覚えているものなのですね

 「まあ、あのカラスったら、いやーねー。だから、ママはカラスって嫌いなのよ ほんと、真っ黒で不気味じゃない?子どもの頃から好きじゃなかったのよね。」
 「カラスさんもお腹がすいているのよね。人も鳥も動物も、食べなければ生きてはいけないものだから。ハトさん、どうしたのかしらね。かわいそうにね
 どちらの言葉かけが良くて、どちらが悪い、ということを言いたいわけではありません。ただ、この2つのタイプの言葉を聞く側の子ども達は、明らかにそれ以降、カラスに対するイメージは違ってくるでしょう。
 そして、この言葉から子ども達自身が、続けて思考を発展させていけるか、それで終わってしまうか、という面では違ってはくるでしょうね。

 「考えること」「考えを発展させていくこと」は、幼い頃から習慣にすべきこと、だとしみじみ思います
 これほど情報の多い時代で生きる子ども達だからこそ、自分で物事を考えることなく、付和雷同的に行動した結果、思わぬ展開に巻き込まれてしまったり、自分の意思とは全然違う方向に行ってしまった・・・などというようなことも起こってくるのではないか、と思うのです。そして、そんなことになってしまった場合には、「どうしてこんなことになったのか?」の説明さえ、自分で理解できない

 2020年、今年もまた、たくさんの大小様々なことが身の回りで起こるにちがいありません。私もそのたびに、脳ミソに鞭打って、一生懸命に考えていきたいと思います

令和を生きる子ども達へ

2019-05-01 15:23:37 | すてきパパママにご提案
令和の時代を生きる、子ども達へのメッセージ 

 平成の時代が終わり、令和の時代が始まりました
4歳、5歳、6歳というあなた達は、まだちょっと小さいので、あまりこの意味はわからないかもしれませんね。
 ただ、今年お正月を迎えた時に、パパやママに教えてもらった言葉「明けましておめでとうございます!」と言って、新しい一年が始まった…という時よりも、ずっとずっともっともっと新しいことが始まったのですよ。こう言えば、少しだけはわかってくれるかな

 今日は、新しい「令和(れいわ)」の一日目。せっかく、新しい時代が始まったのだから、あなた達も令和の時代に生きる「新しいあなた」に変身しましょうよ
 平成の間、ちょっと「困ったちゃん」だったところは、新しい令和にかわるこの時にポイっと捨てて、変身した「本当のおりこうちゃん」「本当の良い子」に変身してください!

 もし、あなたが…
 いつもぐずぐずお支度をしたり、ぐずぐずご飯を食べたりする、時間を大事にしない子だったら、明日からは気持ちよくさっさとお支度をし、食べ物に感謝しながら美味しくご飯を食べる良い子になって下さい
 一日は24時間、です。これは、地球の上のすべての国の人達、みんなに与えられた同じ長さの時間です。ぐずぐずする…ということは、その大切な時間を大切にしていない、ということ、なんですよ。
 だから、どうぞこれからは「時間を大切にする賢い人」になって下さい。

 もし、あなたが…
 自分の気に入ったこと、好きなことは喜んでするけれど、自分の気に入らないこと、好きじゃないこと、苦手なことは「したくない!」「しない!」という子だったら、明日からは、どんなことにも一生懸命にがんばる良い子になって下さい
 大きくなる、ということは、あなたの「好き、嫌い」「出来る、出来ない」「得意、得意じゃない」ということで「すること」を決められなくなる、ということなのです。あなたのお父さんやお母さんは、「今日はお仕事をしたくないから、休むよ!」と言ったり、「これは苦手なことだから、こういうことはしたくない!」などと言っているのを聞いたことがありますか?本当は、お父さん、お母さんだって、したくないこと、得意じゃないこともあるはずです。でも、そういう理由で、「する、しない」を決めてはいません。
 だから、どうぞこれからは「どんなことにも一生懸命に取り組む真面目な人」になって下さい。
 一生懸命にがんばることは、本当に素晴らしいことです。もし、がんばったけれど上手くいかなかったとしても、それは悪いことではありません。また、次にがんばるチャンスができたのだから。

 もし、あなたが…
 すぐに腹を立てたり、癇癪をおこしたり、泣いたり、自分にとって不都合なことがあったらプッとふくれっ面になる我儘な子だったら、明日からは、どんなことも「これは、私が素敵になるためのお勉強」と思う良い子になって下さい
 我儘な子は、我儘な大人になります。我儘な子も、我儘な大人も、まわりの人に嫌われて、悲しい思いをすることになります。人から好かれないということは、そこに「あなたがいても、いなくても誰も気にしない、あなたはいてもいなくてもどうでもよい人」ということです。そんなに悲しいことはありません。
 だから、どうぞこれからは、「誰からも愛される、穏やかな人」になって下さい。

 もし、あなたが…
 お父さんやお母さんにえらそうな口をきいたり、叩いたりするようないけない子だったら、明日からは、お父さんお母さんを大切にする良い子になって下さい
 あなたは、まだ小さな子どもです。知らないこと、出来ないこと、わからないこともたくさんあるのではありませんか?お父さんやお母さん、まわりの大人の人達は、本当にたくさんのことをあなたのために、子ども達のためにしてくださっています。そういうことを、あなたは知らないのです。
 いつか、あなたも大人になります。そして、お父さん、お母さんにもなるでしょう。今、あなたがお父さんやお母さんを大切にしないダメな子どもだとしたら、間違いなく、あなたが大人になった時、あなたも自分の子どもに愛してもらえない寂しい親になりますよ
 お父さんやお母さんほど大切な人はいません。どうぞこれからはお父さん、お母さんを大事にする、「優しい人」になって下さい。

 もし、あなたが…
 お行儀が悪かったり、汚い言葉を使う困った子だったら、明日から正しく美しい日本語を話す、お行儀の良い子になってください
 お家から一歩外に出たら、たくさんの人があなたを見ています。あなたは、いつも「この子はどんな子なのかな?」と見られているのです。お行儀の良いあなたは、とても素敵です。
 そして、あなたの話す言葉は、あなたの心、なのですよ。日本人として、正しく美しい日本語を話す人になれるように、毎日、言葉を大切にしましょう。言葉を大切にすることは、あなたの心を磨くことです。ピカピカに磨かれた心は、あなたをもっともっと素敵に、格好よくしてくれます

 もっともっと、賢い子になりたいあなた達にお話をしたいことがありますが、それはまた別の機会にしましょう。
 もう60歳を過ぎた私でも、毎日、毎日、もっともっと良い人、もっともっと賢い人、もっともっと素敵な人になろうと思い、がんばっています
 あなた達のお父さんもお母さんも、きっと同じです。
 決して疲れることのない子どものあなた達は、私よりもずっとずっとたくさんがんばれます ダメダメな大人の真似をして、「疲れた~」なんて言ってはいけません。

 今は幼いあなた達も、毎日毎日、どんどんいろいろなことを感じ、考え、学び、大きくなっていきます。なんて素敵なことでしょう。この新しい令和の時代は、大きく成長していく「あなた達が担う時代」なのですもの

「おでかけセット」のすすめ

2014-10-13 15:52:20 | すてきパパママにご提案
 おでかけセット・・・何ですか?と聞かれそうですね。
子ども達も独立し、特に食事の面で気楽になった私は、よく一人でも外食をします 特に、朝ごはんやブランチを外で食べ、時間に余裕のある時には、20分ほど食事の後に本を読んだり、携帯で済ませられる雑用をします。
 こんなことを書いたら、「子育て渦中の私達に、何て酷いことを言うのだろう」と叱られるかもしれません。でもね、私だって、2人の我が子を育てていたのですよ まさに、髪振り乱して、怒鳴ったり、腹を立てたり・・・ でも、日々、子ども達は成長し、親の手から巣立っていく日に向かっているのです。そして、子育て渦中のみなさんにも、今の私のような時間が必ずやってきます
 
 さて、話を元に戻しましょう
 そうです、私が外食をしている時、とても気になるのが同じように食事をしている親に連れられて来ている「1、2歳から4,5歳くらいの子ども達の様子」です
 最初のうちは、小さな子は子ども用の椅子に座り、持参のエプロンをつけて・・・幼稚園児くらいになると、大人の椅子でちょっと自慢そうに・・・それなりに食事をしているのですが、問題はその食事が終わった後、なんですよねえ

 最近、一番多く見かけるのが「親のスマホでアニメ(その類)を見る」子達です。
親はその横でぺちゃくちゃとおしゃべり。子どもが食べている時には、「こぼさないで!」と注意をしたり、「食べなさい!」と叱ったりと、子連れなりの忙しさはあるようですが、いざ食べ終わり、我が子がアニメの虜になると・・・
 ママはもう完全に「自分モード」全開です。だって、少なくとも30分程度は子どもは小さな画面に釘付けですからね・・・テレビ番組ではなく、アプリのアニメサイトならば、1時間以上もママはおしゃべりができます。ラッキ~ってところでしょうか。

 でも、これでは子どもは賢くはなれませんよ
「賢い子どもを育てたい」という親達が多い今の時代、自分達でそのチャンスの芽を摘み取ってしまっては、何にもなりません

 10年くらい前までは、私は「子どもが小さく、まわりにご迷惑をかけそうな時期には、ファミリーレストラン以外での食事は諦めなさい」と話していました。でも、今はそんなことを言うと、絶対に「時代遅れ」だと反対に叱られてしまいそうです。
 であるならば、せめて、子どもが食べ終わり、待つ時間を利用して、騒いでまわりにも迷惑をかけず、子どもの想像力を育て、自分で工夫をして楽しく遊べるチャンスとするべきでしょう

  1歳~3歳くらいまでの子どもの場合には・・・
「お気に入りのミニカーや電車」「小さなお人形、ぬいぐるみ」等を持たせましょう。そして、「A4くらいの紙を数枚、色鉛筆」をママ用に持っていきます。
 紙には、ミニカーを走らせる道路や駐車場、電車が走る線路や駅を描いてあげます
この時に「書くのは1回だけね」と言うのも忘れずに。(実際には、数枚、紙の用意はありますので、もう1回くらいは描いてあげても良いでしょうね)
 お人形やぬいぐるみの場合には、お家やお部屋(間取り図)を描いてあげれば、そこで遊ぶことができるでしょう?

 3歳~5歳くらいまでの子どもの場合には・・・
「折り紙」「小さなお絵描き帳」「水性のクレヨンか短めの色鉛筆」を持たせます。こちらは、自分でお絵描き、折り紙が出来ますよね。(水性のクレヨン、と指定したのは、油性クレヨンでは、お店のテーブルや壁を汚し、お迷惑になる可能性があるからです) もちろん「今日はママに教えて!とかママ描いて!はダメよ。一人で静かにね!」と声をかけましょう

 そして、1歳~3歳までの一式も、3歳~5歳までの一式も、すべて「お出かけセット」として、決まったリュックやバッグに入れておきます 
 子ども達にも、出かける時には、必ず『これ』を持って行く、と認識させ、大人を待つ時には「静かに、まわりに迷惑をかけないで待つ」ことを教えるのです。

 この習慣をつければ、電車の中やレストランの中で、キーキーとおサルちゃんチックに泣いたり、寝転んでゴリラちゃんチックに騒ぎ、まわりから顰蹙をかう、恥ずかしい親子になってしまうこともグンとすくなくなるでしょう
 そういう動物園親子の横で、「お出かけセット」からお利口グッズを取り出し、静かに待てる子ども そんな我が子に笑顔でうなずくママ 
 いかがですか?こんな優越感を味わうのは、決して悪くはありません。だって、子どもを賢く、道徳心のある子どもに育てようとする工夫をした、賢い親、なんですものね



海水浴での風景

2014-08-21 07:18:59 | すてきパパママにご提案
 お盆の休みに海水浴に行ってきました とは言え、私はビーチパラソルの下のデッキに座り、本を読んでいただけで、水着には着替えはしたものの、結局、今年も泳ぎませんでした
 毎年、夏の終わりにある3キロの遠泳大会に出場する夫の練習のため、本番の前の週に海水浴に行くのがここ数年の恒例行事になっていて、私は毎年、夫が泳いでいる間、浜辺でじっくりと「親子観察」をするのがとても気に入っているのですよねえ・・・

 いやいや、今年も楽しませていただきました
まず、最初に私の目に留まったのが「オロナミンちゃん」。3歳から4歳という年齢の女の子でね、真っ黒なビキニ姿の、今時ママと一緒でした。私が初めてその子に気づいた時、彼女は腰に手を当てて、オロナミンCを飲んでいて・・・何だかその姿が愛らしく・・・  そのあとは、彼女を秘かに「オロナミンちゃん」と命名し、ずっと彼女を観察しました。

 オロナミンちゃんは果敢に波打ち際に行き、キャーキャー言いながら遊んでいます 彼女とママの「真っ黒加減」から見て、たぶん、頻繁に海に遊びに来ているのでしょう。ただ、彼女の遊んでいる姿からは、決して「海に慣れているから楽しそう」という感覚ではなく、遊ぶことが楽しくて仕方がない、遊び上手な子ども、というふうに見えました
 ママが砂浜に上がってしまってからも、オロナミンちゃんはイチゴみたいな小さなバケツを持ち、砂を入れてきたり、海水を入れてきたり、何度のママのところと波打ち際とを行ったり来たり・・・次々と遊ぶ内容を替えてはキャッキャとはしゃいでいます。寝そべるママの足に砂団子を積み上げたり、海水をママの足にかけては乾いた砂を振りかけたり・・・すこぶる楽しそうなのです

 その一方で・・・
次に目に留まったのが、3兄弟とパパ、ママの5人組。全員が長袖の黒いUVケアのシャツ姿。日焼け対策は万全です 今の陽射しは強いですからね。子ども達の日焼けは侮れません。親の無知が、幼い子ども達の「日焼けと言うヤケド」を引き起こすのですから
 3兄弟は、7歳、5歳、3歳、というところでしょうか。3兄弟は、まずはお昼ごはんを食べ始めました。その日は大層風の強い日でねえ。ビーチパラソルは、砂浜に埋めるだけでは飛ばされそうで、海の家のオジサン達は、深く掘ってパラソルを立てるだけではなく、別に飛び防止になる裏ワザを一緒に埋めてくれていました

 黒シャツ家族は、ご自分達のビーチパラソル持参。でも、裏ワザはないので、結局はパパがずっと手で支えることになりました。3兄弟は行儀よく並んで座り(ド・ミ・ソ、という感じ)、ママが一人ずつに配ったおにぎりを手に持ち、ママの「さあ、どうぞ」の合図で食べ始めました
 食べ終わると、ママがウエットティシュ―を一人ずつに配り、手と口元を拭き終ると、ママが差し出すゴミ袋に捨てます。大荷物でちょっとびっくりしましたが、ママのバッグはドラえもんのポケットのように、いろんなものが出てくるようでした
 ド・ミ・ソ君は、両腕に浮き輪を付け、ママに促されていざいざ海へ

 でも・・・波がやってくると大慌てで逃げ、茫然と波打ち際に立って、なかなか海には入っていきません それを6,7回繰り返したでしょうか・・・すると、ママはパラソルを支えるパパのところに戻ってきて、小さなバケツとスコップを持ち、再びド・ミ・ソ君のところに戻りました。
 どうも、海に入るのは諦めたようです (風は強かったのですが、幸い、その日の波は決して高くはありませんでした)ママとド・ミ・ソは、波打ち際からかなり離れたところで砂山を作り始めました。
 
 小一時間ほどして、再び私がオロナミンちゃんを見た時には、何と彼女は午前中とは違う水着を着て、またまた遊んでいました どうも、海の家でママとお食事をした後、お色直しをしたようでした。
 ド・ミ・ソ君とママは、お昼ごはんの時と同じように並んで座り、ウエットティシュ―で手を拭いていました。そして、ママが順番に配った小袋のお菓子を食べようとしていました。

 上手く言えませんが・・・私は、何とも切なくなってしまったのです・・・
きっと、本当はド・ミ・ソ君達も、十分に海水浴を楽しんでいたのだと思います。とても嬉しそうな笑顔でしたから。遊ぶ様子は違っても、ちょうど同じくらいの年に見えるオロナミンちゃんとド君は、楽しい時間を過ごしていた・・・
 でもね、やっぱり私はどちらが「良い」とか「悪い」ということではなく、「海での時間を満喫する」という意味では、ド・ミ・ソ君のママには「言いたい」と思うことがたくさんありました。
 
 ド・ミ・ソ君のママは、たぶん「マッチは危ないから、絶対に触ってはいけませんよ」と怖い顔で教えいるのだろうなあ、と思いました。マッチは、確かに発火のために使う道具です。でも、発火のためにこすり合わせなければ、そのままでは決して危険ではないものです。マッチそのものを禁止しなければ、息子達はマッチ棒を並べ、自由自在に形を作り、遊ぶ楽しみも味わえるだろうに・・・と思いました。
いやいや、私の勝手な思い込みからの単なる想像ですから、ド・ミ・ソ君は遊び道具が身近にない出先などで、上手にマッチ棒で電車を作り、遊んでいるかもしれません

 家庭それぞれの教育方針があります。また、その家庭そのものにもともと課せられた、代々受け継がれ守るべき格やレベルというものもあるでしょう。
でも、それらを十分に守りながら、それでも尚!子ども達の「人間的な幅を広げる」とでもいうのでしょうか、そんな豊かな育て方を求めれば、子ども達はもっともっと賢くなり、もっともっと楽しい毎日が送れるのではないか、と強く感じた出来事でした。

 電車に乗ると、ド・ミ・ソ君達はとてもお利口で、公共でのマナーをしっかりと守る良い子に違いありません もしかしたら、オロナミンちゃんは電車の中でも大はしゃぎで、靴のままで座席に座り、窓のほうを向いて座るのかもしれません

 すべての意味で「賢い子ども」に育てることは至難の業ですね でも、まわりのいろいろな家庭を見ながら、時にはご自分達の家庭教育や教育方針を見直し、その都度、TPOを鑑みつつ、マイナーチェンジすることも大事なのではないかな?と思いました