モラルハラスメント・ブログ

モラルハラスメントな夫と壮絶なバトルの末離婚した二児の母のブログ☆モラハラブログリンク集もあります☆

脱出、その後14~私がうつ病?~

2006年04月13日 12時20分43秒 | 脱出後





夫からメールが返ってきた。

>「話ってなんの話ですか。」

「私達のこれからについてです。」

>「どうせ離婚とか言うんやろ。」

「うん、私はあなたとはやっぱりムリです。」

>「子供の気持ちはどう考えるのか。」

「子供には申し訳ない気持ちでいっぱいですが、
私とあなたが信頼関係を築けない以上、仕方ありません。」


しばらくインターバルを置いて、夫から返信があった。


>「とりあえず今すぐにはそんな話に応じられないので、
少し時間が欲しい。
次の土曜に子供達迎えに行くけれど、その件は話さないでくれ。」

「・・・わかりました。考えておいて下さい。」


前回会ったときが会ったときだったので、
お互い喧嘩の後の気まずさとぎこちなさを引きずりながら、
そんなやり取りをした。

当時、土日は子供達の求めに応じて、
夫宅に寝泊りすることを許していたので、
嫌がおうでも土曜には夫と会わなければならない。
このように定期的に会いながら、離婚をしていくというのは
なかなかしんどいだろうなとは思ったが、
子供達との間柄は変わらないまま、夫婦の関係だけ終焉するという
欧米型のいわば理想的な離婚ができればいいなと、
離婚によって、子供が、
父親だったり母親だったりのどちらかを失わざるをえないというような
悲劇は避けたいとも思っていたから、
私はこのペースで夫と会いながら離婚話を進めるつもりでいた。

土曜の朝になった。チャイムが鳴った。
泊まりの服とおもちゃをさげて、歓声をあげて、
子供達が夫の車めがけて走っていった。
車で待つように子供達に言って、
夫が私のもとに走ってきた。

「あのな、俺、わかったことがあるねん。」

「うん、どうしたん。」

「お前な、うつ病やと思うわ。
だからなんでもかんでも、悪い方向にしか考えられへんねん。
うつ病のときに、人生の重大な判断しない方がいいからな、
今度、俺が連れて行ったるから、一緒に病院行こう。
離婚離婚言うて、病気が原因やったらな、
取り返しつかないことになるやろ。」

「え、なになに、私、大丈夫だよ、病気なんかじゃないよ。」

「ま、子供達待ってるからよ、また電話するから、
病院探して、連れて行くから。」

「いや、そんなん、変だよ、私おかしくなんかないよ。」

「お前、去年の12月に、私を病院に連れて行ってって泣いたやろ。
あの時、なんで連れて行ってやらなかったか、俺後悔してるねん。
だから、まず、心の治療からやって、少しずつ考えていこう。
それからでも遅くないから。」

なんだか、何を言っても病気病気と言う夫に、
心底腹が立ってきた。
私は病気なんかじゃない。
そんな理由で、離婚を回避できると思っているのだろうか。

「あの時は、あなたに傷つけられて、心身共にぼろぼろになってたんやん。
それでも、取り合ってくれなかったやん。」

「だから、今、ちゃんと治そうって言ってるんやって。
俺、連れの吉田に話したら、きっとそうやって言われたんや。
お前がうつ病やって言われたんや。
色々調べたら、すべてつじつまが合うねん。
賢いお前が、なんで離婚離婚言うんか考えたら、
病気で、なんでも破滅的に考えるようになってるとしか、思われへん。
今まで放って置いて、
俺のことばっかりおしつけて、ほんま悪かった。
なっ、今晩ゆっくり話すから、電話するから。」

「・・・・・。私は病気なんかじゃないって、言ってるやんか・・・。」

息子が、玄関から入ってきた。

「パパ~早く行こうよ~、おじいちゃんとおばあちゃん、待ってるよ~」

夫はまた、ぽちっとエクボを作って、微笑んだ。

「お前、ゆっくりしとけよ。ムリしたらあかんで。
何もせんでいいから、寝とけよ。」



夫はあくまでも、私を病気にしたいようだった。
皆を玄関口で見送って、部屋に戻って、
呆然とした。
幼い頃から母親に虐げられ、自己否定感の強い自分は、
「あんたがおかしい。」とずっと言われて育ったから、
つい、どんな些細なことにも罪悪感を抱いたり、
自分が悪いんじゃないかと思いがちだった。
自分の考えを持ったり、主張したりすることに、特に罪悪感を持った。
だから、結婚生活においても、「おまえがおかしい。」と夫に言われると、
そういう部分もあるのかも知れない、と柔らかく受け止めては、
相手に変わってもらおうと思うなら、まず自分からと、
あらゆる夫のムリな要望に、対応してきてしまった部分があった。
そもそも自分を消すことで、自分を削って相手に譲ることで、
私は人並みに相手と付き合っていけるのだと、
そんな偏った概念を持っている自分だった。
当時はまだ、そのように自分を客観視できていなかったので、
当然に私は、素直に、「私が精神的におかしいのかも知れない」と思った。
そんなこと思う必要などなく、
おかしいのは明らかに相手方なのだけれど、
それは、方向性を変えた攻撃に他ならないのだけれど、
私はまた、「私はおかしいのか」ということについて、
土日の間考え込むことになった。

そもそも、その半年前の12月、
心の相談室に電話することになった経緯を振り返って考えた。
私は、流産のあと夫に、
「1メートル以内に近寄るな」宣言をされた。
事実、そばに寄らないように生活したし、
狭い廊下はすれ違うことができないので、Uターンをした。
ふとんの中では、完全に離れた位置を確保し、
夫が寝静まるのを待って毎日泣いた。
1ヶ月、話すことも寄り添うことも禁じられた後に、
この状況は快適かと尋ねたところ、
夫は満面の笑みで、
「おう、快適や、ありがとう!」と微笑んだ。
その時私の心が音を立てて崩壊した。
以来しばらく、家事もできない日々が続いた。
一日中ソファに横になって泣いていたし、
パソコンの前に、本当に一日中座り込んでいた。
このままではいけないと思い、夫に病院連れて行ってと嘆願したが、
「俺のせいにするな!」
「おふくろに、そういう精神状態とのつきあいかた教えてもらえ!」
「おふくろみたいに宗教入れ!」
「一人で病院行け!」
と言われた。
その当時は、自分でも精神的におかしいと思ったし、
他人からもおかしいと言われた。
けれど、脱出以降、幸せの白いふとんを手に入れてからは、
自分が精神的におかしいと思う瞬間はなく、
むしろ夫の精神状態のほうが乱高下を繰り返していて、
私にはおかしく見えていた。

きっと、自分はおかしくなんかない。
ちゃんと物事を冷静に判断できているし、
見えていると思う。
母子家庭のサバイバルな毎日の中で、
おかしくなっている暇もないほどだ。
と、そう思った。
おかしいのは、自分の思い通りに私が動かなければ、
「生活費切り上げる」
「子供取り上げる」
「病院連れて行く」
と、こちらをさまざまな方法で揺さぶってくる、夫の方だ。
そう思った。


夜、夫から電話があった。

「どうや、ゆっくりしてたか、ムリしたらあかんぞ。」

猫撫で声に、イライラっとしたが、
そのような怒りやネガティブな心の動きは、絶対に相手に伝えないよう、
訓練を重ねてきた自分だった。

「うん、ゆっくりしてたというか、色々考えてたよ。」

「来週、病院行こうな。」

「いいねん、私病気じゃないから。
もし行くなら、自分ひとりでいくよ。
あなたに仕事休んでもらって行くことじゃないし。」

「いや、お前俺の奥さんなんやで。奥さんが病気になったら、
病院に連れて行くのは俺の仕事や。
俺が動かなかったら、誰が動くねん。」

かつて、自分が少し熱が出れば大騒ぎをして病院に車で連れて行けと言い、
そのくせ私が熱を出せば鍛え方が足りないとか、日ごろの行いが悪いとか、
おふくろに言えとか、俺にうつすなよなどと、
病気だろうがなんだろうが家事は滞りなくこなせと、
私が飲まず食わずで病床に居ても、俺のメシはどうなると言っていた男が、
奥さんが病気なら夫の俺が動くのは当たり前とのたまっている。
どうしても一緒に行きたいと、強調している。
そんなの、何か他にハラがあってのことに決まっている。

「いいよ、じゃ、病気かどうかちゃんと病院で見てもらってくるよ。
別に、あなたと一緒に行かなくてもいいよ。」

「お前は、うつなんやからな。ムリしたらあかんぞ。
頑張らなくても、いいんやからな。ほな、また明日な。」

翌日子供達をつれてきた夫は、まだ私=うつ病説をこんこんと説いていた。
子供達は何にも知らずに、いつものように、
紙袋一杯におやつを貰ってきたようで、
それを持って嬉しそうに走り回っていた。
ちゃんと取り合うとまた前みたいになると思ったから、
うんうんと神妙な面持ちで夫の話を聞いて、やりすごして、
その場を切り抜けた。
とりあえず、私がうつじゃないことを証明しなきゃ、
夫はとりあってくれないし、
何より自分が気になるし、病院に行こう、と決めた。

翌日、私は電話帳で、近所の精神科の電話番号を調べていた。
精神科に行くなど、生まれて初めてのことだから、
正直抵抗があったが、
これを乗り越えなければ次のステップに行けないと思い、
どんな専門のところがいいのかなどと考えながら、
タウンページを探していた。

ちょうどその時、電話が鳴った。
川崎社長からだった。

「彼から電話あってね、離婚離婚言われて困ってますって言って。
弱ってるらしいわ。なんでそんなん言うのよぉ~、
せっかくボク間に入ってるのにさ、
ね、もうちょっとゆっくり穏やかに話し合った方がいいんじゃないの?」

「んーと、そうなんですけどね・・・
こないだ、うちに来たときに、
生活費切り上げる、子供達取り上げる言われて、
結局この人変わってないんだって思ったんですよ。
なんというか、思い通りにならなかったら脅してくるんだって思って。」

「それはさ、男としては当然というか、
俺が食わせているって責任感があるから、そう言うんでしょ。
彼としては必死だからさ、どうしても帰ってきて欲しいんじゃないかな。
どう、週末だけでも一緒に暮らすとか、考えてみたら。」

「いえいえ、前回話して、また私に恐怖感がよみがえってきて。
もう、一緒に住むのは考えられないですね。
結局自分の思い通りにならなかったら、キレる人なんだと思うと、
またどんな目にあわされるかわからないって思うんで。」

「んー、彼にも聞いたけど、自分さぁ、
精神的に疲れているんじゃない?
ちょうど季節も季節だし。
なんというか、覇気がないし、話も飛ぶしさ、
被害者意識が強すぎるというか。
別に首に縄つけて引きずり回されたわけじゃないでしょ。」

「あー、精神的には疲れてますよね。色々ありすぎたから。
けど、被害妄想入ってるとかそんなんじゃないですよ。
やっぱり、夫と私の関係はおかしいし、
普通の間柄が成立するとは思えないんですよね。
先日話して痛感したというか。」

「まあさ、夫婦は似たもの同士って言うけどさ、
彼も自分と似た部分あってね、けど、自分って
かたくななんよね。こうって言ったらこうっていうかさ。
それをもう少し、柔軟に考えたらどうかってボクは言ってるわけ。
一度また、ボクのとこに来て話さない?
毎日そんなことばかり考えてたらしんどいでしょ?」

「・・・ちょっと考えさせて下さい。また連絡します。」

結局、私はおかしいんだろうか?
たいしたことではない事柄に、腹を立てて、
結婚生活を壊そうとしているお子ちゃまなんだろうか?
夫に、求めすぎなのだろうか?
過ちを許せないというのは、心が狭い証拠なんだろうか?
その頃の私は、そんな風に迷っていた。

自分自身を客観視することができなかった私は、
怒りの境界線が他人より著しく後退し、あやふやだった私は、
目の前に起きた事柄に関し、
とりあえず受容されていようが攻撃されていようが、
すべて許し、受け止めた上で対応するような人だった。
だから、どんな意見にも振り回され、迷い、苦しんだ。
自分自身の心の声を、押しつぶす訓練はしてきたが、
心の声を聞く訓練をしたことは、全くなかったから、
自分が何を考えているか、何を感じているかもわからず、
「こんなときは、普通はどうなんだろう。
普通はどうするんだろう。
皆はどうするんだろう。」
そんな発想で全てを選択し、判断していた。

だから、その頃入り浸っていたサイトで出会った人達に、
相談した。
「私はどうすればいいんでしょうか。」

今思えば「私」がどうすればいいかは、「私」の決めることで、
他人が決めることではない。
今は主体的に生きているから、何でも誰かに相談して決めたりしなくても、
自分の心の声が聞こえるし、どうしたいか、どうあるべきかがわかる。
迷ったときでも、人は自分に問い合わせをして、
自分の中で答えを出すものなのだろうが、
当時の私にはそれができなかった。

その答えを模索しながら、
私は精神科へ行くことにした。
近所でいつも満員になっている精神科があったから、
そこで一度、話してみようという気になった。
私は、うつ病なんだろうか。
恐る恐る、その精神科の門をくぐった。

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7 コメント

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私もモラが激しくなってきた時に (にゃりんた)
2006-04-13 13:34:36
一度泣きながら私を病院に連れて行ってくれと泣いたことがありました。

結局は行くことはありませんでしたけど・・・。

まっち~さんの迷いや葛藤、凄く良くわかります。

しかしひどいですね・・・。

川崎社長が刺客だったってことが今本当にわかりました。

返信する
現役うつ病ですが^^; (wingseed)
2006-04-13 16:47:06
夫はうつになっている私のことを「意志が弱いからだ」という一言で切り捨てるくせに、自分は酒を飲まないと眠れない。今の私、当時のまっち~さんと同じ状態かもしれない・・・
返信する
うっわ~~~ (あずき)
2006-04-13 17:37:45
私もたぶん思い切り現役ですが^^;



うっわ~~すっげ~~どないしよ・・・・(何がだ)



今考える力はないので、治療に全力をあげてます。

うちのばあいは、うつが先かモラハラが先か、自分でわからないので・・・



どきどきして読んでます。





返信する
うつ病? (かなちゃん@夫の浮気にサクッと対応)
2006-04-13 22:17:12
それはうつ病ではないですよね!



でも男って、自分の思い通りに行かなくても、

何かと強引な理由をつけて自分の言動を

正当化しようとしますよね。



そうやってうつ病うつ病と言ってることこそが

相手をうつ病に追いやるのに・・・。



結局は相手の利益よりも自分の利益

が大切なのでしょうか。
返信する
モラルハラスメント (ためごろう)
2006-04-14 04:41:46
私は加害者でしたので少し似てるとこもありますが元旦那ひどすぎです・・ よくここまで耐えましたね 私は反省し絶対に今後の教訓として生かしていきます



元旦那さんは若い頃ヤンチャな方だったのでしょうか?



結婚してから弱いものに強いって感じなのでしょうか?
返信する
Unknown (スイカズラ)
2006-04-19 22:39:44
申し訳ないんですけど、

この川崎社長がめっちゃムカつきます!!(←おぃ

こんな人がいたら余計にしんどくなるのも当然ですよね。

普通ならどうするだろう?って疑問、

分かります。。

ああ、頭クラクラしてきました(汗)
返信する
Unknown (あおい)
2015-05-19 12:52:26
少しずつ少しずつ、読ませていただいています。。

旦那さんと私の彼氏の言動が似すぎていて、怖いです。
相談室に相談しても、ちょっと激しい喧嘩ぐらいって言われました。

彼氏には「頭おかしいんじゃないの?病院行ったら?」って言われたりします…

これはモラハラじゃないんですかね?
続きも読ませていただきます。
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