モラルハラスメント・ブログ

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調停準備15~降参~

2006年06月12日 15時59分35秒 | 離婚調停
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私はその鬼のような形相に一瞬たじろいだが、
これも一度目ではないので、
攻撃のサインやな、ぐらいにしか思わなかった。
夫は、知らない人が見たら間違いなく仰天するような、
恐ろしい顔をしていた。
私の前で、ここからどんなに酷い罵詈雑言が始まるんだろう。
私はすっかりそういう場面に慣れてしまって、
とても引いたところから客観的に夫のことを見ていた。

そんな風に、「夫を恐がらない妻」の態度を取られることに、
夫が苛立ち始めていることも、私はうっすらと感じ取っていた。
もっと恐がらなければ、夫が満足しない。
けれど、少しずつ慣れてしまっているから、
恐がる演技も真実味を帯びていなくて、
夫とすればせっかく威嚇したのに相手方の小動物が
びくびくしたり、バクバクしなくて、
さぞフラストレーションが溜まっていたのだろうと思う。

「そやから、
今のはお前の意見やろうが、
俺の意見は3日経っても反映されへん、ということやな?」

「違うよ、
私は最初はステップワゴンが欲しかったんだ。
普通に長く乗れる車が欲しかったんだ。
でも外車でいいって言ってるじゃない、
お金だって出すって言ってるじゃない。
ただ、キャディラックが非現実的だから、
嫌だって反対しているだけで、
別におかしなことをいってるわけじゃないよ。」

「ほお?」

夫は赤かった顔を青くして、
目つきは鋭くさすような目つきをしたままで、
立ち上がった。

「そしたら、
お前の言い分では、
俺がおかしい、こう言いたいわけやな?」

「そうは言ってない。
自分がおかしいことを言っているわけではないって、
自己弁護しただけだよ。」

「いや、お前が正しくて、
俺がおかしいって言われているように
聞こえましたけどねぇ。
・・・ともかく、
キャディラックに乗る人間を
お前は差別しているわけやな?
俺があれほど欲しくて仕方がないって言っている車を、
お前は異常とかおかしいとか差別しやがって、
ホンマ、
本質的にはなんにもわかってないやないか!
なんのために貴重な時間使って
議論しているのか、わからんわ!
3日前からのこの議論の時間、返してくれ!」

「私だって、
長く乗る車だから、
お互いに納得いく決断がしたいだけだよ。
議論は無駄ではないと思うよ、
お互い考えが違うんだから仕方ないよ。」

「でも、
結局お前は自分の自我を押し通すわけやろ?
こんなもん、ステップワゴンにするかキャディラックにするか、
常識論で言えば、
夫の決断に従うのが妻として当然って
なんでわからないのか、
わからないほうがおかしいと思いますねぇ。
お前、
頭の脳波いっぺん検査してもらったほうがいいんと違うか?
昔ちょっと仕事が出来たからって、
自分の脳の健康を放っておいたら、
ある日突然若年性痴呆とかになってしまうで?」

「私が頭がおかしいと思うならそれでいいよ。
でも、誰に聞いても、
燃費も悪いし、乗りにくいし、故障しやすいから、
アメ車に乗るのは反対すると思うし、
それに・・・・」

夫が私の話をさえぎった。
真横の壁を思い切り殴った。
夫は武道をしているので、壁が微妙に凹んだ。
私に当たっていたら間違いなく失神しただろう。

「誰に聞いても、って言うたな?」

「うん・・・」

「それが、
お前の、」

思い切り夫が息を吸う。
私は恐怖のあまり固まっていた。

「思い込みやって言うとんのじゃ~!!!」

夫はついに大声を出した。

「ええ加減にせえよ、
こっちが下手に出たらいい気になりやがって?!
ああ?!
妥協したってもええって言うたな?!
私はステップワゴンが欲しいけど、
あなたの言う外車にしたってもいい、
そやけど、
あなたのずっと欲しかった車だけは
どうしても反対です、言うて、
そんなもん嫌がらせ以外の何もんでもないわい!」

私は、嵐が通り過ぎるのを待つべきだと思った。
自分の顔から血の気が引くのを感じた。
けれど、それを見せると、
目の前の猛獣の、
もっと弱らせたいという本能が働くだろうから、
できるだけ動じない顔をしていた。

「なんで妻なら素直に、
じゃ、あなたの欲しい車を買いますって
言わへんのじゃ~!?」

「・・・・・。」

「黙ってないで、何か言えよコラ!」

夫が私の肩をこづいた。

「だって、
普通の車だったら・・・」

夫はさえぎった。

「そやから、お前は俺の選んだ車が普通じゃないって、
そうやって否定ばっかりしてるやないか、
この3日間否定ばっかりしやがって、
俺がどんなにあの車に憧れていて欲しいか
知っててなんでそんな嫌がらせばっかり言うんやって、
俺の夢の車やったんや!
あれは、俺の夢なんや!
俺の夢を見事に打ち砕きやがって、
ホンマお前なんかと結婚して大失敗やったわ!
どこの世界に夫の夢を打ち砕く妻がおるんや?
外面ばっかり繕いやがって、
一体どんなつもりでいい妻演じてきたんや、
肝心なところで寄り添えなかったら、
夫婦である意味なんてないわい!」

「あなたがそんなに
キャディラックが好きって、
知らなかった・・・」

「そうか、それやったらな、
今からでも遅くないわ、
あの車が俺は欲しいんや。
だから、どうしてもあの車じゃないと嫌なんや。
他の日本車なんか反吐が出るんや。
日本車にへらへら乗っている自分が許されへんのや。
これは俺のポリシーなんや。
かっこよく生きてきたし、
ここからもかっこよく生きたいんや。
わかってくれ!」

私は表情を固くして、じっとしていた。
一応夫は嘆願モードになっている。
けれど、どうしても
応諾できるような内容ではない。

沈黙と私の表情が変わらないのにしびれを切らした夫は

「お前えええええっ!!!!」

と怒鳴りながら、突進してきた。
正座していた私を、
肩を思い切り突いて押し倒した。
仰向けに押し倒されて、
何が起きたかわからずに横を向いて起き上がろうとすると、
横顔を踏まれた。

180センチ近くある夫を、
真下から見上げようとしたが、
見上げることすらできない。

「やめ・・・・」

言葉が続かない。
腕で足をどけようと暴れたら、
夫が足をより強く、ぐっ、と踏み込んで来たから
頬の部分に夫のかかとが入り込んで、
私は顔を歪め、口を半分開いた状況で固定された。
さらにぐぐぐっ、
とかかとを踏み込んだので、
アゴのところでゴリッと音がした。
痛いと言うより、とっても苦しい体勢になった。
でも、
この状況では動かないに限る。
私はそう判断したからじっとしていた。

「お願いしてもダメ、
怒鳴ってもダメ、
俺がどんな思いでお前をずっと養って来てやったと思ってるんや!」
何で言葉でいくら言うてもわからへんのや!
なんで俺にこんなことさすんや!」

夜中、
1時半をまわっていた。
クーラーをかけないと眠れないほど、
暑い夜が続いていた。
二人真夜中に汗をかきながら、
こんな体勢で居ることに、とっても違和感を覚えた。

不思議なことに、
とても酷い事をされているのに、
感情は乾ききっていた。
戦争で、敵国の兵士に拉致され、
縛られている状況のように思った。
何が起きてもおかしくない環境で、
起きるべきことが起きたという感じだった。

それまでの自分の生育家庭で、
家庭が戦場だったから、
そのようなシチュエーションでも、
心の底から「酷い!」と思うこともなく、
高校の時、母が目の前で手首を切って、
浴室を血だらけにして倒れるシーンを思い出していた。
さらに母親は奇声を上げながら患部に熱湯を浴び、
やけどを負おうとしていたので、
弟と私とで、やけどを負いながら母を助けた。

どんなときも、
あの時よりマシだと、
ずっと言い聞かせて生きてきた。
そのときも、母を浴室から連れ出すシーンを思い起こした。
目の前の誰かではなく、自分が傷つくなら、
やっぱりマシだと思っていた。

「俺はお前にこうしたかった。
ずっと前からこうしたかった。
お前がいつも俺を見下して、優越感に浸っているから、
その度にこうしたいと思っていた。」

夫は笑っているようだった。嬉しそうに聞こえた。
晴れが突然嵐に変わるように、声色が変わる。

「キャディラックでええって言わんかいっ!」

夫がものすごい声で叫んだ。
広い家の端から端まで聞こえる声だ。
子供達に聞かれなければいいなぁと思った。

「もういっぺん言うぞ、
キャディラックでええって言え!
そうやなかったら、今すぐここから出て行け!」

もういい、
どうなってもいい、
その時そう思った。
私が悪いんだ。私が悪いことにした方がいいに決まってる。
不毛な議論を続けるよりも、
全部自分のせいにしてしまった方が、
皆が平和でいられるし、
第一、ここで従わなければもっと痛手を負う。
それなら、変な車に乗った方がマシだと思った。
なあに、お買い物は生協に頼ればいいや、と思った。

キャディラックでいいよ、と言おうとしたら、
声が出ないことに気付いた。

「があがあががががが!!!!!」

「あうあああうあああああ!!!!」

夫が不思議そうに足をどけた。
何分ぐらい、踏まれていただろうか。

「何言うとんねん・・・、」

少し心配そうな顔をして、
夫は私に近づいた。

私は目だけ夫に向けて、

「があ、が・ががががが!」

と言った。アゴが外れていたのだった。

「どないしたんや、お前大丈夫か、
ちょっと待ってくれ、見たる!」

夫は私を抱き起こして、
アゴに手をやり、グンと力を入れて、
アゴの先端部分を持って頭の方向に押し込んだ。
がくがくと言うものの、
なんとか開いたままの口は塞がった。

「どや、
ごめんな、俺、どうかしとったんや、
どうしてもお前が言うこと聞いてくれへんかったから、
ちょっと仕事もうまく行ってへんかったし、
なんで毎晩こんな不毛な話し合いせなあかんねんと思って・・・」

私を抱き締めて夫は泣いた。

「ごめんな、ごめんな・・・
俺が小さい男やから、そやから悪いんや、
酷いことばかり言うてごめんな・・・」

「私もごめんなさい。
車はあなたの言うとおりにします。
最初からそう言えばよかった。」

私は夫に抱き締められたままで、
心と体が、解放されたことに喜んだ。
本当に嬉しくて泣いた。
同時に、不毛な議論に時間を費やしたことと、
自分の甘さを悔いた。
最初からこんな結論になるなら、
別に反対などしなければよかったと思った。

翌日から夫は優しく、上機嫌になった。
私は結婚前の定期にしてあった貯金を解約して、
120万円用意した。
数日後、
夫は喜び勇んでキャディラックに乗って帰ってきた。
私が試乗したのは白だったが、
夫が乗って帰ったのは、思い切り黒塗りで、
思い切り巨大で、
すれ違ったら人に振り返られそうな車だった。

「おい、出て来いよ♪」

家の電話を取ると夫が嬉しそうに言うので、
玄関を開け、門を開けると
夫がスーツのまま、
キャディラックの助手席のドアを開けて立っていた。

「どうぞ、奥様。」

私に乗れと勧めていた。
頬には、ポチッとエクボを作っていた。
私は、微笑み返して、

「ありがと☆」

と言って助手席に座った。
二人で笑いながら、夜の住宅街を走った。
車は想像以上に変だったけれど、
夫が上機嫌なのが嬉しくて、
こんなに喜ぶならこうしてあげてよかったんだ、と思った。


・・・・
山口先生に、この話を、
倍速ぐらいに縮めて話した。
先生は固まったまま、じっと聞いていた。
私が話し終わると、
一言こう言った。

「ダンナ、異常やね。
それ、DVとかそんなん超えて、異常。
へん。正常じゃない。気が狂ってるとしか言いようがない。」

「そうでしょ、異常でしょ~。」

「で、それを許してそれからしばらく同居を続けた、
まっち~も、異常。
なんですぐに出なかったの。危ないじゃない!
あんたたち、狂ってるわ!」

先生は、
首を横にフリフリしながら
呆れたような顔をして私を見た。

「で、その車どうなったの、
そのアホな車は。」

「私、脱出のときに持って出たんで、
夫は半年も乗ってないですわ。
で、毎日の足になってます。」

「そおか、母子家庭に不釣合いな車やね~・・・。」

「でしょ、保育園で皆引いてますわ~」

「維持費も大変でしょう、」

「今のところまだ車検とかも来てないから。」

「そうか、
一応財産分与の対象となるけどな、
どうする、その車?もらう?」

私は思い切り顔を横に振った。
ついでに手もぶんぶん振った。

「いえいえ、売って金に換えてもらいますわ。
この車一秒たりとも乗って居たくないもん。」

「オッケー。車はいらない、と。」

先生はA4の用紙になにやら書き込んで、
私の方を向いた。

「で、それが原因になったんかな?」

「いえいえ、これは引き金のうちの一つで、
直接の原因じゃないです。」

「まだあるんか。うんざりだわ。」

「先生まあそう言わずに・・・」

私はまた語り始めた。
思い出すのも辛い、あの頃のことを・・・





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27 コメント

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?の嵐です (みあ)
2006-06-12 16:26:21
まっちーさんこんにちは。



横顔を踏まれた。



この文章が、日本語なのに、短文なのにどうしても私の頭が拒否するみたいで頭に入らず



横顔を踏まれた?

横顔を踏まれた?

横顔を踏まれた?

・・・



って10回くらいリピートしました。

読み間違い、私が急に漢字が読めなくなったのならいいなぁって思ったりして。



カオ ヲ フマレタ ?



へ????

踏まれた?

顔を?



断言します。1000人いても10000人いても、顔を踏まれる人なんて1人もいないと思う!

張り倒される人、殴られる人はいても(それは意外に多いのかもしれないとか思ってしまいますけど・・)、顔を踏まれるなんてこと人間として生をうけて死に至るまでありえないことです。



まっちーさんが今シアワセで本当にうれしい。

でもここに書かれてるまっちーさんは同情以上に哀れで不憫すぎる。胸が苦しいです。



返信する
なんていうか、、、 (はな)
2006-06-12 16:40:53
キャデラックはどうでもよくて、ただの理由付けってだけで、とにかくまっち~さんを痛めつけたいだけ。



そんな風に見て取れます・・。



異常ですね。。。
返信する
Unknown (たかゆき)
2006-06-12 17:11:56
言い方が悪いかもしれないケド、元夫は異常、キチガイ。同じ男として情けないし同じ社会人として恥ずかしい。無駄に使われている税金を、もっと、あなたのような人達を守る為にに使って欲しい。裁判費用を国や各自治体が負担とか。子どもの為にも、もっと、もっと幸せになって欲しいなぁ
返信する
Unknown (アリア)
2006-06-12 17:17:37
こんな人(旦那さん)が普通に生活をしている・・。

それが恐ろしいです。

でも、もしかしたら、うちの夫さんも豹変したりするのかもしれない・・そんなとき、私はちゃんと逃げられるのかな・・??なんて、こんなこと思うことがダメですよね。
返信する
はきそうですね。 (にゃりんた)
2006-06-12 17:20:18
やるだけやって、だだをこねてやっと買ってもらえたら喜んで優しくなる・・・程度の差はありますが、うちもそうでした。本当に思い出して吐きそうです。
返信する
Unknown (さわ)
2006-06-12 17:49:22
目を細めながら読みフラバしました。うちは傷害で逮捕してもらいましたが。こんなクズが地球にいて良いのか、飯を食い仕事をし、生きていて良いのか、憤慨してます。普通の人間のようにのうのうと生きていてることに対して許せない物体。
返信する
うちは新車!! (ざくばあ)
2006-06-12 17:58:19
うちの元旦那様は新車です、その頃は2年で車検でしたが結婚して10年間車検を受けたことはありませんでした、結婚して直ぐ出たばっかりのフェァレディZでした、1人になれるまで25年間三食昼ね付きは、いいなあと言われつずけました、自営業の電話番と経理をしていたのですが、

心臓をダメにしてしまい、旦那様は役に立たない者は放り出す人なのでこちらから離婚届を突きつけて出てきました。病気になるまえに別れられて本当によかったですね。
返信する
Unknown ()
2006-06-12 18:15:30
友達に進められ このブログを読みました。最近うちも車を購入しましたが、顔を踏まれるまでいきませんでしたが・・・似てる。男って、いい人の方が珍しいとあきられていました。やはり、うちの旦那はモラオ。知らない世界でした。ありがとうございます。
返信する
一つだけ (にふらむ)
2006-06-12 18:20:12
ラストは単に離婚できるだけでなく、

溜飲の下がる結果になっていることを望みます。
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さすがに… (すー)
2006-06-12 19:15:53
ここ数日間のまっち~さんと元夫さんのやり取りを拝読して、気分が悪くなるのと同時にやはり同じような事があったと遠い過去の記憶が鮮明に蘇ってきました。

今なら対応できるだけの知識も知恵も身に付けましたが、当時は私も若かった…と言うより無知でした。



今でこそ夫婦間の暴\力に警察は介入してくれますが、10年以上昔はそれこそ事件にならない限り介入してはくれませんでした。

私の元夫の母からも、私さえ我慢して怒らせないように上手くやれば円満だからと言われ続け…

持っていきようのない憤りと疑問だけを抱えていたように思います。
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